表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/15

8話:テンプレ後はもちろん・・・

「あの、登録してくれますか?」

「……え? あ、はい!」


 俺が受付嬢にそう尋ねると、テンパりながらもそう答えた。

 ちなみに絡まれた冒険者達は脱兎のごとく逃げ出した。

 終始見ていた冒険者達は「やるじゃねーか」と言って酒を煽っていた。


「ではこちらの用紙に記入お願いします」


 受付嬢から用紙を渡された。

 受け取った俺達は記入をする。


「あの、ここの戦闘方法って?」

「はい。そこは戦い方を書いて頂ければ大丈夫です」


 書き終わり用紙を受付嬢に渡す。

 受けった受付嬢は一枚一枚確認をする。


「……はい。確認が出来ました。説明をお受けなさいますか?」

「お願いします」

「はい。では──」

 

 話を聞くと、冒険者にはランクが存在する。

 上からS>A>B>C>D>E>Fとなっている。

 パーティは大きなランク差が無ければ申請は必要無いらしい。基本的には上下の差が一となっている。


 依頼に関しては、例えばEランクの者がCランクの依頼を受ける事が可能。

 ただし、BランクがAランクの依頼を受けるのは難しいらしい。実力が無ければ受ける事は出来ないとのこと。


 次に買取だ。

 倒した魔物の部位をギルドに持っていき、受け取りで買い取るらしい。量が多くなると、受付で済ませてから裏庭で職員に渡すらしい。


 最後に禁則事項だが、冒険者同士の争いは禁止。

 もし、殺人があった場合は冒険者カードの永久剥奪。

 倒せない魔物を、近くの冒険者に擦り付けるのは禁止。


「大体はこんな感じとなっております。後はこの説明書をお読み下さい」


 そう言って受付嬢からパンフレットを受け取る。


「ありがとう。そうだ、この街に来る途中でゴブリンを倒したから買い取って欲しいんだ」

「分かりました」


 俺は普通のバックと見せかけて、マジックバックからゴブリンの耳が入った袋を取り出して渡す。


「……はい。確認しました。上手く剥ぎ取れていますね。初めてですか?」

「はい」

「そうですか。これからも頑張って下さい。買取の値段が500ルピになります」

「確かに受け取った。ありがとう」


 そう言って俺達はギルドを後にするのだった。

 ギルドを出た俺達は顔を合わせた。


「なぁ、ちょっと聞きたい事があるんだ」

「伊織もか。奇遇だな」

「母さんもよ」

「舞も」


「「「「なんでギルドマスターが出てこないの!?」」」」


 そうだ。あれだけ争い事が起きたのだ。

 ギルドマスターが出てこないのは可笑しい。

 いや、これが日常茶判事なのか?


 テンプレ後の展開として、ギルドマスターが出てくることを予想していた俺達一条家。だが、その期待は裏切られたのだった。


「宿を探すか……」

「そうだな……」

「そうね……」

「そうしよ……」


 俺達は宿を探し行くのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ