プロローグ
初投稿です。よろしくお願いします!
ピィーーーーー・・・・・・・・・・・・・
早く起きろと言わんばかりにアラームが騒いでいる。多少のイラつきを交えながらスマホに手を伸ばすが、そもそもアラームを仕掛けたのは僕なのだから腹を立てるべきは手の中の物ではなく就寝前の自身だなと思い至る。6時間前の僕め・・・などとくだらないことを考えているうちにどうやら眠気を誘う悪魔の撃退に失敗したようだ。また思考が少しずつ薄れていく。
ここまではほぼ毎日と同じルーティンをしている。しかし・・・
「ほわぁーーー・・・・・・。」
・・・・・おかしい。そんな音のアラームを入れた覚えはない。聞き違いと信じて必死に布団の端を握りしめ羊の群れを数えだす。ようやく牧場犬に追われた羊の一匹が柵を飛ぼうとした瞬間。
「ぐぅーーーー・・・」
追い打ちをかけるように腹をすかせた狼のような音に羊と睡魔は、跡形もなく消えてしまった。慌ててかけていた布団を相撲のツッパリがごとく吹き飛ばす。そして件の音のする方向へ体がねじ切れんばかりの勢いで回転させるとそこには・・・・・・。
「・・・・・おなかへった。」
などとつぶやく声の主はまるで空の色を映したかのような青い髪の少女だ。しかも頭には超リアルな猫耳、そしてお尻からはいかにもな尻尾をがなにかを期待するかのように揺れている。
そこでようやくなぜこのような状況になったか思い出す。
そうか・・・・・そうだった。
昨日、僕はこの少女の・・・・・飼い主になったのだ。