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女の子になれるようになった剣達と創造神様と行く、異世界気まま旅 ~別に世界は救う訳じゃない~ 作者:紗夜
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創造神様は意外とコミュ力高いらしい



 フィルツの冒険者ギルド、エヴィカルドから戻ってきた私達はギルドマスターであるリーゼさんの部屋に来ている。勿論イクスにより遮音の結界は展開済み、そしてリーゼでさんには「暫く誰も来ないように」と通達をして貰っておいた。

「さて、それじゃ報告を聞こうか。実際のところ、ワイトロードは居たのかい?」
「ええ、そりゃもうバッチリと。デュラハンも結構な数居ましたよ、全部纏めて退治したので」
「まさか一日も掛からないとはね、改めてアンタがとんでもないって実感したよ。おっと、取り敢えず報酬だね。金貨五十枚、キッチリ用意してあるよ」

 先ずきちんとした報告をするとテーブルに布袋が置かれた。うん、別にお金には困ってないのでこれは後で皆に分配するとしようか。

「アンタの事は各街に手紙を送っておいたよ、流石に遠い街は日数が掛かっちまうけどそれくらいは勘弁しとくれ。それと王都の門番の詰め所には冒険者カードのレベルの事を話しといたから、アンタが出せば他のお嬢さん達も特例で出られるようになってるからね。後、商業ギルドにも話は通してある、問題が起きるような事はないよ」

 まさかそこまでしてくれるとは思わなかった、仕事も気配りも出来るって凄いと思う。いやはや、リーゼさんには本当に感謝である。

「ところでさ、ヒサメ達はこれからどうするんだい?」
「取り敢えずは王都を拠点にして、色々な場所に行ってみようかなって思ってますよ」
「何だい、王都に住むつもりかい?」
「えぇ、まぁそんな感じです」

 報告も済ませたし報酬も受け取った。あまり長居するのも悪いのでそろそろ、そう思っていたら何気なくそんな事を聞かれたので答えを返すと何やらリーゼさんは思案するような顔をして。

「商業ギルドに話を通してあるって言ったけどさ、あそこのマスターには気を付けるんだよ。何せエルフの癖に金にがめつい婆さんだからね」
「あー………はい、気を付けます。それと今回は有り難うございました」
「いいや、考えてみりゃアンタみたいなのと知り合いになったってだけでアタシとしちゃ良かったと思ってるよ。もし何かあったら直ぐに言いな」

 リーゼさんの言葉を聞いて少し考えた後に思い出した。うん、王都の商業ギルドマスターって確かにエルフのお婆さんだったわ。

 しかもお金に関してはこの人本当にエルフなのかとツッコミたくなるくらいだった。プレイヤーの間では色々な意味で有名なNPCである。

「それじゃ失礼しますね」
「ああ、気が向いたらで構わないから住む場所決まったらアタシの所に来なよ」

 こうしてリーゼさんのお使いを終えた私達は冒険者ギルドを後にして、この日は再び宿屋へ泊まる事にしておいた。

 時間的にはまだ昼過ぎなので商業ギルドに向かっても良いのだが、取り敢えず今日のところはゆっくりとしようと相談した結果である。



「さて、今回の報酬なんだけどさ。私としては皆に分配しようと思ってる訳なんだ」

 宿屋の一室、現在行っているのは今回ワイトロード討伐で得た報酬である金貨五十枚の使い道についての相談だ。私一人で決定しても良いのだが皆がどう思っているのかは分からない、なので意見を聞こうかと思っている。

《あの、主様》
「うん、何か意見があるなら言って構わないよ」

 因みに挙手制で発言という会議みたいな方式を採用している、そして先ず手を挙げたのはスウァーフルラートだった。

《討伐をしたのは主様です、なので分配の必要は無いのでは?》
「そうなんだけどね、スウァーフルラートにも頑張って貰ったんだから分配っていうのは必要だと思うんだ」
《成る程………申し訳ありません、考えが及びませんでした》
「いやいや、別に謝る必要はないよ。意見を言ってくれるのは歓迎だからさ」

 予想はしていたがやっぱりスウァーフルラートはそういう考えだったみたいだ。この子は私を常に優先して自分の事は二の次、な考え方をしている。

 剣の姿なら頑張ってくれたから魔力を、なんて事で済むかもしれないのだが今は人の姿にもなれる。私としてはもうちょっと柔軟に考えて欲しいんだけど。

《はいはい、主。ティールヴィングちゃんとしてはね、そのお金で美味しい物を食べに行くのが良いと思うな》

 なんて思っていたら挙手しながらティールヴィングが意見というか自分の希望を提案してきた。確かに金貨五十枚もあれば高級なところで食事も出来るだろう。

 それにしても最近のティールヴィングは本当に腹ペコキャラになってる。まぁ人の姿を維持するのに魔力が必要みたいだから仕方ないかもしれないが、食べ物の事ばっかり考えてるのは魔剣としてどうなんだろう。

「それも一つの案だね。イクスは何か考えはある?」
『私は分配する、で構わないと思います。ところでヒサメ』
「うん? 何?」

 ティールヴィングの意見は一応案として保留しておくにして、挙手しそうにないのでイクスに聞いてみると私と同じ意見らしい。だがその後、急に真面目な口調になったので一体どうしたのだろうかと首を傾げて問いかける。

『この宿はお風呂が有名らしいです。予約で貸し切りにしておいた時間がそろそろなのですが』

 はい? 今お風呂とか言ったか? いつの間にそんなの予約したんだ。というかこの創造神、私よりコミュ力高いんじゃないだろうか。

「あー、うん。そういや何時も浄化魔法で済ませてたもんねぇ。流石に汚れが取れてるとは言え、せっかく予約してくれたんだから行こうか」
『実は言おうと思っていました。私は別に構わないのですが、ヒサメはそれで良いのでしょうかと』

 まさかイクスにそんな気遣いをさせてしまっているとは気付かなかった。いや、確かに本物の神様からしたらお風呂って必要ないのかもしれないけど。

《主様、先程から話されているのは何の事でしょうか》
《なになに、もしかして新しい食べ物?》
「行けば分かるよ。それとティールヴィング、期待してるところなんだけど食べ物じゃないから」

 そういえば二人ともお風呂自体が初めてか、だとしたら色々と教えてあげないといけないな。そしてティールヴィング、何でもかんでも食べ物に結びつけるんじゃありません。これから先、教えなきゃいけない事はたくさんありそうだ。


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