第3話 生徒会議事堂ビルの迎撃
「まったく……心配したんだぞ、ユウ!」
「……すまん」
所は、生徒会議事堂ビル。
本来裕樹はここに居て、レイダー兵が裕香を狙っているという情報が入ったとたん、飛び出していった。
それが、事の始まり。
「……けど、裕香ちゃんを蔑ろにしたのは俺の落ち度だ。そこは謝る」
「いや……良いんだそれは」
「……その裕香ちゃんは?」
「なんでも、衣装選びだって、友達2人と生徒会の女子生徒にどっか連れてかれた」
「とりあえず、その報告はしてもらえるかな?」
「わかった」
裕樹が裕香と友人2人を助けるために無理をし、負傷したこと。
それでも何とか助け出し、連れて逃げているところで発見され、窮地に陥った事
その際に……
「継承する力、エリアル……それを、裕香ちゃんに?」
「そのエリアルは電子ツールだから、今は裕香のD-Phoneにインストールされてる」
「それを介し、裕香ちゃんはユウの力を使う事が出来るようになった……か」
「現に、マリスを撃退し、それを使役してたレイダー兵も捕らえることができた」
「……そのことは他言無用で頼むぞ。生徒総会には俺から報告しとくから、裕香ちゃんが妙なことを言い出さないよう」
「朝霧先輩。ゆ~ちゃんの衣装合わせができ……いっ、一条総書記!」
報告が終わり、宇宙が総会への報告書の作成に出ようとしたその時--
「……恥ずかしいよ~」
「ほら、決めポーズ」
「……魔導少女、エリアル☆裕香、参上」
猫耳カチューシャに黒のマント、猫の尻尾付きのベルトを巻いた短パンと猫足ブーツをはいた……
どう見てもコスプレか何かという風貌の裕香がそこにいた。
「あの、これは……」
「ゆーちゃんの戦闘コスチュームです」
「どうですか、かわいいでしょ?」
「……一条宇宙総書記の名において、エリアルの使用を認めるわけにはいかない」
毅然とそう言った宇宙に、2人は非難轟轟と声を荒げる。
「なんでですか!?」
「だってゆーちゃん、すごい力を……」
「すごいから、その扱いをきちんと決めておかないといけないんだ。だから、決まらないうちは好きに使われたら困る」
「……」
不服そうにぶーぶーとブーイングする2人に苦笑しながら、宇宙は裕香に目を向ける。
「まずは、似合ってるって言っとくよ」
「あっ、ありがとう……ございます」
「さて……裕香ちゃんは、どうしたい?」
「……私は」
ヴィーッ! ヴィーッ!
「なんだ!?」
『報告します。生徒会議事堂ビル付近で、マリスの接近を確認しました! 現在、御影隊長の隊が迎撃態勢に入ってます』
「まさかもう本拠地を狙ってきたのか……鳴神に連絡を取り、呼び戻すんだ」
『了解しました』
「……流石に寝てられねえか」
「よせユウ。お前が捕まるようなことになったらどうする?」
「くっ……」
「……」
ダッ
「ゆーちゃん?」
「まさか……ちょっと待つんだ、裕香ちゃん!」
所変わって--
ヒュンッ!
『ギガアッ!?』
『ギャアッ!?』
黒い霧に包まれた獣、マリスが一振りで薙ぎ払われる。
桁外れに長く太い棒が振るわれ、その持ち主が振るう旅その長さ、太さは臨機応変に変化していく。
「生徒会議事堂ビルはやらせん」
生徒会SP身辺警護部隊長、御影凪。
その電子召喚獣、孫悟空の変化した金剛武神如意棒を振るい、マリスを薙ぎ倒していく。
『ギャジャアアアアッ!!』
その中でも一際巨大なマリスが、咆哮しながら凪に襲い掛かる。
「テイクオーバー!」
『パスワード承認、システム起動、コード“ブレイドドラグーン”実行!』
ザンッ!
『ギャアアアアッ!!」
「!? この太刀筋は--朝霧、ケガはもう……」
「大丈夫ですか、凪さん」
「君は、朝霧の……しかし、今のは間違いなく、朝霧の斬撃」
「加勢します!」
「……その前に、その恰好はどうしたんだ?」
「……聞かないでください」
そのままの格好で出てきたため、かなり場の雰囲気を壊してしまっていた。
今回で、コスチュームを着ての出撃ですが……
うまく魔法少女っぽくなってるかなと、ちと不安です。
色々と手探りでやってるためではあるんですが




