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立春来たとは言え寒いし、暁って時間でもないのに…。


夢と現実が分からなくなる瞬間があった。




「(あ、これは夢だ…。)」


ぐにゃり、と現実にはありえない形に歪んでいく世界。その歪み方は、まるで渦を巻いているようで、私はその歪み混ざっていく世界を、どこか遠くでぼんやりと眺めていた。


ゆっくりと浮上していく意識に比例するように、ゆっくりと瞼を持ち上げていく。見上げた目に映るのは、見慣れた天井と照明。唯一違うのは、頭で思い描いていたよりずっと日が高かった。


「(あー…何か、寝過ごしたかも。)」


精神的な問題で、ただいま絶賛自主休学中なのだから無断欠席ではないにしろ、ここまで一日を寝て過ごすと言うのは、生活する上であまり誉められた事ではない。寧ろ叱られるだろう。


「いい加減、起きなきゃなぁ……アレ?」


そこから体感にして30分、寝ているはずの我が家ではありえない出来事がポンポンと出てくる。…あ、これも夢だ。そう意識したらまた起きて、「ああ、やっと起きれた。」と思ったらまたそれが夢で、そもそも私が寝ていたのは炬燵(こたつ)であって寝室ではないのを思いだし、そこで漸く目が覚めた。


ただ、異様に瞼が重い。瞼が開く事を拒んでいるのか、瞼に鉛でも付いているのかと、寝惚けた頭で真面目に考えてしまうほど重く感じる。


「あ…起きれた。」


少し炬燵(こたつ)(うた)た寝していただけなのに、いつの間にか寝ていたようで、抗いがたい眠気に囚われていた。炬燵(こたつ)が温いせいもあるのだろうが、出ようと体を動かしたらまた眠気が襲ってきて、気づいたらまた(内容は違えど)先程の繰り返しである。


いつもの炬燵(こたつ)でする(うた)た寝とは明確に違う猛烈な眠気に流石にヤバイと思いだし、意を決して炬燵(こたつ)から抜け出した。


暫くとりとめのない行動をしていたら、何とかあの眠気を振り切れた。



そんな、いつかの日のヒトコマである。




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