5話 魔術障壁と魔術弾
なんだか気持ち悪い文章だな…
どうやったら上手くかけるのだろうか…
良かったら教えてくださいm(_ _)m
セレナの所へと足を進めると、セレナはとても既視感のある頭の下げ方をしてお礼を言ってきた。
「ありがとう!!」
「…俺はセレナにお礼を言われるようなことをした覚えはないけど?」
「でも、結果的には救ってもらったわけだし、だからありがとう!」
「…まぁ、いいか」
受け取れるものは受け取る主義だからな。
お礼でもなんでも受け取っておこう。
そう答えると深々と頭を下げていたセレナがガバッと音が鳴ったのかと思わせるほどの勢いで頭をあげた。
目を爛々と輝かせてこちらを見ている。
「ところでさっきのダン・ザイアスの魔術をどうやって防いだの?!あとあと、どうやってダン・ザイアスを倒したの?!私には突然ダン・ザイアスが倒れたようにしか見えなかったのだけれど!!」
「ちょ、ちょっと待って、そんなに一気に言われても分からないんだが?!」
突然のセレナの豹変ぶりに少し気圧されてしまう。そんな俺の様子に気がついたのかセレナは恥ずかしそうに頬を赤らませて、シュンとなった。
「ご、ごめんなさい。ただあなたのしたことがよく分からなくて、興味深かったから……」
とても落ち込んだ様子を見せてくるので、少しだけ罪悪感を感じてしまう。
「ま、まぁ別にいいんだけど……えっとどうやって防いだかだったっけ?あれはただ魔力障壁で防いだだけだよ。知らないかもしれないけど」
そう言うとセレナは驚いたのか目を見開いた。
「魔力障壁って…あの魔力障壁?」
「あのが何を指すのかわからないんだけど?」
「とても燃費が悪くて、その癖打ち消せる魔術は使った属性力に依存して、なおかつ消費する魔力の約2割程度の威力しか減衰できないっていう魔力障壁?」
「詳しい説明ありがとう。まさにその魔力障壁だよ。でも、よく知ってたね。これは一般的には知られていないみたいだけど」
「…まあ一応魔術学園に入学できるぐらいには勉強したからね」
セレナの顔が一瞬、曇ったように見えたが、次の瞬間には先ほどと同じように興味津々といった様子に戻る。
気のせいではないだろうが、まだ、俺たちは知り合ったばかりであり、これから仲が良くなるかどうかもわからないのだ。知られたくないことも一つや二つあるだろう。俺にも言えないことなんていくらでもあるしな。
そんなことを考えていると、セレナは首をかしげて俺に問いた。
「でも、ダン・ザイアスの魔術はどう見てもとても威力があったよ?そんなのを防いだら、魔力が足りなくなるんじゃ…」
「教えられないけど、少しだけコツがあるんだよ」
セレナは俺の答えに少し訝しんだようにこちらを見た。
「ふぅん、コツ…ね……じゃあどうやってダン・ザイアスを倒したの?」
「あれはただの魔力弾だけど」
「ま、魔力弾?!」
先ほどと同じようなやり取りをもう一度繰り返す。どうやらこの少女は既視感を覚えさせるのが上手いらしい。しかし、先程とは違い、少しムッとした表情を見せた。
「バカにしてるの?流石にそれは無理だよ!魔力弾じゃ人を気絶させるほどの威力は出ないじゃない!今までいた魔術師の中でも最強とされている英雄ジークでさえ、打撲させるくらいの威力しか出なかったって言うのは珍しくもない話しじゃない!」
「これもコツとしか言えないんだけどなぁ…」
セレナの疑う様な視線は先程よりも強くなったようだ。
「…じゃあ仮に倒したのが魔力弾だったとしてどうやって気づかれないように魔力弾を打ったの?魔力弾は指先からしか発動できないでしょ?」
「あぁ、それなら」
俺は戦闘中にも行った違和感の起こらない静かでそして滑らかな動きで腕を動かし、セレナの頭まで持って行った。そしてそのまま撫でる。
「こんな感じだよ」
「ッ?!」
ビクッと体を強ばらせたあと、されていることに気づいたのか顔を赤くしたセレナは、何故か振り払うこともせずそのまま質問をした。
「ど、どうやってやったの?」
「これはまぁ、単純にいうとほかの人から見られても違和感が感じられないように動いているんだよ。」
「?」
「まぁ、これも最終的にはコツだよ」
「これもコツ……」
「どんなものでもコツさえつかめばなんとか出来るからね」
「そ、そうなの……ぁ」
満更でもなさそうに撫でられたままでいるセレナを見ていると気恥づかしくなってきたのでそっと手を下ろすと、何故か物欲しそうに手を見られた。「ぁ」 ってなんだよ 「ぁ」 って。
本人は納得していないようだがセレナへの説明を無理やり切り上げたところで周りを確認してみると、ザイアスとその取り巻きたちはいつの間にかいなくなっており、また、野次馬たちもほとんど立ち去ったあとだった。
「さて、俺達も帰ろうか」
「う、うん。そうだね」
そうして帰ろうとすると、
「お待ちください。」
誰かに声をかけられた。
その声は聞いたことがある声で、その声の方を見てみるとそこには幼女が立っていた。
「えっと…生徒会長?」
「そのとおり。私は生徒会長のミラ・マリーと申します。どうぞお見知りおきを」
「は、はぁ、ところで何のようでしょうか?」
声のかけられる覚えのない俺はそう問いかけた。
「はい、では単刀直入に申します。
…入学生、ミツキあなた、生徒会に入りなさい」
「は?」
俺はまた面倒なことが起きる予感がした。
まだまだ、受験勉強が忙しいので投稿できる日は遠いです。