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~貴方に会いたい~
深海のように深い青
淡い青の蒼
そんな巨大なキャンパスに
わたあめのような白い雲
瞬きをするたびに変わっていく世界
さわさわとじゃれて来る涼しい風
草原も風に遊ばれ揺れていた
頬にかする草が少しこしょばい
私の手に触れる先生の手
暖かく生きている証拠の温度
心臓の音 呼吸の音
大好きなこの時間
ジャラッ
手を伸ばせば自由を奪う枷
目を開けば空のない天井
背中を冷やす地面
風も無い
もう一度あの空が見たくて目を閉じた
思い出す事はできる
けれどそばに先生がいる事はない
会いたい
もう一度会いたい
また目を閉じる
あえない
もう一度もあえない
視界がボヤけてきた
目の上に水の膜が出来ていた
「・・・ねぇ」
昔言った言葉を何度目か分からない
それでも言った
「私を拾って」
また手を伸ばし目を閉じた