#70 夏のおわりに その2
世界は回る
どんなに、楽しいことも
どんなに、嬉しいことも
どんなに、悲しいことも
いつかは過去へと消えていく
自分が、見ていた夢の中へと消えていく
「この子は、夢を見ているのかもな・・・」
彼女は夢を見る
覚めることのない永遠の夢
願わくは、せめてその夢が
幸せな夢であることを
♪だから今は、友達のまま
Shining Girl きみは僕らの
無茶ぶりなジュリエット
出会いはファンタジー 衝撃の朝
僕の日常に 舞い込んだイレギュラー
手探りの迷路の先に
『イキテイルイミ』探していたけど
きみと描いた、果てない空に
まぶしいキラメキ 見つけたんだ
Promise You
待ってて きっとたどりつくから
さみしさの記憶 塗り替えるため
七色の絵の具を、両手に抱きしめて
未来のきみに、会いに行こう
だけど今は、友達のまま
Dreming Girl きみは奇跡さ
気まぐれなジュリエット♪
♪『無茶ぶりジュリエット』Ward by HARUKA.T♪
傍らに置かれた、テレビから歌が流れてくる
『SSS』
今、開催されている一大イベントだそうだ
世間の流行りや、話題に興味のない私としては
『どうでもいい事』だった
が、映し出された映像を見た瞬間
大きな違和感に驚きを隠せなかった
「みんな~♡ 応援ありがと~っ!!」
まばゆく輝くステージで、声援を受けている少女
笑顔を振り撒き、嬉しそうに笑う少女
「どういうことだ・・・?」
思わずテレビを引き寄せて凝視する
その少女は、どう見ても
今、此処で眠る彼女と瓜二つ
「彼女の見ている夢だというのか・・・?」
ただ、ただ眠り続ける彼女の頬に触れる
衰弱することもなく
まるで、時間が止まったかのように
変わることなく眠り続けている彼女
それでも解るのは
彼女は『生きている』という事
慌てて、部屋を後にする
確かめなくてはいけない!
もし、あそこに存在しているのが彼女であれば
なぜ、そこに居るのか?
いや、居ることが問題ではない
それでは、今ここに居る彼女は誰なんだ?
SSS運営部へ、問い合わせる
『個人様の情報を、お教えすることは出来かねます』
事務的な応答が返ってくる
「そういうことを聴いているのではない!」
思わず叫んでいた
「彼女は、本当に『実在する』人間なのか!?」
『ですから・・・・』
「もういい!!」
感情のままに受話器を叩きつける
私は感情に任せ、その場を後にしていた
直接確かめる他はない
『真実を知るという事は、それを受け入れるという覚悟が必要だ』
後になって私は、その言葉の重さに苦しむ事になる




