#45 Summre Song Story その2
今、世界で最も注目されているイベント
『シャイニング・スター・ステージ』
プロ、アマチュア、一般参加を問わず競い合う
『トップアイドル』の座を求めるものたちの祭典である。
それらのイベントが行われる舞台『バベル』
大地と天を繋ぎ止めんとする巨大な楔
完成すればそれは、世界最高度のエレベーターとして使用される
現在は衛星軌道上に中継施設として建造中のリング状のフレームが
地球を取り囲んでいる。
『Project Moon』
現在、大和重工が勧める一大事業の一つ
いずれ来るだろう宇宙移民時代の先任者を、選別する計画
しかしその真の目的は別にあった
「先の実証試験は、残念ながら成果は得られなかった」
ファイルを片手に数人の人物が映し出されているモニターに視線を向ける
モニターに映し出されているのは、世界有数の資産者と国々を代表する者達
「あの実験は痛手ではないのかね?」
「世間に知られれば、言い逃れ出来はしまい?」
「何か手は打ってあるのかね?」
口々に疑問を責め立てる。
「問題はありません、むしろ『好機を迎えた』と言えます」
自信有り気にスイッチを入れるとモニターに数人の人物が映し出された
「人々の心を惹きつけるもの」
モニターに撮されたのは『フォーシーズン』の『ハルカ』
「それを利用すれば、計画は飛躍的に向上する」
さらに映し出されていくのは数々のアイドルユニット達
「我々、大和重工の永遠なる繁栄の為に・・・!」
「あそこが、私たちの最高のステージになるのね」
感動の眼差しで見上げるその先に映るのは『バベル』
その姿は、海を穿ち天を貫く槍の様でもあった
夜の風景に映るその姿は、電装色の光によってさらに幻想的に輝きを放つ
「行き着いてみせる・・・きっとあの空のてっぺんに!!」
一陣の風がその言葉を送り届けるように吹き抜けていった
「本気か?十六夜・・・」
「もちろんですわ若様♡」
今回の、イベントの一環として
十六夜の率いる『大和家奉仕隊』の面々も『SSS』に参加する
と、言い出してきた。
「ま、せいぜい頑張れよ?」
そう言って、その場をあとにしようとしたのだが
十六夜にがっしりと肩を掴まれた。
「もちろん、若様もご一緒ですわ♡」
「・・・・・・・は?」
十六夜が促すと同時に、タケルがいずこかへと連れられていった




