#03 いきなり修羅場!?
「・・・よし!」
朝の準備は万全
今日も「彼」を、たたき起こして一緒に学校に行くんだから!
彼の両親が仕事で世界中を飛びまわっている日々
一人でずっと過ごす彼を、ほっといたら何があるかわからない。
手にした鍵を使ってドアを開ける
軽やかに階段を上って彼の部屋の前へ
コンコン
軽くドアをノックしつつ
「ちょっとぉー?、いつまで寝てんのよぉー?」
いつもどおり、返事はない
更に強くドアをたたく
そんな状況下で
ひたすら打開策を考える
「こうなったら・・・・」
きょとんとする「ゆうき」を、抱きかかえ再び二人して
シーツに潜る。
「いい加減に、起きなさいよぉー!」
痺れを切らせてドアノブをガチャガチャ回す
もちろん鍵は掛けてあるので、開けられることはない。
「そっちが、その気ならこっちにも考えがあるわよ!?」
なにやら物騒なことを口走る
「俺は今日、学校休む!!」
この状況をごまかしとおすしかないのだ!!
「え?今日は、あたしと過ごしてくれるのね!?」
目を輝かせて言う。
「そんなわけあるか!!」
「良いのよ、照れなくってもぉー」
背中に手を回して密着してくる「ゆうき」
バキン!!
その時、部屋のドアから異音が響く。
ギギギィィーーーー・・・
ドアが信じられないほど、重く開かれる
それは、鉄の扉のようだった。
「ゆ・う・ちゃ・ぁぁぁーーーん・・・?」
まるで、ホラー映画のワンシーンのように部屋へと踏み込む
その視線の先にはもちろん、優気の寝てるはずのベットが写る
そして、おもむろに優気の寝てる(と思われてる)
シーツを勢い良く剥ぎ取る!
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
予想もしない状況に固まる。
待つのは修羅場なのか・・・?