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トラブルメイカー -To Love Maker-  作者: TAMA-RUN
115/167

#115 特別篇 クリスマスラブソング 19

「君に全てを託して、すまない・・・」

悲しそうに彼は言った


「君は、幾多の出逢いと別れを繰り返すことになる」

それは既に決まっている事


「それでも私は見てみたい・・・」

私が望む想い


「世界が、キラメキに満ちる未来を」

精一杯の笑顔で彼に告げた


私が辿るのは、孤独で過ごす儚き休息

全てが、定められた黄昏を変えるために


私は孤独な夢を見る


「いくなぁぁぁぁあっっ!!!」

閉じていく意識から引っ張り出される彼の声


「いくなよ・・・」

絞り出された言葉


「お前ひとりで、勝手に背負い込むなよ!」

その言葉が私を孤独の不安から救ってくれた


涙が、勝手に溢れ出てくる


「なぜ・・・なぜ来たのよ・・・」

嬉しいはずなのに


「決まってんだろ!」

受け止めたいのに


「一緒に帰るんだよ!!」

真っ直ぐな瞳が励ましてくれる


「決めたんだよ・・・!」

それは私も同じ


「俺は、お前の居ない未来あしたなんかより

お前だけが居る現在いまが、いいんだよ!!」


その言葉が私を支えてくれた

その言葉が私を求めてくれた

その言葉が私を勇気づけてくれた


私は想う


『この人を好きになって良かった―』


溢れる光が視界を覆っていく


「迎えに行くから・・・!」


彼がすがるように叫ぶ


声が聴こえる方へ、その手を伸ばす

ガラス越しに、お互いの手が重なるのが解る


彼の想いが、体温と一緒に伝わってくる

それが現実なのかは解らない


それでも確かに感じる『暖かな想い』


「待ってるから・・・」

溢れる涙が彼の姿をゆがませる


「ずっと、ずっと待ってるから・・・!」

叶うはずの無い想い


「その時までに、泣き止んでろ」

それなのに信じられる

彼の強い想いと、信念が


そして、全ては光の中へ―


未来あしたを、頼む・・・』

誰とも言えない声が聴こえた


12月25日


白い雪が降り積もる中

夜が明けようとしていた


そこに居る者全てが、熱狂の夜を終え

そこに居る者全てが、心地よい疲れを味わう


だが


そこに居る者全ての心に、彼女の姿は無かった


「なんだろう・・・?」

秋乘がつぶやく


「すごく充実してるのに・・・」

微かに引っ掛かりを覚える美冬


「何かが足りない・・・」

空を仰ぎ、思い出そうとする真夏


「行ってしまったのね」

同じように空を見上げてつぶやいた


「アナタの大事な『半身かたわれ』・・・」

サングラスの奥に涙がにじむ


『トリニティ』

過去・現在・未来を巡る存在


そこから私は過去を捨て

そこから私は未来を望んだ


時間を巡るものと共に・・・


「お前の力になってやる」

戻ってきたタケルに、いきなり切り出すブルー


「何ができるんだよ・・・?」

ため息交じりに尋ねる


「まだ、諦めていないんだろ?」

そんなをしている


「出来る事ならなんだってするさ」


それが俺の決意

彼女と交わした約束を果たす為に


「なら、やってくれ」

軽く言い放つ


「俺の名を、お前にやる」



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