story.9
別サイドから。
都合よく、とはいかないのがルールですから
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最悪、さいあく、サイアク、まぁあたしが何を言いたいかって、とりあえずご機嫌ナナメだってコト。
うーくんに数学の点数暴露されるわ、学校案内の権限は失うわ、挙句の果て別に選択もしていない授業にでなきゃいけないわ、と。とりあえず最悪。
これで『天界』の説明もできなかったら真面目にキレる。
「あ、0組の園守じゃね?」
「ココの授業選択してたっけ。」
してねぇよ。クソ。クソ野郎ども。男って大嫌い。
「園守さん、選択してたの?」
「いたらダメなの?」
「っ!え・・・っと。」
それからこうやって話しかけてくる女子も。私は認めた相手としかつるむ気もないし。弱いヤツは嫌い。てゆーか、今現在私の中で完璧パーフェクトなのはうーくんしか該当しないし、うーくん以上なんて永久的にいない。
「えっとね?0組ってどんななのかなぁって。」
「そこら辺でたくましく妄想してんのにまだ知りたいの?」
「っ!はぁ!?」
「そこ!私語を慎みなさい。」
監修の先生の声で渋々自分の席に帰る女子。ムカつく。どーせお目当ては0組の男子だろう。顔だけは良いのが多いなぁって霧島教頭も言ってたし。何にも知らないクセにこっち側のコトに首を突っ込まれるのはムカつく。どぉせ似たような女子と愚痴こぼして噂話のネタにしかしないんだろ。
真っ白のプリントを眺めていたら授業終了のチャイムが鳴ってガヤガヤと生徒達がでていく。自分も急いで荷物をまとめ、教室を出た。それから職員室に直行。霧島教頭はだいたい職員室にいるし。
「教頭?そういや、もう2時間近く戻ってきてないわね?あぁ、どこいってるか知ってます?」
直行したのは良いけど、いない。目の前の先生は他の先生に行方を聞いてくれているが、
「霧島先生なら、ほら!編入生つれて校内案内してるんじゃない?それにしても、あの編入生の子、女の子よね?チラッと見ただけだけど凄い美形さんよね!園守さん、知り合いなんだって?」
「あぁ・・はい。」
そんなことよりも行方を教えてくれ。そう思った時、
「『天界』の案内もするみたいで。」
は。
「だってよ、園守さん。」
『天界』の案内?
「ソレはあたしの役目だし!!!」
先生の声なんか無視して今度は0組へ直行。
『天界』の受付にいけば、うーくんと霧島教頭がモニター室へ行ったとのこと。
「もぉう!」
オイシイとこ、もってかれる前に阻止だ阻止!なんて考えながら走っていると、前方の、床。床にきらりと光る紙?いやこれは、
「お菓子の、パッケージ?」
顔を上げれば目の前にはモニター室入り口。そしてこの部屋に入る時のルールを思い出す。
勢い良く、まぁ自動ドアだけど。中に入りお目当ての人物を発見。叱り付ければお菓子のパッケージの犯人は意地悪く笑った。