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バカ弾!  作者: 丸金
3/3

探検、僕らの学校

保健室で目覚めた俺を待っていたのは激痛のみだった。

「いぎっ…!」


「やっと起きたの?血まみれで寝てたからびっくりしたわー。」


保健のおばちゃん先生は血まみれの生徒が寝てても、そのまま寝かせてくれる、おおらかな人だとわかったが、呑気すぎだろ。


しかし、この背中の痛みは異常だ。

まさか骨とかやってないだろうな。


そう考えていたら、ムカついてきた!

なんだあの野郎!

止めるどころか、被害拡大させた挙げ句ほったらかしってあり得るか!?

許さん!


「痛っ!!」

跳ね起きようとしたが、激痛で固まってしまった。

ますます怒りが湧いてきた。


「あらあら、どこが痛いの?」

「…背中が…。」

「じゃあ湿布でも貼っとくわね。」


あの男『バカダン』って呼ばれてたっけ?

上履きの色からして、おそらく2年で間違いないだろう。


「…先生、バカダンって誰の事かわかる?2年なんだけど。」

「バカダン?聞いた事ないわね。友達?」

「いや、ちょっとお世話になった人で…。」

「ふーん。ちょっとわからないわねー。」


特に有名でもないのか。

その割には三年にはずいぶん敬遠されていたが。

まあいい。

借りは返さないとな。


湿布のおかげか多少楽になったので、保健室を後にした。

もう昼休みになっていたようだ。

早速二年の教室に向かってみた。


この高校は比較的普通の奴の多い学校だが、それでも二年の教室近くに近寄ったら、すぐ囲まれた。

「おい、一年が何のようだ?」

その中の180cmくらいありそうな、強面が威圧的に話しかけてきた。

「こいつ、あれだ。結城だろ。」

「おお、その有名人が2年の教室になんの用だ?」


めんどくせえな。

「バカダンって人探してるんスけど。」


一気に全員の顔が変わったのがわかった。

「お、お前、加藤の後輩か何かか?」

「いや、つーか、今いねえけど。多分屋上で寝てんじゃね?」

「そ、そうだな、昼休みは間違いなく屋上にいると思うぜ、分かったな?」

「ほれ、さ、さっさといけ。」


え~…、そんな感じなのか…。

関わるのやめようかなぁ…。


…何考えてんだ俺!

ナメた態度取る奴に、俺は今まで俺という人間を分からしてきた。

そして俺を分からせる方法は拳しかないと思っていた。

こんな事今まで考えた事も無かったぞ!

…ビビってるって事か?

あの訳わかんねえ男に。


そんな訳ねえ。

そんな訳ねえ。


俺は屋上に向かって走った。

走らないと行けない気がしていた。

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