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バカ弾!  作者: 丸金
1/3

1、登場

結城真はイラついていた。


なぜか?なにに?

屋上の柵に寄っ掛かってタバコに火を点けて、空を見上げた。


どいつもこいつも自分を見る時の目が気に食わないからか?

それともそういうふうに思ってしまう自分にか?


やりたい事がないからか?

世の中にやりたい事がない奴なんかごまんといるだろう。

全員自分のようにイライラしているのか?

そんな訳ない。


イライラするのはカルシウム不足という。

しかし、牛乳は毎日飲んでいる。

ということは、牛乳ではカルシウムは補えないのか?

いや、もしやカルシウムとイライラは関係ないのでは…。


「ギャハハハッ!」


屋上の扉の向こうから、さらなるイライラの原因になりそうな馬鹿みたいな声が聞こえて、結城はやっぱりイラっとした。

理由はないが絡んでやろうと思った。


ガチャ。

扉が開いて出てきたのは、髪を茶色に染めたり、制服を着崩してる程度にワルぶってる男が5人。

上履きの色からして、同じ1年か。


「はは、そんな事あるか!ん…。」

全員が少し驚いた表情を浮かべ、結城をまじまじ見ていた。

確かに授業中だし、いるわけないとこに人がいたら驚くだろうけど、そこまで見るかね?


「誰だ、こいつ…。」

「…結城だ、東宮二中の…。」

「へー、こいつが…。」

反対側の柵の方に進みながらも、またチラ見。


「おい、なんか文句でもあんのか?」

結城はいきなり喧嘩腰で全員に言葉を放った。


「え、何こいつ?」

「訳わかんねえ…」

多少色めきだったが、まだケンカの雰囲気にはならない。

よっぽどな事がない限り、誰でも急にケンカする気には普通ならない。

初めからその気でいるヤツ以外は。


「じゃあ何見てんだ、オラ?」

そう、最初からケンカしたくてしょうがないのは結城だった。

ケンカしてる時だけがイライラしなくてすむ。

別に他人を痛めつけたいわけじゃない。

でもケンカなら少なくともやってる間は何も考えない。

イラついてる事も。

他にも方法はありそうだけど、これが一番手っ取り早い。


「文句あんじゃねえのか?あ?」

一方的に殴りたいわけでもない。

そんなのは余計イラつくだけだ。

相手もその気で来るから、こっちも何も考えなくて済むんだ。


「いや、そうじゃなくて、なあ?」

「そうそう、誰もいないと思ってたからよ。」

「屋上には行くなって先輩から言われてたからよ。」

「そうそう、そしたら居たからさ」


結城はがっかりした。

こいつらそんなに悪くない!

人数いるのになんだそれ!

それが余計にイラついた。


「居た?居たら悪いのかよ、ああ?」

もう自分でも止まらないイラつきだった。

なんでだろう?いつからだろう?こんなにも無性にイラつくのは。


「いや、ちょっと待てよ…ぐっ」

一番手前のヤツの胸ぐらを掴む。

「お前、おかしいんじゃねえのか!?離せよ!」

周りの連中も結城を離しにかかる。


「ウザってんだよ、てめえら!」


「うるせえ!!」


「な、誰だ!?」

「上だ!」

まったく関係ないところから声がして全員が、屋上の扉の上にある、貯水タンクの所を見上げた。


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