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狐の面は月見て笑う  作者: 衣桜 ふゆ
『氷』たちの紅
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Ⅰ.制御③

零と氷美とで取っ組み合った状態のまま、おそるおそる声がした方を見た。

「そこにいるの、だれ…?」

6歳ぐらいの、少女。

「…零!」

「おい!なぜそこで俺に矛先が向くんだよ!?」

「もとをたどればあんたのせいじゃないのよ!」

2人は心なしか顔が青い。

そりゃそうだ。

義賊なのに完全に見られたとならば失格。

しかもさらに、それは自分たちのケンカのせいとか言ったらもう終わり。

義賊グループ「月夜」の名折れ………。

「ど、泥棒!?」

彼女の声が恐れのせいで小さいことが幸いだった。

だが。

「泥棒なんでしょ!う、家のお金は、盗んじゃダメよっ!」

そう言うなり、足下に落ちていた木の枝を拾って闇雲に振り回しながら襲いかかって(?)きた。

「出ていってよっ!」

「な―――――――」

急にそんなことをされると思っていなかった氷美は、避けるのが遅れた。

「やぁぁっ!」

少女が叫び、振り下ろした枝が、氷美の頬をかすめる。

「っつ…………」

鋭い痛みが走り、そこから血があふれた。

小さい傷だったが、氷見の目に映ったのは。


嫌いな、紅。


だめだ――――また、やりすぎてしまう。

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