Ⅳ.妖刀③
更新遅れましたすみません。
いつもいつもこんなことになりそうです。
ちょっぴり真面目に書いてみようかなぁとか思い始めてきました。
だけど、もはや誰sideだかもわかりませんw
適当におつきあいください(^ω^)
「さて、と………。」
零は膝に付いた土を払った。
ここはぼろアパートの庭。意外に広い。
手に鋼糸が着いた手袋をはめる。
はめたとたんに、ぞくっとしたよくわからない気持ちが零の中を駆け抜けた。
そう、この感じだ。
「準備はいいか、氷美。」
2メートルほど離れた場所にいるのは、刀の雪鶴を持った氷美。
緊張の面持ちだ。
いつもかぶっている狐の面は、ない。
紅の着物もまとっていない。
氷美の目には、日光に反射する刀がうつっている。
手が小刻みに震えているのが感じ取れた。
「…いいわ。」
「じゃ、行くぞ。」
零の軽い合図と共に、蜘蛛の糸のようなものが舞う。
反射しているから綺麗なのだが、立派な凶器だ。
「……っ…」
迫り来る鋼糸を流しながら、氷美は攻撃を試みる。
……………………
氷美の暴走をどうすればいいか?
一番簡単な方法がこれだった。
『戦うこと』
実際に暴走してみればいい。
何度も繰り返し戦い、そして、制御することに慣れればいいのだ。
雪鶴も、氷美も。
……………………
息が切れてきた。
身体が鈍っている感じがするのは、なぜだろうか。
さっきから零に押されてばかりだ。
守ることしかできない。攻撃をする暇がない。
「っ!」
鋼糸が氷美の頬をかすった。
この間の事件の時に受けた傷と同じ位置だ。
血が流れる感覚。
<<……!>>
誰かの声が聞こえた。
氷美の意識が急に引きずり込まれる。
何が起きた?
視界が遠のく。
「…ぁ」
零は鋼糸を慌てて抑える。
氷美の様子がおかしい。
小さなうめき声の後、氷美は膝から崩れ落ちた。
何が起きた?
頬の傷ぐらいで倒れるわけがない。
「おい、氷……っ!?」
鋼糸をしまって近づくと、不意に氷美がゆらりと立ち上がった。
2、3歩後ずさり鋼糸を構える。
油断していた。
「…?」
しかし、攻撃は来ない。
雪鶴を構えもしない。
「氷美…?」
反応がない。
「氷美。」
なんの反応もない。
うんともすんとも言わない。
「………ぁあ、なるほど。」
やっと氷美が行ったのはそんな言葉。
「本当に、すべて、我の責任なのじゃな。」
…まさか。いつ、どうやって。
「お前っ…!」
どうやって、――――
氷美は顔にかかっていた髪をかき上げた。
「雪鶴…!」
その瞳の色は、水色。
わけワカメ(^p^)ノ