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第二話-転生①

 転生して数日が経った。

 どうやらこの家は商人の家らしい。さほど豪華でもないがほどほどに豪華で本だとかのものがたくさんある。そんなこの家の名前はデュオシルク家という。できてから200年ほど経っているが商家の間ではどうやら歴史は浅いようだが、結構儲かっているらしくこの家には五人メイドらしき人がいる。

 俺が長男だということもわかった。何せ子供はこの屋敷俺ひとりだからだ。わかるのも時間の問題だ。

 家の中を探索しているとメイドの人に止められて寝かせられる。この屋敷のこともっと知りたいのに。

 この世界の食事はどうもまずい。どうしたらこんなにまずく作れるのかと思うくらいまずい。しかし、何が酷いってこれになんの文句も言わず、手を動かす母とメイドの人たちだ。

 父は商人だからか俺が転生して五日ほどでどこかへ行ってしまった。

 この屋敷は広く掃除にも炊事にも手間がかかるためメイドの人たちが毎日家事などの諸々をやっているのだが、彼女らが仕事をしているのを見ると魔法を使っているようだ。この世界の魔法がどんなのだかは知らないがひとまずは掃除をしたりできるのと炊事の時に火をおこしたり水を出す魔法があることを把握した。異世界といえばって感じだ。特に興奮もしないが魔法が使えたらいいだろうなとは思う。俺は使えるのだろうか。後で書庫でも言って調べてみよう。あ、文字まだ読めないんだった。

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 異世界に転生してから半年が経った。ちょうど半年だ。

 俺はこの商家の跡継ぎだからか結構かわいがられて育っている。毎日母もメイドがかわいいとか言ってくれるのだ。そう溺愛。少し面倒だがこれも悪くないし、言語の習得にも便利だ。

 この世界の言語、いや、俺の周りが使っている言語はとても文法が簡単だ。それはまるで英語の「例外」とかの要素を省いたような文法をしている。主格+動詞+目的語だ。とてもシンプルだ。三単現のsとかのそういった類の法則を乱す要素はなぜかない。とてもうれしいことだ。これなら習得にあと半年もかからないぞ。

 魔法のほうだが。メイドの目をかいくぐって書庫のほうに何度か出向いては本を広げるが、ちんぷんかんぷんだ。しかし、頑張って使ってみたいものだ。

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 異世界に転生してから一年が経った。

 言語習得のほうは順調というか、本を読めるようになったせいかとても流暢にできるようになった。そんなんだからメイドや母からは神童だって言われて毎日騒がれている。悪い気はしないが。文字が読めるようになったので魔法に関して学ぼうと魔術教本を開いた。そこには様々なことが書かれていた。

 魔術は二系統に分かれている。攻撃魔術と防御魔術。攻撃魔術には光、闇、火、水、土、風。俗にいう六大属性。防御魔術は治癒魔術と結界魔術の二種類だ。攻撃魔術、防御魔術共に初球、中級、上級、神級と四段階ある。上に上がれば上がるほど体内の魔力消費量が多くなる仕組みだ。魔力が切れると失神するが、死ぬことは絶対にないらしい。ありがたい。紹介した八種類四階級の魔術では手狭に感じるためか熟練していけばしていくほど混合魔術と創作魔術に力を入れるらしい。創作魔術はとても難しいことだそうで、普通は先人が作った魔術が記された本とかを読んで会得して使用するらしい。詠唱が必要でない人と必要な人の割合は半々ぐらいだそうだ。

 といった具合に色々とつらつらと言ったが今日は俺の一歳の誕生日だ。そう誕生日だ。それにあたってか母やメイドの人たちが朝から厨房でせかせかと何か作っているようだ。楽しみだ。

 目の前をメイドのロハスが前を忙しくなさそうに通ったので声をかけてみよう。

「ロハスさん?ほかのメイドさんたちは何をしているの?」

「ぼっちゃま。それは秘密でございます。」

「なんで?何やってるのか見に行ってもいい?」

 ロハスの顔がぎょっとした

「ぼっちゃま。今は女衆が頑張って厨房切り盛りしてらっしゃるのです。そんな神聖なところへ今は行ってはなりません。旦那様のところへ行くか書庫へ行くかお好きになさってください。絶対に厨房へ行ってはいけませんよ。」

「お父様!?家にいるの?」

「ええ昨晩、ぼっちゃまが寝た後に馬車いらしてましたよ。」

 意外な解答に心を躍らせる。一か月前に会ったっきり会ってないのだ。しかし、なんとも薄情な父だ。自分がが帰ってきたのにも関わらず息子の顔すらも見に来ないとは。ひとまず文句でも言いに行くか。

「ありがとうございますロハスさん。お父様のところへ行ってみます。」

 そう礼をして父ベンハルトの書斎へと向かう。

 書斎

 ノックをする。

「(コンコンコン)お父様ナイクです。」

「ナイクか!入れ入れ。」

 入ると古い紙の匂いがした。もとよりこの書斎は本が多いから仕方がないといえよう。一か月ぶりの父はとても上機嫌だった。息子のほうから訪ねられれば当然かもしれない。

「お父様、帰ったのなら帰ったと言ってください。先ほどロハスさんに知らされなければ、僕夜のパーティーまで気づかなかったですよ。」

 父は俺のそんな言葉に少し驚いた顔をしていた。何かまずいことをしただろうか。あ、口を滑らせた。

「さすが我が息子ナイク、すべてお見通しのようだな。ハハハ」

「ええまぁ。」

「ところでナイク。お前も一歳になるだろうけど、その年齢相応以上の知識と賢さを備えている。商人の息子としてそれはとてもいいことだ。だから、その才をのばしてほしいと思う。それにあたって魔術師の家庭教師か算術の家庭教師を招こうと思っているんだがどっちをやりたい?」

 うわーいきなり何の話をしだすかと思えばすごい選択を迫られたな。正直どっちも招いてほしいところではあるが、いいのだろうか。

「どちらも招きたいという選択肢はあるのでしょうか?」

 一瞬父の動きが止まった。何かまずいことを言っただろうか。

「お前、勉強が好きなのか?」

 そんな本質的なことを聞くのか?まぁこの世界で教育は受けたくて受けられるものでもないらしいが。

「はい。必要だと思うので。多少辛くてがんばります。」

 父は驚いた顔をしていた。

「正直どちらもいいですとか言われるかと思っていたが、まさかどっちも招いてほしいといわれるなんて。父さんびっくりだよ。よしわかった。じゃあ二人とも招くから俺からの一歳の誕生日プレゼントはそれで決まりだ。頑張って勉強するんだぞ。」

「はい!!」

 なにはともあれ、この世界で教育を受けるということはどうも容易いことではないらしい。しかし、どうもうちの人は俺を甘やかしすぎな気がするが、まぁいいだろう。そんなことを思いながら書斎の外をでる。

 来てくれる家庭教師の人はどんな人なんだろう。胸が躍る。算術は前世数学が得意だったからなんとかなると思うが、魔術は初めてだ。書庫の本であらかた学べるとはいえ初めてだ。とても楽しみである。そんなことに期待を膨らませながら書庫へと足を運ぶ。


投稿ペース落とします。次回。一歳の誕生日パーティー

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