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第93話 エルフの里にて3

クイッ…クイッ♪


此処はルイーズのクローゼット


巫女装束のセイラが居た


「ルイーズ様…何処かおかしな所はございませんか?」


「セイラ、ごめんなさい、我らにとって巫女衣装は初めて見る物ですので…

何も分かりませんわ」


「そう…ですわね…申し訳ございません

舞いは天宇受売命アメノウズメ様にご指導頂きましたので奉納出来るレベルまでに成りましたが」


:((;っ´°Д°`c);:


「何だか緊張して来ましたわ」


「ルイーズ?どんな感じ?」


「キョウイチロウ様!?」


「今、開けますわ♪お入り下さいませ、セイラの晴れ姿を見てやって下さい」


「うん」


「ではどうぞ」


「…」

「…」


「キョウイチロウ様…何か仰って下さい」


「う…ん…」

照れるキョウイチロウ


「どうなさいました?」

モジモジするセイラ


「えっとね…」


「はい…」


「…」


「…」


「もう行くね」


「えっ…はい…」


「主人様!お待ちになって下さいまし!」


「(-ω- ?)んっ?何ルイーズ?」


「貴方と言うお方は、全く…

はぁ〜

セイラの姿を見て何も感想はございませんの?

女子おなごは好いた男からの褒め言葉を常に待っているのです

何か一言くらいあっても良いのでは?」


「(y゜ロ゜)yだって!言えないよ!

初めて会った時みたいに見惚れてたなんて!

今思えば!あの時!あの瞬間から!セイラに一目惚れしてたなんて!

恥ずかしくて(*/∀\*)言えない…

こんな素敵な衣装を着たセイラを見たら…

恥ずかしくて目なんて合わせられない…」


「。゜(゜´Д`゜)゜。キョウイチロウ様ぁ

セイラは…セイラはぁ…」


「今宵夜這いに行くと?」


∑(O_O;)ビクッ

∑(O_O;)ビクッ


「行きませんわ!」

「そうだよ!ルイーズ!結婚初夜だけど!ジーパングォで神楽を奉納する迄はお互い清い関係じゃないと!」


「では?今夜は!無いと?」


「無い!」


「では…

ジーパングォで神楽の奉納が終わった暁には…」


「…」

照れるキョウイチロウ


みだれると?」


「Σ(・ω・ノ)ノ!淫無いよ!」


「でも?」


「∑(゜Д゜;)でも!?」


「する事はすると…」


「それは…」


「キョウイチロウ様…」

『神聖なる衣装のキョウイチロウ様と…

ジーパングォで…

奉納舞いが終わったら…』

( ゜∀゜)・∵ブハッ!

ボタボタ


「Σ(゜∀゜ノ)ノキャー!?セイラ!鼻血が!?」


『巫女装束のセイラと…

ジーパングォで神楽を奉納したら…

セイラと…

セイラと…』

( ゜∀゜)・∵ブハッ!

ボタボタ


「キョウイチロウ様まで!?」


ガチャ

「ルイーズ入るぞ」

ルイーズとセバスチャン夫婦のクローゼットは扉一つ隔てて繋がっている


ビクゥッ∑(OωO )

「何事ぞ!?」


「斯々然々でして…」


「お互い…破廉恥な妄想で鼻血ブーと?

ルイーズよ、その様な緊張のほぐし方は無いと思うぞ…

もし衣装が血で染まったらどうするつもりだったんじゃ?」


「少し煽り過ぎましたかね?」(๑・ω-)テヘペロ


「それは…良かれと思ってした行為が駄目な方向に進むという親切心の逆効果だな」


「はい…

相手を思って道を譲ったら相手も同じ様に道を譲って結局ぶつかる的なアレですわね」


「そそ…

悪意が無いだけにタチが悪い、皆との意思疎通を綿密にせよ、分かったなルイーズ」


「はい!」


「こんな状況下で浮かれていると取られても致し方ありませんが…

主人殿、参りましょうか」


「いや!魔王との戦いで疲弊しているからこそ必要なんだよセバス!全力で頑張りますよ!

行こうセイラ♪」


「はい♡キョウイチロウ様♪」


キョウイチロウ念願の圃場予定地に急遽設けられた能舞台…


「これより舞手による奉納神楽を執り行う!

ご観覧の皆様におかれましては、厳粛なる舞踊ぶようの奉納です!

はやし立てる事の無き様お願い申し上げる!

それでは!お願いします!」


ルドウィン…

魔王軍でも司会進行役をしてたって聞いてたけど、

なかなか様になってるな


雅楽隊もなく、お囃子太鼓も無い

鎮まりかえる会場


会場に入場する二人


シャン!


シャン!


セイラが両手に持つ鈴の音だけが響く…


子供達までもが息を潜め見入る


幻想的、且つ力強いセイラの舞いに観客は引き込まれる…


舞い終わると…


天空より一筋の光りがセイラを照す


「セイラよ…」


「あぁ…

天照さま♪」


「此度の舞いの奉納…実に見事でしたわ」


「ありがとうございます」


「これでエルフの里にある神殿に置かれた木像を依代にして此方の世界との繋がりが出来ました

この地は信仰の続く限り豊穣が約束されるでしょう」


「ありがたき幸せ!我が故郷に天照大神さまのご加護のあらん事を…」


「セイラよ大概であった…

神楽のお礼としてキョウイチロウの加護ではなく、私、天照大神の名に於いて其方に加護を与える」


「勿体無いお言葉に感謝の言葉も見つかりません」


「良い…セイラよ」


「はい天照さま」


「実に素敵な舞いであった其方に天照大神の加護のあらん事を」

ファーーー

眩い光りに包まれるセイラ

その光りの収束と共に天照大神は居なくなっていた


「…」「…」「…」


「うぉーー!!!!!!」大歓声に包まれるセイラ


仰々しくお辞儀をしてその場を去るセイラ


続いてキョウイチロウが舞いを披露


会場は神楽の荘厳そうごんさと美しさに割んばかりの喝采が起こる


会場を後にする二人

「セイラお疲れ様」

「キョウイチロウ様こそお疲れ様でした」


「今回は単なると言ったら失礼だけど簡単なお披露目だったけど…

頑張らないといけない案件があるよね?」


「ほんちゃんは…ジーパングォでの雅楽隊付…」


「それも有るけど…

これから始まる挙式…の事だよ」


「あっ…」


「必ず幸せにするからね」


「キョウイチロウ様♡」

そっと目を閉じるセイラ…

近付く唇と唇…


「いゃぁ!キョウイチロウ!セイラ!実に見事な神楽であったぞ!」


「…」

「…」


武甕槌たけみかずち様!?

くっ!

失念していましたわ!

全ての扉の前に人を配置して何人たりとも!

アリの子一匹部屋には入れさせない体制を取ったのに!こんな誤算は読めませんわ!

まさか天界からの訪問者に二人の睦み合いを邪魔されるとは!」


「Σ(・ω・ノ)ノえー!?我?邪魔者!?」


「間違いなく邪魔者です!しかも!タイミング最悪です!」


「ルイーズよ酷くね!?」


「酷いのは武甕槌様にございますれば!

キョウイチロウ様は此方の世界に来てからと言うもの心休まる時は無く!

出掛け様とする度に魔王軍の襲撃を受けて!

魔王自らの手によりお命を奪われ!

あまつさえ少人数の私達に過剰戦力な軍団を差し向けられお命を狙われる始末!

そして命掛けで今日こんにちまで過ごして来たのです!

その心安らぐ僅かな時間をも許さないとは!

即刻のご退場を!!!!」


∑(゜Д゜; )エーッ!?


「神と言うのはここまで空気が読めませんか!」


「はーぃ」


「返事は!ハイと完結に伸ばさない!今回ばかりは貴方が悪いですわよ武甕槌!

今すぐ此方に戻りなさい!」


「天照さま!?

誠に申し訳なく…」


「謝るならキョウイチロウとセイラに!」


「スマン!キョウイチロウにセイラよ…

あまりの舞いの素晴らしさに少し浮かれてしまったわい…

どうぞ続きを!どうぞ!どうぞ!」


そう言いながら光りと共に消えていく武甕槌


「続きをどうぞと言われても…ねぇ〜

しかも…

ルイーズ達に…見られてたなんて

(*/∀\*)」

「ですわね…キョウイチロウ様わたくし花嫁衣装の準備に入ります」


「うん、後でね♪ラティを呼んでくるよ」


「はい!!」


「ラティ?居る?」


「ハイ!コチラに!」


「ラティもお着替えしようか?」


「はい?私が?」


「うん!花嫁衣装!セイラと一緒に三人で挙式♪」


「私…も…?」


「うん♪」


「よろしいので!?」


「何を言ってるか意味が分からないんだけど?

ラティは私の大切なお嫁さんなんだから結婚式に主賓で参加するんだよ?」


「旦那様!」。゜(゜´Д`゜)゜。ブワッ


「ほらほらラティ泣かないの、サプライズは成功かな?」


「嬉しい…です…こんな風に一緒に祝って貰えるなんて(ノω・、)」


「ルイーズのクローゼットで着替えておいで」


「はい♪」

嬉し涙を拭いながらキョウイチロウの前から立ち去るラティ



「キョウイチロウ様は何処に?」


「あぁ!キョウイチロウ様なら、さっき厨房に入って行ったよ」


「厨房?」


「主人様、万事滞りなく準備が整いましてございます…

って!?厨房で一体なにをなさっているのですか!」


「愚問だなルイーズ…

厨房でする事など…

(y゜ロ゜)y料理しか無いだろ!」


「はぁ!?それは分かりますわ!厨房ですし!

えぇそうですとも厨房ですからね…

じゃなくて!時と場合を考えてくださいと言う事です!

主人様は新郎なのですよ!

今回の主役!そんなお方が!衣装合わせもしないで厨房で料理とは如何な物かと言う事を問うているのです!」


「あぁ〜そう言う事ね」

フライパンで炒め物をしながら返事をするキョウイチロウ


「キョウイチロウ様!一旦料理を作る作業の手を止めてくださいまし!」


「えぇ〜!?火入れ始めたから止められないよぅ」


「えぇ〜じゃありませんわ!

早急に着替えて支度を!」


「まったくルイーズは心配性だなぁ…

男の準備なんて、サササのパパパだよ!秒で終わるし」


「パパパのサササじゃありませんわ!」


「何ですの?良い匂いがしますけど?」


「アンナ様!?

アンナ様からもキョウイチロウ様に何か言ってやってください」


「キョウイチロウ様〜♪何作ってるの〜?」


「アンナ様まで!?」


「(-ω- ?)んっ?アンナ?婚礼用の料理だよ♪

鯛のお頭付きを焼いてて、炒め物は今終わる、後は揚げ物かな?」


「何かお手伝い出来る事は?なんなら引き継ぎますのでキョウイチロウ様は準備に行ってもらってもよろしくてよ」


「そうだねー

どうせ私は来客の相手で食事してる暇は無いと思うし、任せても良い?

鯛は♪めでたいと掛けて披露宴には必須の料理なんだ!異世界通販で取り寄せたからテーブルの数だけ用意して欲しい」


「はい♪お任せを!」


「えっとねー

セイラが仕留めた鳥系魔獣の唐揚げなんだけど…

分かる」


「あぁ♪以前食べた片栗粉にまぶすヤツですわね」


「そそ」


「確かに婚礼衣装を着ての揚げ物は油の匂いが染み付いてしまいますものね、わたくし達にお任せ下さい!」


「わたくし達?」


「我ら五指がアンナ様と共に引き継ぎますわ♪」


「おぉ心強い!頼んだ!

ルイーズ着替えに行くよ!セバスは?」


「此方に!」


「着替えるからクローゼットを開けて♪」


「かしこまりました!マイクローゼット!」


「着替え終わりましたら私のクローゼットにいらして下さい、セイラもラティも準備を終えていますので衣装を見てやって下さい」


「リョー( ̄^ ̄)ゞかい」


「では参りましょうか主人殿」


「うん」



「キョウイチロウ殿!?遅い!一体何をなさっていたのです!」


「ちょっと婚礼用の料理を…」


「はぁ〜

セイラ殿とラティ殿が不憫でなりませんな…」

深いため息をつくルドウィン


「主人殿はもう少し新郎としての自覚をですな!

云々(うんぬん)かんぬん…」


「ごめんってルドウィン」


「未だお話しは終わっておりませんぞ!キョウイチロウ殿ときたら云々かんぬん…」


「主人殿…ルドウィン殿のお話しを聞きながらで良いのでお着替えを」


「あっはい…」

暫しルドウィンの小言は続き…

キョウイチロウはひたすら謝りながら着替える事となった


紋付袴もんつきはかまにお着替え完了です…

実に凛々しいお姿になりましたな」


「ありがとうセバス♪」


「ルドウィン!着替え終わったよ!」


「そもそもキョウイチロウ殿は…

おお♪それが和装の婚礼衣装ですか!?良い物ですな!では新婦のお二人にご挨拶を!

セバス殿!ルイーズ様のクローゼットに行く旨をお伝えして来て下さるか?」


「了解です」


コンコンコン

「ルイーズ?入るぞ!」


「まったくキョウイチロウ様ときたら困ったお方ですわ二人共、首を長くして待ち過ぎて伸びきって仕舞う所でしたわ」


「それはそれは、かさなっかった私にも非はある、申し訳ない」


「セバス様!?頭をお上げ下さい」セイラ

「それで?旦那様は?」ラティ


「今、準備が終わり扉の向こうにお待ちです

主人殿?セイラ達の準備は整っているとの事で此方にいらして下さい!」


「分かった」

ガチャ|ヾ(。`・ω・)o|Ю


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜キョウイチロウ様素敵♡」

「主人様♡何という凛々しいお姿♡」


「セイラ…ラティ…二人も

まさかここまで和装が似合うとは♡綺麗だよ」


「Σ(゜∀゜ノ)ノキャー!似合ってるってラティ」

「はいセイラ♪私の分まで婚礼衣装を準備して下さった

天御桙命さあめのみほこのみこと

建葉槌命たけはつちのみこと

天棚機媛命あめのにたばたひめのみこと

布帝耳神ふてみみ様に感謝を」


「注文して下さった天照大神様にも感謝だね

感謝は美味しいお酒を準備すると約束しましたので…

(=`ェ´=)フフフ

事前に奉納致しましたので届いている筈

美味しく飲んで頂けるかと」


「流石はキョウイチロウ様♪明日!わたくし達も祈りにて感謝を伝えますわ」

「私もセイラと共に」


「うん♪明日三人で神殿に行こう♪」


「はい」「はい」


「それくらいにして会場に行きましょう」


「うん!行こうセイラ!ラティ!」

二人の手を引くキョウイチロウ



「それでは新郎新婦のご入場です!」


「おおーーーー!?」「何だあの衣装は!?」

「東方の衣装らしいですわよ!」「素敵ぃ…」

「昼間の巫女衣装なる装いも良かったがコレはコレで良い」「何故頭巾を被っていますの?」

「アレは角隠しと言って怒りや嫉妬の象徴である角を隠すことで、夫に仕えるおしとやかな妻になることを願う意味が込められているらしいですわ!」「へぇ〜」「しかも!今回はお色直しでエルフ風婚礼の儀も執り行うとの事!」

「何と言う事でしょう♪女性にとっては夢の様な婚礼の儀ですわね、羨ましい」


「あれ?ルドウィン!?Σ(・ω・ノ)ノ!?その衣装は!?」


「ハハハ♪天照さまのサプライズですな♪

東方の婚礼の儀の作法も聞いておりますれば、恙なく行えるかと」

神主衣装を纏ったルドウィンが胸を張る


「流石父上!」

「父さま!わたくしの時もお願いしたいです!」


「アハハハ♪我が娘と息子の願いとあらばこの父に任せよ♪」


「では!東方に赴いた時にはわたくしの挙式を!

キョウイチロウ?よろしくて?」


「アデルフォードの望むままに」


「あぁ♡ありがとうキョウイチロウ!友人は呼べませんが貴方さえ居ればわたくしは何も要りません」


「セイラ殿、ラティ殿、わたくし事を先に済ませてしまった、申し訳ない!

始めるとしよう準備は良いか?」


「うんルドウィンお願い!」

「はい」

「はい」


三々九度

キョウイチロウは未成年なのでセイラとラティだけお酒を


滞りなく婚礼の儀は終わる…


「では!セイラ!ラティ!食事の前にお色直ししましょう!」


「アイナイナ母様♪食事したい!」


「ウエストを絞り上げますわよ?」


「(。=`ω´=)ぇ?そんな事されたら出ちゃう…」


「ですから食事は後です!」


「そんなぁ!」


(´~`)モグモグ


「あっ!?こら!ラティ!何を食べてますの!?

貴女も着替えますわよ!」


「(。=`ω´=)ぇ?セイラだけでは?アイナイナ様の時の婚礼衣装は一着でしょ?」

モ<"モ<"モ<"(。-ω-)モ<"モ<"モ<"モ<"


「馬鹿仰い!誰の結婚式だと思っていますの!

ラティの挙式でもありますのよ!食べてないで行きますわよ!」

Σ(・ω・ノ)ノーo(`ω´ )o

「私の豪華ディナーが!?」


「後になさい!食いしん坊のセイラが我慢してるのです!貴女も我慢なさい!」


「そんなぁ!セイラの後で少し着させて頂ければ良いのに…」


「そんなもこんなもありませんわ!ルイーズ様!クローゼットを開けて下さいまし!」


「どうぞ♪クリスティー様は中でお待ちでございます」


「ありがとう!セイラは私の時の婚礼衣装!

ラティはクリスティーの時の婚礼衣装を着て貰いますわ!

女の一生に一度の晴れ舞台!気合いを入れますわよーーー!」

\\\└('ω')┘////フォーー!


「母さまのヤル気がヤバいですわ!?」


「ではキョウイチロウ殿は私と共にセバス様のクローゼットへ…」


モ<"モ<"モ<"(。-ω-)モ<"モ<"モ<"モ<"


「ってキョウイチロウ殿!?何を食べてるんですか!?セイラとラティが我慢してるのに!

ケーキ入刀からお互いに食べさせる前に食べちゃ駄目です!」


「そうなの?(´~`)モグモグ」


Σ(・ω・ノ)ノーo(`ω´ )o

「行きますよ!」

セイラの父アグラディオに連れて行かれるキョウイチロウ


腰が細く見える様にコルセットでギリギリまで絞られる二人

「ぐぇーー!」

「うぅーー!それ以上は!出ちゃうーー!」


「我慢なさい!終わったらお部屋にディナーを持って行かせるから!

キョウイチロウ様から聞いたデザートレシピで三品のスイーツと入刀後のケーキも食べさせてあげるから!

今はただただ我慢です!おりゃーーーーーー!」


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜!母様!コレ以上は!無理ぃー」


「お黙り!」


「ラティも諦めなさい!更に絞りますわよ!覚悟なさい!」


「クリスティーさ…ま…後1ミリでも絞られたら…出ちゃう…」


「お色直し前に食べるからですわ!後二センチは絞りますわよ!」


「そんな!ご無体な!もう限界です!」

\\\└('ω')┘////フォーー!

「お黙りなさい!美の追求に妥協は許されませんわ!」


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜!クリスティー様ぁそれ以上わ!ご勘弁ぉー」


アイナイナとクリスティーが納得いくまでの美を追求される二人


「ラティ…このままでは…身体がもちません」

「ですわねセイラ…本当にこのままでは…」


キラーン( ✧Д✧) ( ✧Д✧ ) キラーン

「逃しませんわよ!美は一日にして成らず!」

「そうです!この日の為に私達二人がどれほど準備して来たと思っているのです!」


「ひぃー!」「ひぃー!」


「セバス…何だか隣りのルイーズのクローゼットから悲鳴じみた声が聞こえるんだけど大丈夫かな?」


「主人殿!今はご自分の事だけ考えなされ」


「うっうん…」


コンコンコン

「キョウイチロウ殿?準備は出来ましたかな?」


「ミルメールかい?どうぞ」


「お邪魔しますぞ」

神官衣装を纏ったミルメールが現れる


「ミルメール!?誰かと思ったよ!」


「フフフ、私とて正装くらいしますぞ」


「エルフの挙式は神殿で執り行います、ご移動をお願い致します」


「うん!」


神殿の奥、一人待たされるキョウイチロウ


エルフのコーラス隊

エルフの音楽隊が演奏を始める


「キョウイチロウ殿!振り返り入場してくる二人を迎えてやってくれるか!」


「うっうん!」


扉が開く!

アグラディオに連れられ入場するセイラ

セバスチャンに連れられ入場するラティ


先頭に立つノウェルが花篭から花びらを撒きながら先導する


一歩、又一歩と赤い絨毯のバージンロードを進む四人

緊張が伝わる…


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜何と美しい!

セイラ!ラティ!素敵よ!」

アイナイナ感無量


「うん♪及第点はあげてもよろしくてよ」

そう言いながらもクリスティーは満足そうだ


キョウイチロウの手前でアグラディオから離れキョウイチロウの方に向かうセイラ

キョウイチロウの手前でセバスチャンから離れキョウイチロウの元へ向かうラフティーナ


ミルメール神官に促され

イツ如何なる時も共にあると互いに愛を誓う


指輪の交換

「ではお互いの薬指に指輪を

左手薬指は心臓に繋がっているとされていて感情や心を司る

そしてリングは永遠の愛の象徴

さぁキョウイチロウ殿二人に指輪を

セイラ殿とラティ殿はお二人でキョウイチロウ様に指輪をはめて下され」


「…」

三人共、無言で指示通りに指輪を交換


滞りなく結婚式を済ませる…


「∠( `°∀°)/やー!披露宴ですわ!食べますわよー♪」

「∠( `°∀°)/やー!結婚式終わったー♪披露宴で食べるぞー!」


キラーン( ✧Д✧) ( ✧Д✧ ) キラーン

「はぁ!?二人共!何を言ってますの?

これからケーキ入刀ですわ!

初めての共同作業!そして!

食事は高砂たかさごにおみえになる来賓方々の挨拶を全て受けてからですわよ!」


( ・´ω`・)ショボーーーン( ・´ω`・)ショボーーーン


披露宴会場は先程のキョウイチロウの圃場予定地に戻って行われた


共に移動して来た音楽隊の演奏が始まる♪


和楽器の笛とは違う音色のフルートの様な音の笛が吹かれる♪


弦楽器はハープとマンドリン♪


「キョウイチロウ様…」「旦那様…」


「どうしたセイラ!?ラティ!?」


「限界ですわ!横から吹く、そよ風でも腰が折れそう」


「そんなに!?どうすれば?」


「せめてコルセットの紐だけでも…緩めて下さい…」


「分かった!セバス!」


「はい!此方に!」


「クローゼット開けて!」


「はっ!」


「動ける?」


「動けるも何も行きますわ!」


「ルドウィン!中座!」


「かしこまりました!新郎新婦への挨拶は後ほどと言う事でお三人は中座されます!」


「ありがとう!ルドウィン!セバス頼む!」


「マイクローゼット!」


「セイラ!?ラティ!?私はどうすれば!?」


「コルセットの紐を…緩めて…」


「分かった!」


「ぶはぁー!」×2


「大丈夫かぃ?二人共!?」


「何とか…」

「限界ギリギリでしたわ!先程食べた物が出る寸前…でした」


「女性は大変だね…

でも…

綺麗だよ二人共♡」


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜ラティ!頑張った甲斐がありましたわね!」

「ですです!腰を絞られている時は結婚式はりと、少しマリッジブルーが入ってましたが!今幸せです♪」

抱き合うセイラとラフティーナ


「頑張った二人にはご褒美をあげたい!何がいい?」


「もう…指輪とお気持ちだけで充分ですわ…」


「じゃあ…右手の薬指用にセイラが仕留めた魔獣の素材で作ったリングは不要?」


「何ですかその!最高かよ!なプレゼントは!?」

「充分と言いましたが…頂いてもよろしいのですか?」


「良いよ♪付けてあげる」


「嬉しい♡キョウイチロウ様に永遠の愛を誓います♡」

「旦那様に永遠の愛を誓います♡」


付けられた指輪を掲げて見詰める二人


「喜んでもらえて良かった♪」


「何か…不思議な力を感じますわね?」


「そうですねセイラ!私も感じます!何と言うかステータスが底上げされる様な感覚です」


「ラティの言う通り30%ステータス向上を付与してあるよ」


「キョウイチロウ様はまるでアクセサリークラフトマスターみたいですね!」

「コレほどの出来栄えのリングは見た事がありません!」


「うん!私が異世界転移する前から身につけていた宝石を使ったよ♪」


「その様な大切な物を頂いても!?」


「うん良いよ♪元々、愛しい人が出来たら加工してプレゼントするつもりで身につけてた宝石だから受け取ってよ」


「ラティ…こんなに幸せで良いのでしょうか?」

「はい…仰る通りですわね幸せ過ぎて怖いくらい」


「二人共!良いんだよ!もっともっともっともっと幸せにするから( ・д・)σ 覚悟しておいて!」


。゜(゜´Д`゜)゜。。゜(゜´Д`゜)゜。

「嬉し過ぎますぅ〜」「嬉しい〜」


「ほらほら…泣かないの二人共…」


「だってぇ〜」×2


グーーーーー!!!

お腹が空いて豪快にお腹を鳴らす二人


ビクゥッ∑(OωO )

∑(O_O;)ビクッ


「…」「…」照れる二人…


「戻って少し食べよう♪」


「何か…すみません…」

「ごめんなさい旦那様…」


「フフフ♪締まらないのはイツもの事じゃん!」


「ですわね…申し訳ない気持ちと恥ずかしさと…

自らで生理現象は止められませんわ」


「では!中座も長過ぎては心配されます!戻りましょう!」


「はい」「はい」


「おっ!?主役が高砂に戻った様です♪

お祝いの言葉を掛けたい人は続きをどうぞ!

飲ませるだけでなく食事もさせてあげて下さいませ」

ルドウィンの司会の元、歓談が再開する


緩やかな時が流れるかの様な素敵な音楽♪


コルセットを緩めてもらった二人は美味しいお酒と料理に舌鼓を打つのであった

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