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第91話 エルフの里にて2

「では本題に入ろうか、此度は我らの里でキョウイチロウ殿の世界の神の為の奉納舞を此方ですると言う事で良かったか?」


「はい!」


「しかし…

此方の世界の神と悪魔の柱の数は決まっていて、新しい柱と成るとどう言った不具合が出るか分からない、神が二柱も増えるとなると…

どうなる?魔神も二柱増える?

そうなると世界の均衡が懸念されるぞ…

キョウイチロウ殿はどの様に考えておる?」


「柱が増えるのはジーパングォの土地のみで世界に変化は無いのではと考えています」


「ジーパングォのみとな?

そうなると…

ジーパングォはキョウイチロウ殿の異世界と我らの世界が近付き均衡が崩れるのでは?」


「うーん…

無きにしも非ず…ですね

神が二柱増え…魔神を二柱消すとバランスはどうなるのでしょう?」


「キョウイチロウ殿の異世界の神が二柱増えると…

異世界の魔神も顕現するのでは?

それがバランスと言う物だ!」


「それは不味いですね!

此方の魔神と我らの異世界の魔神…

第三の勢力が現れて勢力図が変わってしまいます」


「そうなるでしょうな…

しかし、信仰によって生まれた神も過去には居たと聞きます」


「確かに私が居た世界でも…異国には、なりますが新しい信仰の元に二人の神が居るとされていますので」


「ほほぅ…興味深い、して世界の均衡は?」


「世界の異変はございませんが…」


「どうしたキョウイチロウ殿?」


「自分の信じる神を信じない者は異教徒として異端審問にかけられ断罪されております」


「つまり?」


「自分が信じる神こそが唯一神であると、争いが起こり秩序が乱れてしまいました」


「それは不幸な…

キョウイチロウ殿のお国の神はどうなのだ?」


「私の国は2,600年以上続く立憲君主制の国で世界最古の国ならば、他国の追従を許しません

神話の神々が住まう土地です」


「我が国こそ最古であると主張する国は他に無いのか?」


「ありますが物的証拠がなく希望願望を最古の王朝だと信じて疑いません」


「何と哀れな…」


「劣等感の塊の様な国です…

我が国こそ最古であると…

後付けで資料を揃える始末でして」


「それこそ哀れ…」


「我が国が世界最古の国だと認めたく無いのでしょう…

自国こそ最古と言い張り聞く耳を持たない」


「少し可哀想に成って来たぞ!」


「夢が希望が現実と乖離していようとも受け入れ無い…」


「残念な国と」


「まぁ…このくらいにしましょう…

当初の目的はセイラとラティとの挙式をエルフの里でと考えていまして、その準備の為に厨房をお借りしたく」


「それは…

ほぼ現実逃避だな…

しかも厨房をまるまる貸して欲しいとなると…

大規模な結婚式をと考えているのか?」


「大規模で無くとも身内だけでも」


「身内だけの小規模な式は無理だな…

キョウイチロウ殿の従者と配下だけで既に大規模…」


「(;゜д゜)アッ…」


「ウフフ♪食材などは?どうなさるおつもりでしたの?

そして…

セイラだけでは無く早くも二人目?重婚ですの?」

そう言いながら入室して来るセイラ母


「あっ!セイラのお母さま…

先程は失礼致しました!」


「さぁアナタも張り切った狩猟の成果の報告を」


「おぅ!セイラ久しぶりだな」


「アグラディオ父さま!?」


「わたくし!キョウイチロウと申します!

この度は!」

サッ└(゜∀゜ )┘≡≡


「ウフフ♪セイラの良い人はせっかちさんね」

「そうだな…取り敢えず座らせて貰っても?」


「(;゜д゜)アッ…は…ぃ…」


「私はセイラの父のアグラディオと申す

今回…その…

おてんば娘のセイラを娶ると聞いたが事実かね?」


「はい!娘さんを私のお嫁さんにと、ご挨拶に来た次第で」


「ほほぅ…

我が娘を従わせる事が出来る自信があると?」


「(。=`ω´=)ぇーと…

既に私の従者で私の加護を受けて、ほぼ眷属の様な感じなのですが?何の自信でしょう?」


「(。=`ω´=)ぇ?」


「(。=`ω´=)はぃ?」


「セイラが?キョウイチロウ殿に?全てを任せ従うと?

誠か?セイラ!」


「はい♪身も心もキョウイチロウ様に捧げましてございます」


「身も!?では?その?…

全て済んだと!?

孫が抱けるのか!?」


「あの…キョウイチロウ様は今、9歳児ですわよ?」


「今、身も捧げたと申したではないか!」


「産まれたままの姿を露にしたのは…

その…勘違いと不可抗力も…あり…

無いとは…言えませんが…」


「いや…セイラの暴走…自爆でしょ?」


「(*/∀\*)きゃーーーー!!

アナタ!聞きましたか!あのセイラが男性に興味を持ちましたって!」


「おぉ!我らが生きている内にセイラの子供を見れるとは!これは夢か!?夢なら覚めない内に今宵は宴じゃ!」


「ですです♪

あぁ♡話しで聞いてましたが信じる事が出来なかった…」


「あの…父さま?母さま?」


「何ですの?セイラ!」

「まさか嘘だったと言うのではあるまいな!!」

「そんなぁ!」

「だよなぁ…あのセイラだもんなぁ…伴侶などと…

少し浮かれ過ぎたわ!」


「あの!ご両人!自己完結しないでください!

改めて言わせてもらいます!

セイラさんを私のお嫁さんに頂きたいです!

よろしいでしょうか!」


「母さんや?夢の続きが始まったぞ!」

「アナタ!これは夢?では無いのでは?」

「……」


「アナタ達!いい加減にしなさいまし!

夫婦漫才はもう結構です!

セイラが見初みそめた人が結婚の許可を求めてセイラをくださいと言っているのです!

あなた方は応か?否か!をお答えするのみですわ!」


「えっと…

よろしくお願いします…」


「何故!?私に言うのです!セイラを求めてやまないのはキョウイチロウ様です!」

あまりのクリスティーの剣幕に


「あぁ…キョウイチロウ殿…娘をよろし…く…」


「ありがとうございます!セイラ!許可を頂いたよ!」


「はい♪」


「母さん…俺は…

何処の馬の骨とも分からない奴に娘はやれない!

的なのがやりたかったんだが…」

「アナタ!それは無理ですわ、もう許可を出してしまいましたし」

「やり直しは?」

「効きません!」

「残念だな…」

「諦めなさいな」


「キョウイチロウ様、我が姉ながらお恥ずかしい!申し訳ありません!こんな姉で!」


「いえいえ♪クリスティーさんのご尽力のお陰で了解を得れました♪感謝を!

ありがとうございます♪」


「キョウイチロウ様は42歳なのに、我が姉が歳下に見えますわ…

本当にお恥ずかしい限りです…

ごめんなさいね

初顔合わせから何度も何度も何度もキョウイチロウ様を酸欠で気絶させた姪を娶って下さるなんて…」

(ノω・、)


「…」

「…」


「クリスティーさん!セイラの暴走は今に始まった事では無いでしょう?

保養地別館で全裸のセイラに、わたくしのタオルは何処にやりましたの!?

キョウイチロウ様の全裸にする特殊スキルですか!?

と言われた時は…

そんなスキル無ぇわ!大丈夫か?この人!?と思いましたが…」


「何ですって!?セイラは婚前にキョウイチロウ様に対して!?その様な破廉恥な行いを!?」


「はい…

本人曰く、タオル一枚で私を悩殺するつもりだったらしく…」


「まぁ♪キョウイチロウ様♡その辺りもっと詳しく聞かせて下さいまし♪」


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜キョウイチロウ様ぁぁぁぁ!ご勘弁を〜!!」


「アナタ?何だか楽しそうですわね?」

「そうだなアイナイナよ我らは蚊帳の外感が半端ないな…」


「キョウイチロウ殿?そろそろよろしいか?先程から了承が取れただけで何も前に進んではおらんようだが…」


「あら?アナタ♪ごめんなさい

キョウイチロウ様♪お話しは後ほどと言う事で」


「クリスティー伯母様ぁぁ!もう!ご勘弁を〜!」


「ウフフ♪こんなに美味しい酒の肴を私が見逃すとでも?」


「ううう…恥ずかしいですぅ」(*/∀\*)


「自業自得でしてよセイラ諦めなさい♪

貴女を淑女にするのに私がどれ程、尽力したと思っていますの?

多少は報われても良いかと思いますわ♪」


「その節は、誠に…」

去り行くクリスティーに縋り付き共に退室するセイラ


「ミルメール殿?厨房の件?如何でしょう?」


「料理は誰が作るので?衣装は?」


「料理は私が!」


「ほほぅキョウイチロウ殿が?異世界では料理人でしたか」


「庭師です…」


「庭師とな?聞き慣れない職業ですな」


「庭師とは作庭したり管理したりする職業です」


「ほほぅ…興味深い…

酒宴の席で聞くとしよう

しかし庭師が婚礼用の料理を?」


「はい!

ステータスオープンー!

此方をご覧下さい!日本食伝道師なるスキルがございますでしょう♪」


「ってか!?スキル多っ!?キョウイチロウ殿!?何者ぞ!?

それに日本食伝道師なるスキルは食を極めた者が習得する様なスキルでは?」


「庭師です…

今は他のステータスはさておき、料理はお任せ下さい」


「うむ…任せよう」


「衣装ですが、我が主神様である天照大神さまがご用意して下さる事になっております」


「ほほぅ…キョウイチロウ殿の異世界の神ですか?

そのお方が神楽なる舞の衣装も?婚礼衣装も?」


「はい、奉納舞の時の巫女衣装も婚礼衣装もご用意頂けるとの事です」


「その衣装はキョウイチロウ殿の母国風と言う事ですかな?我らは東方の婚儀は知りませんぞ…」


「婚儀の件は大丈夫です此方の手の者で行います」


「あぃ分かった」


「婚儀の際だがキョウイチロウ殿、一度お色直しでエルフの婚礼もさせてやりたいと思うのだが?可能か?」


「是非!」


「料理だが此方も食材を用意しているのだが」


「それはありがたいです♪」


「分かった!

おい!!アグラディオ!アイナイナ!

いつまで呆けておるのだ!!

お色直しはお前たちの結婚式に使った衣装を準備せよ!」


「はい!!」

「おお!!」


「アナタ!狩猟で獲った獲物の入ったアイテム袋をキョウイチロウ様にお渡しして!」

「分かった!キョウイチロウ殿!此方になります!セイラに捌き方は一通り仕込んでありますので解体は大丈夫かと!

我らは準備に行きますのでよろしくお願いします」


「了解しました!

それと…セイラからお聞きでしょうか?

我ら従者の誰が一番強いのかを決める大会を開催する予定でして、参加されますか?」


「ほほぅ…

エルフの里を巻き込む件ですな…

しかしキョウイチロウ殿が最強なのでは?」


「私は審査員として公平を期す為に不参加ですよ」


「それは納得出来ませんな!

エルフの里には吾こそが最強を自負する者も多く居ますれば、最終的な優勝者がキョウイチロウ殿に挑めるという特典が無いのであれば我らは不参加ですぞ!」


「(。=`ω´=)ぇ?」


「えっ!?ではありませぬ!

セイラの旦那のキョウイチロウ殿の実力が知りたいと申しておるのです!」


「私とのバトルが優勝特典!?」


「可能ならば!」


「お望みとあらば…」


「良し!決定だ!」


「アナタ♪私も参加しますわ!」


「(。=`ω´=)ぇ?」


「えっ!?ではありませんわ!わ・た・く・し・も!参加します♪」


「優勝は…アイナイナか…」


おさ!?」


「キョウイチロウ殿…ご愁傷様としか…」


「アイナイナさんはそんなにお強いのですか!?」


「エルフの里、最強ですな」


「ほぇ〜

人は見かけによらないなぁ」


「キョウイチロウ殿の所でセイラの働きはどうですか?

セイラはアイナイナ譲りの強者ですぞ?」


「セイラより強いと」


「遥かに凌駕致しまする」


「私でも勝てないのでは?」


「格闘に見識と弛まぬ努力を積み重ね研鑽を積んだ者であれば或いは」


「そんな!?私は一介の会社員で庭師です!無理じゃ無いですか!?」


「しかし魔王に挑むのであらば、アイナイナ如きを屠れなければ目標の達成は叶いますまい…」


「…

何だか、大事に成って来ましたね…」


「ウフフ♪おさ?後でお話しがあります!

お時間、頂けますわよね?」

( ✧Д✧) キラーン


「チョッ!待てアイナイナ!」


「魔王と比べるなどと私を一体何だと思ってるのですか?フフフ…」


「含み笑いはヤメよ!そんなだからエルフの里には魔王よりヤバい奴が居るとか言われるんだぞ!」


「魔王より?何ですって?」


コンコンコン

「失礼致します」

セイラが叔母との歓談を済ませて部屋に戻る


「セイラ!良い所に来た!アイナイナを連れて婚礼衣装の着付けをして裾直しが必要か確認して参れ」


「上手く逃げましたわね…」


「優先順位と言う物だ!大会は許可する!存分に暴れて来い!」


「まぁ…キョウイチロウ様の実力は知っておきたい所ですので良い機会かと…

行きますわよセイラ!」

退室する二人

「…」


「ミルメールよ…上機嫌のアイナイナをあまり刺激するな!」


「ふぅーー

アイナイナ、相変わらずよの…」


「あのぁ…

アイナイナさんはセイラより強いのは確定事項?」


「それは勿論!赤子の手を捻るかの如く圧倒するであろう…

セイラでは足元にも及ばぬ

木剣で真剣のセイラを軽く、ねじ伏せるであろうな」


「ヤバっ!魔王より強いって事は?」


「無きにしも非ず」


キィーーー

扉が少し開く

( ✧Д✧) キラーン

「アナタ…行きますわよ…」


ビクゥッ∑(OωO )

∑(O_O;)ビクッ

ビクゥッ∑(OωO )


「はいーーー!!」

ε=ε=(Γ;°▽°)」


「ふぅーー……行ったか?」


「アイナイナさんはエルフ最強?」


「だな…

張り付いた氷の微笑で敵を屠る…

かの戦乙女バルキリーをも凌ぐであろう」


「…

アイナイナさん…

流石セイラのお母様としか言いようが無いですね」


「アイナイナは強者に飢えておる」


「私は…

生きてエルフの里を出られるのでしょうか?」


「( ^∀^)アハハ/\/\/\

アイナイナを何だと思っているんだ!」


「裏ボス?」


「( ^∀^)アハハ/\/\/\

流石のアイナイナでも人は殺めんよ…

しかし心せよアイナイナは強いぞ」


「心得ました、私の力がどれ程通用するか全力で望ませて頂きます

別件にはなりますが我が国の主神である天照大神の仏像をエルフの里に置かせて頂きたく」


「置くだけで良いなら自由にされよ

何か目的があるのか?」


「ありがとうございます交信するのに触媒となる雛型が必要でして」


「フム( ;-`д´-)我らは崇める神はあらぬ故、異国の神に興味を持つ者も居るだろう…

世界樹の北側の森に世界樹の苗木畑がある、其方の管理者に連絡しておくので自由に圃場を使われよ」


「ありがとうございます♪」


「植っている世界樹の本数だけではあるが多くの世界樹の精霊が居るが問題無いだろう」


「ほほぅ興味深い、空き地が有れば私の圃場も作りたいですな」


「可能だ」


「良いのですか!?」


「世界樹のネットワークがあれば容易に他国から此方に飛べる筈だ自由に使うと良い」


「∠( `°∀°)/やーったぁ♪念願の圃場♡」


「今日一番の喜び様だな」


「実物、花物、庭木、ウフフ…」


「聞いてはおらんかw」


この後…

実物の木を育成してその実を食しMPを無限に回復して圃場を拡げるキョウイチロウの圃場におさミルメールは驚愕する事となる

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