第78話 キョウイチロウの逆襲
キョウイチロウの賭けは功を奏すのか?
クワッ( ゜Д゜)ルドウィンの牙がキョウイチロウの首元に迫る!
ガブッ!!!!
首筋に噛みついたのキョウイチロウの方である!
「なっ!?」
ゴクゴクゴク
シュワワワワ…
キョウイチロウの無くなった手足の切り口から赤い霧が発生する
「なっ!?血液再生だと!?あり得ん!!」
真っ赤に光るキョウイチロウの目…
ガクン
キョウイチロウを吊り下げていたルドウィンの腕は力無く下され膝から崩れ落ちる
キョウイチロウは再生した足で立つ
「馬鹿な!?ルドウィン!?」
「父さま!?お〜前ぇ〜!父さまに何をしたぁ〜」
「父上!?貴様!?貴様もバンパイアだったのか!?」
シュワワワワ…
「違う!離れよ!二人共!」
「血液浄化だと!?自ら取り込んだバンパイアの血液を浄化して権能だけ己が物にした?だと!?
五番目の召喚勇者は化け物か!?」
「いかん!!!」
「バンパイアロードの魅了!」
キラーン( ✧Д✧) ( ✧Д✧ ) キラーン
振り返る二人!?
二人の真っ赤な目がバアルに向くと同時にバンパイア全員の真っ赤な目がバアルに照準を合わせる!
「マズい!アシュリー!六郎!シルシャーナ!撤退だ!
虫共よ!戻って来て我らを守れ!!」
「キョウイチロウ様ぁぁぁぁぁ!!!
ぶもぉぉぉぉぉ〜!!!!!!!!!」
「なっ!?!?進化中の蹄鉄騎士団副将!?何だその進化形態は!?」
キョウイチロウの足を二本食べて二段階進化し擬人化した副将!
「何事だ!?擬人化しただけでなくミノタウロス化も出来るのか!?
しかも白いミノタウロスだと!?まるで神獣の様ではないか!?
五番目の召喚勇者の手に堕ちたと言う事か!?
マズいぞ!」
「バアル様!此処は我らが食い止めまする!シルシャーナ様を!」
[【◎】]ω・´)腕に付けた丸盾で副将の斬撃を食い止めようとするバッファロー六郎!
その腕事薙ぐ副将!
「ぐぁ!クソッタレ!進化して別者じゃねぇか!なんてパワーだ!俺の事が分からねぇのか!?
お前たちでは太刀打ち出来ぬ!手を出すな!」
ツノで副将を屠りに掛かるバッファロー六郎!
ブォーーーン
振り下ろされる両手斧!
バッファロー六郎のツノが切れて飛ぶ!
「バアル様!早く!お逃げ下され!」
「スマン!六郎!頼んだぞ!」
「お前たち!此処が命のかけどころぞ!全軍ツノを前に突撃態勢!
ブッ刺して!カチ上げてやれ!」
「嗚呼!バアル様を守るぞ!」
「シルシャーナ様も…早…く…」
何者かに後ろから切られ宙を舞う六郎の首
首をなくした六郎は数歩歩いて倒れる
「長ぁぁぁ!!!」
「くっ!?六郎を!許さねぇぞ!この野郎!」
「シルシャーナ様!六郎様の死を無駄にしてはなりません!!」
「ミルヴァーナ!?しかし!」
「此処は一旦バアル様と引きますわよ!全軍撤退!!」
「了解した!」
全軍撤退を始める魔王軍
「追って来ない!?」
キョウイチロウを中心に守りを固めるバンパイア集団と蹄鉄騎士団副将
「手を出さなければ向こうからは来ない!?
クソッタレが!これではキョウイチロウを討てぬ!」
「闇の眷属の副将!ホワイトワータイガーのステファン!?
諦めなさい!」
「しかし団長が!ルードリヒ団長ぉ!」
「一旦!引くのです!」
「クソ!クソ!クソッタレがぁぁぁ!団長ぉぉぉ!ライカンスロープ隊!ワーベア隊!ワータイガー隊!ワーライオン隊!梟人に豹人!撤退だ!」
「ステファン様!団長を見殺しにするのですか!?」
「団長は正気を失っておられる!我らが全滅する訳にはいかん!
蹄鉄騎士団副将を見ただろ!五番目の召喚勇者の強制配下になりたいのか!
奴はヤバ過ぎる!
あのルドウィン様ですら敵の手に堕ち躊躇なく六郎様の首を刎ねるのだぞ!近付くな!手を出さなければ攻撃はして来ない!我らが彼奴の手に堕ちれば魔王様に弓引く事になるのだぞ!危険過ぎる!」
「賢明な判断かと」
「ミルヴァーナ様…
口惜しい…
軍団長を失った我らはどうすれば…」
「取り敢えず魔王様にご報告が先でしょう…
参謀第一席のルドウィン様と四天王第二席のルードリヒ様…
第五軍のバンパイア集団を束ねるアデルフォード様までもが敵の手に堕ち…
六魔公のバッファロー六郎様は討ち死に…
次期長候補の蹄鉄騎士団副将までも敵方の手に堕ちるとは…
これではキョウイチロウを討ちに来た筈が敵方の増強の手伝いをしに来たのと変わりません…
惨敗なんてものでは無い…
敵の戦力補充にノコノコと出掛けて来たと同じ…
魔王様になんと報告すれば…」
「…」
キョウイチロウは賭けに勝った…
のか?
天界から天照大神が見護る下界でのキョウイチロウの変貌
次回!怒れる異世界の神話の神々の逆襲が始まる?
乞うご期待!