第72話 ハインデル王国第三軍の十五人
「はぁ!?!?姫さまが居なくなっただと!ジークフリートぉ貴様!どう言う事だ!?説明しろ!」
声を荒げるのは姫騎士アンナ配下の十傑筆頭アンスリッドである
「ジーク!お前が付いていて何たる失態か!」
「いや…スマン」
「スマンでは無い!説明せよ!ジークフリートよ!姫さまの行き先の検討もつかぬのか?
一体何があったのだ?
我らが第三軍はどうなるのだ?」
「姫さまは最近魔王にやられてからというもの…
悩んでおいでであった
更なる高みを目指してとあるお方と出掛けられたとしか言えぬ」
「そんな曖昧な返答で我らが納得するとでも思ったか!
我ら五指と十傑はどうなる?」
「お前たちは当面の間、我らの軍に再編成となる」
「その提案!承諾しかねる!我ら姫さまなくしては存在せぬ!
姫さまの寝息を聞きながらでないと寝られぬ故!
いとまを申請する!」
「アチシは別にジークの部隊でも良いよ〜♪
その代わりと言っちゃあなんだけど個人用のテントと若い騎士1人付けてくれればOKだよん♪」
姫騎士アンナの第三軍騎士団十傑第六席、徒手空拳柔術使いのパンタ・ポンタ
俗称パンポン
「アタイもパンポンと同じならOKだ♪」
姫騎士アンナの第三軍騎士団十傑第ニ席、重騎士で蛇矛使いのババリアン
俗称リアン
「私は更にプラスかなぁ〜
二人ないし三人付けてくれるならOK♪」
姫騎士アンナの第三軍騎士団十傑第五席、相鞭使いのステファニー
俗称ステフ
「何でお前だけ多数なんだ!?不公平じゃないか!」
「アンタたち私のストライクゾーン知ってるでしょ?」
「イケオジ好き…」
「イケオジが相手ならアタイ達と同じ数をこなそうそすればその人数は妥当」
「でもジークさんなら1人でもOKだよ♪」
「其方達ときたら…まぁそれで我が軍の戦力となる約束をしてくれるなら頼む!
しかし俺はお前のテントにはいけぬ!
俺のテントでは大事な打ち合わせを頻繁にする!火急な用事でテントに人が飛び込んで来た時にお前が居ては不都合が生じる故無理だ!」
「ちぇぇ〜っ、残〜念〜、でもイツかはお願いしたいかなぁ〜」
「妻子持ちの俺にそれ以上絡むなら戦力外通知を叩き付けるぞ!ステフよ!」
「ちぇ〜っ…ケチ!前菜とメインは嫁でデザートは私で良いのにぃ〜♪ジークさんのイケズ」
「ちっ!ビッチ共が!」
アリアドーネが吐き捨てる様に言う
「あぁん五指は全員旦那と子持ちだからなぁ
アタイ達とは違うってか?
お堅いねぇ〜
大体がよぅ同じ第三軍なんだし仲良くしようぜぇ〜♪」
「お前たちとの連携は他に類を見ない程素晴らしいが!それとこれとは別物よ!」
姫騎士アンナの第三軍五指が筆頭アリアドーネ
「おぉそれはそれは♪お褒めに預かり恐悦至極ってかぁ〜
ワハハハハハ!」
「くっ!姫さまがいらっしゃればこんな時に間に入って下さるのに…
あの太陽の様な笑顔が無いと我ら五指の心は曇ったままにございます!
姫さま!何処に?」
「お前たちは旦那が大好きで抱いて貰いてぇ
私達は好みの男に抱いて貰いてぇ同じ男に抱かれるのに何が違うんだ?意味が分からんぜ!
どうせ男の前でクパァってすんだろが?ワハハハ」
「くっ!下劣な!
姫さま!我らの愛しの姫さま…我らを置いて何処に行ってしまわれたのですか?」
「そんなに難しく考えんなよアリアドーネよぅ」
「何がだ!我ら五指は一指乱れぬ乱撃にて敵を屠るが姫の指としての勤め!」
「だからよぅ!
一矢乱れぬを一指乱れぬとかウマイ事言ってると思って満足しちゃってる内は駄目なんだよ!
臨機応変に対応してこそ姫の剣だろうが!
それが指ってもんだろが!
頭より指動かせや!五指さんよぅワハハハ」
「そうだそうだ!」
「違いねぇ(=`ェ´=)フフフ」
「くっ!姫さま…」(T . T)
「何?泣いてんだアリアドーネ!
そんなに心配なら探しに行けば良いじゃねぇか!
なんならアタイ達も付いて行ってやろうか?
アタイ達も良い男に興味はあるけど、姫さまと共に戦場に立つのは男より心踊るからなぁ
まぁ!アタイ達十傑に付いて来るだけで精一杯のお前たちがあの姫さまを探すなんて荷が重いだろうからお守りしてやるよ!ワハハハ♪」
「くっ!」
五指は姫騎士アンナの第三軍における序列では十傑より下である
「フフフ…」
「ジークよぅ!何がおかしいんだテメェ!コマすぞ!」
「お前にコマされたら身体がもたんわ!馬鹿も休み休み言え!」
「じゃあ何だ?何がおかしい!」
「いやリアンお前、十傑の序列は今何位だ?姫さまを一緒に探しに行かねぇと、その序列五指より下がるぞフフフ♪」
「テメェ!何か知ってやがるな!姫さまは何処に居る!知ってるなら早く言わねぇとパンポンとステフと三人でお前をコマす!」
「いやいや!お前ら三人同時に相手したら戦さ場に出る前に俺死ぬから!
開戦しているのに第9軍、回復魔法師団で治療中なんて格好悪すぎて話しにならん!
だから!三人揃って脱ぎ始めるのはよせ!
開戦五日前からは禁欲して貰うぞ!」
「馬鹿かジーク!そんなの当たり前だろ!
お気に入りの男が前線で死なれるのはごめんだ!
今は!そんな事じゃねぇ!
お前…姫さまが何処にいるか大体の検討が付いてんな…
話せ!今直ぐだ!」
「知らん!分からん!」
「いや!先程の口調は何かしら知ってる奴の言葉だ!話さないなら…」
クイッ!
パンポンとステフに目配せするリアン
甲冑を脱ぎ丁寧にたたみ始める三人
「待て!この件!機密事項に触れるのだ!」
「あぁん?機密事項だぁ?んな事ぁアタイにゃあ関係ねぇ!」
「くっ!だから俺の甲冑を脱がせるな!手際が良すぎるぞお前ら!」
パンポンとステフはジークフリートに両側から取付き、あっという間にジークの甲冑を剥ぐ
「待てと行っているだろうが!」
「では!知って要る事を話せジーク!アタイ達の姫さまが何処にいるのか?」
「くっ!仕方ない!斯々然々」
「はぁ!?9歳児の異世界人に付いて行っただと!アタイ達を置いてか!?」
「魔王との邂逅…そして敗北
復活のネックレスによっての生還…
その後のステータスリセット…
次なる戦いに向けての再度の努力に魔王と再会した時の対応の検討と
どれを取っても姫さまには酷な話しであって…
凡人であるお前たちに姫さまの苦悩など微塵も理解は出来まいて」
「はぁ!?んな事ぁ!
アタイ達は全員理解済みよ!
攻撃力の低下なんて物ぁ!一度でも手合わせしたら直ぐ分からぁ!
姫さまはアタイ達の事を信頼してくれてねぇのか!
水臭せぇじゃねぇか!
アタイ達ぁイツも本音でぶつかって来た筈だ!」
「それよ!
いざ戦さ場に立てばお前たちの足手まといになる事は必至!
姫さまは自分を守るためにお前たちに倒れられるのを想像してとても嫌がられおった
お前たちに内緒で俺と訓練を続けていたんだ!
しかし魔王は強大過ぎた!
歴代の勇者が命懸けで倒してきた奴らだぞ!
いくら姫さまが勇者の子孫で刀の達人であろうと限界という物がある!
壁にぶち当たっていた時に魔王との邂逅だぞ!
死を覚悟して望んで尚!無理だったんだ!
五指も序列で十傑より下と言うのを主従契約した部下の弱さは自分の不得と致す所と常に気に病んでおられた!
心中穏やかで居られるか!
常にお前たちを自慢し!お前たちの身を案じておったのだ!
その姫さまが!お決めになられたのが今回のご決断だ!
黙って待ちやがれ!」
「おぉ〜…
姫さまぁ…
アタイ達は貴女様のお力には成れて居なかったのかぁ〜?
辛い!辛すぎる!アタイ達の為に高みを目指されたと言うのか〜
我らはただ傍に居ただけだったのか!
姫さまのお心に気付けなかったとは情け無いゼ…
今すぐ姫さまの心に寄り添う為にアタイ達も全身全霊を尽くす!
姫さまは何処だ!!!!
言え!ジークフリート!」
「俺の話しを聞いていたのか!リアン!」
「んなこたぁどうでもいい!
アタイが今直ぐ姫さまに跪き!己の未熟さを伝えたいんだ!
今でも姫さまの庇護下なんて真っ平ごめんだ!
アタイが姫さまを守る!
それが言える女になるんだ!
何度も言わせるな!姫さまは何処だ!」
「俺にもよく分からんのだ…
しかしかの御仁…
キョウイチロウ殿は何処か抜けている所があって、たまにやらかすお人なのだよ
普段は魔力隠蔽を完璧にこなしているのだが…
お前たちも見た事があるであろう
雲を突き抜け空に向かって立ち上がる光の柱を」
「あれが!?そいつ!?キョウイチロウって異世界人の仕業だってのか?」
「おい!リアン!貴様キョウイチロウ殿を名指しで呼ぶとは何事か!」
身内を殺されたかの様な気迫を向けられたリアンはたじろぐ
「なんだよ!ジークフリートの旦那ぁたかが異世界人だろ?」
「貴っ様ぁ!その考えを改めよ!
今、話して要る事は極秘事項ぞ!そこいらの茶飲み話とは訳が違う!
その異世界人に我らが何度!国を救って頂いているか分かっているのか!
私がここまで言っても未だキョウイチロウ殿を軽んじるのであれば貴様は会って不敬を働く事は確定事項!
ならば!今ここでキョウイチロウ殿に不敬を働く前にお前を殺す!!
かの御仁は異世界の神の使徒であらせられる…
コチラの世界に間違って伝わっている信仰を正す役割りも担っておられる偉大なお方なれば貴様ごときがお目通りが叶うと思うな!
キョウイチロウ殿はいずれ我が国を!いや!この世界を救うお方になるお人ぞ!」
ジークフリートの怒気を孕んだ剣幕と本気がリアンに伝わる
「分かった!」
「あぁん!?んだと!貴様!」
「すみませんでした!分かりました!
ジークフリート様!
そのキョウイチロウ様には決して不敬は働きませんので何卒姫さまの居場所をお教え下さい!
我らの第一は姫さまにございますれば!」
怒気を孕んだ覇気を抑えるジークフリート…
「しかしだ…俺にも何処にいるのか分からんのだ…姫さまと共にあると言う事は分かっているのだが…
かの御仁のやらかし待ち…と言った所なのだ」
「んだよ!ジークの旦那でも分からねぇのか?
アタイ達はどうすりゃいいんだ?
何か他に手掛かりはねぇのか!姫さまの覇気も微弱過ぎてコッチにも分かんねぇんだよ!
八方塞がりじゃねぇか!チキショー!」
チュドーーーーーン!!!
「(;゜д゜)アッ…キョウイチロウ殿?」
「んだ!?何事だ!∑(゜Д゜;)姫さまの覇気!?
何だこの膨大な覇気は!?
今までの姫さまと比べ物にならねぇ程デケェ!
一体何が起こってる!?」
「アソコか!?なっ!?魔族領だと!?」
「姫さま!このジークフリートが今、参ります!アクセラレーター!ブーストぉぉぉ!!!」
「待ちやがれジーク!姫さまに会いてぇのはテメェだけじゃねぇ!
しかし!アソコは無理だ!凶悪魔獣の群生帯だ!
アタイ達じゃ太刀打ちできねぇ!チキショー!
アタイ達は何て無力なんだ!
ジークの旦那ぁ!アンタだけでは荷が重い!待つんだ!」
「姫さまぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「アイツ!?姫さましか見てねぇ!ヤベぇぞ!十傑!五指!取り敢えずジークの旦那を止めるぞ!
今あの人を失う訳にはいかねぇ!
あの人の損失は王国の損失!
その被害は計り知れねぇ!急げ!」
\\\└('ω')┘////フォーー!
\\\└('ω')┘////フォーー!
\\\└('ω')┘////フォーー!
\\\└('ω')┘////フォーー!
\\\└('ω')┘////フォーー!
「何だ!?五指!?テメェら何をした!」
「我らは姫さまの5本の指」
「我らは姫さまの忠実なる従者」
「我らは姫さまを主人と仰ぐ者」
「我らは姫さまと主従の契りを交わせし者」
「我ら姫さまと共に!お待ち下さいジーク様!我らが道を切り開きます!
姫騎士アンナが五指の筆頭一指がアリアドーネ!参る!」
「第二指がアエリアーナ!参る!」
「第三指がアイシリン!参る!」
「第四指がアルシアーナ!参る!」
「第五指がアストライア!参ります!」
「やぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「何だ!?姫さまの恩恵か?アイツらの戦力が異常に上がってるぞ!?
何が何だか分からんが!
いける!!
アタイ達十傑も続くよ!
姫さまぁぁぁ今、参りますーーーー!」
ここで姫騎士アンナと五指十傑の説明をしよう
現在の騎士アンナは十代目である…
ここで疑問が浮上するハインデルは初代から数えて250年で十代目ざっと計算して25年で交代している事になる、何故?
それは引退制があるからだ、長く勤めても30歳
ただでさえ魔族の脅威に晒されて生きている人族…
若くして花と散っていった歴代アンナも居る
今回の姫騎士アンナも復活のネックレスが無ければ17歳と言う歳で花と散っていた筈だ…
現在のアンナが引退もしくは不足の事態にて命を落とした場合は五指から選抜された者が次代の騎士アンナとなり空席を補充して再出発する
つまり騎士アンナは襲名制であると言う事だ
今回のアンナは姫なので姫騎士アンナやそのまま姫さまと呼ばれている
五指はアルファベットで『A』日本語で『あ』の文字が頭に付く
五指の名もアンナと同じく襲名制である
五指筆頭
第一指のアリアドーネ
この異世界での意味は『とりわけて潔らかに聖い娘』
非常に難しい状況から抜け出す際、その道しるべとなる知識を授ける事が出来る人材がこの名を引き継ぐ
第二指のアエリアーナ
この異世界での意味は『大きな惑星に寄り添っている小惑星アエリア』の事で騎士アンナに付き従い寄り添う事からこの名前が生まれた
第三指のアイシリン
この異世界での意味は『とある猛毒』の事を言い毒殺、毒霧など毒に関するエキスパートで現場での毒の成分分析から解毒剤の作成も行う
第四指のアルシアーナ
この異世界での意味は『真実』常に探究心を持って真実の探究に突き進む、最適解を最短で模索出来る優れた人材が適任とされこの名を受け継ぐ
今回のアルシアーナは上位回復魔法を行使可能
第五指のアストライア
この異世界での意味は『正義の女神』である
「姫さまぁぁぁぁ!ジークさまぁぁぁぁ!!」
「なっ!?五指!速すぎる!ついて行けねぇ!!
アタイ達十傑より序列が下な筈なのに!
コレがジーク様が言っていた序列が変わると言う事か!?
それにしても凄過ぎる!」
「アチシ達がついて行けないなんて!あり得ない!」
リアン、パンポン、ステフの十傑の中でもスピード自慢の三人が先行するも他の十傑は遅れ気味だ
「お前ら!気合いをいれろや!
ここでの遅れは命取りになるぞ!死ぬ気で走れ!」
「了解!」×7
「何だ!?この大量の魔獣の死骸は!?五指の仕業か!?さっきまでと別人じゃねぇか!何者だ!?異世界人!」
「ジーク様!少し速度を落として下さいまし!十傑が遅れています!」
「五指か!?俺のスピードについて来れるのか!?何故だ!」
「姫さまの恩恵ですわ!」
「何と!?キョウイチロウ殿はお前たちまで重複進化させたというのか!?」
「はい!その様です!普通の主従契約では主人が変わると従者である我らの能力値はリセットされますが!そうなってはいません!それどころか力が溢れて止まりません!」
「では!?」
「はい!ジーク様は魔獣を避けて移動されていた様ですが!我らが道を切り開きます!ですので速度を落として下さい!」
「分かった!任せる!」
「やぁぁぁぁ!!!!」
ジークと話すアリアドーネ!
その脇で攻撃してくる魔獣を片っ端から切り伏せる残りの五指
ジークは驚きを隠せない
「何と!?お前たち先程とは桁違いではないか!」
「姫さまの判断が正しかったと言う証明にございます!」
「キョウイチロウ殿は手始めに姫さまと俺を進化させてはどうか?と申しておった!キョウイチロウ殿の従者の進化段階は分かっているだけで三段階!
姫さまは一段階の進化でコレ程のお力を手に入れたと言うのか!?
かの御仁は規格外にも程がある!」
「姫さまの主人は我らが主人!リアンたちと違い我らはキョウイチロウ様にも敬意を払ってお使えい致します!」
「其方たちは話しが分かる!扱い安くて助かる!あの三馬鹿ビッチ共の制御を頼んだ!」
「魔獣共々!我々にお任せを!」
「頼もしくて助かる!」
「では!私も参戦致します!
やぁぁぁぁ!姫さま今!お側に参ります!
十傑!遅いですわよ!置いて行きますよ!命懸けで我らに続きなさい!ついて来るだけなら出来るでしょう!」
「はぁ!はぁ!テメェに言われなくても!はぁはぁ!ついて行くっての!はぁはぁ!」
「息が上がっていますわよ!リアン!」
「五月蝿ぇ話しかけんな!本気でついて行くので精一杯なんだ!息を整えさせろや!
あぁーチキショー!何でお前たちだけ強化されてんだよ!異世界人!会ったら速攻でアタイを進化させてやる!」
「貴様と言う奴は!今からお会いするキョウイチロウ殿は規格外の人物ぞ神と崇め弁えろリアン!」
「五月蝿ぇ!ジーク!五指よりアタイ達が下なんて認めねぇ!会ったら!キョウイチロウとやらにアタイを真っ先に進化しろって言ってやるんだ!」
「馬鹿野郎が!」
バキッ!
ジークの渾身の拳がリアンの顔面を捉える
リアンの前歯が折れて飛ぶ!
「ガハッ!何しやがるテメェ!」
ユラァ〜
「俺はキョウイチロウ殿を神と崇めよ言った筈だぞリアン!」
シュッ!
「ゴバァ_:(´¬`」 ∠):_」
横っ面をぶん殴られ口から血を吐き崩れ落ちるリアン!
「貴様の様な何度言っても分からん馬鹿をキョウイチロウ殿に会わせる訳にはいかん!」
その頃…
「主人殿!ジーク殿らしき気配が急速に近づいております!如何されますか?」
「(-ω- )んっーー
ジークさんだけ?」
「どうやら違う様ですジーク殿、他…15名程かと」
「面倒事になりそう?セバスはどう思う?」
「間違い無く面倒事になるかと」
「アンナ!アンナぁ!」
アンナの溢れ出す覇気は止まる事を知らない現状に驚いていた
自分の両手を見詰め…
ジワジワと
キョウイチロウの従者に成った、いや成れた、いや従者にして頂けたと歓喜に打ち震えていた
「アンナ?」
∑(O_O;)ビクッ
「はい?キョウイチロウ様?わたくし…
一体どうなってしまったのですか?
コレがキョウイチロウ様のスキル種族進化ですの?
第一段階でこの様なステータス上昇だなんて規格外過ぎですわ」
「アンナ一人じゃ無いよ♪アンナって従者が居るでしょ?」
「居ますが…
わたくしはキョウイチロウ様を主人とした従者になりましたので、わたくしの従者は解除されてる筈ですわ」
「解除?されて無いよ」
「はぁ!?」
「だから、アンナの主従契約は解除されて無いって言ったんだ、従者は五人でしょ?」
「何故それが分かりますの?」
「今、私の従者としても繋がってるから…
アンナの今の力は六人分に成るかな?
えーと…単純計算でアンナのステータス上昇は六倍♪フフフ♪」
「はいぃぃ!?……
なら…この上昇量にも納得がいきますわ
キョウイチロウ様♡主人様は素敵過ぎますわ従者まで進化させて下さって♪ありがとうございます」
「いや、話したい事はその件じゃなくて、何か感じない?」
「と申しますと?」
「だから自分の従者とジークさんの気配を感じませんか?って話しなんだけど…感じない?」
「(;゜д゜)アッ…近づいて来てますわね」
「面倒事になるってセバスが言うのね、だから私達はもう一度逃げ様かなって思ってるけどアンナは従者の元に帰る?って相談しに来たの
もうそろそろ来ちゃうから直ぐ決めて」
「せっかくキョウイチロウ様の従者にして頂けたのです、あの子達には悪いですが共に参りますわ♡」
「じゃセバス行こうか」
「はい主人殿」
「キョウイチロウ様ぁわたくしがお連れ致しますわ♪」
「セイラのはいい!お前加減知らないから」
「お前呼ばわり♡好きですキョウイチロウ様♡」
「はいはいセバス!頼んだ!…とその前にアンナおいで♪」
「何でしょう?」
「隠蔽!」
「じゃ行こうかセバス!頼んだ!」
「かしこまりました!」
「縮地!」
ジークとリアンが揉めているその時!?
「ジーク様!姫さまの覇気が!遠のいて…」
「どうした!五指!」
「姫さまの覇気が〜〜!!遠のいたと思ったら消えてしまいました…」
「くっ!隠蔽か!キョウイチロウ殿は従者までも隠せるのか!?
何と言う規格外人物か!
コチラの存在に気付かれた様だな…
キョウイチロウ殿ぉぉぉ!お頼み申し上げますー!一度会ってはくれませぬかーー!」
「今はやだ!」
∑(゜Д゜;)
「はぁ!?何処から声が!?」
「ジーク様!どうやらコチラの見た事も無い機械からの様です」
「はぁ!?機械!?又!規格外のキョウイチロウ殿のスキルか!?
ではイツなら!!お会いして頂けるますか!」
「……」
「何も喋ってくれませんわ…
姫さまぁ」(ノω・、)
「取り敢えずその機械は持って帰るぞ」
「待ちな!」
「リアン!!」
「ジーク様!すまねぇ!我を忘れちまった!申し訳ねぇ!しかしキョウイチロウ様は逃がさないよ!
アタイから逃げられると思ったら大間違いさね」
「どう言う事だリアン!キョウイチロウ殿の所在が分かるのか?」
「分からいでか!アタイは一度コイツと決めた男の匂いは忘れねぇし逃がさねぇ!この距離ならもっと離されてても分かるゼ」
「お前…犬か?」
「っ!?馬鹿!違げぇわ!」
「分かるんだな?」
「任せろ!コッチだ!」
「その前に…立場を弁えなぬお前が悪いんだぞリアン!アルシアーナ!回復を!」
「はい!ジーク様」
アルシアーナは五指唯一の回復役も兼ねた人物である
聖女の様な星級、王級、神級回復魔法は無理だが上位回復魔法をこなし剣技、徒手空拳柔術とその他複合マルチスキル持ちの代三軍の貴重な人材である
「ふぃ〜ありがとよアルシアーナ!助かった!ジークの旦那ぁ手加減無しで殴ってきやがったからな…」
「我が剣のサビにされなかっただけでも感謝せい!二度ならずも三度四度とキョウイチロウ殿を軽んじおってからに!万死に値する!以後改めなければ、次は切り捨てるぞリアン」
「分かってますよジークの旦那、じゃ行きますか!コッチだ…さっき遠くなったって言ってなかったか?近いぞ!」
「…」
逃げたフリをして身を潜めるキョウイチロウたち
「そこか!」
「キョウイチロウ様!」
「って言うか近っ!?キョウイチロウ殿もお人が悪い」
「…」
リアンに利き腕で軽々と持ち上げられるキョウイチロウ
「お前がキョウイチロウか?今直ぐアタイを進化させな!じゃなきゃ従者全員ひん剥いて晒すぞガキ!」
「リアン!次は切ると言ったぞ!」
「さっさと進化させろや!ジークの旦那が来ちまうだろうが!」
集まるビッチ三人
「この不敬者!」
ルイーズが叫ぶ
「ラティ!麻痺させて!ルイーズ!コイツらをルイーズのクローゼットへ」
「かしこまりました!麻痺!」
「アイテムクローゼット!」
消える六人
「なっ!?一体何処へ!?」
「あちゃ〜ラティとルイーズ様じゃ無くてキョウイチロウ様を怒らしたか〜」
「姫さま?リアン、パンポン、ステフは何処へ?」
「GOTOヘブンですわ…暫く帰って来ませんわよ」
「へっ?姫さま?リアンたちは何処へ連れて行かれたので?」
「調教が終わるまで戻って来ません!とだけ申し上げておきますわ」
「調教?( ^∀^)アハハ/\/\/\リアンたちを!無理矢理!私が何を言っても先程の奴らですよ!もう良いです私が切り伏せますのでコチラに返してください」
「…」
「姫さま?」
「ですから、先程申し上げた通りですわ!キョウイチロウ様を怒らせたのです…いや…
怒らせてしまった…
ジーク、アナタもご存じの筈ですわ
キョウイチロウ様は自分はイツも二の次で従者第一主義、それもどうかと思いますが、リアンは従者に手を掛けると言ってしまった
しかも連れて行ったのがルイーズ様とラフティーナです
切り捨てごめんなど生やさしいですわよ…
一人一日として三日は帰って来ないでしょう」
プル:(;゛゜’ω゜’):プル
ここはルイーズのクローゼットの中
キョウイチロウの種族進化で拡張された同じメイド服ばかりが並ぶルイーズ専用のクローゼットルームである…
その部屋の奥の扉が開かれる
「ここは何処だ!アタイ達をどうするつもりだ!」
「私は何も悪く無いですよ〜麻痺を解いて下さ〜い」
腕を組んでリアンたちのステータスを見詰めるキョウイチロウ…
「良し!始めるよルイーズ!」
「かしこまりました主人様!」
「ゴールドフィンガー!」
リアンの甲冑の隙間から手を入れるキョウイチロウ
「なっ!?小僧!テメェ何処を触って!?」
B地区発見!直転がしテロテロ
「あっあっ」
ブシャーーーーー
ビクンッビクンッ
膝から崩れ落ちて前に突っ伏すリアン
「ルイーズ!入れて!」
「このアタイがこんな子供に!しかもこんなにも簡単にイカされるなんて!あり得ねぇ」
「はい!」
ニュルン!
「なっ!?お前アタイのケツに…!?」
「ケツ?違うだろ?ケツってのはボディービルダーのエクボのある硬いのを言うんだ!お尻でしょ?ルイーズ……」
「はい!」シュコー
「はぁ!?」
ブシャーーーーー
ビクンッビクンッ
「コレはケツでは無くオ・シ・リ♪女性の柔らかな臀部はお尻と言います!」
左足を軽く上げ捻る様に振りかぶる、そして力いっぱい叩くキョウイチロウ
パーーーーーンっ!
「かはっ!」
ブシャーーーーー
ビクンッビクンッ
「テメェ!」
「テメェ?誰に言ってるのかなぁ〜?ルイーズ、二回……」
「待て!コレ以上やられたら!もたねぇ」
シュコーシュコー
「おぁっおっおお…」
ブシャーーーーー
ビクンッビクンッ
「敬語が話せるまでいこうかルイーズ」
「かしこまりました主人様!このルイーズ全身全霊を持ちましてお手伝いさせて頂きます」
「待って!待って下さい!キョウイチロウ様!コレ以上は無理です!」
「何が無理なの?誰が誰を進化させろって?そして…誰をひん剥くんだ?」
「何て冷めた目ぇしやがるんだ!?コレが9歳?あり得ねぇ…」
パーーーーーン!
「んぁ!?ごめん…なさい…おぁ♡」
ブシャーーーーー
ビクンッビクンッ
ガクガク((( ;゜Д゜)))ブルブルパンポン
ガクガク((( ;゜Д゜)))ブルブルステフ
調教は始まったばかり…
コレ以上は書けませんね( ̄▽ ̄;)
キョウイチロウが腕組みして見ていたのはステータスの性癖の欄である
三人の性癖を確認した上でキョウイチロウはドストライクのピンポイントで攻め続けたんだとさ
しかも怪しさ満点のスキルも習得してて…
どうやらルイーズの手解きの様です…
セバスのお薬も後で使った様です♪
ビッチ三人ご愁傷様w