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第48話 キョウイチロウの帰還と今後の動向

一同

キョウイチロウの姿に驚愕する。


(-ω- ?)んっ?

両手を見るキョウイチロウ

視線を左手…次に右手…そして左手に戻す…

(-ω- ?)んっ?

手のひらを返して手の甲を見る

(-ω- ?)んっ?

小さい?

そして健康的な爪?艶々してる?

何で??(-ω- ?)??


「キョウイチロウ様!」「旦那様!」


「えっと皆さん…ただいま♪セイラ、ラティ♪キョウイチロウ只今戻りました」


(-ω- ?)んっ?

「声変わり前の子供の声??」


「セイラさん??進化したのですか?少し大きくなりましたね」


「ラティ…も進化したのですか?会った時の様な美しい女性に戻りましたね」


「キョウイチロウ様ぁ、わたくしはラティの様に綺麗とお褒め下さらないのですかぁ?ラティばかりズルいです〜、後、一度ステータスウィンドを開いて頂けますでしょうか!」


「あっ…えっ?うん…セイラも…うん…ステータスオープン」



∑(゜Д゜;)わたくしへのお褒めの言葉!流されましたゎ!



「えーと…9歳ぃぃ!?!?なんで!?」


ブッダ様…グッジョブ♪セイラガッツポーズ



「キョウイチロウ殿よくぞ戻られた。」


「王様、王妃様!お二方おふたかたに於かれましてはご健勝のこと、心よりお喜び申し上げます」



「堅苦しいのはよい、皆が其方の帰りを心待ちにしておった!

そして其方の作った料理♪頂いた。

誠、美味しい食事であった、ありがとう♪あの様に美味しい物を食べたのは初めてぞ」


「くぅ〜俺も王様に!料理長、実に美味しい食事であったぞって!そう言ってもらいてぇゼ!ラティから書き移させて貰った料理を準備してあるから食ってくれ!そんでもって駄目な所とか教えてくれキョウイチロウ!」


「フム…料理長おぬしの献身は理解するが、キョウイチロウ殿も帰還したばかり、少しノンビリさせてやってはくれまいか」


「あぁ!?王様の言う通りでさぁ!申し訳ございません!

キョウイチロウすまねぇ!気遣いが足りなかったな!今度!時間があったらで良い!そん時ゃあよろしく頼まぁ!」


「はい」


「此度の魔王との邂逅、さぞや大変であったろうと心中察するに有り余る。

今後は更なる魔王の介入があるかも知れん、心してかからねばならないな…当面の対応は余に任せてもらう事になる。

追って沙汰を伝えるゆえ、ご安心めされよ」


「はい!お心遣い感謝の念に堪えません、ありがとうございます」

アルザス様は本当に優しい王様だ、帝国の王は酷いと聞く、その王に召喚されなくて本当に良かった。

そう心からアルザス王との出会いに感謝するキョウイチロウであった。


「そして今回キョウイチロウ殿は神の使徒となった様だが?今後、密教の地に赴くのか?」


「アルザス王…立ち話もそろそろ…今はキョウイチロウ殿の帰還を祝いましょう」


「おぉハナ、そうじゃのぅ、取り敢えずお帰りキョウイチロウ殿」


「いえ、今後の事はセイラとラティに相談して決めようと思います。

王様の許しが得られるのであればハインデル王国にて過ごして行きたいと思っています。

後…セイラさんの親御さんとラフティーナのご親族に結婚のご挨拶に行きたいのですが…魔王に狙われる身ですのでどこまで可能なのか手探りで進めたいと思っています」


「( ^∀^)アハハ/\/\/\相変わらずのせっかちっぷりよ、キョウイチロウ殿は若返っても初めて会った時の様で何も変わっておらんな」


「アルザス様、いくら天界に行き戻られたとは言え未だひと月も経っておりません、当たり前でございます!」


「何と!?ハナは辛辣しんらつよのぅ」


一同

( ^∀^)アハハ/\/\/\


「キョウイチロウ殿、此度の帰還、誠に嬉しく思うぞ、積もる話しもあろうが、今宵はゆっくりとされよ」


「ありがとうございます。」

「セイラ、ラティ心配をかけたね、おいで♪」

「キョウイチロウ殿ぁ〜」

ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ

「旦那様ぁ〜」

ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ


抱き合う三人、それを微笑ましく見守る一同

キョウイチロウ9歳、ここに帰還を果たす。


料理長がキョウイチロウの為に用意した出来立てホカホカを保存した食事に舌鼓を打ち、皆と歓談し、くつろぎ、各々就寝の途についた


キョウイチロウの帰りを心底心待ちにしていたセイラ

キョウイチロウと手を繋ぎラティと三人同じベッドで眠った。

キョウイチロウを横に目視し、

寝入るキョウイチロウの寝息に安らぎを覚え、

手から伝わるキョウイチロウの温もりを感じ、

安心して寝入るセイラ、嬉しさと安堵と充実に綴じた瞳からは涙が伝いベッドへ吸い込まれて行く

あの時の悲しみに暮れた涙では無い、温かな涙が溢れていた。



翌日、早朝、日の出前

ドアをノックするセイラ

「クリスティー伯母様」


「あら?セイラ、早いわね、おはよう」


「おはようございます」


「メイド長呼びでは無いのはどうしてかしら?」


「はい、この度、王城勤おうじょうづとめの辞職届を出し受理されましたのでご挨拶に参りました」


「では?正式にキョウイチロウ様と?」


「はい♪」


「でも、キョウイチロウ様は今、アルザス様の庇護下ですわよね?生活基盤はございませんでしょう?別に王城勤でも問題なかったのでは?」


「わたくしなりのケジメとでも申しましょうか、ある意味、自己満足ですゎ」


「あら?セイラ少し大人になりまして?」

ふふふと笑い、セイラを子供扱いするクリスティー


「クリスティー伯母様には、わたくしの様な、粗忽者を見捨てずにここまで教育して下さった事に感謝を」


「本当に少し大人になった様ですわね、伯母として貴女の成長を嬉しく思います。コレからもキョウイチロウ様の元で励みなさい」


「はい!伯母様!今までありがとうございました」


「はいはい、又、気絶したキョウイチロウ様をぶら下げて、此処に来るんじゃありませんよ」


「はい、心得ました」



王城謁見の間


「此度の魔王襲撃の詳細を教えてくれるか?今後の対策を練るのに役立てたいと思っておる」


「はい、王様、ですが私は魔王襲来の際、早々にやられてしまいあまりお話し出来る事がないのです」


そう話すキョウイチロウの状態を見かねて王妃が声をかける

「キョウイチロウ殿…その…重くはないか?」


「はい!重いです!」

「女性に対して重いなどとキョウイチロウ様はデリカシーと言うモノがありませんわ」


キョウイチロウが居なければメイドらしく控えて立っている状態なのだが、セイラは9歳になり小さくなったキョウイチロウを後ろからガッチリとホールドして離さない

頭の上にはセイラ胸が乗っている


「セイラよキョウイチロウ殿もそう言っておる。何とかならぬか?そんの様な状態ではキョウイチロウ殿の背も伸びなくなってしまうのでは?」


「嫌でございます。二度と離しません」


「セイラよ、王の御前であるぞ、控えよ」


「わたくしはこの度、正式に王城勤務を辞職してキョウイチロウ様の従者になりました。わたくしにはキョウイチロウ様をお守りする義務があります」



「はぁ〜」深いため息を付く王妃


「ハナよ良いではないか仲睦まじくて」


「アルザス様!その様な物は言いようでしてよ、節度と言う物が欠如していますゎ」


「良い良い♪其方そなたも見たであろうセイラの落胆ぶりを、あのセイラと今のセイラどちらが良い?」


「それは…勿論今ですが…王の威厳が保たれません」


「良い良い♪此処に居るのはカトリーナやベルベットをはじめとする身内同然の者達だけ故、許してやれ」


「セイラ貴女いい加減になさい!」


( ・-・ )スン

「いくらクリスティー伯母様でも、この立ち位置は譲れません」


「ラフティーナをご覧なさい!そして見習いなさい!」


「良いと言っておるクリスティーよ」


「しかし!」


「良い!」


「かしこまりました」


ラフティーナは大人しいものであるが、それには理由があった。


少し時間は遡る

「旦那様、コレからどうなさるおつもりですか?」


「えーと…取り敢えず…魔王にどう対処すべきか考えていたのですが…」


「流石!旦那様!」


「何も思い浮かばないんだよね〜、身体も9歳児になってるし」


「9歳児!最高じゃないですか!」


「セイラさん話しが前に進みませんので、少し黙っていて頂けるとありがたいですゎ」


「そんなぁ!ラティ!わたくしも話しに混ぜて下さいまし」


「では真剣な話しを…」


「キョウイチロウ様?どうです?進化してハイ・ダークエルフになったわたくしを♪もっとよく見て下さいまし、隅から隅まで♪」


「セイラさん!言ったそばから!」


「セイラさんは変わりませんね(*≧艸≦)」


「旦那様まで!今後の真面目なお話しをしているのですよ!」


「ラティは固すぎるのです!今はキョウイチロウ様との時間を楽しまないと」


「なっ!?…私だって…」


「うん、ラティ真面目な話し、最初はラティのご親族に会いに行こうと考えてるよ」


「私のですか?」


「そう!ラティの!」


「何故かお聞きしても?」


「セイラさんは単体でもそこそこ強いですから、自分の身は守れるでしょ?ラティは麻痺を魔王に反射されて大怪我を負ったと聞きました。先ずはラティの身を守る手立てが先だと思って」


「嗚呼…嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜

旦那様ぁ〜第一に私の心配を〜!?

いけません!

先ずは旦那様をお守りする手立てが先です」


「いや、ラティが先」


「いや、旦那様が先ですわ」


「ラティ」「旦那様」「ラティ」「旦那様」


指を咥えて二人を見るセイラ


「わたくしの心配は?」


「ラティが先!は譲りません!」


「でしたら100歩譲って次は旦那様!」


「リョー( ̄^ ̄)ゞかい」


「わたくしの心配…は…」


「セイラさんは後!」

∑(゜Д゜;)

「しかも!?以前の様にさん付け!?名指し呼びは!?」

落胆するセイラ


「それも、今後、善処します、と言ったではありませんか!もう少し待って下さい」


すったもんだして

先にラティのご親族に結婚の挨拶をと言う事でまとまり、今後はラティを中心に行動すると言って聞かないキョウイチロウの提案に満足しベタベタする事なく常識的な振る舞いにとどめ、大人しく傍に控えるに至っている。



「セイラさん!王様の御前ですよ、そろそろいい加減にしてラティと共に傍に控えては下さりませんか?」

そうキョウイチロウがセイラにお願いするも


( ・-・ )スン

「…」

聞かないセイラ


「セイラさん?」


( ・-・ )スン

「…」

セイラがガッチリホールドを解く気配は無い


「はぁ〜」深いため息を付くキョウイチロウ


「セイラ!王の御前である!私の傍に控えよ!」


!?

「かしこまりました!キョウイチロウ様の御心のままに!」

そう言って名指し呼びに満足し傍に控えるセイラ


コソコソ小声

「ハナよ…キョウイチロウ殿がセイラの扱い方を少し覚えたようだな」(*≧艸≦)

「その様ですわね!イツも暴走しがちな娘です良い傾向かと」(*≧艸≦)


「キョウイチロウ殿の今後の動向については委細承知した。しかし余の采配にて護衛は着けさせて貰う事を了承してくれるか」


「はいありがとうございます。少し王城に滞在してのち王都のラティの親族に会いにに出発いたします。王様の甚大なるご厚意に甘えさせていただきます。よろしくお願い致します」


「フム…任せよ」


「それでは失礼いたします」


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