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第17話 身に覚えが…

異世界の飴の…半端無い破壊力、たかが飴、されど飴、飴の無い世界の住人からしたら口にした事も無い凄い物なのでしょう

「キョウイチロウ様!起きて下さいまし!キョウイチロウ様!起きませんね…」

「お願いします!」


「ヒール!ヒール!……ヒール!…ヒール!」


メイド長クリスティーの呼び掛けに、目覚める。


連れて来られたヒーラーにヒールの重ねがけ、オーバーヒールを喰らい強制覚醒させられたキョウイチロウ


「起きましたね!王妃様がお呼びです!向かいますわよ!くれぐれもご回答には、ご注意下さいまし!分かりましたか!回答には言葉を選ぶのですよ!」


「あぁ…はい」

呼吸困難からの強制覚醒…朦朧とする意識の中で訳も分からずとりあえず返事をするキョウイチロウ


「ハナ王妃様!キョウイチロウ様を連れて参りました!」


「入りなさい!」


「あぁ〜頭がグワングワンします。どう言う状況でしょか?」


「はぁ!?聞きたいのはコチラの方です!!キョウイチロウ様!貴方セイラにどの様な姑息な手段で?あの様な魅了をかけたのですか!」


「魅了?身に覚えがありません…」 


「カトリーナ!おやりなさい!」


「かしこまりました!クリアウォール!」


キョウイチロウの魅了系スキルを恐れてか全体魔法のデバフ解除を繰り出すカトリーナ王国魔法師団長


(ΦωΦ)シャキーン!

「あっメッチャ♪頭の痛みがスッキリ、ありがとうございます王妃様!」


「そんな事より僅か一日にも満たない、この数時間でシルキーを魅了し籠絡させ、剰え(あまつさ)セイラまでもを、その毒牙にかけるとは!

どれ程鬼畜なのです貴方は!」


「えっと…全くもって身に覚えがありませんが、何がどうしてそうなりました?」


「くっ!何と言う白々しさか!我が国民である大切なセイラを斯様かようなまでに悲しませるなど言語道断!万死に値する!」


「はぁ!?本当に身に覚えがありません!ご説明下さい!」


「ですからセイラに何をしたのか知りたいのはコチラです!あの様なセイラを見るのは始めてでしてよ!」


「ですから!どの様なセイラさんなのですか?」


「本当に身に覚えがありませんの?では問います。貴方はセイラの事をどう思ってらっしゃるのですか?」


コソコソ小声

「キョウイチロウ様!言葉を選んで下さいまし!」


「えっと…はい…暴走娘の食いしん坊メイド?ですかね?」


「はぁぁ!?」王妃

「はあぁぁぁ!?言葉を選べとあれ程…」メイド長

「はぁ!?」魔法師団長


「我が国の…最良で…最高の…わたくし達の自慢のメイドであるセイラを…斯様な…言い草…許せません!キョウイチロウ殿!」


「あっはい!」


「セイラは持ち前の美貌をひけらかす事もせず!

我が国の為に尽くして来たくれた自慢の子なのです!

男になど目もくれず無関心を貫くその姿勢は鋼鉄の処女と言われてしまう程の身持ちの固さで一途にメイド業務をこなして…

時には暴走する事もありますが…

そんな可愛いくて大切な子なのです!

ですから客人である貴方の護衛に付けたのに、可哀想にこの数時間で我々の好意を踏み躙り無理矢理に我が物とするとは、返答如何によっては、わたくしは貴方を許しませんわ!」


「えぇぇえぇぇ!?待って下さい!本当に王妃様が言われる様な事は、私はしてません!誓ってもいいです。」


「では、とりあえずその言い分を認めるにたる説明をなさいませ」


「今日はコチラの世界に来たばかりで、慌ただしい日でした。

王族の保養地に着くまでにスキルの確認をと王城の中庭で使用した事は謝ります!

保養地でセイラさんと二人きりになりスキル使用をして何かしらの不具合が生じた場合セイラさんお一人に責任が及ぶのは荷が重いと配慮した結果想定外の辞退になってしまった事も謝罪します!

本当すみませんでした!

その後はメイド長さんの説明の通りセイラさんに保養地まで運んで頂き、シルキーのラフティーナさんにお茶を出してもらい、異世界の飴を取り寄せて三人で食べただけで王妃様の考える様なよこしまな目でセイラさんを見た事は誓ってありませんし、ましてやセイラさんにやましい事などしてません」


「貴女達、キョウイチロウ殿の言葉に偽りがあると思えますか?」

「いえ、無いです」

「私もありません王妃様」


「では魅了では無いなら決まりですわねセイラをコチラへ」


「はいかしこまりました。只今連れて参ります。」


うわぁ〜何?何?この重苦しい空気は?本当に何が起こってるのか分からないよ


「セイラ連れて参りました。」


「入りなさい」


「失礼致します。ほら、セイラも」


( ・-・ )スン

キョウイチロウの護衛を外され拗ねるセイラは王妃に対して無表情を貫く

……

ヒソヒソ小声

「あれがセイラの通常運転ですわよね?」王妃

「はい、いつものセイラですね」王国魔法師団長


「ではやりなさい!」

「クリアウォール!」


「セイラ、落ち着きましたか?」


「はい王妃様、お見苦しい所をお見せして申し訳ありませんでした。」


ほらご覧なさい、コレが鋼鉄の処女と名高いセイラですわ!キョウイチロウ様のスキルの影響はクリアウォールで解除済み今一度問うてみましょう

「セイラ!貴女はキョウイチロウ様の事を…どの程度…その…」


「王妃様、そう言った意思は殿方が先に示すものです!」


「ではキョウイチロウ殿、今現在クリアウォールによりセイラが其方の何かしらのスキルの影響下で無いのは確証が取れています!

問います!プっ…プロポーズの言葉は何でしたか?」


「はぁぁあ!?」


「セイラにも問います。キョウイチロウ殿から何か言葉は頂きましたか?」


この際、今後もキョウイチロウ様の美味しい異世界料理が食べられるなら王妃様には勘違いしたままで通しましょう

「はい、王妃様、キョウイチロウ様は私の事を綺麗だと申しました。そして初見の時、見惚みとれたとも」


「セイラさんまで!?」


「ではセイラは今回の騒動の責任を取り護衛の任から外された訳ですが、今でもキョウイチロウ様の元に戻りたいと、そう思っていますか?」


「許されるなら、キョウイチロウ様と共にありたいです!」


「キョウイチロウ殿!セイラはこの様に申しております!どう責任をお取りになるおつもりでしょう!」


「はあぁ!?もっと詳しくご説明下さい!私がセイラさんにプロポーズ!?」


「セイラの意思は固い!この後に及んで未だしらを切るおつもりですか!」


「えぇぇ〜!?私が会ったその日に女性にプロポーズ出来るような男に見えますか!?」


「見えません…わね…」


「ですよね!ですよね!セイラさんからも説明を!」


(*/∀\*)イヤンイヤンと顔を両手で押さえて身体を左右に振って恥ずかしさを表現するセイラ


「デジャヴ!!!又!このパターンですか!?セイラさんいい加減に!」

Σ(;゜д゜)ハッ!?

「セイラさん!ご説明して下さらないのですね…

分かりました!

王妃様!

先程の飴の話しですが、これが私の世界の飴玉です!」


「飴玉?その様な物一つで鋼鉄の処女セイラが堕ちたとでも?」


「コチラに来る際に新しい飴を仕入れましたので、お口汚しの程を!

カトリーナ様もクリスティー様もお召し上がり下さい!」


「分かりました。こちらへお待ちなさい」


「…」

「…」

「…」

ε=ε=(Γ;°▽°)」


「セイラ?何を一緒に故並んでいるのです?」


「私の分は?ありませんか?」


「キョウイチロウ様から提供された飴は3つ、セイラ分はありませんわね」


「(。=`ω´=)ぇ!?キョウイチロウ様!!わたくしの分は!?」


「…お召し上がりください」


「キョウイチロウ様!?わたくしの分は!?」


「何と言う飴ですの?」


「はい、ラムネ味の飴になります。私の世界のラムネジュースと言う炭酸飲料を飴にした物になりますがプラス!

パチパチキャンディーと言う物も混ぜてあります!お口の中で少し爆ぜるかもしれませんが人体に害はありません!梱包を外してどうぞお口汚しにお召し上がり下さい」


「爆ぜる!?…分かり…ました。それでは頂きますわ…」

恐る恐る

(*゜▽ ゜*)パァー

甘露!?コレがキョウイチロウ様の異世界の飴!?


パチパチ、パチパチ


「なっ!?本当に爆ぜてますわ!」

「はい!王妃様!私この様な飴は食した事がございません!」

「わたくしもです!何と言う美味しさでしょう」

三人とも両手を頬に当て恍惚の表情に成る


「キョウイチロウ様!わたくしにもラムネ味なる飴を下さい!」


「…」


「キョウイチロウ様!?」


「如何でしょう?コチラにコーラ味も御座います。のちほどお召し上がり下さい」


「別の味!?」×3


「はい、コチラもシュワシュワ系の飴になります。」


「キョウイチロウ様ぁぁ〜後生ですからわたくしにもぉ〜飴を下さいまし〜!」


д゜)チラッ「セイラさん?」


「はい♪」


「ではプロポーズしていない件のご説明をして下さいますね?それが条件です。」

飴のビニール梱包を開け人差し指と親指で摘んで見せびらかすキョウイチロウ


「それは…出来かねます…」


「何故です?ではコレは私が美味しく頂くとしましょうか」


条件反射!脱兎の如く!


(。・н・。)パクッ

セイラの溜まった唾液がキョウイチロウの指先から糸を引く


「わわっ!セイラさん衛生観念上それは無いです!」


パチパチ

「きゃっ」ガリッ!

「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜キョウイチロウ様ぁ噛んでしまいましたぁ飴が粉々にぃ〜!」


「まったく、しょうがない人ですねぇ先程の件お願いしますよ」


あぁ〜ん(′□`*)♪


「自分で食べれるでしょ!?自分で食べて下さいよ」

あぁ〜ん(′□`*)♪


「はぁ、しょうがないですねぇ今回だけですよ、ハイ」

(。・н・。)パクッ♪

「甘露♪本当に飴なのに爆ぜますゎ」パチパチ、パチパチ


「ハイハイ、パチパチキャンディーですからね、ラムネ味はどうですか?」


「美味しいですぅ♪」


「…」

「…」

「…」

ヒソヒソ小声

「あれはあれですわね」

「そぅですね多分」

「イヤ!間違いないでしょう…あのセイラがこの短時間で…」


「餌付けされてる!?!?!?

キョウイチロウ殿…末恐ろしいお方!」×3


「と言う事はセイラはハートを鷲掴みにされたのではなく胃袋を鷲掴みにされたと?」

「それで間違いないかと」

「わたくしもそう思います。」


「何と言う事でしょう!セイラ!貴方おふざけにも程がありますわよ、わたくし貴女の事を思いキョウイチロウ様と添い遂げさせようとしてしまいましたわ!」


「それは無理かと…」


「何故です?」


「それは」


「それは?」


ここまでお読み頂きありがとうございます!


この小説を読んで、「面白い」「続きが気になる」と少しでも感じましたら、

ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです (*゜▽゜)ノ


読者様の応援が作者の何よりのやる気に繋がりますので、是非とも!

よろしくお願いいたします!

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