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第125話 激震

「魔王様!」


「何事か!?」


「魔女アンジェリーナと言う者から手紙が届いておりますが如何なされますか?」


「寄越せ」


「はっ!」


「フム( ;-`д´-)あり得ん事だが…」


「手紙には何と?」


「魔女アンジェリーナとは、初代魔女の事よ…」


「はぁ!?アンジェリーナ様はお婆婆様と同一人物であると仰られますか!?」


「だから…そう申した、二度と言わすな」


「は…い…魔王様

してアンジェリーナ様は何と?」


「魔族軍を抜けてキョウイチロウの元に居るルドウィンの元に嫁ぐそうだ」


「はぁぁぁ〜!?誠にございますか!?」


「先程から、申しておる…二度と言わすな」


「ははぁ!」


「魔族領に全域に通達!初代魔女アンジェリーナが我ら魔族を裏切ったと」


「ははぁ!」

レ(゜∀゜;)ヘ三ダッシュ


「クハハ♪あのお婆婆を手駒にするとは、ルドウィンを使い、上手くやりおったなキョウイチロウめ!

聞けぃ!

今より魔女の村ワーズワースを凶撃する!魔女達を残らず蹂躙せよ!」


「待たれよ!」


「何だ?」


「魔王様は今、頭に血が登っては、いますまいか?」


「我がか?何故そう思う?」


「普段の思考では無いご様子ゆえ…」


「フハハハハハハ♪然り!お前は今、手紙が届いたと言う事は、全てがお婆婆の思う通りに事が進み、終わっていると申すか?」


「全く持ってその通りかと…」


「違い無い…

が!我らを裏切るとどうなるかは周知させねばなるまい?」


「それも又、然り!」


「ならば、貴様に任せても?」


「ははぁ!情報収集の後、計画を立案し魔王様の裁決を伺いに上がります」


「ほほぅ、迅速に動かぬ理由を聞いても?」


「はっ!私は魔女アンジェリーナの狡猾さをこの身を持って知っておりますれば…」


「良い!続けよ!貴様の意見を聞こう」


「はっ!私が思いますにワーズワースは既に間抜けの空かと」


「その根拠は?」


「アンジュめは、常に魔女の安寧を求めていました、此方に組みしたのも同胞の身の安全を考慮した結果、ならば自分の幸せを追い求め、それだけの理由で敵に回ったルドウィン殿に嫁ぐと決めた訳では無いと推測致します」


「では?ワーズワースの魔女達は何処へ行く?人族領か?それこそ迫害されるが関の山、行く宛などあるまい?」


「ですから物見を飛ばし、確認する時間をと申し上げております。

強襲して徒労に終わるなどと、海軍が壊滅的打撃を受けた今!時間を掛けている暇はございません!」


「物見?では我に任せよ!

魔槍!デセスペーロ・ブエノ!行って来い!可能ならば荊棘の結界をぶち壊して来ても良い!」


パリパリ、パリパリ


魔槍デセスペーロ・ブエノは投げて欲しそうに此方を見ている


「自分で動けるクセに…寂しがり屋の甘えん坊め」


パリパリ、パリパリ


「誰に似たのか…

では!行って来ぉぉ〜い!!」

振りかぶって、デセスペーロ・ブエノを投擲とうてきするかの様にぶん投げる


凄まじい轟音と共に衝撃波を放ち、かっ飛んで行く魔槍


「来ましたわ!皆!覚悟をお決めなさい!キョウイチロウ様不在の今、此方の情報を魔王に渡す訳にはいきません!」


「はい!グレーテ様!」


ドーーーン、パリパリパリパリ…


光速で魔女の村のワーズワースに到着したデセスペーロ・ブエノは落雷が村を襲うかの如く結界に突っ込んだ


「流石は魔王様!して?現状は?」


「結界を…あの我がデモンズ・ブラッドを使用したデセスペーロ・ブエノですら破れんだと!?

何が起こっている?」


「なっ!?結界が強化されていると申しますか!?」


「戻って来いデセスペーロ・ブエノ」

光速で戻って来る筈のデセスペーロ・ブエノは魔王の呼び掛けに帰投しない


「はぁ!?デセスペーロ・ブエノ!どうした!?デセスペーロ・ブエノ!

くっ!?彼奴にはドノヴァンから貰った目が付いていて我にその場に居るかの様な映像を帰投して握れば見れる筈だが、何が起こっている?魔槍とのアクセスが弱まっている!?」


「マーモンの元に居るスピード・スターのカノープスを呼べ!!奴に物見をさせる!行け!」

魔王に進言した参謀が部下に指示を出す


「ははぁ!」

レ(゜∀゜;)ヘ三ダッシュ


「マーモン様!カノープス様は居ますか!」


「何だ騒々しい?」


「魔女の始祖であるお婆婆様が魔王様を裏切りましてございます!

デセスペーロ・ブエノを物見に出した所!戻って来ません!

カノープス様に物見をお願いしたいとの事!」


「はぁ!?婆婆さまが、裏切ったぁ!?あり得ん…」

( ゜д゜)ハッ!?


「どうされましたマーモン様!早くカノープス様の派遣を!」


「…」


「マーモン様!?」


「今からワシが魔王様の元に行く!

シリウス!後は頼めるか?カノープスを呼び到着し次第現地に向かわせよ!くれぐれも近付くなと!

申し付けよ!

婆婆さまの荊棘の結界がどれ程、強化されているかは分からん!遠方から目視出来る目の良い者も連れて行かせよ!分かったか?」


「はっ!そのように!申し送り致します。

いってらっしゃいませマーモン様!」


「任せたぞ!くれぐれも近付くなと!必ず申し付けよ!」


レ(゜∀゜;)ヘ三ダッシュ


「マーモン様が!?直接魔王様に謁見!?何故に!?」


「あっ!?お待ち下さいマーモン様!」

レ(゜∀゜;)ヘ三ダッシュ


「魔王様!」


「マーモンか?何だ騒々しい?カノープスは如何した?もう行かせたのか?」


「今月の魔女のサバトに行くと言っていたマレーフィが戻って来ておりません!」


「はぁ!?」


「魔王様!」


「次は何じゃ!?」


「今月、魔女のサバトに行くと言って出掛けたギリガン様と七緒様が戻って来ません!後!同行した馬頭も!」


「あぁん!?」


「マズい!マズいぞ!フーバーを呼べ!」


暫くして…


「何なんだ全く…緊急呼集だと?」

コンコンコン


「フーバー参りました」


「うむ、入れ…」


∑(O_O;)ビクッ!?

「何ですか!?この重苦しい雰囲気は!魔王様?これは一体!?」


「おぉフーバーよよく来てくれた斯々然々」


「うーーーん…事の転末は理解致しました…」


「我はどうすれば良かった?」


「私は魔工匠ですので我が軍がキョウイチロウの手によって切り崩された事や今後の対策に付いて述べる事は何もございません」


「武器の話しだけで良い!」


「デセスペーロ・ブエノの使い方の事ですな…

しからば…

いくら私の最高傑作の魔槍と言えど相手はあのキョウイチロウの息が掛かっているとの事、単騎で突っ込ませるなど愚の骨頂としか言えませぬ

デセスペーロ・ブエノとて万能ではありませぬ!

魔槍や魔剣と意思疎通を交わし、もしくは操られて使う事が出来る人族も数多く居ます。

ゆえに、まともな判断を欠き早計であったかとしか言えませんな、物見であれば遠回しに見て来させれば良かったのです。

多分ですが、キョウイチロウの力で魔女達は強化されている筈、ただでさえお婆婆さまは強大なるお力の持ち主、それが強化されていると成れば結界は大きく成っているか、密度が濃くなっていた筈

荊棘の蔓の範囲外で遠巻きに見ても確認出来た筈です。それを怠った魔王様の落ち度かと」


「フーバーよ…手厳しいな」


「私めは、事実を申し上げただけにございますれば」


「その、余が取った軽率な行動が全てよ…

して?フーバーよ如何すれば良い?」


「魔王様!今は結果の考察と反省をしている場合ではございませんぞ!

フーバーよ蔓に絡まれた魔槍はどう成る?」


「徐々によこしまなる数値が下がり続けるかと…

そしてよこしまなる数値がゼロとなり神聖値が50を超えた辺りで、敵の手に堕ちるかと…」


「時間にしてどれくらいだ!フーバーよ?」


「半日…或いは、もっと短いかも知れませぬ…

キョウイチロウの成長速度は異常ですので、読みかねまする

もしも敵方の手に魔槍が堕ちる事に成っても…

その時間を持って彼奴の力が推し量れるかと」

:((;っ´°Д°`c);:

魔王の為に鍛えた武器が敵に堕ちる悔しさと怒りに震えるフーバー


「くそっ!闇雲に魔槍を突っ込ませた我の落ち度よ!」


「今はその様な事を言っている時ではありません!行くか!放置するか!その二択しかありませぬ!

ご裁決を!」


「行かせるしかあるまい…」


「でしたら!誰を行かせるかです!」


「魔女マレーフィと蹄鉄騎士団のギリガンと七緒と馬頭も人質か…もしくは花子のように敵方に組みする可能性も出て来たと成ると…

しかも、今は魔槍を救出する為に時間が惜しい!

悩ましい!!」


「魔王様!今回は急を要します!策を考えている暇はありません!

私が参りましょう!」


「しかし…参謀第一席のルドウィンに続き二席のお前まで何かあっては…」


「出し惜しみしている時ではありませんぞ!

最低限の荊棘の結界の蔓の有効射程距離を現地で推し測り!

そのギリギリ射程外から我らがドラゴニュートの斬撃と咆哮を同時に一点集中させれば!

如何なる結界であろうとも力技にて破壊が可能かと!

フーバー!その程度で破壊される魔槍ではあるまいな!?」


「お戯れを、我が魔槍は魔王様のデモンズ・ブラッドを我らが片腕を犠牲にして作り上げた武器!

溶岩漬けにされたとて!

隕石がぶち当たろうとも傷1つ付きませぬ!」


「ならば良し!我らドラゴニュートは飛んで現地に行ける!走るより速かろう!参るぞ!

先程頼んでおいた我がドラゴニュートの精鋭の非常呼集は?」


「準備万端!」


「待たれよ!」


「今は一刻を争う時ぞ!」


「我が送ろう、精鋭部隊は何処に非常呼集されておる?迎えに行くぞ!」


「おぉ♪ドノヴァン様!?よろしいので!?」


「良いか?などと是非を問うている場合では無かろう?

最悪、魔女達だけで無く、ギリガンも七緒も敵の手に堕ちて、我々の敵と成ったかも知れない、今、この時に魔槍まで失う訳にはいくまい?」


「然り!ではお願い致します!非常呼集の集合地点は魔王城正門と成っております!

最早、此方に向かっておるモノと思われ、我らが迎えに行けば入れ違いになります!我らが遅れる訳にいきませぬ!今すぐに正門に!」


「あぃ分かった!では魔王様、行って参ります。

転移ゲート!開け」


「ドノヴァン!頼んだぞ!」


「万事お任せあれ」


「うむ…手間を掛けさせる、スマン」


「なんの、なんの」

ゲートの中に消える二人


正門に出現するゲート…

「転移ゲート!?」


「おぉ♪流石はお前の選りすぐりの精鋭達よ遅れたか?スマンな」


「ドノヴァン様!?それとお頭!?

とんでもございません!我らたまたま演習中でしたので!」


「畏まらなくても良い!これで全員か?」


「非常呼集を掛けましたので、休暇中の面子は遅れております!」


「では一人選んで、ここに向かっている者達へ伝令に行かせよ!

途中で現地に向かった方がここに来る迄の手間が省けよう、それ以外の者は共に参れ!行くぞ!

開け!転移門!」


「これは!?範囲転移ですか!?流石はドノヴァン様!」


「感嘆の声を上げている暇は無い!一刻を争う!話しは聞いておるな!」


「はい!魔女の結界を破壊し!デセスペーロ・ブエノを回収とだけ!」


「魔槍は解放されれば魔王様の元へ戻る!結界の破壊が最優先事項だ!行け!」


「ドノヴァン様ぁ!!」


「嗚呼♪流石は早いなスピード・スターの名は伊達では無いなカノープスよ」


「その伝令!私めにお任せ頂けないでしょうか!」


「それが一番速いな、任されてくれるか?伝令役よお前も共に参るぞ!」


「ははぁ!」


「頼んだぞカノープス…」


「はい!」


転移門の中にドノヴァンの姿が消える頃にはカノープスは飛び立ち目視出来ない所まで飛び去っていた。


「急げ!急げ!休暇中?そんな気持ちは捨て去れ!非常呼集だぞ!一分、一秒の遅れが明暗を分ける!

今こそ我らの真価が問われる時ぞ!」


「隊長!分かってまさぁ!隊長が一番準備に遅れてるくらいですぜ!口より体を動かして下せぇ!」


「五月蝿い!分かっている!」


「おぉ〜い!」


「魔界のスピード・スター!カノープス様!?どうして此方へ?」


「皆、ドノヴァン様の転移で現地に向かった!

今から魔王城に行っても誰も居ないぞ!」


_| ̄|○ ガックリ「出遅れた!」


「いや!我らはお前たちの準備が出来次第!

直接ワーズワースに向かう!

その到着時間も一刻を争う!準備は?」


「隊長以外整っています!」


(o゜∀゜)=○)´3`)∴


「馬鹿野郎!指示するだけで自分の準備を怠るとは何事か!

置いて行く!お前たち!行くぞ!」


「はい!カノープス様!」


「待って!」


「馬鹿野郎!待ってくれと言って律儀に待つ敵が居るか!準備を待つ敵が居るか!貴様は!今死んだも同然!…」


そう叫びながら遥か彼方に飛んで行くカノープス


「カノープス様に遅れを取るな!我らの速度が命運を分ける!ここが分水嶺ぞ!」


置いて行かれる隊長

その後、隊長は隊を解体され一兵卒に格下げにされ、前線にて戦死し肉塊となる…


「来たか!?カノープス!?隊は?隊長は!?」


「準備途中でしたので準備が出来ていた隊員のみを連れて参りました!」


「何ぃ!?非常呼集に遅れたと申すか!?

もぅ待てん!始めるぞ!」


「ご指示を!」


「聞けぃ荊棘の蔓の有効範囲は?」


「うわぁぁぁぁ〜!?」


「何事か!?」


「先程より結界の範囲が広がって…あぁぁぁぁ〜!」


「総員!範囲外と目される位置まで退避!」


「了解!」


「散開せよ!」


「うぁぁぁ!」


「くそっ!どう言う事だ!?」


「おわっ!っと!キョウイチロウ絡みの出撃!本当に嫌だぜ!ヤバっ!」




「キョウイチロウ様!」


「どした?」


「グレーテ様より伝令!魔王軍です!」


「想定よりは、遅かったな♪撤収の進捗状況は!?」


「はい!滞りなく!」


「では各々もワーズワースに転移!」


「( ロ_ロ)ゞりょ!」


「グレーテ?状況は?」


「はい!キョウイチロウ様!?イツ此方へ?」


「状況説明が先!」


「はい!ドラゴニュートの一団が集結しつつあります!」


「(=`ェ´=)フフフ」


「如何されますか?」


「多分、荊棘の結界の範囲外から結界を壊そうとしている筈」


「でしたら増員して範囲を広げましょう!」


「待てグレーテ!逆だ!」


「何故です!」


「相手は集結中と言ったな?」


「はい!多分ですが急に反応が現れましたのでドノヴァン様が転移で連れて来たんだと思います!早く範囲を広げないと!近くで何かされたら対応出来ませんわ!」


「だから逆を突く!結界の範囲を狭めて!」


「は…い…」

怪訝な表情で従うグレーテ


「狭めた?どれくらい?」


「半分ですわ」


「今、敵は範囲外から攻撃して結界を壊す為に集結してるけど範囲ギリギリまで近付いて攻撃する為に位置を探ってる筈だから…

相手の準備が整ったか整う寸前に結界の範囲を拡大する!

私達も加わるから多分、今の十倍は広げられる!

散開して逃げる前に全員荊棘の結界の餌食にするぞ!」


「キョウイチロウ様!?

流石です!」


「此方の魔力隠蔽は完璧な子たちを連れて来るから敵方に人数はバレてない!コッチの準備は万端!奴らは裏切った魔女達に報復と見せしめの為の虐殺に来ている筈!

返り討ちにするぞ!」


「我ら五人で結界を強化構築して待ち構えていた時に来た名匠魔工匠フーバーが鍛えし魔界の至宝!魔槍デセスペーロ・ブエノは?どうされますか?」


「そんな武器!?止めれたの!?」


「はい〜♡それもこれもキョウイチロウ様の加護のお陰ですわ♪」


「流石グレーテ♪加護を加味しても上出来♪

ご褒美!アーンして!」


あぁ〜ん(′□`*)♪


「はい♪飴ちゃん!他の四人もアーンして」


「はい♪飴ちゃん!」


「Σ(゜∀゜ノ)ノ

キャー♪キョウイチロウ様♪手ずから!?結界班!役得ですわ!」


「役得じゃない!来ると分かっていたとはいえ、魔槍を捕縛出来たのはグレーテ達の努力!それにはご褒美が♪当たり前!

それで?魔力は?」


「徐々に回復してますわ!?凄い!コレなら未だ未だいけます!」


「いかなくて良し!交代して魔力が回復するまで休憩してて♪結界の範囲拡大の時に力を貸して!

皆んな?範囲を狭めても魔槍を蔓で絡めて維持出来る?」


「はい!勿論です!我らにお任せください!」


「では!減り続けるであろう魔力の補充に飴ちゃんあげる♪アーンして!」


あぁ〜ん(′□`*)♪


「Σ(゜∀゜ノ)ノ きゃー!?役得♡」


「頑張って♪

ちょっと待っててね…ステータス開示…無理か?

貫通!見れた!何々?

おっ♪」


「どうされました?」


「徐々に魔槍のよこしまなる数値が下がって行ってる♪」


「では?」


「アイツも頂いちゃう?(*≧艸≦)」


「是非にも!魔王軍の戦力ダウン必至ですわ!」


「グレーテは魔槍が来ると分かってたみたいだから♪対策は万全だったって事ね」


「はい〜♪魔王にしては些か軽率な行動で、何かしらの罠かと疑りましたが杞憂でしたわ」


「良し!更なる増員も確認!範囲広げるよ!皆んな!準備はOK?」


「大丈夫でぇ〜っす♪」


「うんうん♪この軽い感じで敵殲滅♪良いね♪始めようか!魔力隠蔽解除!解放して!」


「はい〜♪」


かくして…

ドノヴァンは転移で逃げる事は出来たが全員散開が間に合わず捕縛!


力無き者はその場で魔力を荊棘の蔓により吸い取られ干からびる。


残った者は捕虜となり、キョウイチロウの改心を喰らい自我が崩壊しなかった者は強制種族進化させられ従者となる。



「魔王様!!!!」


「ドノヴァンか!?して!首尾は!?」


「敵は魔力を隠蔽して待ち構えておりました!

結界の範囲外からの攻撃も見抜かれていた様子!

敵の術中にハマりましてござりまする!」


「して!部隊は!?魔槍は!?」


「…」


「とうした!ドノヴァン!状況を!説明せよ!」


「彼奴ら荊棘の結界のギリギリ外から攻撃する我らの準備が整うのを待っていました…」


「攻撃は出来たのか!?」


「攻撃の合図の直前に…彼奴らは、結界の範囲を一気に十倍程に広げて来ました!」


「何と!?」


「逃げ仰たのはカノープスと私の二人のみ!…

残りは全員…荊棘に飲み込まれ干からびる者の断末魔を聞いたのみで消息は不明!

全滅…かと…」


「何と言う…」

玉座より立ち上がりドノヴァンの話しを聞いていた魔王は、玉座にへたり込み頭を抱える


「魔王様…心中お察しします…」


「魔女達への…アンジュへの報復の見せしめの筈が…返り討ちとは…キョウイチロウ…恐るべし…

あの無力な弱者が…

我に一瞬にして首の骨を折られ絶命した奴が…

今や、魔族全体の脅威と成るとは…」


「それにしても成長が早過ぎます!

進化の速度も!異常!」


「取り敢えず!進めていた全軍前進は、部隊の穴埋めが必須か…

(y゜ロ゜)yやってくれたなキョウイチロウ!

許すまじ!」


「作戦会議が必要かと…」


「否!我の下知で充分よ!」


「では!魔王様!御身が!自ら!ハインデルの勇者召喚の儀を二度と出来ない様に攻め込むのは変わらないと!?」


「このままではジリ貧だ!我が軍勢が切り崩されるのを、ただ手をこまねいて見ている訳にはいかん!

それに!次にキョウイチロウがどこを狙っているかも分からん!」


「魔王様!」


「何だ?何事か?」


「魔族領の山羊族が全員、山岳地帯から消えたとの事…」


「キョウイチロウぅぅぅ!又も!貴様か!我が裏切り者へ報復するであろうと先手を打ちおったか!

あな口惜くちおしや!」


事の転末は、先に魔族領に裏切りの報が流れた後に静かに広がった…

度重なる敗戦と裏切り者の出現に…


魔王のカリスマ性が衰えたのでは?と落胆する者


裏切り者!許すまじ!と怒りに震える者


魔族領の魔族達はそれぞれの気持ちをいだき…

次なる戦に向けて強制的に気持ちの切り替えを余儀なくされた…


ここまでお読み頂きありがとうございます!


この小説を読んで、「面白い」「続きが気になる」と少しでも感じましたら、

ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです (*゜▽゜)ノ


読者様の応援が作者の何よりのやる気に繋がりますので、是非とも!

よろしくお願いいたします!

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