第123話 仇…
七緒の父を殺された怨みは深い、母も兄も姉も妹も弟も先立ち、天涯孤独の身と成った。
失う物は何も無い!
自らの命に変えてもキョウイチロウを討ち、父の仇を取る事だけが今の七緒の脳裏を支配する。
魔女達を村ごと仲間にして蹄鉄騎士団の山羊族の長ギリガンとアートの伯母の花房も仲間に出来た、魔王軍の切り崩しは、完璧に成功したかに見えた…
しかし此処に、確固たる意志を固め、仇討ちだけに全てを費やすと決めた少女が一人…
そう七緒である。
彼女一人のせいで今回の成功が瓦解する恐れが出て来た…
仇討ちに固執し、周りが見えなくなり頭に血が登り、孤立し、誰の言葉にも耳を傾けず、一人牙を研ぐ…
ギリガンの言う事すら聞かず不協和音を奏で、誰も寄せ付けない負のオーラを放つ七緒に対して怪訝に思う者どころか殺意を抱く者まで出て来る始末、
今、七緒の居場所は此処には無い、ただただ空気を悪くして、それでもいいとさえ思っていた。
キョウイチロウを殺す為だけに此処に居るのだと自分で自分に言い聞かせる。
新天地にワクワクする魔女達は、無言で殺意丸出しの七緒を不快に思っていた。
それを心配するギリガンと花房
気にかけるルドウィン達、元魔王軍の面々
どうにかしてやりたいキョウイチロウ
色々な人達の思いも無にする七緒…
一人、物思いにふけり、牙を研ぐ七緒…
「七緒よ…何をしている?」
「爺?見ての通りよ、武器を手入れしているわ」
「…
あえて、聞こう、何の為だ?」
「(y゜ロ゜)yそんなの決まっているじゃない!
憎っくきキョウイチロウを討つ以外に何があると言うのです!」
「ギリガン様…何を言っても無駄のようですわ」
「困った奴よ」
「何よ!?爺は!花房は!主人である!お父さまを殺されて悔しくは無いの!?」
「ワシは既に気持ちを切り替えた故……」
「私は元々魔王に思うところがありましたので、これ幸いでしたわ」
「流石は魔王様を簡単に裏切っただけあるわ!
最低よ!二人共!人としてどうかと思うわ」
「…」
「反論があるなら何か言ってみなさいよ!」
「此処からは、ワシの独り言として聞いてくれ…
山羊族に復讐に駆られた男がおった、その男は仇を目の前にすると作戦も軍律も無視して毎回の様に仇目掛けて突進した…」
「…」
無言の七緒はギリガンと目も合わせようとしない
『悲惨な最後を遂げた、あの男の話しですわね…』
花房も黙ってギリガンの自称独り言を聞いていた…
「其奴の部隊は、仲間である彼奴が暴走しても奴を守る為に動く…それが部隊と言うもの
その度に部隊は作戦を完遂する何処か、アイツだけを残して全滅する事すらあった。
しかし、そんな事は仇討ちに固執したアイツには関係なかった。
ただし部隊の仲間たちの家族や親族は納得出来る筈も無く奴に責任を追求し糾弾したが、されても無視した。
文句を言われてもお構いなしだ!
仲間の死が奴の暴走だと言われても何の反省の色すらも見せず日々仇の事だけを考え生きていた大馬鹿者は同族にも恨まれていたよ…
奴は山羊族の誰よりも強かった…
蹄鉄騎士団全体から見ても突出しておった。
ある時、市街地戦で仇を目視した彼奴は、当たり前の様に仇を取るべく部隊の目的を無視して、命令も無視して突っ込んで行った…
市街地戦ゆえに、一般人の人的被害も出た、が彼奴は目の前の仇しか見えておらなんだ、お構い無しよ…
一対一の戦いに持ち込むも、敵の増援に阻まれ撤退を余儀なくされた。」
「それで?仇は討てたのですか?」
「討てずに死んだよ…」
「なっ!?爺は私が同じ末路を辿り返り討ちにされると!?
私はどんな姑息な手段を用いようとも、この命と差し違えても本懐を遂げますわ!」
「アイツは返り討ちになどあってはおらんよ」
「では!?何故?死んだのです!?」
「奴が死んだのは何の事は無い日常の中よ」
「どう言う事?脳梗塞?心筋梗塞?」
「仇との市街地戦の最中…奴の放った魔法で親を亡くした子供達に、昼食を取っている何の事は無い普通の日常の最中に後ろから刺されて死んだのだ」
「何とも、注意力の足りない無能な男ですわね」
吐いて捨てる七緒
「…」
あり得ない程の殺気を七緒に放つギリガン
「なっ!?爺!?どうして!?」
「貴様は仇であるキョウイチロウ様を討つ為に立ちはだかるアートに命掛けで挑んだ…そして後ろから歯がいじめにされ万事窮す」
「それが何か?」
「貴様が、あの時、花房のようにフリーの立場だったら?」
「迷わずキョウイチロウを殺しに行きますわ!」
「キョウイチロウ殿に捕らわれたワシとアートに捕縛された花房を見殺しにしてか!
あの時!花房が白旗を上げたのは誰の為ぞ?
人質を取られても!その人質が殺されようとも!
お構い無しか!?
本懐を遂げても、共にその勝利を分つ相手は、居るのか?
そこに転がるのは!お前が見捨てた物言わぬ屍ぞ?」
「それは!……」
「周りがまるで見えて居ない今のお前では、キョウイチロウ様以外に甚大な被害を与え、新たな恨みを買い奴と同じ末路を辿るであろうな、
断言してやる!七緒!貴様は本懐を遂げず、周りをかえりみず!新たなる恨みを買うであろう!
そして毎日、気を張って起きている事が出来る人など居らぬ!
貴様は誰もかれも全ての者が敵に見えて疲弊し!
名も知らぬ誰かの手に寄ってか、戦友に見捨てられるか、その手にやってか、どちらにせよ情け無い死を迎えるであろうな!」
「…」
「そもそも、貴女様はキョウイチロウ様の従者に成ったのです…
キョウイチロウ様が強制力を行使すれば、「動くな」と言うだけで小指一つ動かせなくなるのですわよ?」
諭すように七緒に問いかける花房
「爺、花房、私に仇討ちを諦め、生ける屍と成れと申しますか?」
「我らと共に夢を見る事は叶いませんか?」
「どの様な?」
「キョウイチロウ様が作る、新たな国で人族と共に共生する。」
「人族とだなんて、想像が付きませんわ…」
「そこは、ほれ♪七緒様の母君は人族であったよな?
子を設けて新たな生を育むとか、ありますでしょうに?」
「私が?人族との間に子を?
それこそ想像が付きませんわ」
「では、我らとの平穏無事なキョウイチロウ様の国でノンビリと牧場経営しながら暮らすと言うのは?」
「。゜(゜´Д`゜)゜。爺!」
武器を捨ててギリガンに抱き付く七緒
「何ですか?七緒様…」
「さっき爺が話した花房と二人が私のせいで居なくなる世の中を想像してしまいましたわ!
爺と!花房と!一緒が良い!ずっとずっと!一緒が良いぃ〜。゜(゜´Д`゜)゜。うぇ〜ん!
離れ離れなんて嫌ですわぁ〜!!」
ギリガンに抱き付く七緒…
その抱き合う二人を包み込むように抱き付く花房
「共に居ますとも、七緒様がおかしな気を起こさない限りは、ずっと一緒ですわ…
相手が魔王だったら此処に私達は居ませんわよ」
「我らはキョウイチロウ様の温情にて家族も部下も含めて臣下に加えて下さったのです。
その温情には報いなくてはなりません、今、我らが抱き合い、お互いの生を感じ、コレから来るであろう幸せを謳歌出来るか否かは、我らの心持ち一つ」
「。゜(゜´Д`゜)゜。爺!」
「私達は絆で結ばれた家族ですわ、今後我らは一心同体、見捨てないで下さいまし七緒様…」
「うん!花房!二度と見捨て無い!私!俯瞰して物事を見る!」
「それでこそ、キョウイチロウ様の元に集った新生蹄鉄騎士団!
徐々に魔王軍から切り崩して部隊を大きくしていきましょうぞ!
その旗振り役とトップは七緒様です♪頼みましたぞ!」
「うん…私達家族の幸せの為に頑張る!ずっと一緒♪」
「フフフ♪それも良いでしょうが…
水を差す様で言いにくいですな…」
「何?駄目なの?爺?」
「イツまでも、この爺に抱きついていてはなりませんぞ!
いつかは爺離れをしてもらわないとなりませぬ」
「嫌!」
「そんな女児みたいな駄々をこねてはなりません!」
「嫌ぁ!爺と花房とずっと一緒に居る!」
「七緒様…」
「なぁに?」
「今の七緒様は年相応の12歳の可愛い女の子ですが、これからは、教養と学問も必要になって来ますわ
部下達が七緒様の指示の元、敵の戦略にハマり全滅したら家族に合わせる顔がありませんわ、それを避ける為にはトップとしての軍略と一般教養を身につけて貰わなくてはなりません!」
「難しい事はキョウイチロウ様に任せておけば良いのでは?指示通りに動きさえすれば」
「では、軍行中に本隊と分断され指示系統が麻痺したら?
敵の誤情報に翻弄されて孤立したら?
誰が戦略を立案してキョウイチロウ様の居らっしゃる本隊と合流するのですか?
指示はありませんわよ?」
「誤情報をブラフと見切る心眼と、安全且つ確実なる勝利の為に指示無くとも、即時に動ける部隊を私が作れと?」
「仰る通りです♪」
「分かったわ!先ずどうすべき?」
「ルドウィン様!お待たせ致しました!お入り下さいませ」
「フム( ;-`д´-)少し心配したが、上手く説き伏せられたか、やれやれ気を揉んだぞ」
「ルドウィンおじ様!?」
「おぅおぅ♪七緒よ♪未だ私を、おじ様と呼んでくれるのか?可愛い奴よ♪
少し垢抜けたか?可愛いのぅ」
「爺の独り言にて、付き物が取れたような晴れ晴れとした気持ちですわ♪」
「おぅおぅ♪良かったのぅ」
「おじ様?私!新生蹄鉄騎士団のトップになりますわ!子供扱いしないで下さい!」
「おぅおぅ♪分かったぞぃ♪子供扱いして欲しくなくば、目にいっぱい涙を溜めてギリガンに抱き付くのをヤメたらな♪」
「…
未だ…もう少し…」
ギリガンの脇腹に顔を埋めて抱き付くのをやめられない七緒
「おぅおぅ♪七緒が満足するまで抱き付くがよかろぅて、七緒は可愛いのぅギリガン♪」
「(y゜ロ゜)y 当たり前です!ルドウィン殿!
七緒様は可愛い!それは!百人中!百人が見ても!同じ答えが返って来る事実!」
「親馬鹿…だな…」…(;・`д・´)
「親馬鹿…ですわね…」( ̄▽ ̄;)
「何を申すか!周知の事実を述べたまで!」
「親馬鹿…だな…」( ̄▽ ̄;)
「親馬鹿…ですわね…」…(;・`д・´)
ギリガンの脇腹に顔を埋めて、再度力強く抱き付く七緒…
「良し!爺!私は、もぅ大丈夫!」
「本当かぁ〜七緒?」
「多分!」
目に溜まった涙を拭う七緒
「多分ですってルドウィン様♪」
「おぅおぅ♪言い切れて無い所が更に可愛いさを増しておるゎ!ウハハハハハ♪」
「んもぅ!いい加減にして下さい!ルドウィンおじ様!あと!花房も!」
「はいはい♪七緒様♡」
「おぅおぅ♪分かったぞぃ七緒よ♡」
「その言い方!分かって無いぃぃ〜!!」
「うひゃ〜可愛いのぅ♪」
「堪りませんわね♪ルドウィン様♡」
「そろそろ、本題に入りませんか?」
「ビクゥッ∑(OωO )!?
七緒は可愛いと言い出したお前が言うか!?」
「∑(O_O;)ビクッ!?
ギリガン様が発端ですのに!?何を冷めた目で我らを見てますの!?」
「あっ…いや…あの…スマン!ワシが煽った!」
深々と頭を下げるギリガン
「分かれば良し!七緒の今後の教育方針についてだったな?」
「ルドウィンおじ様が私を教育して下さるの!?
魔王軍の参謀第一席だった!?おじ様が!?」
「我では不服か?七緒よ?」
「とんでも無い!夢の様ですわ…
六魔公爵になっても…魔王様は、爺を後見人とす!そう申しただけで、何をどの様にすれば良いか…
右も左も分からず、何も手に付かない状態でしたのに」
「我を推挙したのはキョウイチロウ様よ、あのお方は適材適所を確実に且つ滞りなく進めるお方ゆえ、今回も私なら大丈夫だと言い切りましたゎ」
「軍略、知略、体力、気力、魔力、経験、実力、ルドウィンおじ様を教育係に推す気配り、
(・・;)全てに於いてキョウイチロウ様が上ですわね…」
「更に言わせてもらえば…
かの御仁は…未だ成長途中ならば、底がしれませぬ、かの四天王まで登り詰めた我が息子ルードリヒですら舌を巻き、己をキョウイチロウ様と比べて悲観する始末( ̄▽ ̄;)」
「私が敵う筈がありませんわね…
今、冷静に成って考えても…」
「姑息な手段を用いても無理と?」
「爺!それ!私は想像力でも負けてますわ!」
「良い気付きぞ♪七緒よ、キョウイチロウ様は花房にも申しておった、覚えておるか?」
「あの時は目の前が仇討ちという真っ赤な炎に照らされているかの様な状態で頭に血が登り、何も覚えてませんわ(*/∀\*)お恥ずかしい!」
「良い!では聞かせよう、キョウイチロウ様はあの時、敵を知り己を知れば百戦危うからず!と仰った。
今回の七緒はどうだ?」
「キョウイチロウ様を敵とみなしただけで、己との実力差も考慮せず、ただ闇雲に突っ込む事で全て上手く行くと根拠も無く思ってましたわ!
(*/∀\*)イヤン!無理だし!
敵も知らず己も理解出来てなくば百戦全敗!ですわ!」
「然り!( ^∀^)アハハ/\/\/\」
「ですが自己分析は完璧です!」
「親馬鹿ギリガンが居るな…」
…(;・`д・´)
「親馬鹿が居ますわね…」
…(;・`д・´)
「そのくだり!未だ引っ張るか!」
「だってなぁ花房」
「ですわよね〜ルドウィン様」
「私、花房とのあまりの息の合い方に嫉妬してしまいますわ!」
「アンジュ!?それにキョウイチロウ様!?」
「アンジュ様!?それにキョウイチロウ様!?」
「ほら!又、ハモった!
アンジュ!ジェラシー!( ・д・)σ」
「…」
「…」
「ほらほら!アンジュ!一向に七緒の教育方針が決まらないってギリガンと七緒が冷めた目で見てるよ」
「あら?本当ですわね(*≧艸≦)ごめんあそばせキョウイチロウ様
」
「アンジュも?一枚噛む?」
「あら?よろしいので?」
「お仕置きフルコースの伝授じゃ無いぞ!魔女の見地から七緒の魔法特性の有無と有効利用方法を教えてあげて♪」
「私、魔法はからっきしでして…お役に立てるかどうか…」
「単純な事だよ!何も神聖級魔法を使える様に成ってぶっ放せとは私は言ってないよ!」
「では?どうせよと?」
「アンジュが教えるのは武器に魔法を付与させる所からだな、後はフィジカルエンチャント各種」
「武器に魔法付与!?それにフィジカルエンチャント!?私にも出来ますか?」
「私の従者に成った時点でレベル1とは言え使える様に成ってる筈だから、後は反復訓練あるのみ」
「あぁ〜♡私自ら自己ステータスアップの魔法が使用出来るだなんて♪夢のようですわ
父上の指示とはまるで別物」
「(=`ェ´=)フフフ♪七緒様、早くも楽しみを得られましたようですな」
「爺!素敵♪こんな事って魔王軍に居たらあり得ませんわ!」
「フホホ♪我が素敵などと七緒様♪皆、周知の事実ならば…」
「(*≧艸≦)ウフフ♪爺ったら!イツもの爺ですわね!
突っ込まれるのを待ってるみたいだから、あえて突っ込ませて頂きますわ!
( ; ゜Д゜)爺の事じゃないから!」
「フホホ♪我らが日常ですな♪愉快愉快♪」
「聞いて下さるキョウイチロウ様!爺ったら他の人を「あの人格好良いですわよね?」と聞いても先程の様に他の人を素敵と言っても毎回自分が言われたかの様に解釈してボケますのよ!」
「フフフ♪それで七緒が毎回、突っ込むんだね?」
「たまに、呆れますのよ♪」
「フフフ♪殺気を放たずそうしてると年相応の女の子なんだね七緒は♪」
「でしょう!七緒様♡可愛いでしょう?キョウイチロウ様!」
「ギリガンの七緒推しの圧が凄い案件( ̄▽ ̄;)」
「( ^∀^)アハハ/\/\/\ギリガン!言われておるぞ!」
「笑うなルドウィン!ワシは事実を述べたまで!」
「( ^∀^)アハハ/\/\/\♪ガチで話しが前に進まねぇ!脱線が過ぎる!腹痛てぇ!アハハハハハ!
まぁ取り敢えず七緒は魔法の武器付与とフィジカルエンチャントをアンジュから、軍略をルドウィンから、身嗜みと一般教養と所作をエルフの里のクリスティー・シタサ・フォンデライアンに頼んであるから現地に自分で行けるように転移ゲートを使えるように訓練して」
「何と!?的確な指示ですこと!分かりましたわ!私!今の楽しい日常を守る為でしたら頑張れまふ!…
(*/∀\*)イヤン」
「肝心のところで噛むなんて…締まりませんわね七緒…」
「アンジェリーナ様!申し訳ありません!」
「そんなに謝るような事ではありませんわ七緒」
「では!アンジュよ七緒様は!噛んでも可愛いと言う事で良いな!!」
「何の話しよ?ギリガン!そろそろウザ絡みの域に達しますわよ!いい加減にしなさい!」
「サーセン」( ・´ω`・)ショボーーーン
「落差が激しい過ぎんのよ!ギリガン!アンタそんなだったっけ!?」
「極々普通の…と言うかイツものギリガン爺よ?」
「七緒!貴女!?感覚が麻痺してますわよ!
それとギリガン!貴方普段は沈着冷静なのに七緒の事と成ると、まるで別人じゃないの!」
「駄目か?」( ・´ω`・)ショボーーーン
「んもぅ!本当に、とんだ困ったチャンですわねギリガン!蹄鉄騎士団の最古参で山羊族の長とは到底思えませんわ!」
「スマンのぅ…亡き六郎の忘形見…七緒様は…可愛い過ぎるのじゃ…
ワシの全てをかけても、全てを投げ打っても、幸せに成って貰いたいんじゃ…」
「。゜(゜´Д`゜)゜。爺!大好きぃ!」
ギリガンに抱き付く七緒
「ワシも愛しておりますぞ、ワシの可愛い七緒様や
(ノω・、)」
優しく抱き締めるギリガン
「爺!。゜(゜´Д`゜)゜。」
「はいはい七緒様♪そう何度も呼ばずとも此処におりますぞ」
「爺!心配かけてごめんなさい!」
「もう良いのです。分かって下されたのです。前を向いて共に進みましょうぞ」
「取り敢えず一件落着か?ルドウィン、アンジュ、後の事は頼めるかい?」
「万事滞りなく!」「分かりましたわ♪」
「うん♪任せた!」
「お任せ下され、かの六郎が血を引く娘です、強靭な鋼の肉体と強靭なる精神を持った逸材に育てて見せまする!」
「花房も頼んだよ!」
「はい!諸々お任せ下さい!」
ここにサバト以降、一悶着あったが七緒の改心にて全てが丸く収まり、魔王軍からの魔女全員の切り取りとプラスアルファが完遂した。
ここまでお読み頂きありがとうございます!
この小説を読んで、「面白い」「続きが気になる」と少しでも感じましたら、
ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです (*゜▽゜)ノ
読者様の応援が作者の何よりのやる気に繋がりますので、是非とも!
よろしくお願いいたします!