第12話 やはり異世界の食べ物は彼の地の者を魅了する。
ド定番ネタですねw
「お待たせいたしました♪ティータイムの準備が整いましたご主人様」
「…」
モ<"モ<"モ<"(。-ω-)モ<"モ<"モ<"モ<"
「セイラさん!ご主人様より先にお召し上がりになるなんて不敬ですよ!」
「毒味です。」
「毒味!?そんな!私が何故その様な事をしなくてはならないのですか!?」
「精力剤とか、興奮剤とか、キョウイチロウ様の意識を混濁させて既成事実とか、怪しいお薬を使っているかもしれませんし」
「酷い!私の様な淑女をつかまえてその様な物言い酷過ぎますわ!」
「一時の迷いとはいえ、淑女は青空の下で男性に馬乗りになって服を脱ごうとはしません!」
「それは、反省致します…が!」
又、外での喧騒が…戻って来てるここは…
「あの、例の話し実行しても良いですかね?セイラさん」
「例の話し?あぁスキル行使の件ですねどうぞ」
「先程、取説を呼んだ所…」
「ラフティーナさん、キョウイチロウ様の説明書がお見えになりまして?」
「…セイラさんには見えているのですか?」
「勿論です。貴女には見えてない?見えてないのですね(*≧艸≦)」
勝ち誇ったドヤ顔のセイラ
「…きぃ〜!何故貴女にだけ見えてるんですか!?」
ハンカチを咥え悔しそうに引くラティ
「多分ですけど私のスキルで出来た森で実った果実をセイラさんが食べたからではないかと」
「では!私にもその果物を頂けないでしょうか!」
「セイラさん果実の在庫は?」
「後1つしかありません、それにコレは今回キョウイチロウ様がスキル行使した時に使用予定なので渡せません」
「そんなぁ」
「それにキョウイチロウ様がお作りになった物を食べたとしても私の様に見える様になるとは限りません」
「はいはい、では検証してみましょう、異世界ショッピングで飴を購入してみます。」
「飴?もっと有意義で身になる物を購入しないのですか?」
「どうやら説明書によると購入に際して必要なのはMP、そして!異世界ショッピングでは2つ購入出来る様です!飴は単品ではなく10個入りの袋買いが出来るのでそれにMP回復効果が付与されているかも検証出来ると言う一石二鳥!買います!」
音声ガイダンス
「お買い上げありがとうございます♪又のご利用をお待ちしております。」
何も無い目の前の空間にダンボール箱が現れる。
「簡単でしたね、今回は魔力波動でシルキーを狂わせる事もなかった様ですしとりあえず食べてみましょう」
「はい」
異世界の飴!どの様な味なのか楽しみで仕方がない
「はい」
ご主人様からの初めての施し♡
「では早速」
「何ですかこの茶色の飴は?あまり美味しそうではありませんね」
「セイラさん不敬ですよ折角ご主人様が取り寄せて下さったのに!」
「まぁまぁお味の方は食べのお楽しみと言う事で」
甘露♪何と甘くて…
「!?飴ですよね?何ですか!?このシュワシュワするのは!?」
「はい♪甘くて美味しくてシュワシュワ♪」
「私の世界のコーラ味の飴ですね、私の世界には炭酸飲料と呼ばれる飲み物がございましてそれを飴にした物になります。」
「全くもって分かりませんが美味しいのは事実ですね」
あぁ何でしょうこの飴…♪美味し過ぎます。♪キョウイチロウ様と居れば他にもっと美味しい物が食べられるのですね今後が楽しみで仕方がないです。
「それで?ご主人様?先程お話ししていたMP消費の方はどの様な感じなのでしょうか?」
「待って下さいねステータスオープン…」
「ご主人様?どの様な状態でしょう?普通はステータス表示は他者でも見える筈なのですが私には何も見えません」
「私が異世界人で魔力系統がラティさん達とは違うからだと思います。私は無属性というコチラの世界では異質な属性で行使出来るスキルは異世界に関連した物しか有りませんので」
「そうですか残念です。」
「(;゜д゜)アッ…でも見せられそうですね、魔法副団長さんには見えてましたから、え〜と…あぁ〜はぃはぃ、この項目が非表示設定に変わってますね、開示を選択します。」
「ちょっと!お待ち下さい!後で非表示に出来る保証はありますか!開示したまま戻らなかったら?キョウイチロウ様に何かあった時には悪用されかねないんですよ!」
「(。=`ω´=)ぇ?セイラさんはこれからも私を護衛して下るのでは無いのですか?
保養地に送り届けるだけでセイラさんのお仕事は終了と言う事でしょうか?
道中の護衛だけで現地に着いてからの護衛は無いと、確かにそれが普通ですねしかもセイラさん程のメイドなら王城で何かしなくてはいけないお仕事もあるでしょうし、保養地周辺は低レベルの魔物しか出ないと言っていましたから盗賊も現れるでしょう捕まったら悪用されてしまいますね…私はバトル系のスキルは1つも有りませんので直ぐ捕まっちゃいますね、今後の言動には気を付けます。」
「分かって頂ければ結構です。それにその様な事は絶対させません!私がこの身に変えましても必ずお守りしますので!それに王城には帰りません!」
「帰りなさいよ」
「帰りません!ずっとキョウイチロウ様と一緒に居ます!」
「はぃはぃセイラさん一旦落ち着きましょ」
「私は!冷静です!」
「その割に必死過ぎて鼻息が荒くて笑ってしまいますわ、何ですの?その必死さは?」
「まぁまぁラティさんもあまりセイラさんを虐めないであげて下さい彼女は王命で仕方なく、嫌々、従者になって下さった奇特な方ですので」
「そんな!嫌々だなんて!」
「……」
「すみません」
「何ですか?嫌々ご主人様の従者になりましたの?」
「始めは…嫌…々…でしたが…今は…」
「今は?」
「一緒に居たい…です。」
「飴玉1つで?貴女?子供ですの?」
「そんな!220歳の私を子供扱いしないで下さい!」
「220歳だから何だと言うのです?ダークエルフは1000年も生きるのですよ、その人生の内の220年なんて子供もいいところですわ、ご主人様は42歳!人族の42歳ともなれば妻子の1人や2人居てもおかしくない年齢、私は3人目の妻にして頂ければ」
「すみません!すみません!私!…独身です!妻子なんて居ません!」
「では♪わたくしが養ってさしあげますわ!妻として♡」
「それは無理でしょう…」
「何ですの?セイラさん貴女は王命を受けただけの雇われ従者、貴女の指図は受けませんわ」
「キョウイチロウ様は魔王が討伐され異世界転移の可能な能力者がこの国に現れたら帰られてしまう身…添い遂げる事は叶いません」
「何ですって!?!?」