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第117話 松尾芭蕉の動向

「奴はどうしておるかの?」


ジーパングォの石川五右衛門とキョウイチロウが臣下の姫騎士アンナが村正を使い陥落させた魔王領の前線砦にて石川五右衛門の不在中の防衛任務に当たっている風魔小太郎は物思いにふける


「奴とは誰の事でしょうかな?」


「なっ!?芭蕉!?」


「今、私の事を考えておいでではありませんでしたか?」


「相変わらず神出鬼没な奴よ」

振り返る事なく答える風魔小太郎


「フフフ♪

我は隠密故に神出鬼没は常でございます♪」


「この忍びであるワシからも気配を悟らせぬとは…

して?何用で参った?

定時連絡には未だ時があろう?」


「魔王軍がにわかにざわめいております!何故なにゆえでしょう?何かしらご存知では?と参った次第」


「フム( ;-`д´-)キョウイチロウ殿の配下である一隻の戦艦のせいであろうな」


「キョウイチロウ殿の仕業!?

何をどうすればあれ程までに魔王軍は蜂の巣を突つかれたように成るのです!?」


「キョウイチロウ殿が配下のキャプテン・ウェイ元死霊海賊魔法師団が目に付く魔王海軍を全て壊滅させたのだ!」


「何と!?誠にございますか!?」


「事実よ、芭蕉も己が目で見て来たのであろう?

魔王軍の慌てようを?」


「一隻でなどと規格外にも程がありまする!」


「しかも、キョウイチロウ殿は更なる増強をして、今や一隻ではなく海軍と呼べる戦艦の数を揃えておる」


「何と!?何がどう成ればそこまでの増強が可能なのですか?」


「難破船の墓場に行き!廃船目前の軍艦を船員事、手に入れて進化させおったのだ!

当時恐れられていた海賊達も臣下にしおった!

その時、ついでと言っては、あの者に失礼だが料理人も連れて帰った。

今、其奴の食事処は行列が出来る程じゃ!」


「何と!?あ奴らには手を焼きましたぞ!

料理人まで?居酒屋やすの店主ではあるまいな?」


「船団事、仲間にした者達も居て…

今やジーパングォの港は浚渫工事中よ!

料理人は其奴だ!港の魚介類を使って昼時から大繁盛しておる!

中居に手伝いをする弟子にと雇用まで発生して暖簾分けした弟子に任せた三号店が開業するまでに至っておる♪」


「何故?港を作り変えなくてはいけないのですか!?」


「キョウイチロウ殿の戦艦は重たく絶妙なバランスで海に浮いておってな、その排水量により港の深さが足らんのだ!」


「排水量!?初めて聞く言葉ですな?」


「芭蕉よ?鉄の塊である船は重さが測れるか?」


「否!」


「キョウイチロウ殿の世界では戦艦がその自重により押し出す海水の量で船の大きさを測るらしいのだ!それを船の大きさの規格として排水量と言うらしい」


「ほうほう♪新しい規格を持ち込んだキョウイチロウ殿は?イツの時代から?」


「私の居た戦国の世から580年程、のちの時代から来たと聞いた」


「一隻で魔王海軍を壊滅させる戦艦ですか?禁断の兵器ですか?見てみたいですな!」


「フム( ;-`д´-)キョウイチロウ殿は近代兵器と申しておったぞ!

我は当分、この地の防衛任務で離れられぬ

芭蕉よキョウイチロウ殿の海軍編成の手助けをしてやってはくれぬか?」


「私が?」


「そうだ!キョウイチロウ殿が配下にした海賊達はそれ相応のレベルに達していた為に進化が可能であったと聞く!」


「練度では無く!個々のレベルが高くないと進化出来ないと申しますか!?」


「然り!」


何故なぜか!北欧諸国からジーパングォに人が集まって居ると聞きました!

それもキョウイチロウ殿の仕業か!?」


「然り!キョウイチロウ殿が浄化した中に北欧諸国の連合艦隊の司令長官が居て、その者達の子孫が船乗りに成りたい!魔王軍を共に倒したいとジーパングォに殺到しておってな…」


「そのような人数!?収集が尽きませんぞ!」


「だからよ!其奴らのレベルアップが成されねば!烏合の衆と成る!

折角集まったヤル気のある連中を無駄死にさせたくは無いのだ!頼めるか!

レベルアップの方法は何も船乗りの能力に特化せずとも、限定せずとも良い!」


「急を要するようだな!あぃ分かった!任せよ!

短期間で仕上げてみせよう!」


「頼もしい言葉に安心した!頼む!」


「任された!」

一瞬にして風魔小太郎の背後から芭蕉の気配が消える


「頼んだぞ!芭蕉よ!

ハインデルが攻められる前に、此方から牽制がてら魔族領にちょっかいを掛けたいのだ!

此方が手薄ぞ!戦力を此方に割かねば魔族領の奥深くまで!ぶん取るぞ!との抑止力が欲しいのだ!

例え魔族共が自軍領を捨ててでもハインデルを取る為に行動したとしても、後方から占領したハインデルを攻めるぞ!という圧力が欲しい!

事は急を要する…

お前にしか頼めん!」


「殿!」


「何だ!?幸之助か!?何用だ?」


「石川五右衛門さま!修行完遂の知らせが入りました!」


「何と!?早い!」


「石川五右衛門さま!姫騎士アンナ様はキョウイチロウ殿の加護を受けたお方達にござりますれば!」


「アンナの共の者達は?」


「何やら揉めたようですが!共に完遂したとの事!」


「揉めた?アンナと配下の五指がか?」


「何やら休暇のキョウイチロウ殿を強襲したようでして…」


「強襲!?何故なにゆえ!?」


「アンナ様は抜け駆けされた!と騒いでおりましたが?私には皆目検討が付きません!」


「休暇中のキョウイチロウ殿に突撃したとなると一つしかあるまい男女のそれよ!」


「(;゜д゜)アッ……

報告は以上になります!」


『幸之助よ…察したか…それ以上を聞かぬ辺り、相変わらず配慮が出来る奴よの』


「キョウイチロウ殿は休暇からイツ戻られる?」


「明後日!」


「あぃ分かった!お前たち!ワシも砦復旧工事に参加するぞ!」


「殿!?殿はどっしりと構えていて下され!」


「防衛は孫娘二人で充分よ!任せるぞ!良いな!」


「お任せください!」


「巻くぞ!どけい!お前たち!

壁を我が作り堀を形成して水を張る!

作業従事者は建物の改修に回れ!」


「ははぁ!速やかに退去!建物修復に入れ!」


「風魔小太郎!参る!!

土遁璧!特殊魔法障壁!堀掘削!

水遁!瀑布!」

瞬く間に壁が修復され魔法障壁が構築される。

一瞬にして堀が形成され水が張られる。


「流石は我が殿!」


「砦が完成したら!魔王軍にちょっかい掛けに行くぞ!キョウイチロウ殿より賜った無名刀に恥じぬ働きをせい!」


「かしこまりました!」


「我は帰国前に!朝、昼、晩と魔族領の砦に被害を与えに行くぞ!

準備せい!

腐れ魔族にジーパングォの力を見せ付けろ!偵察に出て居る者達に引き上げろと連絡の狼煙を上げよ!」


「かしこまりました!」


のちの防衛と近隣砦へのちょっかいの内容はお前たちに任せる!

破壊工作の限りを尽くして参れ!」


「ははぁ!」


「隣りの砦が壊滅的な打撃を受けたと喧伝して回るのも忘れるなよ!

補給線を確保し次第落とす事も有りだ采配は任せる!但し!無理はするなよ!」


「父上はキョウイチロウ様の海軍編成の手伝いですか?」


「否!レベルアップの教育が先よ!」


「我らは吉報を待ちながら魔王領への進軍を始めます!」


「うむ!任せたぞ!では一緒に行く者は夜まで休憩せよ!長い夜になるぞ!」


「御意!勉強させて頂きます!」


(。-ω-)zzz

「もう寝ておられる…流石だな」


翌朝


「さて、ワシも本国へ帰るとするか…

折角ここまで来ているのだから…

(=`ェ´=)フフフ

すべき事をしてから帰るとしよう!」


「学ばせて頂きます!」


「では一番近い東側の砦を潰す」


「(。=`ω´=)ぇ??

昨晩は?ちょっかいと破壊工作と仰っていませんでしたか?」


「キョウイチロウ殿から頂いた刀を使いたくて仕方が無いのだ

(๑・ω-)テヘペロ」


「Σ(・ω・ノ)ノ!?いっさいの手抜き無し!?」


「朝、昼、晩と砦を更地にしてやるとしようか

(=`ェ´=)フフフ

更地の砦を魔族の奴らはどのようにして防衛するのであろうな?

復旧などさせぬぞ♪それはお前たちの仕事ぞ!」


「御意!」


「先ずは一つ目の砦…」


「堅牢そうですな…」


「幸い、我らが落とした砦は両側が切り立った崖に成っており谷を塞ぐように作られておったが、ここは出城のような造り簡単よ」


「いやいや!殿の基準はおかしいですぞ!」


「まぁ見ておれ…

いでよ!蝦蟇仙人がませんにん!」


「アレは!?殿が操る巨大ガマ蛙!?」


「行くぞ!取り敢えず!壁は全部壊すぞ!」「全部とは、相変わらずガマ使いの荒い奴よ」


「敵襲!敵襲!」


「なっ!?四方の門ではなく!?角の壁から行った!?」


「オラオラ!」「…」


「何故!アレ程までに簡単に防壁も門も簡単に崩れるんですの!?」

驚きの声を上げる二人の孫娘


「アレは!?」


「何ですの?父上!」


「殿がが土遁で防壁に使われている岩のレンガを分解して蝦蟇仙人さまが破壊しておられるのだ」


「つまり?」


「防壁を力強く破壊しているように見えるが、殿が土遁分解で砂状にされた岩を我慢仙人さまが崩しているだけだ!」


「何が起こっている!?防壁が!?砂煙と共に崩されて行くなどと!有り得ん!」


「大将!どうしやすか!?このままでは壁も門も無くなっちまいやすぜ!」


「止めろ!あのカエルを潰せ!」


「我らも加勢するぞ!殿には投石も矢も魔法も!かすらす事すら許すで無い!あのまま破壊に専念して頂く!

我らで全て殿への攻撃を塞ぐのだ!」


「御意!」


「ふぅ…

こんなもんか?武器庫と食糧庫に火を放て!次の砦の破壊に行くぞ!

縮地!神越え!」

レ(゜∀゜;)ヘ三ダッシュ


「殿に遅れを取るでないぞ!急げ!!」


「ははぁ!」


「くっ!なんて事だ!これでは砦としての機能は、もう果たせぬ!撤退だ!

まさか!砦が丸裸にされるとは…

一体全体、何故?急にジーパングォは攻めに転じて来ている?」


「飯にするぞ!」


「御意!」


「火を起こして味噌汁を作る!それと握り飯で昼食とする!」


「火を起こしては敵にバレませんか?」


「バレても構わんよ?」


「砦の守りを強固にされませんか?」


「(-ω- ?)んっ?我ら魔族にちょっかい掛けに来ておるのだぞ?」


「と?申しますと?」


「守りを堅牢にされた砦など攻めぬよ」


「はぁ!?」


「攻めて来ると思わせておけば良い♪

そして来ない敵に怯えさせて、勝手に疲弊するが良いさ!

破壊した次の隣りの砦を攻める必要性は?」


「ありませぬ!」


「じゃあ次の次の砦を更地にするだけよ♪」


「殿ぉ!敵に回したらタチが悪い!何と言う嫌がらせか!?」


「(=`ェ´=)フフフ

人の嫌がる事を進んでするのが我よ♪」


「( ̄▽ ̄;)少し意味合いが違いますが…

まぁ魔族に打撃を与えられるのは事実!良しとしましょう♪」


「湯は沸いたか?」


「では♪乾燥させた味噌汁を湯で解いて、握り飯を食うとしよう♪」


「はい!勉強になります!」


「父上♪殿の手練手管は本当に勉強に成ります!」


「フム…お主らも早く蝦蟇仙人を召喚出来るようにならねばな」


「はい♪わたくし達は我慢仙人婦人が召喚出来ますのでそれで事足ります!次の次の砦の防壁破壊の一面はわたくし達姉妹にお任せ下さいませんか?」


「良い!今度は息子三人と孫娘二人で破壊して見せてみよ!」


「是非にも」


ボッカーーーン!


風魔小太郎が防壁と門を更地にした二つ隣りの砦の防壁と門が昼一番で更地なる

…(;・`д・´)


風魔小太郎はと言うと?

息子と孫娘の破壊を見もしないで…

別の砦を破壊して帰って来た、一人で五人がかりで破壊した砦の三倍の大きさの砦を先に破壊して帰って来たのだ


「何と!?我らが勇姿を見ずに!?更に大きな砦を落として来たと!?」


「流石は殿…」

肩で息をして疲労の色を見せる孫娘二人を他所に涼しい顔で五人が砦を破壊し尽くす前に風魔小太郎は事を済ませて帰って来て居るのだ

( ̄▽ ̄;)


「では!更なる砦破壊に向かうとするか?」


_| ̄|○ ガックリ!

「我らは小さな砦一つを五人ががりで破壊していると言うのに対して殿は別の砦を破壊して帰って来ただけでは無く武器庫と備蓄倉庫を燃やす我らの作業も済ませたと!?敵いませんな…」


「何をしておる?朝、昼、晩と砦を落とすと言ったぞ?次の砦に向かうぞ!」


「一日で三つの砦を破壊してノルマ達成では?」


「誰が三つの砦を無力化すると言った?朝、昼、晩と砦を攻めると行ったぞ?」


「しかし!砦が落ちたと近隣の砦に報告が回って居る筈です!

守りは固められているかと!急いては事を仕損じると申しますし、充分かと!」


「…」


「殿!今回はここまでにございまする!」


「…」


「殿!」


「充分な成果は得たか…」


「はい!三つの砦の防壁は全て破壊致しました!」


「最後は、全員で持って当たるか!!」


「話し?聞いてましたか!?」


「(-ω- ?)んっ?」


「ん?ではありません!」


「(-ω- ?)んっ?」


「ですから!」


「五右衛門は一撃で正門!建物!裏門を!

アンナは三撃にて駐屯軍を壊滅せしめたのだぞ?

近隣砦から集まった魔族軍を纏めて屠る良い機会だと我は思うが?

其方達はキョウイチロウ殿から頂いた刀で放つ神居の威力を確認したくは無いのか?

我は疼いておるぞ?

最後は堅牢に守りを固めた砦に遠距離攻撃を喰らわしてシメとするつもりであったが帰宅すると?」


「それは…」


「父上!魅力的な、殿からのご提案!

破壊の限りを尽くして帰りましょう♪」


「フム( ;-`д´-)…」


「魔王軍の猛者が防衛を固めて我らの神居が塞がれたとて此方の被害は0!

ヤル価値はあるかと!前線の小城如きに魔王軍の主力メンバーが駐屯して居るとは思えません!

補強されるとしても明日以降でしょう!

そうなる前に叩くのは理にかなっています!

殿の仰る通り、日暮を待ち宵闇に紛れて遠距離攻撃だけして帰っても良いかと」


「そうだ!食後の軽い運動をして帰るだけぞ?」


かくして、話しはまとまり

本日、四つ目の砦が五人の神居による波状攻撃を喰らい壊滅するのであった


ワイワイ、ガヤガヤ!

港は人が溢れ喧騒に包まれていた

「キョウイチロウ殿!」


「松尾芭蕉さん?」


「キョウイチロウ殿の助力と成れと殿の仰せに従いまかりこしましてごさりまする」


「どのような指示を受けてますか?」


「取り敢えず船乗りとしての訓練の前に、船ごと進化に見合うレベルに乗組員を育てよとのご指示を受けましてござりまする!」


「流石は小太郎殿!船だけ戦艦として進化させても操作する人材が居ない事を危惧していました」


「取り敢えず編成して人員の確保をしてから、然るべきレベルアップを測ろうかと」


「はい♪スキル適正を確認したのち

人員配分を決めて、その適正に合った船を造船しようかと考えていました」


「流石はキョウイチロウ殿!」


「つきましては、松尾芭蕉さんが加わると言う事であるなら私の従者に成り進化しては下さいませんか?」


「此方に入っている情報では同郷の者は進化出来ないとお聞ききしましたが?」


「はいレベルの概念が私達の祖国にはありませんので、共に来た召喚勇者を私のスキルてま種族進化する事は叶いませゆでしたが!」


「が!?」


「石川五右衛門は進化出来ています!」


「何と!?理屈ご分かりません!」


「石川五右衛門以下、共に呼び出された方々は通常召喚の枠から外れた不老を女神が施しています!

女神アルベリアの身勝手で得た加護ではありますがそれが功を奏して進化が可能に成っています!」


「女神の身勝手?」


「まぁその辺りは理屈を理解しないと進化出来ない訳ではありませんので、如何なさいますか?」


「勿論、進化させて貰いたいです!

キョウイチロウ殿を主人とし進化するのであれば以後、私の呼び名は芭蕉と及び下さい」


「では!三段階種族進化!」


\\\└('ω')┘////フォーー!?


「みなぎりますぞぉ〜!!何と言う規格外なお力か!?変装!!」


「何と!?何ですかその技術は!?

実年齢は私の種族進化にて20歳に若返っている筈なのにまるで老人にしか見えません!?」


「まぁスキルではありませんのでキョウイチロウ様が使う事は不可能にございますが、若い者に指導されるのは些か怪訝な表情をする者も出て来るでしょう?

年配者の指示には従い易いかと、この姿の時はおきなとお呼び下さい」


「流石ですね♪分かりました」


「して?キョウイチロウ様のスキルの引き継ぎが可能なレベルは?」


「えっと…私の種族進化は未だレベルアップしていまして、前回の世直しの時にレベルに満たなくても進化が可能になりまして」


「その時?スキルは引き継がれると?」


「引き継がれません」


「どう言う事ですかな?」


「以前へレベルに見合ったスキルだけ部分進化させて他のレベルが上がったら再度進化させていたのですが、今は自動に成りました♪

私の従者に成れば各種レベルが期待値に達すると自動でレベルが上がる様になりました♪」


「何と規格外なお方よ」


「しかし…」


「何かしらの弊害が?」


「私の従者に成れて加護を得たと言うだけで、身体能力の向上が付与されて使用が可能になるのですが…

低レベルの人が無理矢理身体能力を向上させる訳ですから魔力負荷が大きいのです」


「と申しますと?」


「身体能力に見合うレベルに能力値パラメーターを無理矢理引き上げる事になります。

魔力を使い体力向上を使用して活動する訳ですから活動限界が発生します…直ぐに魔力が尽きてしまう…

それと通常スキルを使用する際にも普段より多くの魔力が必要になり大量の魔力、MPが直ぐに消費されてしまい、低レベルのままでは…」


「魔力切れで直ぐに何も出来なく成ってしまう…と…

キョウイチロウ様の進化も万能では無いと言う訳ですな、ままならないモノですな」


「はい…全てうまく行く訳では無く…

現実は厳しいと言う訳です。

私が更に種族進化のレベルを上げれば或いは、お手軽にレベルを上げる方法も取得出来るかもしれまんが…」


「そんなモノを待っている暇も無ければ、キョウイチロウ様がお時間を割く事も不要でしょう、つまる所、各人のレベルアップは必須と言う訳ですな」


「申し訳ありません」


「何を仰いますか!充分です!

スキルを覚えレベルが上がれば自動で派生スキルも覚えるのであれば、事は単純!ひたすら訓練あるのみ!

聞けば先祖の蛮行にヤル気をなくし、何もせず無気力で自堕落な生活をしていた者達です!

伸び代しかありますまい♪

使い物になるまでの体力作りは必須!

ヤル気のある内に体力を付けて各種スキルがレベルアップする喜びを知れば、モノの数十で期待値に達するでしょう

(=`ェ´=)フフフ腕がなりますなぁ♪久しぶりの新人教育に高揚して参りました…

者共!キョウイチロウ様の進化を受け従者とならば!キョウイチロウ様の命令は絶対になる!その覚悟を持って臣下と成るか!?」


「我らジーパングォに北欧から来た者達は全員!

何を自堕落な生活をしておると、先祖が枕元に立ちキョウイチロウ様の元で魔族を滅ぼす手助けをせよ!と、しこたま叱られた者達ばかり

魔族の侵攻に対して九歳と言うとしで、お一人で立ち向かう子供を見せられては奮起せずにいられましょうか!

神も女神も信じません!祖先を枕元に立たせたキョウイチロウ様こそ至高のお方!

神の使徒では無くキョウイチロウ様が使徒になり憎き魔族を滅ぼせるのであれば絶対服従?

些細なことです!是非共配下に加えて下さい!」


「(=`ェ´=)フフフ♪国籍は違えど共にこの世界を守りたいと願う気持ちに偽りはございますまい」


「ヤル気は伝わった!船に乗ってくれるかい?」


「おぉ!!」

怒火を孕んだ野太い声がこだまする


「キョウイチロウ様?此奴らが魔族に対してやり過ぎる事は?」


「憎しみに任せて過剰に魔族を痛めつける事はありません」


「何故?言い切れるのです?奴らの返事には怒火が含まれていましたぞ?

元々、奴らはヴァルハラで会おうと戦ばかりしている狩猟民族です我ら農耕民族とは違い血の気の多い者が多い、私は奴らが魔族を殺すだけでは飽き足らず、捕虜にした女子供までも切り刻むので無いかと懸念しています!」


「確かにねぇ〜、私達の時代の戦時法が適用される前の世界線の人達だから略奪、殺し、蹂躙、して自分の勝手な解釈で不当裁判の衝動に駆られる人種ではあるけど…」


「けど?」


「私の従者に成ると言う事は、残虐非道な海賊ですら神聖値が90に成りますので大丈夫かと」


「流石はキョウイチロウ様!

私のステータス表情にキョウイチロウ神(仮)の加護とありますが!神と成られる日も近いと言う事ですな?

聞いた!お前たち!お前たちの中に女神の加護を受けて居る者は何名居る!?」


「一人も居ません!」


「ならば!キョウイチロウ神の加護が欲しいか!」


「欲します!!!!」

地鳴りのような野太い歓声が上がる


「では己がスキルに見合った船に全員乗ったな?」


「おぉぉ!」


「キョウイチロウ神さま!よろしくお願い致します!」


「神では無いから!」


「お前たち!キョウイチロウ様は自らを神(仮)と言って神と認めぬが!どうだ?」


「我らの神!信仰の対象とし!崇めまする!」


「いーやー!?(*/∀\*)

又、ステータス表情の信者が増えた!?」


「キョウイチロウ様!奴らの高ぶる気持ちが維持されている今!この瞬間に種族進化を!

私が入手した情報によると現在の年齢で三段階進化が可能との事!

直ぐにも奴らの進化を、お願い致します!」


「船ごと!三段階種族進化!」


\\\└('ω')┘////フォーー!?

「何と言う事だ…」


低レベル故にキョウイチロウの加護が得られてもスキルが使えなかった北欧連合海軍の子孫達は能力値が上がりヤル気も三倍増し…

魔力が尽きるまで鍛錬に励んだ結果一日で一段階目の進化規定のレベル15に到達し

二日目にはレベル25、三日目にはレベル35に到達!

三段階目のスキル取得の最低限のレベルに達してしまった。

( ̄▽ ̄;)

しかし…

キョウイチロウのスキルが全て使えるように成っただけでスキルレベルは全て1

まぁ世の中そんなに甘くは無い…


「お前たち!良くやった!これからは、個々の得手不得手に合わせてスキルアップのスケジュールを組む!

キョウイチロウ様の許可は取ってある!明日は休みとする!

各々、休日を満喫するが良い!」


「うぉー!芭蕉様!ありがとうございます♪」


「私は主人にお願いして休養を確保しただけぞ、礼を言われる程の事はしておらん楽しんで来い、ただし!羽目をハズし過ぎるなよ♪

休暇前にキョウイチロウ様から挨拶を賜る!心して聞け!」


「あ〜、皆んな規定レベル到達お疲れ様でした

休日中の食事ですが北欧の料理が恋しければ、食材は向こうから取り寄せてるから私の料理スキルで自分で作るも良し!

私に頼めば転移ゲートでお手軽帰国も可能ですので申請して下さい、では!今!この時より休暇を言い渡す!各人楽しんで来い!」


「アザーっす♪

ちなみに帰国する者は居ません!ホームシックに掛かって居る奴も居ません!

ジーパングォの食文化に触れた我らには地元の料理は必要ありませんが、調味料を数種類頂ければと」


「あぁ、普通に向こうの食材も調味料も港の繁華街で購入が可能だよ♪

支度金の許す範囲内で好きに買い物して来ると良いよ♪

後は月一で給金を支払う予定だから、各々、装備品に回すかアイテムに回すか武器に回すか、娯楽に回すか好きにして♪」


「アザーっす!」


「では!解散!」


各自、思い思いの場所にはけて行った…


「…」


「どうした?私自らの手での訓練の申請は許可しないぞ!」


「(。=`ω´=)ぇ??駄目なんですか?」


「お前たちの国では、仕事は苦行で早く済ませて…的な感じじゃなかった?」


「いえ!ハインデルにはキョウイチロウ様を祀る信仰宗教団体が発足しているとお聞きしました

我ら痛感されられたのです…」


「何に?」(・・;)


「我らが信じて来た神に先祖を敬い、死んだら仏となる教えはありませんでしだが、あれほどに枕元に鮮明に故人が現れ、それがキョウイチロウ様の御業と知り改宗かいしゅうして新たなるキョウイチロウ様と言う神の使徒と成った我らはハインデルにて布教活動の手助けをしてキョウイチロウ様の加護の素晴らしさを説き広めたいと思っています!

休日は我らを是非ハインデルに転送して下さい!」


「それって休みに成るの!?」


「日曜日は礼拝堂に行きミサに参加するのが我が家の習わしでしたので崇める神が変わっただけで休日は礼拝しないと落ち着きません!

どのようにキョウイチロウ様が祀られているかも気になる所…」


「それは…」


「(-ω- ?)んっ?」


「私は神として崇められるに足る人物なのか…」


「何を仰っているか意味が分かりません!」


「Σ(・ω・ノ)ノ!えっ!?」


「キョウイチロウ様の所業は神足りえるかと、向こうのキョウイチロウ教会のトップは?」


「五人のシスター達だけど…」


「その者達に会いに行きます!休日はハインデルに転移ゲートを開いて下さい!

いずれは自分でキョウイチロウ様のスキルで転移出来るように努力しますので今回だけはよろしくお願いします!」


「それで、お前たちの休日が充実するのならば許可しましょう」


「恐悦至極!」


「なんか…ジーパングォに染まって来て無いか?」


「芭蕉殿のご指導の賜物かと♪」


翌日、満面の笑みでハインデルに出掛ける十名であった


「芭蕉?今夜の予定は?」


「殿が魔族領にて砦を幾つか更地にしたと報告が入っています。

今宵は帰国される殿と一杯、居酒屋まさ、で呑む予定です♪

キョウイチロウ様の未来の自国料理を堪能して旨い酒を呑もうかと♪」


「それは好都合♪私達も嫁同伴で食事に行く予定だったから一緒にどうかなって?お誘いなんだけど?」


「いやいや!お気遣いは有り難いですが!

一家団欒に部外者が入るのは些か不都合がありましょう我らはご遠慮させていただきますぞ、家族サービスに重きを置いて楽しんで下され!

隣りであぁ〜ん(′□`*)♪とかされて食事されたら我ら堪りませんので!」


(*/∀\*)「ありがち!

では嫁同伴しない時に是非お願いしたいです!」


「いえ!それもお断り致します!」


「 何で!?( ; ゜Д゜)!?」


「此度の海軍編成と練兵が終わった暁にはキャプテン・ウェイ殿も含めて盛大に祝う場を設けると…

我が殿…いや、今は私はキョウイチロウ様の臣下と成った訳ですからジーパングォの殿様、小太郎殿…か…

小太郎主催でその時に共に呑み食いしたいと思っています!

キョウイチロウ様はジーパングォの殿様には成らないと小太郎より聞きました!共に天子様を守っては下さら無いのですか?」


「それは…小太郎にも話しましたが、私の主力メンバーはバンパイアです、味方に引き入れたとはいえミノタウロスも居れば神獣キキーモラや元シルキーにエルフに元死霊海賊が大半で人族が少ない…

国の中枢がそう言った者達ばかりになるのはジーパングォの良さを無くす事に繋がるのでは?との懸念がおりますし軋轢あつれきも生まれるでしょう」


「そこは我らと五大老が手助けすれば良いのでは?」


「でしたらジーパングォの国民の心の支えはあくまでも、瓊瓊杵尊ににぎよみことさまであり、私が統治する必要は無いかと」


「完全論破ですな…コレ以上は何も言いますまい、風魔小太郎からは、魔王を討伐して落ち着いたらとお聞きしていますので気長に待ちます」


「すみません…私が立ち上げる予定の魔族領の国のトップに立つつもりですので…」


「ジーパングォを属国には出来ないと?」


「そうです、ジーパングォのトップはあくまでも陛下でなくてはなりません…」


「悩ましい…」


「まぁ♪明日は休日になりますので難しい話しはさておき、楽しみましょう♪」


「然り!」


「おぉ〜い♪今、帰ったぞ!」


「殿…小太郎!」


「芭蕉、風魔小太郎はジーパングォの殿である事に違いは無いので私の配下に成っても殿様は殿様だよ今まで通りで良いのでは?」


「かたじけない」


「キョウイチロウ様ぁ♪練兵と編成は順調ですか?」


「セイラ?ラティ?皆んな♪」


「いざ!居酒屋へ♪」


「わたくし♪このためにお昼を抜きましたわ♪食べますわよ!」

(ΦωΦ)キラーン


「はいはい♪行きましょう」


その後、居酒屋でたらふく飲んで食ってを繰り返し帰路につく面々であった


「結局、全員にあぁ〜ん(′□`*)♪されて食べさせて貰って…ウプッ!お腹がはち切れ…る…」


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜♪

久しぶりにキョウイチロウ様を抱っこしての移動♡至福♪」


「セイラ!あまり回ったり左右に揺らさない…で!」


「以前のように吐いてもわたくしのアイテム袋に入れますのでご安心を!」


「ハナ王妃から新しいアイテム袋を貰った筈なのに…未だ、あのアイテム袋…持ってたの…?」


「イツでもわたくしの胸の谷間にどうぞ♪

その後はキョウイチロウ様に洗って頂きますわ♡

ですから、さぁさぁ」


「赤ちゃんにゲップを促すように背中をささるなぁ!」


結局吐かなくてもセイラの身体は洗わされたキョウイチロウであった

ここまでお読み頂きありがとうございます!


この小説を読んで、「面白い」「続きが気になる」と少しでも感じましたら、

ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです (*゜▽゜)ノ


読者様の応援が作者の何よりのやる気に繋がりますので、是非とも!

よろしくお願いいたします!

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