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第110話 音声ガイダンスさん

イツも投稿する度に直ぐ読んで下さる読者の皆様ありがとうございます


今回は、長編です♪

「皆んな!準備は良いかい?」


∠( `°∀°)/おー!


「何だか…バンパイアの皆が、やる気に満ち満ちてるみたいだけど…どした?」


「はい!やる気十分です!イツでも号令があり次第!即対応出来ます!!」一同


「( ̄▽ ̄;)いや…だから…何でって聞いてるでしょ?」


「理由ですか!?聞いて下さるんで!?

ヾ(*ΦωΦ)ノ ♪ヒャッホゥ♪」


「テンション高っけぇな…本当にどした?」


「我ら(私達)は!(y゜ロ゜)yジーパングォに着いてからと言うもの、コレと言った仕事も無く!

忙しそうに頑張るキョウイチロウ様達を、ただ見ているだけ…

手持ち無沙汰で、鍛錬にいそしむだけの数日を過ごして参りました!

キョウイチロウ様より頂いた数々のスキルと魔法を披露する機会も無く、今回の遠征が己が活躍の場だと全員、張り切っているのです!」


「いやいや、バトルジャンキーじゃないんだから」


『まったく…そんな理由でワクワク、ウキウキしてるなんて…

何て可愛い連中だな♪』


「少し落ち着こうか…

バンパイアは全員付いてくる気なの?」


_| ̄|○ ガックリ

「我らは不要と!?」


「んもぅ!誰もそんな事を言ってないでしょうに」


(*゜▽ ゜*)パァー

「では!?お供しても!?」


「皆のやる気を無下に出来ないでしょ?」


「ありがとうございます♪ヾ(*ΦωΦ)ノ

ヒャッホゥ♪」


「テンション高っけぇな( ̄▽ ̄;)

まぁ、とある人なのか分からない声の主に会いに行くだけだから、ピクニックみたいなものだし気楽に行こうよ」


∠( `°∀°)/やーったぁ!


「セイラ?バンパイア達とも一緒に食事したいけど?お昼ご飯は足りそう?」


「和?洋?どちらになさいますか?」


「ピクニックだし…サンドウィッチってあるかな?」


「アンナ様から頂いたアイテム袋の中にあった小麦粉で大量のパンを作りサンドウィッチにして別のアイテム袋に保存されていますから大丈夫かと」


「ルドウィン!」


「はい!何でしょうかキョウイチロウ様」


「バンパイア達も培養血液だけでは物足りないって言ってたよね?

今回は一緒にサンドウィッチでも食べましょうか♪」


「とんでもございません!

キョウイチロウ様の童◯培養血液が物足りない者など一人たりとも居ません!

逆に他の血液では物足りなく成っている始末!

キョウイチロウ様の考案した血液の培養方法は画期的で味、香り、舌触り、喉越し、全てにおいて他の血液を凌駕しており、不足がちだった我らバンパイアの食糧事情は飛躍的に向上を…

サンドウィッチですとぉ!?∑(OωO )!?

本当ですか!?!?

我らもご一緒しても?よろしいので?」


「オッケー♪」


「聞いたか!!!お前たち!!

今回は我らも昼食にキョウイチロウ殿考案の料理を食べられるらしいぞ!

その名もサンドウィッチ!!!!」


「誠ですか!?」「初!キョウイチロウ様の料理!?」「我らもよろしいので!?」「生きてて良かった!」「夢ではありませんよね!?」「あの皆様が美味しそうに食べている食事ですよね!?」

…ザワザワ…ザワザワ

「うぉぉぉーーー!!!!」

\\\└('ω')┘////

狂喜乱舞するバンパイア達


「( ̄▽ ̄;)そこまでの品じゃ無いと思うが…」


「何を仰いますか!セイラ殿がキョウイチロウ殿に付いて行くきっかけと成ったのは!

異世界の飴玉一つだと聞きましたぞ!

今回は魅惑のランチですぞ!

今から楽しみでなりません!」

( ̄¬ ̄)ジュルり


(*/∀\*)イヤン

照れるセイラ


「誰から聞いたの?」


「それは申せません!」


「誰ですか!?」

詰め寄るセイラの気迫に…


制止するキョウイチロウ


「セイラ!落ち着きなさい!」


「( ・´ω`・)ショボーーーン

はい…」


「私の従者の誰かと言う事ですか…

大体の想像は付きます…」


「誰です!?」

今度はキョウイチロウに詰め寄るセイラ


「コレあげるから大人しくしてなさい」

棒付きキャンディーをセイラに渡すキョウイチロウ


「コレは?」


「棒付きキャンディー♪コーラ味!」


「こんな物で私は堕ちませんわ!」


「じゃあ要らないの?」


「頂きます!!!」

脱兎の如くキョウイチロウの手からキャンディーをかすめ取り包を外して舐める始めるセイラ…


(*゜▽ ゜*)パァー

「( ゜Д゜)ウマー」


『アレがセイラ殿を虜にしたキョウイチロウ殿の世界の?キャンディーか?』


「どした?ルドウィン?お前たちも欲しいのか?」

気付けばバンパイア達全員が羨望の眼差しでキョウイチロウを見ていた


「よろしいので!?」


「虫歯に成るからしっかり歯を磨くって約束出来るならやぶさかでは無いかな」


「うぉぉーー!!磨きます!下さ〜い!!!」

\\\└('ω')┘////

バンパイア一同、大はしゃぎ

「あの…?キョウイチロウ様…」


「何?」


「私達はお腹にキョウイチロウ様の、お子を宿しています…

影響はありませんでしょうか?

我慢した方がいいですか?」


「バンパイアの貴族級の

プリンステラ

ヴィヴィアナ

クーデリア

キキ

ポーラ

女子達?

我慢しなくて良し!」


(*゜▽ ゜*)パァー

「私達にも頂けますか?」


「どぞ♪」


「皆!手元にキャンディーは行き渡ったか!?」


「はい!ルドウィン様!滞りなく!」


「では!食そうぞ!」


(。・н・。)パクッ!?


「( ゜Д゜)ウマー」


「皆さーん!セイラは噛んでしまって一瞬で終わった事がありますので!!

噛まないように!」


「はぁ〜い♡」


ガリッ


_| ̄|○ガックリ


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜

返事の最後に噛んでしまいました!」

。゜(゜´Д`゜)゜。


「全員!?お約束!?」


「天国から地獄とは正にこの事よ!

我が人生で最大の不覚!」


「ルドウィン!そこまでの大事おおごとでは無いと思うんだけど?」


「いえ…

我ら長くは生きていますが…未だ未知の味が有ると知れば食べたく成るのは道理

それが…一瞬で」

(T . T)


「ルドウィンが泣く程!?」


「んもぅ!しょうがないなぁ、今のは私の世界のコーラ味だったけど、更に甘いストロベリーミルク味!コレを皆んなに、あげるから」


「うぉぉーーーー!!」


「毎回思うけど…

過剰反応では?」


「いえ!!この反応は極々普通にございます!

それほど迄に!キョウイチロウ殿の甘味は嗜好品の枠を超えた極上の一品!」


「…( ̄▽ ̄;)

そうなんだ…

まぁ…喜んでもらえて良かったよ

キャプテン・ウェイを待たせても悪いから行こうか?」


「はい、皆の者共!今日のメインは!昼食ぞ!気合いを入れよ!!持てる全ての力を出せ!

出し惜しみは許さん!分かったか!

培養血液と一緒に食してサンドウィッチの味を台無しにする事だけは、避けるのだぞ!

分かったな!」


「うおぉぉーーー!!分かりました!ルドウィン様!!!!」


「いや!昼食メインは絶対に違うから!!」


「ルドウィン様!?サンドウィッチのお供は!?」


「アイスティー!」


「うぉーーー!」


「いや!それも違うから!飲み物は好きな物を自由に飲んで!」


「自由!?うぉーーーー!!!」


「まったく本当に困った人達ですわね…」

キョウイチロウに手を差し出すセイラ


「(-ω- ?)んっ?セイラ?何?その手は」


「何!?ではありません!わたくしにもストロベリーミルク味なるキャンディーを!下さいまし!」


「食いしん坊め」


「いやですわキョウイチロウ様、わたくしは別にそんなではありませんわ

どのようなお味なのか確認しておかなくては他の者達に説明が出来ませんから、仕方なくですわ」


「あっそう?そんなでも無いなら別に要らないでしょ?

未だコーラ味のキャンディー舐めてるし」

そう言いながら包を外して棒付きキャンディーを口に入れるキョウイチロウ

(。・н・。)パクッ


「わたくしの分は!?」


「コレで最後かな?」


「はいぃぃ!?」

裏返った声を上げるセイラ


「行くよ!キャプテンを待たせちゃう」


「待って下さいましーーー!!」

踵を返すキョウイチロウの足にすがるセイラ


「困った子は自分ですって自覚は?」


「ごめんなさい…」


「素直でよろしい♪じゃあアーンして」


「何ですの?有るんじゃありませんか!キョウイチロウ様は意地悪ですわ

あぁ〜ん(′□`*)♪」


ヒョイ


キョウイチロウが舐めていたキャンディーをセイラの口に放り込む


「キョウイチロウ様の舐めてたキャンディー!?」

ガリッ!!!


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜

噛んでしまいましたぁぁぁぁ

キョウイチロウ様が舐めたキャンディーをもう一つ下さぁ〜い!」


「だから!それが最後の一個だって言ったじゃん!

もぅ行くよ!!

しかも味は関係無しで間接キスを求めるとか、まったく…」


「キョウイチロウ様ぁぁぁぁ」


「知らない!」


「待ってぇぇ〜」

。゜(゜´Д`゜)゜。


キョウイチロウにすがり付こうとするセイラを、よそ目に走り出すキョウイチロウ

「縮地!神越え!」


ε=ε=(ノ≧∇≦)ノε=(Γ;°▽°)」


「キョウイチロウ様ぁぁぁぁ」


哀れ飴を噛み砕いてしまったセイラは、おかわりを要求するも放置される


ラティはしっかりとしたもので、コーラ味のキャンディーを舐めながら、ちゃっかりストロベリーミルク味もゲット!

付かず離れずキョウイチロウの側に控えて並走していた

「ラティ?そのコーラ味のキャンディー頂戴」


「(。=`ω´=)ぇ?…良いですけど…

私のストロベリーミルク味のキャンディーを旦那様が、お口に入れてそれと交換なら」


「ラティも!?間接キスを求めるか!?

別に良いけど…」


「…無言で自分のストロベリーミルク味のキャンディーを差し出すラティ」


(。・н・。)パクッ


「こんなんで本当に良いの?」


「それが欲しいんです♪」


「じゃあ交換」


(*゜▽ ゜*)パァー

グッと小さくガッツポーズを取るラティ

(。・н・。)パクッ

「至福♡」


そんなこんなあって港に到着

少し待っているとキャプテン・ウェイの船、速風はやてが着岸


「キョウイチロウ殿!お待たせしましたかな?」


「いや!コッチも今着いた所だよ♪」


「それは良かった♪乗船して下され!」


「うん!」


「して?今回は戦では無く離島に行きたいとの事でしたな?方角は?」


「南南東に千キロくらいかな?」


「はぁ!?南南東!?それは無理ですぞ!」


「(。=`ω´=)ぇ?何で!?」


「南南東には特殊な海域がありましてな!

異常な海流が蠢いており魔の海域と呼ばれております!

浅瀬も多く、座礁する危険性も高い!

どんな船乗りも!その先を見るのを諦めたと言う!人外未到の海ですぞ!」


「えっと…( ̄▽ ̄;)そんなにヤバいの?」


「ヤバいなんて場所じゃありやせん!

オールは折れて!海流に流されるままに座礁します!」


速風はやての航行能力でも無理かな?」


「(;゜д゜)アッ…

キョウイチロウ様に近代改修して頂いた速風はやての馬力は52,000馬力」


「オールは不要だしソナーもあるよね?

パイロットは私がしても良いよ」


「何と!?ではよろしくお願いいたします!

遠眼鏡とおめがねはコチラにありますので!」

単眼鏡の伸ばすタイプの遠眼鏡をキョウイチロウに渡そうとするキャプテン・ウェイ


「大丈夫!自分の望遠鏡ぼうえんきょうで見るから

異世界ショッピング!望遠鏡!」

購入した望遠鏡を首から下げるキョウイチロウ


「何ですかぃ!?その遠眼鏡は!?」


「見てみる?ピントは自分で合わせるんだよ」


「是非にも!分かりました!」


「ひゃー!?( ; ゜Д゜)何じゃこりゃー!?」


ホジホジ(゜ロ゜)σ⌒・ピンッ


「鼻くそほじって!弾き飛ばしてるのまで見える!?

…って言うかアイツ!俺の船に鼻くそ飛ばしやがったな!許さん!

おい!サリバン!スピーカーをオンにしろ!」


「へい!船長!」


サリバン

キャプテン・ウェイの船の航海士である

キャプテン・ウェイが船を手に入れる前からの付き合いで最古参、共に海に出たら、したい事を酒の席で語り合い苦楽を共にして来た気心の知れたキャプテン・ウェイにとって必要不可欠な人材の一人である


「ゴラァ!ヘンブリッツてめぇ!キョウイチロウ様より進化させて頂いた船に鼻くそを飛ばすとは何事か!!」


ヘンブリッツ

キャプテン・ウェイ死霊魔法海賊団のスナイパーで普段は、のほほんとしているが、事狙撃となれば別人かのような的確な射撃技術で何度もキャプテン・ウェイを助けて来た

一撃必中の狙撃スキルを持つ、こちらも海賊団には必要不可欠な人材であるが…

狙撃と銃のメンテナンス以外は、からっきしの穀潰しである


ビクゥッ∑(OωO )!?

「サーセン!!!」


「甲板全部、掃除しとけよ!」


「そんなぁ」


「そんなもこんなもあるか!海に叩き落とすぞ!」


「サーセンー!謹んでお掃除させて頂きます!!!」


「分かればよし!二度とするなよ!」


「アイアイサー!」


「掃除?今から?船の速度上げると甲板に人は立て無くなるくらいの風圧になるけど…

皆んなで片付けちゃおうよ」


「キョウイチロウ様が!?自ら掃除なんてとんでもない!」


「私達の船だよ日頃の感謝をもって皆でお掃除しようよ!

そして船装も補充して即出航でお願いします!

ご褒美は飴玉!」


「キョウイチロウ様!俺たちゃ酒が良いですー!」


「では、そのキャンディーと私が酒蔵するワインと交換でどうだ!!」


「はぁ!?ルドウィン殿のワインと同等のキョウイチロウ様キャンディーだと!?どんな味だ!?」


「キョウイチロウ殿?何味ですか?」


「コーラ味が打倒かな?」


「だそうだ!掃除終了後ワインと交換だ!」


「ワインと等価の飴玉だと!?そんなの食わなきゃ損だろ!!」


「飴っ玉!飴っ玉!飴っ玉!!」

乗組員の飴玉の大合唱が始まる


「( ̄▽ ̄;)どんだけ異世界の飴、人気なんだよ」


「未知の探求は海賊のつね!!!

我ら欲望に忠実なだけです!

掃除を急ぐ報酬は是非ともキョウイチロウ殿の飴玉で!お願いいたします!」


「うーむ残念だ(´・ω・`)ショボーン」


「ルドウィン!?そこまで残念がらなくても」


「いえ!千年以上生きて来てもキョウイチロウ殿の飴玉は嗜好品の域を超えた規格外の一品!

ワインより高価です

船員達よ!よく聞けぃ!

キョウイチロウ殿の飴玉はワインより価値が有ると知れぃ!!

それを口に出来る幸せ!

キョウイチロウ殿の従者となれた幸せを噛み締めて掃除に励め!」


「うぉぉー!ルドウィン殿にあそこまで言わせる飴玉ってどんなだ!?」

「知るか!兎に角凄そうだ!お前たち!やんぞー!」

「アイアイサー!!!」


「んな訳!あるかーい!材料単価、仕込みに貯蔵手間、ワインの方が高価に決まってんじゃん!」


「いえ!そこは飴玉です!譲れませぬ!」


「まぁそこまで言うなら…

でも!自分のワインの価値を下げる行為だけはしないでもらいたい

じゃあルドウィン!私達も掃除の手伝いに行こうか!」


「お心遣い痛み入ります」


「キョウイチロウ殿!チョット待って下せぇ!掃除は他の者に任せて!艦の装備品の補充が先でさぁ!」


「(;゜д゜)アッ…

そう…だね…分かった」


「この前、魔王軍とやり合った時に使った装備品と燃料の補充をお願いしたく!」


「はいはい、注文票にリストアップされてたやつね了解!」


「異世界ショッピング…」


「待って下せぇ!キョウイチロウ様!」


「毎回、取り寄せてたらキョウイチロウ様のMPは消費されるし手間ですゼ!

キョウイチロウ殿!想像で作れませんか?」


「どうなの?ルイーズ?セバス?」


「我らのはドレスルームですのでキョウイチロウ殿の想像した服しかつくれません」


「でしょうね!キャプテン!無理だって!」


「いえ!調べた所!速風はやてには特別な部屋がありまして!」


「はぁ!?何処に!?」


「船長室にございます!」


「中は!?」


「船が入れる程の広さがありまして…」


「造船ドック!?」


速風はやての同型艦がもう一隻入ってました」


「はぁ!?」


「船は整備無しには航行出来ませぬ!

前回、魔王軍とした海戦後、速風はやてはそちらでメンテナンス中でさぁ!

そちらに船装の補充をお願いしたく!」


「はぁ!?今!?乗ってる速風はやては二号艦!?」


「然り!」


「なんて規格外な戦艦!」


「いえ、規格外なのはキョウイチロウ殿にございます」


( ^∀^)アハハ/\/\/\

「違いない!」


「ルドウィン!?そこ?笑う所か!?」


「 ( ゜∀゜)・∵ブハッ!キョウイチロウ殿は無自覚にも程がありまする!俺も笑いを堪えるのに必死でさぁ!」


∑(O_O;)「皆!?同意見!?」


「そりゃぁそうでしょうよ!俺の船をキョウイチロウ様が進化、近代改修したら、もう一隻、オマケに付いて来たんですよ!

普通!あり得んでしょ!?」


「そのあり得ない事をするお方がキョウイチロウ殿…と…」


「ですです!」


「( ̄▽ ̄;)えっと?けなしてる?」


「とんでもねぇ!我らが主人の凄さをルドウィン殿と痛感していた所でさぁ!」


「そう…なん…だ…」


「そうですよ!造船ドックならドレスルームみたいにキョウイチロウ様が想像した物が出来るんじゃないですか?

取り敢えず掃除は他の者に任せて行ってみましょう!」


船長室

「コチラでさぁ!さぁ入って下せぇ」


「うん」

恐る恐る…

造船所のライトの眩しさに片手で目を覆うキョウイチロウ

目を開けると…

「メッチャ本格的な造船所やん!?何で!?」


「いや、何でと申されましても…

キョウイチロウ様の想像力の賜物かと…」


「いや!私!庭師だし!」


「いや!キョウイチロウ様の従者になってステータスを見て意味が分かりました」


「はぁ!?何のスキルで船が出来んのよ!?」


「キョウイチロウ様ご自分の駆動系機械製造、石油王の派生スキルを見て下せぇ」


「はぁ!?駆動系機械製造、石油王の派生スキルだって!?」


「そうですよ!お気づきでは無かったのですか?

駆動系機械製造のスキルの派生で造船が増えて、石油王のスキルの派生でクレーンやら何やら掘削機械の油圧重機が造船所施設に必要な機械に変わってるんでさぁ」


「はぁ!?それって凄い事なんじゃ!?」


「はい♪凄いなんてもんじゃ無いですよ!

そこにキョウイチロウ様のイメージが加わればキョウイチロウ様が構造を知らなくても完成品が出来上がると言う仕組みみたいですゎ!」


「ヤッベぇ…チートが過ぎる…」


「私もビビり過ぎてチビりそうでしたゎ」


「じゃあ!見ただけでイケるなら!

P3哨戒機!レールガン装備戦闘機!護衛艦!駆逐艦!補給艦!掃海艇!ホバークラフト!上陸艦!それに乗せる10ヒトマルシキ戦車!攻撃ヘリコプター!Bー21ステルス爆撃機!補給機!魚雷!ミサイル!迫撃砲!多連装ロケットランチャー!ト◯タ、ハマー!

重油!

どう?」


「機械系は全部…作れそうです…が…

重油なる船の燃料は無理ッポいです

燃料は機械と違ってランクアップしたりサイズアップしたりしませんからな、無理なのでしょう

キョウイチロウ様?私の船は海上限定で飛べるとお話ししましたよね?」


「うん」


「どうやって飛んでいるかご存知で?」


「いや、知らないけど」


「魔力動力炉と言う物がありましてな」


「フムフム」


「それで飛んでたんでさぁ

近代改修されても装備として残ってはいるんですが…」


「木造船用で戦艦には出力が足りないと?」


「そうです!そうです!キョウイチロウ様の想像外の物だったのでしょう、前のままなんでさぁ

そいつをチョチョイと進化させられませんかね?

それと!魔力蓄電池みたいな装備を追加してくださりゃぁ

重油燃料が手に入る迄はそれで何とか賄えるんじゃねぇかと考えてるんですが、可能ですかぃ?」


「うーん?魔力動力炉って何処にあるの?」


「コッチでさぁ!行きやしょう!」


構造把握、無事に進化完了!


「ですが…困りましたな」


「どした?」


「(y゜ロ゜)y新しい機械を操作する乗組員と取り付ける造船作業員が!全然足らねぇ!」


「じゃあ造船や製造は諦めるか?」


「いや…元海賊じゃ無くても良いなら…或は…

難波船の墓場に行けば、人員の補充が出来るやもしれませぬ!」


「分かった!先にそっちに行って!人員の確保をしよう!」


「っと!その前に二番艦の名前を付けて頂きたく!」


疾風しっぷう!」


「おぉ!又、風の文字を入れるんですね」


「そう!駄目かな?」


「有りかと!」


「じゃあそれで!」


「オメェら伝わってるよな!?」


「疾風!アイアイサー!」


「キョウイチロウ様!大丈夫みてぇでさぁ!」


「じゃあ船員補充に、難破船の墓場へ!」


「おぃ!オメェ達!今から難破船の墓場に行くぞ!

アソコはデスエリアだ心してかかれ!」


「アイアイサー!」


「デスエリア!?大丈夫なん!?」


疾風しっぷうなら大丈夫かと」


「本当に!?」


「何せ52,000馬力のモンスター戦艦ですからね

木造船に当たっても相手の方がブッ壊れて沈むでしょう」


「スクリューをやられたらアウトだよ?」


「その点も心配しなくて大丈夫でさぁ!」


「何で!?」


「魔力操作でネットが張ってあるから破片はスクリューには絡みません!」


「おぉ♪異世界魔法最高ぅ♪」


「お褒めに預かり恐悦至極!」


「どれくらいかかりそう?」


「この船なら…半日ですかね?」


「近いんだね」


「いえ」


「いえ!?

遠いの!?じゃあ何で半日で行けるの!?」


「キョウイチロウ様が進化させた戦艦ですぜ

この艦もキョウイチロウ様のスキルが使用出来るでさぁ」


「(;゜゜)マジかぁチートが過ぎる」


「テメェら!掃除は終わったか!」


「バンパイアの皆さんのお陰で早々に終わりやした!」


「ご苦労!船内の配置に付け!出航だ!

後!飴玉取りに来い!」


「アイアイサー!」


疾風しっぷう!行くぞ!」

汽笛をならすキャプテン・ウェイ


「サリバン!縮地ボタンを!」


「アイアイサー!」


「船が縮地!?」


「それだけじゃねぇ!サリバン!レバーを引け!」


「神越え!アイアイサー!」

レバーを引くサリバン


「加速の縮地だけじゃねぇ!この船はブッ飛んでる!規格外戦艦!超加速の神越えまで使えるんでさぁ!

んでもって船内の気圧は自動調整!

この加速でも船内は真空にならない!」


「出来過ぎ!」


「しかし…キョウイチロウ殿のスキルが規格外過ぎて色々な物が急激な進化を遂げると…

奴らの目に止まるかも知れませんな」


「ルドウィン?何か懸念が?」


「コチラの世界でもキョウイチロウ殿の居た世界と同じ事が起こるかも知れません」


「と?言うと?」


「キョウイチロウ殿の世界で人族が協力しあって作った巨大な塔が、神の怒りに触れ…神の雷で破壊されたとお聞きしました

神々は自分達が住まう天界に手の届くような塔を二度と建造しないように人族が対立するように人種と宗教を作り、相慣れないように多言語化したと聞きました」


「コッチの神も私が起こす急激な進化に神が怒ると?」


「然り!キョウイチロウ殿は自分の世界の神迄かみまでも異世界に連れて来てしまっていますので」


「はぁ!?二重基準ダブルスタンダードだろ!?

アルザス2世からは異世界勇者召喚は、神の御業みわざと聞いてるぞ!

神の都合で魔王を倒す勇者を私達の世界から強引に呼んでおいて、規格外の能力持ちの私は困るって勝手が過ぎる!

召喚された時に女神の使徒とか加護とかの恩恵があってスキルに反映されていれば!

恩恵を受けたからには頑張らないとって気持ちになるけど!

神の恩恵は何も無し!

神に関する特殊スキルは無し!

召喚に際して拒否権は無し!

不干渉を貫いてるのに、突出する者が規格外の行動を起こしたら神の雷って勝手が過ぎる!」


「ですな…

しかし…魔王でしたら、此方の世界の神とキョウイチロウ殿の世界の神とをあらそわせて疲弊させてた所で漁夫の利を得ようと画策するでしょう

穏便に済ませたいと考えては、いますが…」


「連絡方法が無い!と?」


「然り!」


「私の国は神話の神々が住まう所は高天原です!

北欧神話では、アスガルドが神々の国で天上界を指します

最高神オーディンが戦場で勇敢に戦って死んだ戦士たちを招く大広間をヴァルハラと言いそれも同じ天上界にあるとされています

ギリシャ神話では、オリュンポス十二神がオリュンポス山の山頂に住んで居るとされ

魔界には悪魔が居るとされています…

コチラの異世界の神々は何処に居るんだルドウィン?」


「この世界には天界に続く門が何処かにあるとされているだけで…

私は魔族ですので余り詳しくは無いのです

神殿の神官に聞けば或は…」


「エルフの里に神殿があったな?

アグラディオ義父さんアイナイナ義母さんに聞きたい事があります

エルフの里の神殿には何が祀られてますか?」


「ブワっ。゜(゜´Д`゜)゜。義理の息子が義父とうさんって呼んでくれた!?嬉しい♪」


「アナタ!キョウイチロウさんが聞いてるのよ!

真面目に!」


「アイナイナ!お前は?こんなにも出来た義理の息子に義母かあさんと呼ばれて嬉しくないのか!?」


「それは…嬉しい…です…けど…

( ; ゜Д゜)それとコレとは別の話しでしょうに!

アナタ!しっかりして下さい!」


「おっ…おぅ!

エルフの里の神殿は世界樹の大いなるマナの流れに故人を送る場所だから…

我らが信じる特定の神は居ない!

世界樹と共に生き!世界樹の元へ帰り新しい生を受け輪廻するサイクルを司るのが神殿だ

だからエルフの里の信仰対象は世界樹になる

世界樹はマナの地脈に根を張り悠久を生きるとされているから信仰の対象と成っても不思議はあるまい」


「(。=`ω´=)ぇ!?私の圃場の世界樹達は!?」


「キョウイチロウさんの圃場か…

アレは規格外区画だ…」


「規格外区画!?」


「普通、大いなるマナの本流は霊脈と呼ばれ、この異世界を循環している筈なのだが…

キョウイチロウさんの圃場は、アソコだけで霊脈が完結して循環しておるのだ!

そう!聞いた事も見た事も無い!前代未聞の区画なのだ!

作物も実の成る樹木もスクスク育つ」


「…(;゜゜)マジかぁ

って言うか!アイナイナ義母さんアグラディオ義父さん、私の事は義理の息子なんですからキョウイチロウとお呼び下さい」


「ワシが思うにキョウイチロウさんは義理の息子であっても

主人ゆえ、様か殿で呼びたい!」

「私も!」


「∑(O_O;)え〜!?そこを何とか!」


「嫌じゃ!」「嫌です!」


「即答!?」_| ̄|○ ガックリ


スクッ!立ち上がるキョウイチロウ


「セイラからもお願いして!」


「わたくしも例え旦那様であっても今後とも、キョウイチロウ様とお呼び致しますわ」


「セイラまで!?私には名指しで呼ばせてるくせに!」


「主人と従者の関係は絶対ですわ!」


「キョウイチロウ殿、諦めて下され、私も名指し呼びを強要されても懇願されても断ります」


「ルドウィンまで!?」


「我らキョウイチロウ殿の忠実な臣下です!

それはキョウイチロウ殿が何歳であろうとも関係ございません」


「では♪私は旦那様の事を寝所ではキョウちゃんと呼ばせて頂きますわ♡」


「(;゜д゜)アッ…ラティ!ズルい!」


「セイラはご自分で言い出した事ですから主従の関係を保って下さいな

よろしいですか?旦那様?」


「オッケー♪」


「イヤァァァ!」

ヘタリ込むセイラ…


「締まらんなぁ…

セイラ殿しっかりせぬか!今は大事な話しの最中ぞ!」


「そうでしたわ!キョウイチロウ様と共に魔王を滅ぼし!この世界に安寧を」


「おっ…おぅ…」


「何ですか!その気のない、お返事は!?

取り仕切るのはキョウイチロウ様ですわよ!

もっと、もっと!やる気を見せて下さいまし!」


「だってぇ〜」


「だってじゃありませんわ!キョウイチロウ様!」


「でも〜!」


「だっても、でも、も禁止です!」


「違うんだ!コッチの世界の神々が私達に無許可強制召喚した以外に恩恵ってあったのか?って話し!

私達が頑張ってもコチラの世界の神々がこの世界を大切にしてないんだ!

だってそうだろ!魔王が大暴れして人族が窮地に立たされてるのに不干渉だなんて!私が頑張っても私が年老いて自分の世話で手一杯になったら誰が魔族と対峙するんだ!?

又、新しい勇者を無許可強制召喚か!?

この世界の今居る住人だけで解決出来ない時は!直接神々の力を借りて解決出来るようにしなきゃ問題は何も解決しないんだよ?

此方の世界の神は何処に居る!?

人魔対戦の真っ最中で魔族優勢の切羽詰まったこの状況で傍観か?」


「それは…」


「神が傍観を決め込むならコッチにだって考えがある!

ルドウィン!魔王ドンゴロスは完全悪か!?

仲間を!配下を!塵芥のように使い捨てる非道な魔族か?」


「いえ…魔王ドンゴロスは臣下思いで、部下が間違った事をして魔族側に被害が出る事を恐れ緻密な計画の元に実行する。魔王らしからなぬ魔王ですが臣下には慕われています」


「初めて殺しに来た時は物見遊山な感じがしたが…

まぁそれは良いとして、話し合いでの解決は出来ない訳では無いと私は思う!」


「魔王と盟約など!あり得ませんわ!エルフの里の皆んながどれほど殺されたか…

お忘れですか!キョウイチロウ様も魔王に殺されたのですよ!

あんなこの世の終わりのような体験は二度とごめんですわ!

話し合いと称してキョウイチロウ様を殺しに来るに決まっています!

わたくし…魔王に会ったら殺意を抑える事どころか、大人しくしている自信はありませんわ!

視界に入った瞬間に骨髄反射で殺しに行くと思います!!」


「そのエルフも魔族を沢山、殺したんだよね?

魔族も家族を殺されて怒ってるだろうな」


「そっ…それは…」


「ルドウィン!現在の魔王が君臨するまで魔族領は群雄割拠か?」


「いえ、同じ土地を自身の土地だと主張しあう者達の小競り合いはあっても相互不干渉ですな

自領に侵入されれば手加減はしないが自ら攻める事はありません」


「セイラ!エルフは森の守人として森に絡む場所に攻め込まれたら、苛烈に応戦するけど、自ら平地に打って出る事は?」


「ありませんわ」


「人族は人族同士、争ってるよな?獣人や竜人を迫害して奴隷にして同じ人族も蹂躙して奴隷にする…

どっちが野蛮だ?どっちが蛮族だ?」


「そんな言い方!キョウイチロウ様は!まるで魔族の肩を持つような方向に進むみたいではありませんか!」


「魔王は人族を家畜に、なんて言ってる奴らだ!そんな奴らとは相慣れんし馴れ合う気もない」


「では!?何故そのように人族に敵対心を剥き出しで蔑むのです?」


「以前に言ったように人の上に人は立てない!等しく平等でなくてはならない

それは、はたから見れば偽善と言われるかもしれない、何故なら貧富の差は必ずうまれるからだ…

しかしこの世界の人族は家畜と同じように人を奴隷として扱っている!それは鬼畜の所業だと思わないかい?」


「それは…」


「キョウイチロウ殿の言いたい事は分かります

相慣れないが、国境線を敷いて相互不干渉を締結させたいのでしょう?

これ以上攻め込むならば、それ相応の覚悟を持って来いよ!来なければ何もしないと言う圧力さえ掛ける事が出来れば或は…」


「話し合いの余地がある!」


「そんな!今までの遺恨は!?どうやって晴らすのですか?」


「お互いに飲み込むんだよ、これ以上は、お互いに疲弊するだけで何も発展性が無いと理解しあうんだ!」


「しかし魔族は人を家畜にして食用飼育すると言っている連中ですわよ」


「まぁ…魔族領は日の光の差さない不毛の大地が多いと聞く、食糧事情は死活問題なんだろう…

でも魔族が唱える奴隷制度なんて許さない!

奴らに人を家畜にして食べるなんて計画は許容出来ない!

コッチは人を家畜奴隷にさせない事を魔族に要求するんだ人族が奴隷を扱うのも許さない!当たり前の事だろ?」


「ハインデルは奴隷を解放するでしょうか?」


「しなければ今後!協力はしない!勇者の協力が無ければ亡ぶだけだから、飲むだろうさ

一部のエルフも奴隷にされてるんだろ?」


「力無き者の一部は…」


「それも解放だ!それが協力の条件!飲まなきゃ勝手に滅んだら良い!

魔族に奴隷にされて家畜にされて思い知れば良いんだ」


「キョウイチロウ殿…

神聖値MAXのお方のセリフではありませんぞ」


「別に神聖値は下がって無いし、正しい事を言っていると思うよ

ルドウィンは?ルードリヒは?私を殺して魔族領の自身の領地に戻って、私に会う前の生活に戻りたいかい?

未だ人族を全て根絶やしにしたいかい?」


「いえ!キョウイチロウ殿の元を去るなど考えた事もありません!」

「私も父上と同意見です!!

義理とはいえキョウイチロウ様は私の兄上です!

 駄目と言われても付いて行きます!」


「ありがとう二人共…

セイラ!バンパイアは魔族だよ?それでも私の従者であり続けたいってさ、話し合いの余地は無いのかな?」


「それは…」


「セイラ?私は自身の領地を魔族領からブン取ったら、共に信頼し合えて話し合いに応じてくれる魔族をルドウィンに手伝って貰って魔王軍から切り崩すつもりだけど

私には着いて来れない?」


「そんな理詰めで攻められたらキョウイチロウ様にわたくしが勝てる筈がありませんわ…

キョウイチロウ殿はズルいです」


「セイラ?」


「母様?」


「貴女は?全部ひっくるめてキョウイチロウさんを好きに成ったのでしょう?

ラティをご覧なさい、無言で服従の意識を伝えて傍に控えて居ますわよ」


「でも!叔父さんも伯母さんも魔族に…」

そっとセイラを抱き寄せるアイナイナ


「我らエルフ族も家族ある魔族を幾人も殺しましたわ」


「母様…」(ノω・、)


「キョウイチロウさんに着いて行くの?行かないの?」


「行く…」


「なら、キョウイチロウさんの提示を飲み込みなさいな」


「そう!飲み込んで貰うよ!だってルドウィンの今後に繋がるんだから!」


「キョウイチロウ殿!!

お話しするのは時期尚早にございます!!」


「(;゜д゜)アッ…ごめん…

この件はいずれ…又の機会に」


「キョウイチロウ様ぁ!そろそろ着きやすゼ!」


「うん!分かった!」

そう言いながら十三階の管制室から外を見る


「此処でさぁ」


「うわー!?ヤバそうな所だね?」


「ヤバ、ヤバの、ヤバでさぁ!

ほら!来やすゼ!」


夥しい数の難波船、此処は難破船の墓場

船の種類は正規軍の船に海賊船に貨物船に商船と多岐に渡る


「貴っっ様ぁぁ!キャプテン・ウェイ!どの面下げて此処に来やがったぁ!…

って言うか気配はキャプテン・ウェイよな?

( ; ゜Д゜)何じゃあ!?その船は!?」


無人航空機どろーん空母の疾風しっぷうだ!」


「前の船はどうしたぁ!」


「これが俺の船で!主人であるキョウイチロウ様の船だっ!!」


「はっ!馬鹿な!お前たちが子供の下に付く訳がなかろう!あり得ん!寝言は寝てから言え!

騙されんぞ!」


「いやぁ…拗らせてるなぁ…

キャプテン?何したん?」


「まぁ昔…少し…ねっ(๑・ω-)テヘペロ」


「少しで我ら正規軍の船がこんな所に来るかあ!ザケンナ!ブチ殺してやる!」


「いやぁ(・・;)何なのあの人?国を代表して海賊退治に来た人とは思えないんだけど…」


「まぁ色々あったんでしょ」


「キャプテン・ウェイ!お前が色々とか言うな!ボケぇ!お前のせいだろ!」


「あれで子爵?あり得んな、人族は人格を見る目が曇っているとしか思えん」


「貴様は!?バンパイアロード!?

その船は!?やはり魔王軍の船か!?」


「馬ぁ〜鹿!違げぇわ!お前!俺の話しを聞いていたのか?キョウイチロウ様の!戦艦だ!船じゃねぇ!!ボケ!話しをしっかり聞きやがれ!

俺の船を主人であるキョウイチロウ様が進化させたんだよ!」


「そんな、与太話しを我らが信じると思ったか!船が進化するなど聞いた事が無いわ!

もう少しまともな嘘をつけ!キャプテン・ウェイ!」


「あぁん!実際目の前に有る戦艦を見ても信じねぇのか!?お前ら馬鹿だろ!もっぺん沈めんぞゴラァ!」


「キャプテン!煽んないで!乗組員の求人に来た事を忘れないで!」


「おぅ!そうでした!ステータスオープン!

どうだ!

俺のステータスを良く見ろ!

キョウイチロウ様の従者となり加護を受けてるだろ!

コチラにいらっしゃるお方こそが俺の主人様であるキョウイチロウ様だ!

分かったか!この野郎!」


「なっ!?キャプテン・ウェイの!?神聖値が90だと!?あり得ん!」


「何処を見てやがんだ!そこじゃねぇ!

それに俺の神聖値が高いなんてのは当ったり前だろ!キョウイチロウ様は神の使徒ぞ!

怨みで死霊になったテメェらが見て良いお方じゃねぇんだよ!」


「キャプテン(`・д・)σ メッ!求人に来てるんだよ!」


「 ( ゜∀゜)・∵ブハッ!あのキャプテン・ウェイが神の使徒から加護を受けてる!?何の冗談だ!

ブハハハハハ!」


「誰?」


「あぁ、アイツは正規軍に沈められた三下海賊でさぁ」


「ああん!?キャプテン・ウェイ!何だと?

俺の方が強えぇ!」


「キョウイチロウ様、アイツらはレベルが低くで低能な奴らですので要らないです」


「了解!

昇天!!!」


「なっ!?異国のエリアヒールか!?」


「違うけど、逝くべき所へ行きなさい」


「あ…ぁ…ぁ…」

船に居た乗組員が全員、魂と成り天空に昇って行った


「なっ!?その子供!?神官か!?何者だ!?」


「だから!我が主人様だって言ってるだろうが!」


「あり得ん…」


「まぁ…何か説得、面倒だな!」


「キョウイチロウ様!そんな事!言わねぇで下せぇよ!船員の補充は必須でさぁ」


「それもそうなんだけど…

半日航行したし飯にするか?キャプテン!碇を下ろして!

昼食にする!」


「小僧!舐めやがって!

船がこんなんじゃなきゃ!大砲をぶっ放してやる所だ!…口惜しい!」


「セイラ!準備を!バンパイア達もおいで♪」


ε=ε=ヾ(*ΦωΦ)ノ

ヒャッホゥ♪


テキパキと甲板で準備が始まりバンパイア達の手伝いもあって直ぐに準備が整う


「キョウイチロウ様?さっき飴玉を貰ったばっかりなのに…我ら団員もこんな昼食まで頂いてよろしいので?

それにキョウイチロウ様は煽るなと仰ってましたが…

アイツらを無視して食事なんて…

アイツらもう何も食えないし何も食ってないだろうから、俺より煽る事に成りますけどよろしいので?」


「だってお腹空いたもん!だよね皆んなぁ!?」


∠( `°∀°)/「ペッコペコです〜!!!!我慢の限界です〜!!!!」


「では!頂きましょうか?

両手を合わせて〜!いっただっきま〜す♡」


「いただきます!」大合唱!


(。・н・。)パクッ


(*゜▽ ゜*)パァー♪満面の笑み


( ゜Д゜)ウマー

ワイワイ♪ガヤガヤ♪ワイのワイの♪キャイの♪キャイの♪

甲板はサンドウィッチのあまりの美味しさに歓喜に満ち満ちていた♪


「ゴラァ!キャプテン・ウェイ!我らがもう何も食べられ無いのを知っての狼藉か!?

そして貴様ぁ!?何故!?食事がとれるんだ!?」


「えぇ〜?キョウイチロウ様は友好的に求人をと此処まで足を運んで下さっているのに、敵対的で目の敵にして来る奴らに友好的に自分の現状の説明をしてやる必要性があるとは思えねぇんだが?」

д゜)チラッ、д゜)チラッ


甲板の上からチラチラと見下ろすキャプテン・ウェイ


「グヌヌヌヌヌ( ; ゜Д゜)」


「キョウイチロウ様!我らも!キャプテン・ウェイの旦那みたいに従者にして臣下に加えて頂きたいんですが!」


「あの人達は?」

(´~`)モグモグ


「おぉ♪エバンスじゃねぇか!?久しいな!」

モ<"モ<"モ<"(。-ω-)モ<"モ<"モ<"モ<"


エバンス

キャプテン・ウェイ死霊魔法海賊団が生前、海賊として海を荒らしていた頃、双璧を成す程、共にこの海で大暴れしていた海賊団の船長で、一隻だけのキャプテン・ウェイと違い船団を組んで海賊行為をしていた大海賊であるが、とある大国が隣国の数カ国と連合船団を結成して本腰を入れて海賊討伐を行った際に、その連合船団よって壊滅させられてしまった海賊達である

海の男たち故に海から離れられず難破戦の墓場で燻っていたのだ


「取り敢えず食べる手を止めてもらえませんかね?

( ̄¬ ̄)ジュル

羨まし過ぎてツラい!」


「おお!スマン!スマン!」


「何!?船団!?(*≧艸≦)ガレオン船が三隻にキャラック船が五隻!?

結構な大所帯じゃん!」


「我ら全員大丈夫ですかね?」


「行けますかな?」


「船ごと進化させちゃう?」


「我らよりレベルが低い者も多いかも知れません」


「フム( ;-`д´-)各船、八隻の船の船長と副官と航海士だったらどうよ?」


「あの連中の各船には

薬草や病気に精通した医学療法士と

各地の遺跡の調査を専門とする考古学史と

スナイパーが居ますからそいつらも是非

おぅ!お前たち!八隻の船長と副官と航海士と医学療法士と考古学史とスナイパーを主船に集めろ!


「アイアイサー!」


暫くして


「集めました!」


「キョウイチロウ様!鑑定を!」


「全員!三段階種族進化可能!

後!あの船のアイツ!そっちの船のそいつ!

何!?ビーストテイマーも居るじゃん!しかも女性!?あの人もイケる♪連れて来て」


「アンタ!アタイを選ぶとは見る目があるねぇ!」


「でしょ?鑑定の賜物なんだけどね♪」


「アタイの姉妹達も呼んで来ても良いかい?」


「キャプテン?知ってる?」


「はい!アイツは華奢ですが…姉は巨漢の豪傑で男装で有名なグレース・オマリーとメアリー・リードの姉二人と魔法に精通した末の妹アン・ボニー

そして女だてらに海賊してるあの娘がマリーゴールド!

全員有名な女傑共でさぁ!」


「(-ω- ?)んっ?ん〜??

可愛いお花の名前に似合わず海賊してるんだね」


「アンタ?私を馬鹿にしてるのかい?」


「いや、素敵な名前だと思うよ

親が付けてくれた名前かい?」


「そうだよ」


「マリーゴールドの花言葉は

変わらぬ愛

勇者

健康

信頼

友情

可憐な愛情

生命の輝き

悲しみ

嫉妬

絶望

色別の花言葉は

黄色:健康

オレンジ:予言

君と居ると退屈しなさそうだね♪姉妹を呼んで来てもらえるかい?」


「アイヨ!ちょっと待ってて」


「分かった!」


「キョウイチロウさん!」


「(-ω- ?)んっ?」


「我らも良いかね?」


「その海賊旗はラカム海賊団か!?」


「おっと♪有名人はツライねぇ、俺達をご存知で?」


「キャラコ・ジャックだろ?君もコッチの世界に来てたのかい?」


「何の因果か…ねっ…気付けばコッチの世界とやらに来てたよ」


「何で召喚勇者が難破船の墓場に居んのさ?」


「そもそもが!今回の魔王が強過ぎなんだよ!無敵か?アイツら?

でっけぇ喋る鯨が襲って来て魔王に辿り着く前にやられちまったんだ」


「モビーか!?」


「あぁ、確かそんな名前だったかな?」


「私の配下に加わるって事は海賊から私の正規軍に入るって事で、当面はジーパングォの海軍の所属になって規則とかかなり厳しいと思うよ、略奪とか殺しては御法度になるし!

今までみたいな自由は無くなるけど?

それと実体を得るから寿命が発生するよ?

海賊はルールを守らない無法者ってイメージだけど

ガチガチの規則縛りがあるよ?

それでも良ければだけど」


「魔王軍に一泡吹かせられるなら♪願ったり叶ったりですね♪

それに、イツまでもこんな所で燻ってらんないしょ?

規則?臣下になるんだ、あって当然だよ、むしろ無ければ統制なんて取れないでしょ?」


「じゃあ従者に確定で♪よろしくねジャック」


「此方こそ」


「キョウイチロウ様ぁ!姉貴と妹に声かけたら快諾してくれたよ♪」


「アタイはグレース・オマリー女傑海賊団をまとめてる。アタイ達を雇ってくれるって?待遇は?」


「三食飯付き!酒は週一回、樽で支給!

武器は望みの物を私自ら作ってあげる!

そして!戦艦も提供する!」


「 何て!?( ; ゜Д゜))破格な待遇だい!」


「(=`ェ´=)フフフ

キョウイチロウ様の、こさえる武器は神話級を超えるぞ!

しかも欠落した身体も元通り!

船は俺のを見てくれ!近代改修されて戦艦に格上げされ、オマケでもう一隻付いて来るぞ!」


「ヤッベェ♪旦那を捨ててキョウイチロウ様の物になりたくなっちまうくらいの待遇だ!姉妹共々よろしくお願いします!

アタイらは役に立つゼ!」


「ではキョウイチロウ様!此処での補充は以上ですかな?

残念なのは此方の補充要員が居なくて全員、自らの船持ちと言う事くらいですかな…

キョウイチロウ様よろしくお願い致します!」


「チョット待ったぁぁぁ!!

グレースの姉御!アタイらはお払い箱かい!

水臭えじゃねぇか!」


「おぉそうだコックを忘れてたな」


「何!?アイツ!?巨漢のグレースより大きい!?…

手に何か持って…る…あんにゃろ!」

( ✧Д✧) キラーン

シュッ


「キョウイチロウ様!いけません!そいつは!」


中華包丁を持った巨漢女性の前に降り立ち、小首を傾げて見上げて睨むキョウイチロウ

「テメェ!その手に持ってんのは何だ!

事と次第によっちゃぁ許さんぞ!」


「あぁん?……

クンクン…アンタ?料理人か?

何だこのかぐわしい匂いは?何の匂いだ?教えろ!ってかアタイにも食わせろ!」


「今はどうでも良い!その手に持ってんのは何だと聞いている!

それに礼儀も弁えられんのか?」


「あぁん?

食材さね!喰うんだよ!」


「その食材の名前は?」


「名前なんて知らん!単なる亀だろ?」


シュッ!

その亀をかすめ取るキョウイチロウ


「象亀か…

グレース!この亀は何処で手に入れた?残存する亀の数は?」


「テメェ!その亀を返しやがれ!」

中華包丁の横っ面で叩き潰すようにキョウイチロウ目掛けて振り下ろし…

「キョウイチロウ様!」


クルン、ドスン!

キョウイチロウを叩いたつもりの巨漢女は曇天の空を見上げていた

「痛ってぇ」

コロンと、うつ伏せに転がされる巨漢女

グイッ手首を決めて後手に捻る

「痛たたたたた!何しやがる?」


「は?お前こそ私に包丁振り下ろして何をしようとした?」

グイッ!グイッ!


「痛い!痛い!どうなってんだい!?こんな子供にアタイがなすがままなんて!このヤロー!」


「質問してんのはコッチだ馬鹿女!」

グイッ!

「痛たたたた!?何で!?外せないの!?」


「五月蝿ぇ!私の質問に答えろや!何処から象亀を連れて来た?」


「あぁん!知らねぇ!食材置き場に数匹居たんだ!」


シュッ!一瞬で消えるキョウイチロウ


「は?何処行きやがった?食材置き場か?

アタイ達料理人の聖域に!勝手は許さん!」

レ(゜∀゜;)ヘ三ダッシュ


バタン!扉を開けて入ろうとする巨漢女


「止まれ!そのまま入るな!食材に病原体が移る恐れがある!身体を綺麗にしてから入れ!」


「五月蝿ぇ!テメェは勝手に入ってんだろうが!」


ドーーーーーン!!

甲板をぶち抜き海に落ちる巨漢女

「あぁぁぁぁぁ」

ドッボーーーーン!


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜

キョウイチロウ様を怒らせたぁぁぁ〜

あんなキョウイチロウ様初めて見たし!

グレース!あの亀は何処から持って来た!

早くぅ!

キョウイチロウ様に!急ぎ説明しろや!」


「(。=`ω´=)ぇ?えっと…船乗りなら誰もが知ってる食材だよ?餌を与えてなくても生きてるし長期保存が効くから、あの島の近くを通る船は大体、立ち寄る場所さね

キョウイチロウ様は何であんなに怒ってらっしゃるんで?」


「俺も分からん!分からんが、かなりご立腹の…

ご様子、かなりヤバいぞ!」


「どうすれば?」


「キョウイチロウ様の質問に真摯に答えよ!」


「わっ分かった!」


キィーーーー

扉が開き亀を抱えたキョウイチロウが現れる


「グレース!全部で三匹か?コレで全部か?」


「はい!!!!」


「この象亀達は何処に居て…残っている象亀の数は?」


「分かりません!何故?その様に怒っていらっしゃるのでしょうか?

無知蒙昧な、わたくしめに教えて頂けますでしょうか!」


「大航海時代…

私の居た世界では餌を与え無くても日持ちする食糧として象亀の楽園に多くの人が殺到して連れ去った…

人の勝手な都合で!食材にされたんだ!しかも!根こそぎだ!

大航海時代も終わり島の象亀の頭数を調べたら…

生き残っていたのは一匹だけ…

その象亀は独りぼっちのジョージと名付けられ、辛うじて他の種族の雌亀と勾配して種の存続を果たしたが、純血種は消えた…絶滅だ!

例えば、例えばだ、その島に未知の病原体が居たとする」


「はい!」


「その病原体に対する免疫を持った生き物が象亀だったら?」


「現存する象亀を食べた者だけが生き残ります!」


「他の人は?一日に数百万人が死に至る脅威的な病気だったら?」


「手の施しようがありません」


「だよな?食材は自分達が喰う為とは言え、根こそぎ取るのが正解か?」


「駄目だと思います!」


「グレースよ?象亀は何と言う名前の島に居る?」


「アタイ達は亀島と呼んでましたが、正式な名前は知りません!」


「それと、何だあの料理人は!アレは駄目だ!」


「何故ですか?」


「汚ったねぇ格好で食材置き場に入って来やがった!

全く衛生観念が無い!

船員に病原体を広めない努力のカケラも無い!

料理人として失格だ!」


「そんな衛生観念とか初めて聞きました!」


「あぁん!?良く今まで生きてこれたな!」


「キャプテン!象亀の残存数が知りたい!

グレースの船で現地調査をする調査員を選別して行かせて欲しい!

未だ亀を持って行く輩が居たらキャプテン・ウェイの海賊旗を掲げて自分の島にして来るように!」


「了解でさぁ!サリバン!選抜を!」


「アイアイサー!」


「グレース!お前達を先に進化させる!亀島へ行って来い!」


「仰せのままに!」


「船ごと三段階種族進化!」


「おぉぉぉぉ♪」


「進化後の詳細はキャプテンの船員に聞け!」


「はい!」


「それと…あの馬鹿デカ女を引き上げて、私の前に正座させろ!

他の船のコックも呼べ!」


「はい!キョウイチロウ様の仰せのままに!

おぃ!メアリー!

キョウイチロウ様に狼藉を働いた、あの馬鹿を連れて来い!

エバンス!ジャック!お前ん所のコックもキョウイチロウ様の前へ並ばせろ!」


「はい!仰せのままに!」


「これで全員か?」


「はい!」


「料理人として一番最初にする事は何だ?一人づつ答えろ」


「旨い料理を作る事!」


「次!」


「酒の肴に成る物を!」


「次!」


「味は二の次!質より量!」


「次!」


『ヤバいヤバいヤバいヤバい!キョウイチロウ様の怒りゲージが目に見える程、上がって行くぅぅぅ』

コソコソ小声

「おい、ブルーノを呼んで来て並ばせろ」


「(OvO)/へぃ」


「食えれば何でも良し!主食は酒!」


「次!」


「腹が膨れれば良い!」


「次ぃ!」


「何でテメェに言わなきゃ…」

ドーーーン

「あぁぁぁ」

ドッボーーーーン

真っ逆さまに海に落ちて行くコックA


「次ぃ!!」


「食材への感謝です!」


「正解♪……

ってかお前キャプテン所のコックのブルーノじゃねぇか!

まぁ良い

次は調理場に入る時の注意点」


「別に普通に入るけど?」


「次!」


「以下同じ」


「ブルーノ!」


「手洗いとうがい!足の裏のアルコール消毒!

ノロウィルス発生時は塩素消毒!」


「正解!」


「私の従者に成りたいコックは衛生観念から叩き込む!」


「意味分かんねぇ!

船長?なんなん?このクソガキは?

俺達の調理とかにケチ付けてんの?

この小僧が俺の厨房に出入りすんのに縛りを設けるってか?ブチ殺すぞ」


「すみません!

キョウイチロウ様!!!!

家のコック達がご無礼を働きまして誠に申し訳ありません!」

船長全員!土下座!


「は?何してんの船長?こんなガキ一人にヘコヘコして?馬鹿か?見損なったぞ!」


「キョウイチロウ様!

此奴らはお払い箱でよろしいか?」

コクリ(゜ー゜)。。)頷くキョウイチロウ

「キョウイチロウ様、御身自おんみずから手を下すまでもねぇ…」


斬!斬!斬!斬!斬!


「んな!?」斬り口から血では無く眩い光が立ち昇る

「昇天せよ!」


爆ぜるように霧散するコック達


「おぉキャプテンも昇天が使えるの?」


「キョウイチロウ様から頂いた、このシャムシールが必須ですがね」

(๑・ω-)テヘペロ


「キャプテン♪着実に実力を付けてるね〜

流っ石ぁ♪

海軍きっての重臣だけはありますねぇ〜」

ウリウリ( ´∀`)σ)Д`)アゥッ

「キョッ、キョウイチロウ様…お戯れを」


「キャプテン所の料理人ブルーノが優秀過ぎて他の船のコックの見劣り加減が残念過ぎる」


「ブルーノはキョウイチロウ様が進化させて下さった後に指導を受けて日本食伝道師のスキルを短期間極めた、俺ん所の自慢のコックですからねぇ〜♪」


「(*゜∀゜)*。_。)*゜∀゜)*。_。)ウンウン

ブルーノ最高♪」


「よして下せぇ!恥ずかし過ぎやす…」

ブルーノ、照れ照れ


「ブルーノ!」


「(OvO)/へぃ!」


「料理人に成れそうな船員は?居そう?」


「キョウイチロウ様が見た方が早いかと!」


「…」

「…」


「何だか料理人オーラがプンプンする場所があるんだけど」

「キョウイチロウ様も感じますか!?」


「アソコか!?」望遠鏡で確認

「(。=`ω´=)ぇ?アレって赤提灯?しかも屋台ッスかね?」遠眼鏡で確認


「どう見ても日本人が経営してるだろ?」

「間違い無いですね、出汁と返し醤油の香りがしやす!」


「流石はブルーノ!私にはそこまでは分からない!」

「いえいえ!キョウイチロウ様の指導の賜物でさぁ」


「ブルーノ!チョット行って来て味を確認してスカウトして来て♪」


「かしこまりました」

暫くして

意気投合したブルーノが戻って来た


「アンタがキョウイチロウさんかい?

まさか異世界人に日本食伝道師が居るたぁ驚いたよ♪

ブルーノさんの日本食伝道師はキョウイチロウさんのスキルなんだってな?他には?」


「洋食も和菓子も作れます」


「マジか!?オールマイティだな…

ついでと言っちゃぁ何だが…」


「待って下さい!何でこんな場所で店を出しているんですか!?」


「まぁ…色々だ」


「色々ッスか?ブルーノから聞いてます?スカウトしたいんですが?」


「分かったよ、俺もこんな所でひっそりと店を構えてても同じ客しか来ないし、幽霊だから食えやしねぇし、仕入れは直獲じかどりした物しか提供出来ないし、どうしようかと悩んでた所だったんだ、連れて行ってもらえるなら好都合だ♪

田中八州男たなかやすおです

よろしく頼んます♪」


「まぁ…イツ異世界に?とか、お幾つですか?とか、聞かない方向で行きましょうか?

でも私の説明はさせて貰いますよ!

高千穂峡一郎、42歳、魔王に殺されて大日如来さまのはからいで九歳児になって復活、私の従者に成ると私のスキルが全部使用出来るように成ります

そして従者のスキルは全て私が使えるように成ります!

最後に寿命が発生します一段階種族進化で幼児、二段階種族進化で17歳、三段階種族進化で20歳って具合でその後、種族の寿命が発生して天寿を全うする感じですかね」


「OK!従者の方向でよろしくお願いする!

俺は本職が板前だからキョウイチロウさんも職種が増えるって事だよな?」


「その解釈で合ってます、どうやらステータスを見る限り三段階種族進化の条件は満たしているようですので、他の皆と一緒に進化で良いですかね?」


「よろしくお願いします!!!」海賊一同


「分かった!いくよ皆んな!三段階強制種族進化!船ごと!」


\\\└('ω')┘////フォーー!


「力が!?みな…ぎる…これがキャプテン・ウェイの旦那が受けたキョウイチロウ様の種族進化?

パねぇ!!!!」


音声ガイダンス

「元海賊、エバンス以下◯◯◯名がキョウイチロウの従者になりました

キャラコ・ジャック以下◯◯名がキョウイチロウの従者になりました

グレース・オマリー以下◯◯名がキョウイチロウの従者になりました

料理人、田中八州男がキョウイチロウの従者に成りました」


「どうよ?エバンス?ジャック?グレース?」


「はい!無事進化出来たようです♪」


「キョウイチロウ様ぁ♪一つお願いがあるだけど

アタイはフリーで海賊稼業をやってて姉貴達の船の乗組員じゃねぇんだゎ

キョウイチロウ様の母艦はキャプテン・ウェイの旦那の戦艦かい?そっちに乗せてもらっても?」


「キャプテンが良ければ」


「良いですゼ」


「じゃあおいでマリーゴールド♪」


「あり難き幸せ!今後共、よろしくお願い致します」


「俺もブルーノさんと一緒に仕事がしてぇんだけど良いかな?」


「じゃあ田中さんもキャプテンの戦艦にどうぞ!」


「店の名前と一緒のヤスって呼んでくれて良いぜ」


「了解です、キャプテンの戦艦は二隻あるから実働してる方に常駐してくれますか?」


「分かった」


「多分だけど…ヤスさんが私の従者に成った事により

赤提灯が出てて

居酒屋ヤスの暖簾を下がってて

直ぐにでも営業できる店の扉が何処かに有る筈何だけど…」


「本当か!?ありがとうキョウイチロウさん!

嬉しいなぁ

ブルーノさん達は手伝わなくても良いのかい?」


「居酒屋に専念してくれて良いですよ♪

その変わりといったらなんですけど、昼と夜に定食を提供して欲しいですが可能ですか?

たまにおでんの出汁で作ったカレーとかも提供して欲しいです!」


「おぅおぅ出汁カレーなんて通だねぇ

了解だ!任せくれよ!腕によりをかけて作らせてもらうよ」


「(*´ω`人)アザマス♡」


「鉄板ナポリタンもメニューに加えておくよ」


「ヾ(*ΦωΦ)ノ ヒャッホゥ♪

食材はアイテム袋で提供させて貰いますね」


「異世界は冷蔵庫が要らねぇんだよな〜

便利だよな、製氷機とかは?」


「ヤスさんは私の従者に成ったから氷結魔法が使える筈だよ」


「魔法で氷か!?アルコール類は?」


「私が作った日本酒とウィスキーと、ルドウィンのワインがあるけど…

ヤスさん自分で作ってよ♪ステータスを見てみて

多分自分で作れる筈、向こうと違って異世界は酒税法とかの縛りは無いから♪」


「ステータスオープン…職業に杜氏?

出来そうだな」


「水が変わると、お酒の味が変わるよね?」


「だな」


「各地で現地の空気中の水を氷にしてアイテム袋に貯蔵してあるから混ぜないでね」


「その水で色んな酒を仕込むんだな?」


「そそ」


「ヤッベェ!何だか楽しく成って来たぞ♪開店までには時間が掛かりそうだな!

食材も見てみてぇし…」


「試食会を要望します!」


「分かったぜ!楽しみにしておいてくれ!」


「麺もパスタも小麦から自分で作らなきゃいけないから大変だよ?

私が作った味噌とか醤油とかも有るけど、ジーパングォ産のも美味しいし♪」


「マジ!ヤベぇ!キョウイチロウさんと話ししてると時間忘れちまう!」


「…∑(゜Д゜;)そうだ!私!用事が!」


「( ^∀^)アハハ/\/\/\

開店準備があるから未だ未だ時間が掛かる筈だし」


「多分…かかんないよ!…」


「へっ!?」


「居酒屋ヤスは私が想像した部屋だから特別ルーム!

酒の醸造とか味噌作りも醤油作りもパスタも麺も自作しても良いけど…

想像したら多分、食材は手に入る!

内装は私の独断と偏見でカウンターとテーブル席と座敷が有る内装にしたから見てみようか?

何処にお店が有るんだろ?リサーチ…

あった!

(-ω- ?)んっ?

エルフの里!?私の異世界圃場!?

えーと…

移店!」

目の前に居酒屋ヤスが現れる、電気がついていて、暖簾も下がっている…

立札は…

「春夏冬中??(-ω- ?)んっ?何ですかこれ?営業してる時に立てる看板なの?」


「(=`ェ´=)フフフ

何か抜けてねぇか?洒落が効いてるだろ?」


「(。=`ω´=)ぇ??」


「秋がねぇだろ?」


「秋無い…中…商い中!(*≧艸≦)」


「でも…(;゜゜)マジかぁ…キョウイチロウさんアンタ何者だ?

外観♪最高じゃねぇか♪」


「食材はどうだろ?全部自分でって話しをしてたけど…

想像で最高品質の物を出せるかも?」


「マグロもウニもイクラもカニも?全部入手可能ってか?」


「想像出来ない物以外は入手可能…しかも…

完成品も想像出来れば、調理無しの残念な感じで完璧なのが出来ると思う」


「それは手間要らずだが…

どうだろう出来るかな?…

あぁ…やっぱり無理ッポいゎ

( ̄▽ ̄;)」


「 何で!?( ; ゜Д゜)?」


「料理人の矜持ってやつだろうなぁ」


「そうなの?」


「最高品質の物であっても毎回同じ魚、同じ野菜、じゃぁなぁ…

ブルーノさんは言ってた

キョウイチロウ様からの指導で食材への感謝の心と料理に対する愛情を教わったってな!

養殖物でもサイズも違やぁ、油の乗り方も違う、ましてや天然物なんて稚魚から生き残って成長した奴だ二度と同じ魚にゃ出会えやしねぇ一期一会だ!

そんな魚にゃぁ感謝しかねぇだろ?

後は野菜にしたって米や小麦にしたって生産者の顔の見えねぇ食材で作った料理はお客様には出せねぇ!

そんな所だろうな…申し訳ねぇ…」


「たっ…確かに!あのブルーノですら自分の店が無い…

他の料理人にしてもそうだ!

特別な部屋も店も顕現出来て無いのは!

それが理由か!?」


「豊作の年もありゃぁ不作の年もある、仲買人や直接生産者と交渉して値段を決めて!

本日のお勧めメニューと睨めっこ!

それも含めて商いだ!」


「うん」


「キョウイチロウさんだってそうだろ!?自分の圃場に茅葺き屋根の家を建てたとすらぁな!

かやの採取の時期に皆んなで収穫して天日干しして!

米を作って、そのわらで藁縄を作って、建物の骨組みに、皆んな葺いて縛る!そんなプロセスを経て茅葺きの家屋が出来る!

畳にしたってそうだ!畳のヘリに何を使うか?

着古した着物の帯であったりと愛着が湧く物で

こさえられてりゃぁ♪何処に居たって帰って来たいと思うだろ?

想像…ハイ!出来上がり!プロが仕上げた完璧な茅葺き屋根の家が完成!

…(;・`д・´)無いゎ!」


「うん」


「キョウイチロウさんの圃場に茶室を建てたとする!

庭は有名庭園を模倣した庭が想像でポーンと完成!」


「無いゎ…

同じ石を使って岩組みしても、石積みしても同じ形には成らない…(;・`д・´)」


「それと同じだな」


「実に分かり易い説明をありがとうございます!」


「と言う訳で食材の調達やら何やらのルートとか未知の食材をブルーノさんに聞きながら手伝って仲買人や生産者と知り合ってからの営業に成るな!

直ぐって言ってたけど無理そうだ!

待たせる事に成るな…」


「良いよ!

コッチの手持ちの食材も見て貰いたいし!

どうしても手に入らなくて困ったって言うなら異世界ショッピングでの購入も検討に入れておくよ」


「あぁ♪そんときゃ頼んます!」


「じゃあ扉の所有権をヤスに譲渡!」

本人の目の前に現れた居酒屋ヤスの入り口


「おぉ(;゜゜)マジかぁ…俺の店か…」


「中は?おぉ♪コレがキョウイチロウさんが想像した内装?

( ; ゜Д゜)最高じゃねぇか!

ってか話しそびれたがパテシエの弟もコッチの世界に来てんだゎ

開店準備とか不要なら時間は有り有りだな!

自分の移動店を構えたって話しをして来てもいいかい?」


「何処に居んの?」


「始めは自分の店を構えてたんだが、とある国から専属パテシエに成ってくれって王様が自ら誘いに来てな…

だからキョウイチロウさんの従者には無理かなぁ?」


「とある国?」


「……だ!」


「……だって!?

ヤスさん!私からお願いされたらその国まで同行して貰えるかい?」


「そりゃぁ勿論!」


「じゃあ私は用事を済ませて来るから、食材は他の従者に持ち込ませるから自分の店で色々試してみて」


「いや!いい!最初はブルーノさんの所に行って異世界の食堂の何たるかを、一通り教えて貰ってからにするから!

色々ありがとうキョウイチロウさん」



「もう大丈夫ですかな?キョウイチロウ様?」


「うん!キャプテンごめん待たせたね」


「問題ありません!

良し!お前たち!館長室に扉がある筈だ入って中を見て来い!」


「かしこまりました」


「他の者も付いて行って確認して来い!

今後、必要不可欠な場所に成る筈だ!

行って来い!」


「はいキャプテン!」


「んなーーーーー!?んじゃーーーこりゃーーー!?もう一隻あんじゃん!?!?」


「(=`ェ´=)フフフ」


「只今、戻りました」


「どうだった?キョウイチロウ様のお力の一端を見たか?」


「アレすらも一端とは…我らが主人キョウイチロウ様はどう言った方なのでしょうか?そして何者なのでしょう?」


「無属性の規格外、異世界召喚勇者様であらせられ、異世界の神話の神々の祝福と加護を受け、さらに大日如来さま、と言う神の加護と恩恵を受けた

この世に二人と居ない素晴らしき最強の主人様であらせられる!」


「えーと、キャプテン褒めすぎ!」


「このように、我らが主人は大日如来さまより卑下慢ひげまんぞ!と叱られる程の謙虚で困った御仁でもあらせられる」


「ビクゥッ∑(OωO )」


「心得ました!」


「これからよろしくねエバンス♪ジャック♪グレース♪」


「はい!キャプテン・ウェイの旦那に負けない働きが出来るように精進いたします!」


「∠( `°∀°)/やーったぜ!

これでまともな訓練が出来る!

エバンス!ジャック!グレース!

魔法とスキルのレベルを上げておけよ!

一日の長がある俺たちとレベル差があり過ぎては訓練にならんからな!

それとキョウイチロウ様の戦艦は規格外な装備品が多数…

いや!そんな装備品しかねぇ!( ; ゜Д゜)

各自確認の後!出発する!」


「心得ました!今すぐにでも確認作業を始めます!」


船長は各自船内に入って行った


「さて…残りの船員は…二段階種族進化…か…

エバンスのドックで進化するから皆で行こう!」


「よろしくお願いします!」ゾロゾロ

無事に進化を果たしキョウイチロウの従者になったエバンスを船長とした船団八隻はキョウイチロウの手により三段階種族進化の二十歳組と二段階種族進化の17歳組に区別された

エバンス率いる海賊団のガレオン船三隻とキャラック船五隻

ジャック率いるラカム海賊団のガレオン船一隻

グレース姉妹が率いる海賊団のガレオン船一隻

キャプテン・ウェイ念願の陣形が組める船数になった

各自近代改修された戦艦の種類は別の機会に


「キョウイチロウ様…

後は…仲間にしてぇのはアイツらですかね?」


「どの人達?海賊仲間?」


「いえ、違います!」


「どんな集団なの?」


「おい!お前たちはどうするよ?」


「我らは積荷に未練がありまして、此処から離れられません」


「その積荷を我らが主人であるキョウイチロウ様に託して、我らと共に来ぬか?」


「しかし…この積荷が無ければ我が商会は立ち行かなくなりまする…」


「何年前の話しだ!」


「…」


「何年前の!は・な・し・だ!って聞いてんだ?

どれだけの間、この難破船の墓場に居るんだって聞いてんだよ?

言いてぇ事は分かるぜ、残された家族や商会の従業員の事が心配だってのは!

海の航海に危険は付きものだ!だから保険会社ってのがあって、掻き捨てで高額な保険料を払ってんだろうが!?

入ってねぇのか?」


「仰る通りにございます!

早、幾年、何年此処に居るか覚えておりません!

保険で解決しているものと思われます!

キョウイチロウ殿の従者となれば!この難破船の墓場から出られるのでしょうか?」


「お前たちが積荷をキョウイチロウ様に託してキョウイチロウ様の配下に成れば積荷への未練は無くなり此処から出る事は可能だろうよ

魂だけは国元くにもとへ帰りてぇか?」


「我ら世界を又にかける商人!自国の土を踏む事は別に望みません!

商船ごと配下に加えて頂ければ!

商売で恩返しさせて頂く事が可能ですので!

是非とも連れて行って下さい!

我らは商人です!恩の代価は仕事で返させて頂きたい!」


「キョウイチロウ様?如何しましょう?」


「OK!」


「奴隷貿易船は居ないな?」


「我ら五隻の商船は穀物、貴金属、香辛料、陶器、武器を取り扱っておりまして奴隷は扱っておりません!」


「採用!」


「奴隷船は?」


「我らの管轄外の二十隻の奴隷貿易船が、此方の難破船の墓場に来ております」


「そんなに!?お前たちの知り合いか?」


「いえ…我らは、あの者達とは相慣れませぬ故、付き合いはありません!」


「嫌い!と?」


「そんな!ハッキリとは申しませんが…」


「分かった!何処に居る?」


「後ろ暗い奴らなので奥に隠れておりますれば」


「キャプテン・ウェイ!

人を物扱いする奴隷商人に天誅を喰らわしに行くぞ!場所は…リサーチ!アソコか?

キャプテン!アソコの小島の裏だ!」


「御意!野郎共!北北東に進路を取れ!」


「アイアイサー!」


「此処か?」


「何だ貴様らは!?奴隷が欲しいなら先ず金を見せろ!」


「黙れ奴隷商人!キョウイチロウ様の怒りの鉄槌を喰らいやがれ!」


「待たれよ!我ら宣教師は神に仕える信徒、奴隷商人とは無関係…」


「天誅!!!!!」


「ぎゃーーー!」


「キョウイチロウ様!?昇天では、無いのですか!?」


「奴らは!布教活動と称して腐った奴らの手足となり奴隷商人が仕事をし易いようにする為に現地調査して報告するスパイ!

昇天なんかしない!地獄に堕ちろ!神の衣を着た狐共め!」


「貴様ぁ!邪教徒め!神の裁きを受けよ!」


「馬ぁ〜鹿!キョウイチロウ様が、その神の使徒なんだよ!よこしまなのはお前たちだろうが!

そのスパイ活動で奴隷商人からお布施と称して幾ら貰いやがった?

どんな美味い物を食わせて呑ませて貰ってる?

今、お前たちが自業自得で受けてるのが正に神の裁きよ!

やれ聖戦だ、異教徒狩りだ、魔女狩りだと人を人とも思わぬ所業に布教活動を装ったスパイ共め

キョウイチロウ様の裁きを受けよ!」


「何故!敬虔な神の信徒である我らがこのような目に遭わねばならぬぅぅ〜!

我らの神の裁きがあるとしれ!怨めしぃ!憎らしい!覚えおれよ!邪教徒の使い共め!呪い殺してくれるわ!」


「本音が出たな!神の名を騙る悪霊共め」


「奴隷商人共々、天誅!

そして悲しき奴隷達よ天に召されよ昇天!」


「キョウイチロウ様ぁぁ♪このご恩は必ずお返し致しますぅ…」


「返さなくても良いよ♪来世は幸せな生を謳歌出来る様に祈ってる」


「ありがたや〜」


光と成り天に召される奴隷達と…


足元から現れた魑魅魍魎に地の底に引きずり込まれる宣教師と奴隷商人


「お慈悲をぉぉぉ〜」


「んなもん有る訳ねぇだろ!自業自得だ馬鹿共が!

慈悲をこうならテメェらの神にでも祈りな!」


「キャプテン…神聖値90の男のセリフとは思えないんだが?」


「キョウイチロウ様!俺は何も間違った事は言っちぁいねぇよ!

奴隷達も奴らも然るべき場所に逝っただけでさぁ!」


「この二十隻は…

野郎共!盛大に行くゼ!」


「アイアイサー!」


「ファイア!!!」


燃えて崩れ落ちる奴隷商人の船


「んで?この光景を目の当たりにして、どうするよ?正規軍の皆様方?」


「キョウイチロウ殿は神の使徒であらせられ、キャプテン・ウェイ殿はその配下である事をこの目で確認した

我らの非礼を許して欲しい

そして謝罪を受け入れて貰いたい

申し訳ない、すまなかった

しかし我らは国に忠誠を誓った身…

二君には仕える事は出来ませんが…

天に召されるのは望みます」


「フム( ;-`д´-)…

しかし君たちの信じる一神教の神の教えに、輪廻の概念ってあるの?」


「有りません!生前の徳によって、より神の近くに行けると言う教えにございますれば」


「フム( ;-`д´-)…

私が昇天させると、善行をした者は天国、悪行を行った者にはそれ相応の地獄が待っている

しかも、君たちは親より先に死んでるだろ?

先ず魂は高天原に行くんだ

善行を認められた者だけが橋を渡れる

そして新たなる生を受ける

悪行をした者は橋を渡れずに、橋をすり抜けて雲海にしか見えない川に落ちる

すると雲海の川を下流へと流される

行き着く先は賽の河原だ

川向こうは死後の世界で手前が生者の世界だ

親より先に死ぬと…あの世には行けず、この世にも戻れないで親の為に河原の石を積み上げる作業を永遠にさせられる、積み上げた石は鬼によって蹴り倒され、又一から積み直す作業を、親が死に迎えに来て手を引いてくれる日まで続くんだ」


「…我らは親より先に死んでおりますれば…

キョウイチロウ殿の昇天ではそこに逝くんですね?

ジーパングォでは始めに閻魔大王に裁決を伺い、天に召されるか地獄に落とされるかが決まるとお聞きした事がありますが違うのですね」


「おっ中々詳しいね」


「恐縮です我ら国軍の将ではありますが、宣教師にジーパングォの国民からの質問に答えられないと本国に詳しく神の教えを熟知し説ける者の要請を手紙でしたためました、その時に少し学びました」


「細かい説明までありがとう」


「とんでもございません、しかし我らは己が正義を貫く為に多く人を殺めております…

異国の地獄に逝くのは些か躊躇ちゅうちょされます」


「だよね〜

別の方法もあるっちゃ〜有る」


「何と!?如何なる方法でしょう?」


「魂を浄化して自国の神殿に飛ばす事が出来る!

けど…」


「けど?」


「遺族に…

望む場所に逝くには、後世の親族に先祖である自分を思いださせて今一度供養して貰う必要がある」


「我らは霊体!知らせる事が出来ません!どうすれば良いのでしょう?」


「遠い母国に魂を飛ばして親族の夢枕に立たせてあげよう…しかし」


「どうされました?」


「今…コチラの異世界の時代背景は私の世界での中世末期…

だとすると…」


「だとすると?」


「私の居た世界では大航海時代に祖先は7つ海を手中に収めた偉大な人々と賞賛されて居たが…

中世が終わると事実を知る事となる

偉大な筈の祖先は南米、東アジア、オーストラリア、アメリカ大陸、アフリカと呼ばれる場所の現地の人々を蹂躙し弾圧し反抗すれば全てを殺してその人々を家畜と同等の扱いで奴隷とし強制労働させ搾取し続けた事を知るんだ

扱い方は家畜の命と同等で人権なんてものは無い、それは酷いもんだよ

そんな極悪非道な人を人とも思わぬ悪魔のような所業をした先祖を敬う若者が居るかい?

いな

そんな祖先と血が繋がっているかと思うと嫌悪感しか生まれない」


「つまり?」


「君たちが帰る祖国の若者は先祖のやらかした事に落胆して、やる気を無くしてこんな祖国に税金なんか収めても又、異国の人々を搾取する為に使うんだろ?そんな税金なんて払うもんか!と仕事をしていないと思う」


「何と!?」


「実際に私が居た世界で起こった事実を元に話しをしてる…」


「それが事実なら…我らが後世の親族は…

祖国の為に働いて居ないと!?

( ; ゜Д゜)無職で自堕落な生活をしていると!?」


「多分…」


「では!キョウイチロウ殿の元につどえ!魔王と戦え!親兄弟を守れ!と枕元で喚き散らかして来まする!!!!

我らが魂を祖国に送ってくだされ!!

今!直ぐ!!」


「私は暫くジーパングォに居るから」


「分かりました!早々に自堕落な生活をしている親族が居たらケツを叩いてまいりすので!

その後は、よしなに」


「分かった、共に戦ってくれるなら待遇は任せて」


「ではよろしくお願いいたします」


「現世での海賊への遺恨を忘れ神の身元に召されよ!

浄化!!」


「あり…がとう…キョウイチロウ…殿…」

この数ヶ月後、ジーパングォに船乗り希望の若者が殺到する事になるのは別の話し


「ふぅ♪終わったね、では!当初の目的地に行こう!」


「おい!エバンス!ジャック!グレース!臣下に成って早々だが!魔の海域にあるとされる離島がキョウイチロウ様の目的地だ!そこへ向かうぞ!

操作の確認は済んでんだろうな!?」


「(=`ェ´=)フフフ

キョウイチロウ様達が商船の相手やら正規軍の相手をしている間に済ませたよ!任せな!

(。=`ω´=)ぇ?

初仕事が魔の海域!?

あの魔の海域の向こうに離島があるのか?」


「何だ!?怖気付いたか?」


「いきなりとんでもない所に行くって聞いて驚きはしたが、ワクワクして来たゼ!

おい!テメェら初仕事の地は魔の海域だそうだ!

心してかかれ!」


「アイアイサー!」「ギャハハ♪こんな難波船の墓場で燻ってた俺たちが、魔王討伐の正規軍に成って♪魔の海域たぁ未知を知りたい海賊としての血が騒ぐぜ!」「違いねぇ!」「やるぞ!」「うおーーー!!!」


「凄いやる気だな…

さて、昼食も済ませて、気力も充分!

行きますか!

その前に約束の飯と酒だな、霊体から実体に成ってる筈だから普通に飯が食える筈だ!

代表者は取りに来るように!」


「アイアイサー♪」

「何年振りの飯だろうね?」

「月日なんて数えてませんぜ!」


「( ゜□゜)ウマー♡キョウイチロウ様最高♪こんな美味い飯と酒は初めてだ!一生付いて行くって決めたわ♪アンタ達も異論はないね!?」


「勿論でさぁ!これから三食が楽しみで仕方がないッス!

俺達のコックにも食わせてやりたかったです…」


「どうやら食べ終わった見たいだね…

コックはまぁ…残念だったね、としか言えない

ってか、飲酒運転だよね?

次回からは丘に上がってからにするか?

夕飯時だけになるけど申し訳無いね」


「主人殿の御心のままに!」


「じゃあ行きますか!」


「キョウイチロウ殿!何事も形は大事ですから

野郎ども!行くぞ!っと言って下さいませんか?

我らを鼓舞して下され!」


「(;゜゜)マジかぁ…言わなきゃ駄目?」


「是が非でも!」


「お前たち!キョウイチロウ様の号令だ!!

良く聞け!」


「うわー…ハードル上げられたぁ〜

キャプテン恥ずかしいんだけど」


「大事な事でさぁ!頼んます!」


「野郎ども!出航だ!行くぞー!」


「(*≧艸≦)可愛いですわキョウイチロウ様♪」


「セイラ!茶化さないで」


「うおーーーーやるぞーーー!!」怒号のような歓声が上がり出発とあいなった


魔の海域


望遠鏡を覗くキョウイチロウ

「キャプテン面舵30」


「アイアイサー!」


「次!取舵25」


「アイアイサー!」


「微速前進」


「アイアイサー!」


『これで…

水先案内人パイロットが初体験だなんて…

あり得ねぇお人だな、キョウイチロウ様、改めて惚れ直しちまったゼ』


「キャプテン!陸地が見えてきやした!」


「おぅ…

ってか何だあの形は!?」


「鬼ヶ島みたいな形だな」


「鬼?こっちの国で言うオーガの事ですかぃ?」


「そうだね…凶々しさ満点」


「望む時でさぁ!」


「上陸出来そうな所は無いから小舟に乗り換えての上陸に成りそうだね…」


「分かりやした!」


準備して上陸するキョウイチロウ一行


「お待ちしておりました付近の安全は確認が取れておりまする」

先行したルドウィン以下バンパイア達はコウモリに成って飛んで行き先に上陸を果たしていた


「何だか…

人の手が加わってる感じだね?」


「はい、人工的な構造物も多々見受けられまする…

しかも…奴らの息吹を感じます」


「だね

入口はありそう?」


「普通に正門のような階段と扉がありました」


「危険性は?」


「何もありません!

多分ですがキョウイチロウ殿のおかげで我らの神聖値が上がっておりますので、攻撃して来る者が居ないのでは?と推察されまする」


「(-ω- ?)んっ?この気配は…??」


「キョウイチロウ殿?如何なされましたかな?」


「取り敢えず入ろう!知り合いが居るかも」


「はぁ!?このような場所にですか!?」


正門らしき扉を開けるキョウイチロウ


「これは!?異界門!?」


「ルドウィン?なにか知っているのか?」


「多分ですが天界に通じる門かと」


「こんな凶々しい場所にあるのに!?」


「神の残滓を感じます…」


「大丈夫なの?」


「はい、以前の神聖値の低い私でしたら、気分が悪く成っていたと思いますが、キョウイチロウ殿の加護を受けておりますので少し不快程度ですんでおります」


「なら良いけど、気分が悪く成ったら我慢しないで言ってね」


「お心遣い痛み入ります」


「うん、行こうか!コッチに居るみたい!」


暫く迷宮のような明るいダンジョンを進むと


「嗚呼♪やっぱり居た♪勇者の皆んな!久しぶり♪」


「キョウイチロウさん!?」

振り返る勇者四人


「(。=`ω´=)ぇ?子供!?キョウイチロウさんの声がしたと思ったけど違ったか?

坊やは?どうやってここに来たのかな?」


「失礼だぞ!此方にいらっしゃるのは紛れもなくキョウイチロウ殿、本人であらせられる!控えよ!小僧共!」


「いやいや!待て待てルドウィン」


「はぁ!?ルドウィンっていやぁ!魔王軍の第一参謀って聞いたぞ!

いきなりそんな強敵が出るなんて聞いてねぇ!

やるぞ!皆んな!気合いを入れろよ!こんな所で死んでる場合じゃ無いからな!」

「うん!魔法の詠唱の時間!稼いで!」

「…」


「待て!待て!

宮崎 健一みやざきけんいち

佐津間 早斗さつまはやと

日向 水希ひゅうがみずき

浜木綿 咲季はまゆうさき

落ち着け!

子供の姿には成ってるけど!私は高千穂峡一郎だ!」


ビクゥッ∑(OωO )「え!?」勇者一同


「本当にキョウイチロウさん本人か?」


「何?何?何歳でちゅか〜?冗談が上手いでちゅねぇ〜( ✧Д✧) キラーン

信じちゃ駄目よ!傍らに居るのはバンパイアロードのルドウィンよ!

アレがキョウイチロウさんの筈が無い!」


「おぅ!そうだな!すまねぇ!危うく騙される所だったぜ!」


「お待ちなさい勇者様方!」


「そのメイド服はハインデル王家の紋章入り!?

貴女があのセイラさん!?」


「いえ!セイラさんはダークエルフと聞いてます!

普通のエルフでは無かった筈」


「まぁ…信じられないか…

しゃーない!ルドウィン!アンナの好きな例のセリフ!頼めるか!」


「かしこまりました!

えぇ〜い!座が高い!控えおろう!

この王家の紋章が入ったアイテム袋が目に入らぬか!

このお方をどなたと心得る!

手違い召喚されたキョウイチロウ様なるぞ!

座が高〜い!控えぃ!控えおろう!」


「斯々然々で子供と成ったが私は正真正銘のキョウイチロウである!勇者諸君!私の顔を忘れたとは言わせぬぞ!」

ハインデル王家の紋章が入ったアイテム袋を掲げ高らかに宣言するルドウィンとキョウイチロウ


「 ( ゜∀゜)・∵ブハッ!元居た世界の時代劇みてぇなセリフ!」


「ほっ本当にキョウイチロウさんなの?」


「斯々然々で子供と成ったが私は正真正銘のキョウイチロウである!」


「 ( ゜∀゜)・∵ブハッ!?

未だそのくだりやんの!?

( ^∀^)アハハ/\/\/\♪」


「そうだよ〜♪お約束は大事♪

なんならステータスも開示しようか?」


「是非お願いします!」

「ウフフ♪異世界に来てこんなに笑ったのは初めてよ♪」


「ステータスオープン!」 


「本当だ!?キョウイチロウさんだ!

神の使徒?天照大神の加護?大日如来の加護?武甕槌の加護?七福神の加護?各種神々の加護!?

全部!?元居た世界の神話の神様じゃん!

どうしたのこれ?」


「斯々然々」


「マジか!?パねぇ!

バンパイアロードまで仲間にしちゃって?

他にも多数?んで?魔王が直々にキョウイチロウさんの所に来て殺されて!?

大日如来様の手助けで子供に成って復活!?

現在六児の父!?

情報量が多すぎ意味が分かんねぇ!

この短期間で何があったらそんな濃い異世界生活になるんだ!?

しかもキョウイチロウさんが異世界人を進化させて従者にすると、その従者のスキルと魔法が全部使える!?

んでもって従者はキョウイチロウさんのスキルも魔法も全部使えるだって!?」


「キョウイチロウさん…

そんな状況に成ってたんですね

で?キョウイチロウさんはコレからどうるすの?」


「うん♪コッチの世界に残るよ、取り敢えず拠点はジーパングォって和風な国に成るけど」


「ジーパングォ!?」


「うん♪風魔小太郎さんが殿様してる国かな」


「風魔小太郎ってあの風魔一族の!?忍者の!?」


「うん♪異世界に来た時の弊害で歳を取らなくなっちゃってるみたいだけど、私達は戦国時代からは558年後の世界から来てるから話しをしたら現世に輪廻したいって言ってたかな」


「私達がレベル上げを頑張ってる時に…

魔王に殺されたり、生き返ったり、魔王軍の将に殺されそうに成ったり仲間にしたり、内容が濃すぎるわね…

キョウイチロウさんは?どんな星の元に産まれてるか気になるくらいだわ」


「確かに…

海賊まで仲間にして海賊船を近代改修して戦力にしちゃってるし…

濃いっちゃ濃いな」


「って言うか無属性でオールOKで今後も増えるなんて!キョウイチロウさんがこの異世界で最強なんじゃねぇ?俺達も進化して貰うか!?」


「うーん、進化させると従者になるから私に絶対服従だよ?」


「セイラさん?キョウイチロウさんに強引に嫌な事要求された?」


「それはもう!毎晩!毎朝!毎日!」


「∑(O_O;)セイラ!?私が何した!?」


「結婚したのに…何も無さ過ぎるんですぅ」

ヘタリ込むセイラ


「そっちか〜い!」


「( ^∀^)アハハ/\/\/\

大人しいサキが突っ込むなんて相当だぞ!」


「何よケンイチ!私が大人しく無いみたいじゃないの!」


「ミズキは快活?ってのが正しいかな?」


「キョウイチロウさんまで!?私がまるで悩みが無いみたいな言い方!

この悩み多き乙女に対して酷くない?」


「キョウイチロウ殿?募るお話しも有ろうかと思いますが、本来の目的から逸脱していますれば、修正が必要かと」


「おぉ、そうだったね話しを進めないと!

君たちはどうやって此処に来たの?」


「ハインデルのゲートからだよ」


「ゲート?初めて聞くね」


「そりゃそうでしょ!キョウイチロウさんは、僕達に何も告げず行っちゃったんだから」


「そうよ!水臭いわ!」


「ごめん、ごめん!

んで?ハインデルから直接此処に来たと?」


「そそ」


「キョウイチロウさんはどうやって来たんだ?」


「海路かな?」


「外から!?此処って!隔絶された土地って聞いたけど!」


「確かに通常の方法では来れないね」


「マジかキョウイチロウさんパねぇ」


「斯々然々って事は、僕達もキョウイチロウさんに進化して貰えば♪多重スキル持ちの魔法全部使える強さに成れるって事かな?」


「おぉハヤト!冴えてるな!」


「お願い出来ますか?」


「うん♪

(-ω- ?)んっ?

(-ω- ?)んっ?」


「どうしました?」


「私達が居た世界の人は知識を得て自己スキルアップは出来るけど…

基本的に進化はしないよね?

だから異世界からの召喚者の君達はどうやら種族進化は無理みたいだね

重油の時と一緒か…

残念だけど申し訳無い」


「マジか〜!?異世界でも何でも有り有りの、お手軽簡単って訳にはいかないのかぁ〜

世知辛れぇ!」


「しょうがないですね…

私達は私達なりに根気よく鍛錬に励むしか無いようですね

現実はかくも厳しいと言う訳ですね…」


「ごめん!」


「キョウイチロウさんが謝る事じゃありませんわ」


「そうだぜ!俺達は俺達で地道にレベル上げして行くよ!日々の積み重ねって大事だし!」


「うん!頑張って」


「そんなに強いキョウイチロウさんのレベルは幾つなの?」


「私はレベル1のままかな?

でも、各種スキルと魔法のレベルは相当上がってるみたいで派生スキルも増えてる

レベル1ってのは私達の世界にレベルの概念が無い事が関係してると思う

転生してたり正規ルートで君達みたいに召喚されていればレベルアップもあったと思うけど

巻き込まれ転移だからね…(;・`д・´)しかも私は君達みたいに選ばれて異世界転移した訳じゃないから…

レベル1だから上位者には実力がバレるけど中級者以下には舐められるという残念な状態だよ…

でも何かしらの方法を見つけ出してレベルはMAXまで上げるつもりだよ♪」


「イレギュラー召喚されてチート能力持ちでも甘くは無いと言う事ですね」


「だね」


「キョウイチロウ殿?そろそろ行きませんと外で待たせて居る者達が心配しまする」


「ルドウィン、それは大丈夫だよ皆への通信はオンにしてあるから全て伝わってる」


「しかし、御身は多忙を極めるお方ですので」


「スケジュールに支障が出る!と?」


「キョウイチロウさん?そんなに忙しいの!?」


「斯々然々」


「それは邪魔出来ないな!

しっかし…ジーパングォを近代化して魔族領の一部を自分の物にして、奴隷を解放して、魔王軍の切り崩し、神々の像を作って信仰を広める、そして子供が産まれる…

過労死するレベルじゃん!」


「お分かり頂けたようで何よりです

今度は私が道案内をさせて頂きますので参りましょう」


「じゃぁ勇者諸君!健闘を祈る!斯々然々で説明したけどハインデルの奴隷解放の件!よろしくね♪

解放しないなら私達は一切いっさい、協力しないって伝えておいて」


「おぅ!」「はい!」「うん!」「ありがとう」


「私はハナ王妃の実家のジーパングォに居るから

後、コレを渡しておくよ」


「勾玉?なんですかコレは?」


「通話専用の携帯電話みたいな物かな?

日本の神話の神々から貰った物を私なりに改造して作ってみた」


「キョウイチロウさん!パねぇ!コレでイツでも連絡が取れるって事だね!

流石はスキルが生産職メインってだけはあるね♪

位置情報は!?」


「未だそこ迄には、いたって無いかな」


「改良すれば!可能かもって事?」


「基地局を何処に置くか厳選しないといけないから頑張ってみるよ!」


「四方にある女神様たちの塔とかどうなの?」


「おぉ♪有りかも!…だけど…

コッチの神に会った事が無いから許可が取れないんだよね〜」


「そっかぁ〜私達も会った事ないし…

ハインデルの王様に聞いてみる!

神殿に神官さんも居たみたいだから」


「ありがとう♪

何度も言うけど私は暫くジーパングォに拠点を置くから」


「うん!多分ハインデルにジーパングォに行く転移門がある筈だから直ぐ行けると思う」


「何その!?何処にでも行ける便利な扉は!?」


「王様は神の御業とか言ってたな」


「ディスりまくってたけど神の恩恵…有ったな、私が知らないだけか?」


「私達もハインデルの事は詳しくは分かりませんので、何とも…」


「拠点を置くと言ってもジーパングォに居ないかもしれないから来る時は連絡してから来てね」


「ジーパングォ…忍者が殿様と言う事は刀とか有って侍とか居る感じ!?」


「私は居合斬りをマスターしてるよ♪

相棒は妖刀村正」


「主人、紹介が遅い!」


「刀が喋ったぁ!?」


「あぁ、村正は人格があって擬人化も出来る」


「キョウイチロウさん!?何ですかそれは超、超、超異世界ッポいんですけど!詳しく!」

喰いつくサキ


「お初にお目にかかる、我は妖刀村正」

擬人化する村正


「女性!?」


「主人であるキョウイチロウ様より頂いたこの身体は主人のイメージそのもの、本人は、佐々木小次郎殿のようなイケメンでイケボな刀をイメージしたと豪語なさるが…

何処からどうみても…」

胸を持ち上げて自分の身体を確認する村正


「ボン!キュ!ボン!の女性ですね…」


「女性よのぅ…」


「しかもプロポーション抜群!しかも!お綺麗♪素敵過ぎる♡」


「お主!ハマユウサキと申したか?中々に分かっておるではないか♪」


「私もイケメンでイケボの刀!欲しい!」


「いやぁ、サキちゃんは奏者でしょ?刀は無理だよ」


「そう…ですか…イケメン…イケボ…な刀…残念です

でも魔法の適正はあるから!セバスチャンさんみたいな容姿でイケボな杖とか無理ですか!?」


「イケメンでイケボの杖か…

イメージが湧かないなぁ…」


「キョウイチロウさんは生産職のスキルもあるんでしょう?」


「スキルじゃなくて職業かな」


「どんな!?」


「刀鍛冶」


「ヤッばぁ♪擬人化出来る武器は作れますか!?」


「未だ、その域には達してないかな」


「じゃあいずれは?」


「でも…一度折れた村正を打ち直して魂を刀に戻せたからいずれ可能になるかも」


「超!夢が広がる!キョウイチロウさん♡素敵過ぎる!

その時は是非!」


「刀匠の上のランクへの派生が出るまで頑張るよ」


「お願いします!」


「じゃあ俺は!?」


「剣の特性があれば刀は使えるかもね」


「キョウイチロウさんが作った刀!有るんッスか?」


「試作品なら数本…」


「頂けますか!?」


「良いよ」


「アザーーーーッス♪」


ゴソゴソとアイテム袋を弄り

「コレか?有った有った」


「うわー♪カッケー♪砂紋に♪そりも最高じゃんか!綺麗だなぁ♡」


「日本では銃刀法違反になる長さだから、取り扱い注意だぞ!」


「了解です♪この刀には村正みたいな名前は有るんですか?」


「未だ無いよ無名」


「キョウイチロウさん!名前付けて下さいよ!村正は刀匠の名前だしキョウイチロウさんの一文字ひともじを入れた名前!欲しいです!

今回は無理でも次回迄に考えておいて下さい!

そして!この刀に名を刻んで欲しい!」


「何か?詳しいね」


「父が刀マニアで!雑誌とかメッチャ持ってるんで!

でも…実物は持ってなくて…

子供の頃から博物館とかに無理矢理連れて行かれてて…

父に刀の魅力に嵌められたと言うか…

今では父子共々、刀好きに…」


「じゃあ、保存方法とか諸々の説明は要らない感じ?」


「大丈夫です!」


「じゃあ白鞘も渡しておくね」


「おぉ!大切にします!」


「メッチャ斬れる研ぎ方してるから取り扱いには充分注意してね」


「研ぎもキョウイチロウさんが!?」


「勿論♪」


「でも…研ぐと…刀身が減って行きますよね?」


「消耗品って言ったら刀が怒ると思うけど…

使用頻度にもよるかな、でも刀だし斬って使ってなんぼだから」


「ですよね〜」( ・´ω`・)ショボーーーン


「サキちゃんにも脇差しあげるよ」


「本当ですか!?嬉しい♪」


「特別製だよ」


「特別製?」


「抜いてみて」


「綺麗♡」


「魔力込めてみて」


「んっ!」

ユラユラと刀身に魔力の流れるのが見える


「どう?刀身を伸ばすイメージで」


「こう?」


「あぁ!?俺の刀と同じくらいの長さに成ってる!?」


「後は、その魔力の刀身で物が斬れるイメージを付与して!」


「はい!師匠!!」


「師匠!?

まぁ良いっか、コレ斬ってみようか?

その刀で豆腐を切るイメージ」


「はい分かりました!

やぁ!」

スパッ!


「はぁ!?石を!?豆腐みたいに斬った!?」


「うん♪斬れるイメージが完璧だね」


「豆腐を切るイメージでって言われたから…

師匠の刀!?凄っ!」


「今まで通りキョウイチロウで良いよ」


「いえ!師匠と呼ばせていただきます!!」


「じゃあ、アンナがジーパングォで修行してるから一緒に修行してみる?」


「アンナさんって姫騎士アンナさんですか!?

キョウイチロウさんの元に居るんですか!?

どう言う事ですか!?

十傑が減って五指が姫に付いて行ってしまったとジークさんから聞かされましたけど?

キョウイチロウさんの所に!?

何で!?( ; ゜Д゜)

えぇ〜!?じゃあキョウイチロウさんの子供ってアンナさんが産むの!?

妊婦なのに修行!?」


「えっと( ̄▽ ̄;)アンナは産まない」


「キョウイチロウさんと誰が結婚して誰が産むんですか!?セイラさん!?」


「結婚式を上げたキョウイチロウ様の嫁はわたくし達ですわ」

指輪を見せるセイラとラティ


「(。=`ω´=)ぇ?二人?多重婚?お二人は?妊婦さんなの?」


「斯々然々!!!!」


「42歳で童◯なのに…

九歳児に若返って…

バンパイアを行為無しで六人孕ませた…」


「意味わかんねぇ!」


「ケンイチがパニックになるのも分かる…

キョウイチロウさん…

コッチに来て数ヶ月…

私達がただレベル上げしてるだけの期間に何してんのよキョウイチロウさん?

シルキー仲間にして、殺されて、復活して、キキーモラ仲間にして、バンパイアロード達魔王軍に手足を斬られて殺されかけて、その敵であった純血種のバンパイアロードと、その娘と息子を仲間にして、娘の部下のバンパイア全員仲間にして、ミノタウロスに足を食べられて!?そのまま仲間にして、ジーパングォで天孫降臨!?

ジーパングォに行く途中で海賊を仲間にして海賊船を近代改修して此処に来た?

多重婚してて子供が居るのに◯貞って

ハインデルの姫騎士アンナ様まで従者にして…

濃すぎる!波瀾万丈が過ぎる!

かなり端折はしょったけどハーレム王確定コースじゃない!」


「…」(・・;)


「主人?私の時は否定するのに黙んまり?」


「ノウェル」


「何その子?その子がキキーモラのノウェルちゃん!?」


「うん、私が一段階種族進化させて神獣まで格上げした女の子だよ」


「可愛いぃ♪」

近付くサキとミズキに対して


|彡サッ!

|д゜)チラッ

キョウイチロウの後ろに隠れてサキとミズキをチラ見するノウェル


「人見知り!?超可愛いんだけど!」


「私も主人様のハーレムの一員なの」


「キョウイチロウさん!?

ハーレム王!(犯罪者)!確定コース!?」


「いや、ノウェルは百歳超えてるから…

でも…容姿は…アウト…か?

でも嫁では無いし!」


( ゜д゜)じーーーーー

( ゜д゜)じーーーーー


「ノウェル、主人様と毎日…

一緒に寝てるの…

お着替えもしてもらってるの♪

毎朝全裸にされるの」


「キョウイチロウさん!」

「アウトぉ!Σι(`ロ´)ノ!!」


「いや!魔力供給してるだけで!やましい事は何もしてないし!」


「キョウイチロウさん…

一緒に幼女と寝てる時点でアウトです」


Σ(・ω・ノ)ノ

「えっ!?娘と一緒に寝てる感覚なんだけど?」


「まぁ、良いじゃねぇか!

キョウイチロウさんは師匠で

俺達を導いてくれて

武器職人で俺達を強くしてくれて

修行先までも確保してくれた!

それ以上を求めちゃ駄目だ!」


「倫理観の問題」


「良いじゃねぇか!サキ!ミズキ!

キョウイチロウさんは異世界で俺達より超絶ハードな運命を歩まされて!

命掛けで仲間を助けて!

沢山の女性に好意を寄せられても全て放置するのか?断るのか!?

必ず一人を選ばなきゃ駄目か!

沢山の女性がキョウイチロウさんに好意を寄せてくれてるのに、一人だけ選んだら後は絶対応えちゃいけないのか!?

殺されかけたんじゃねぇんだぞ!一度殺されてるんだぞ!生き返っても殺されかけて!

お前たちだったらどうなんだよ?

心折れず!色恋沙汰もかなぐり捨てて!ただ魔王討伐だけに全てを捧げる事が出来るのか?

キョウイチロウさんに、それを強要するのか?

その権利がお前たちにあると?」


「それは…」


「自分達が無理な事をキョウイチロウさんに押し付けんなよ!」


「もぅ!分かったよ!」

「分かったから!」


「分かれば!良し!

って事でキョウイチロウさん!今から師匠と呼ばせていただきます!」


「ケンイチ君ありがとう♪

でも…その流れで師匠になるのね( ̄▽ ̄;)」


「つきましては!ジーパングォでの修行先のアポをお願いしたく!」


「あぁ、アンナと石川五右衛門殿に伝えておくよ」


「はぁ!?石川五右衛門!?

姫騎士アンナ様の師匠は石川五右衛門さんなんですか!?」


「真空波みたいな斬撃、神居かむいの使い手だよ♪」


「キョウイチロウさんも使えるんッスか!?」


「更に上位の衝撃波を纏った神居(改)が使えます!」


「パねぇ!

皆!凄い師匠に巡り会っちまったぞ!しかも同郷!」


「うん♪少し明るい展望が見えた気がする」


「だな!」


「キョウイチロウさん、修行先の件!よろしくお願い致します」


「ハヤト君もやる気だね?」


「はい!頑張りますよ!」


「じゃあ!キャプテン!聞こえてる?ヒルダにジーパングォへの連絡頼めるかな?」


「私も聞こえてるよ!帰ったらご褒美頂戴!」


「分かった!欲しい物を決めておいて!」


「子種!」


「それは…」


「キョウイチロウさん…誰ですかヒルダって?

又、別の女性にも手をだしてるんですか?」


「やめろサキ!又!繰り返しで!エンドレスに成っちまう!」


「はぁ〜

そうですね42歳のキョウイチロウさんに17歳の私達が倫理観を問うなんて、立場が逆ですから…」


「キョウイチロウ様…

同郷の女性達は…その…何と申しましょうか…」


「手厳しいですわね…

流石、日本人女性と言ったところでしょうか?」


「まぁそれは (ノ・ω・)ノ⌒°畄

取り敢えず置いておこう!今回の本命に行こうか

ルドウィン案内を頼む!

じゃあね皆んな!修行頑張って!」


「かしこまりました!此方ですキョウイチロウ様!」


「うん!ありがとうキョウイチロウ師匠!」


「師匠…その言葉…慣れないな」


「師匠は師匠だよ!慣れてもらうしかないわ」


「善処します」

勇者一行と別れて別移動を開始するキョウイチロウ達

暫く進むと…


「此方です」


「何かの部屋の扉ッポいね」


「キョウイチロウ様?扉には取手も何も有りませんがどうやって開けるのでしょう?」


「(-ω- ?)んーーー?鍵と言うか…

何だろ?結界みたいな感じ?

天照大神さま?どう思われます?」

勾玉を通じて通信を心みるキョウイチロウ


「妾に連絡をして来たと言う事はソッチ系かの?」


「ですです」


「フム( ;-`д´-)確かに感じるのぅ」


「でしょ?神の息吹と言うか…

怒りみたいな感覚ですけど」


幾重いくえにも結界が張ってあるようじゃな…

門番的な奴はらんのか?」


「何も居ませんね…しっかし…何処かで見た作りの扉だな?何処だろ?」


「私のしつけ部屋に似てますわね」


「ルイーズの!?あぁ!確かに!お仕置き部屋の扉と酷似してる!」


「えーと…全部は解除出来ませんわ」


「ルイーズ、ワシの教育部屋とも酷似しておる!

お前が無理な解錠はワシが出来そうじゃ!」


「あぁん♪アナタ!最高です!惚れ直しましたわ!」


「ワシに惚れ直す前にキョウイチロウ殿を墜とせ」


「其方は勿論♪随時進行中ですわ♡」


「何だか不穏な会話がされてる気がするが…

先ずは解錠だな?

部屋の中は間違い無くお仕置き専門の場所でしょう…」


「そうですわね私と旦那の部屋と同じ解錠方法で開けられると言う事は…」


「でも?中から感じるのは神の息吹なんだよねぇ〜

音声ガイダンスさんって神なのかな?

んでもって何で閉じ込められてんの!?」


「キョウイチロウ殿!開きましたぞ!」


「ありがとうセバス、ルイーズ、お疲れ様!ご褒美は望みの物を!」

(*゜▽ ゜*)パァー

「聞きましたか!?アナタ!?」

「おぅ!しかと聞いたぞ!」


「開けるよ…」

ルイーズとセバスチャンが開錠した扉の先には…


「なっ!?!?手足を縛られて鎖で繋がれて椅子に座らされた女性!?

何コレ!?酷すぎる!食事は!?排泄は!?

拷問!?にしては!あまりにも酷い!

一体誰が何の為に!?」

近づこうとするキョウイチロウ


「待たれよキョウイチロウ殿!」


「(。=`ω´=)ぇ?」


髪の毛を抜きコウモリに変えるルドウィン

「行け!」


バリバリバリ!ビリビリビリ!


ビクゥッ∑(OωO )!?「何ぃ!?」


「これは…」


「何?何?ルドウィン?どう成ってる!?」


「私も聞いただけで、見るのは初めてですが…

多分、神の雷かと」


「はぁ!?こんな風に女性を拘束して!

神の仕業!?

一体全体!何をしたらこんな酷い目にあうんだ?

この人が一体何をしたって言うんだ!?

侵入者に対して神の雷を落としたら死ぬでしょ!?

此処までされる罪人つみびとなの?

ちょっと鑑定してみるね…

(-ω- ?)んっ?鑑定阻害?

鑑定貫通…

んん?この人…」


「ミヤザキケンイチのレベルが上がりました」


「あぁ!?この人!音声ガイダンスさんだ!」


「フム( ;-`д´-)…」


「天照大神さま?聞こえますか?何とかなりませんでしょうか?」


「少し、荒療治に成るやもしれんが…」


「助けられるんですか!?」


「キョウイチロウよ!部屋ごとアイテム袋に入れられんか?」


「アイテム袋に!?」


「もしくは、ルイーズ達のドレスルームか…いや…

キャプテン・ウェイの造船ドックが妥当か?」


「神の雷の範囲外に出すと言う事でしょうか!?」


「それが可能ならば或いは、しかし荒療治ぞ?

相手は異世界の神!其奴そやつが拘束した者を連れ出すのだ!敵に回すかもしれん!」


「こんな拘束!酷すぎる!助けるの一択でしょ!」


「セイラ!部屋ってアイテム袋に入れられるの!?」


「ハインデルの秘宝にそういった物が有るとだけ聞いた事が有りますが、実物は…」


「くっ!?無理か?でも助けたい!

一体、イツから縛られてるんだ!?

今直ぐ助けて抱きしめてあげたい!

人の温もりを感じさせて上げたい!

もう大丈夫だよ!って言って抱き寄せたい!

この人のやり場の無い怒りの感情を0(ゼロ)にしてあげたい!」


音声ガイダンス、性別女性の両目から止めどなくしたたる涙の雫


「天照さま!私の種族進化は無機物もイケると言う事が船で分かっています!

部屋ごと進化させて私の領域にしてしまえば!

部屋の所有権は私!神では無くなるのでは?」


「おお、その手があったか!?

いや!部屋は種族ではあるまい?

船は種類が有るから進化出来たが内装は変えられても部屋は、あくまでも部屋にすぎぬ故、進化となると…

それならば…

キョウイチロウの異世界圃場のスキルで部屋を場所として認識させてキョウイチロウの圃場にしてしまう事は出来ぬか?」


「それなら!出来そうです!」


「それで、いこうぞ!」


「流石は天照さま!」


「しかし覚悟せよ!キョウイチロウよ、魔王を敵に回し、異世界の神をも敵に回すのだぞ?」


「先程も申し上げた通りです!

こんな拘束して身動きが取れ無い状況に追い込んで!

一体全体!何の咎で、この人は此処までの仕打ちを受けなくてはいけないんですか!

異世界の神だろうと関係ありません!

女神アルベリアさんは私が助けます!」


「ならば良し!妾も全身全霊を持ってキョウイチロウを助けると約束しよう!

(-ω- ?)んっ?

キョウイチロウ!!!???

今、サラッと爆弾発言したよな!?

音声ガイダンスさんではないのか!?」


「拘束部屋を私の圃場に!異世界圃場!」


音声ガイダンス(女神)

「最高神の反省部屋がキョウイチロウの圃場に…変わ…り…ました…」

音声ガイダンスの手足の拘束が消え、座っていた椅子さえも消え…

部屋一面は花畑と成った


「よっ!」

音声ガイダンス(女神)を支えるキョウイチロウ


数分後…


髪の毛を優しく手櫛を使い撫でられる感覚に目を覚ます音声ガイダンス(女神)


音声ガイダンス(女神)を膝枕して正座するキョウイチロウ


その手櫛で髪の毛をとくキョウイチロウの手を両手握り己が頬に当て、その温もりを確かめる音声ガイダンス(女神)

「温かい、そして…優しさが手から伝わる、心安らぐ手…今、私、幸せです♪

ありがとう私の愛しい人、キョウイチロウ様…」


「起きたかい?女神アルベリア?そろそろ足も痺れて来たから、起きられるかい?

私が愛しい人って何?」


「んっ♡キョウイチロウ様が此方に来てからずっと見てました♪貴方が来るのを待ってました♪」

キョウイチロウに促され、名残惜しそうに手をはなす女神アルベリア


「綺麗な、お花畑♪同じ場所とは思えませんね

キョウイチロウ様♡助けて下さりありがとうございます」

深々と礼をする女神アルベリア


「いえ、普通に当たり前の事を当たり前のようにしただけです」


「神の雷がトラップにしてある、最高神の反省部屋を花畑に変えられる人が普通ですか?」


「はい!キョウイチロウ様ですから普通ですわ

と言うか音声ガイダンスさんは、女神アルベリア様でしたのね?

そして聞き捨てならない!愛しい人とは?どう言う意味でしょう?」


「セイラ!?何か?怒ってる?」


「何でもありませんわ!わたくしだってキョウイチロウ様に膝枕なんてして貰った事なんて無いのに!

それに!わたくしと出会う前からの知り合いとか!聞いてませんわ!」

頬を膨らませ怒りを露わにするセイラ

それを人差し指で押すキョウイチロウ

「プー」

空気が漏れて変な音がする


「んもぅ!キョウイチロウ様!今度、絶対!絶対!膝枕して下さいませ!

それで今回の件は見逃しますわ!

それと女神との関係を詳しく教えて頂きたいですわ!」


「(-ω- ?)んーー?足が痺れるからヤダ!

そして女神…知り合いじゃ無い!

私は女神アルベリアは別に愛しく無い!」


「酷い!聞きましたか?ラティ!キョウイチロウ様が酷いんですよ!」


「…」


「何か、仰って下さいまし…」


「…」


「ラティ!?貴女!キョウイチロウ様に何かして貰ったのですか!?ズルい〜!何をして貰ったのですか!教えなさい!って言うか教えてぇ〜!!」


「知ってるくせに…」


「寝所での、あの件ですわね!あぁ〜!!!」


「貴女…本当に鋼鉄の処女と謳われたセイラですの?

別人じゃありませんか」

驚きの表情でセイラを見詰める女神アルベリア


「これが素のセイラだよ♪可愛いでしょ?」

(*≧艸≦)


「まっ!?キョウイチロウ様!?今!わたくしの事を何と!?何と仰いましたか!?

もう一度!もう一度お聞かせ下さいまし!

今一度お願いします!」


「んもぅ!お花畑効果かよ!セイラ!グイグイ来すぎだって」


「キョウイチロウ様♪この度は私を解放して下さり誠にありがとうございました♪

つきましては貴方に私の加護と恩恵を授けます」


「はい!?(。=`ω´=)??」


「ステータスを見て下さい、もう音声ガイダンスは喋ってはくれませんわ」


「ステータスオープン!

ビクゥッ∑(OωO )!?女神アルベリアの加護!?

鑑定で見たけど本当に女神アルベリアなんだね」


「初めまして♪この世界の最高神、女神アルベリアと申します♪

今後ともよろしくお願いいたしますわ」


「今後とも?」


「はい♪今後とも」


「どゆ?事??」


「これから私はキョウイチロウ様に嫁として付いて行くって事ですわ♪」


「(;゜д゜)アッ…えっと…挨拶が遅れました私…キョウイチロウと…」


「思考が追いついて無いみたいね」


「とりあえず女神が私に嫁として付いて来るって話しは後回しにして…

どうして囚われてたんですか?

それとこの世界の最高神なのに最高神の反省部屋に閉じ込められるって?誰に?誰が最高神で何処の?最高神が閉じ込めたの?

えっと…えっと…

はい???」


「パニックね( ̄▽ ̄;)」


「分かり易く女神アルベリアの状況説明を」


「そうね…キョウイチロウ様は私の事は敬わず名指し呼びなのは何故?」


「この異世界を魔王の脅威から守りもせず、放置してたからに決まってるじゃん!」


「だって!しょうがないじゃん!お父様が私の素行が悪いからってあんな所に閉じ込めるんですもの!」


「女神なのに素行が悪いの!?駄目神じゃん、堕女神?駄女神?」


「私の扱い酷くない?解放したら優しく抱きしめてあげたいって言ってた事に対して実行を要求しますわ!」


「はいはい!ヨシヨシ♪」


「ぞんざい!!」


「キョウイチロウ様!先ず私の話しを聞いて!」


「( ´・ω・)⊃旦 スッ

先ずはお茶を、どぞ」


「ありがとう…千年ぶりの水分ね…美味しい♡

ってそうじゃなくて!聞いて!

キョウイチロウ様、私の素行が悪いって言うのは最高神である父の一方的な言い分な訳!

それで私を千年もの間こんな所に閉じ込めて!

何かするにも出来る訳ないじゃありませんか!」


「最高神の父?

えーと…鑑定…フムフム…

最高神の父が居て、この世界の統括管理者が女神アルベリア、んでもってこの世界の人族に最高神として崇められている…と

それはステータスを見て分かったけど、何で拘束されてたの?」


「んーー

分かり易く説明すると…私、女神アルベリアが管理するこの世界では私が最高神

父である最高神が管理するのがキョウイチロウ様が居た世界と、この異世界と平行線上にある無数の平行世界って感じかな?

各世界はたまに交わる時があって、その時だけ別の世界から干渉出来て人の行ききがあるの」


「その周期で私が此方の異世界に強制召喚されたと?」


「キョウイチロウ様や風魔小太郎達はイレギュラー的な存在かな?

キョウイチロウ様は私を解放する特別な存在として転移して来てるから異世界の神の恩恵は、ほぼ無くて、だから自分の居た世界のスキルばっかりで属性無しでしょ?

キョウイチロウ様は私の為にこの異世界に来たと言うか私の願った結果みたいな感じですわ

そして私を解放してくれた事実が全てを物語っています

私は千年もの間、ここに閉じ込められ世界に干渉出来ませんでした、その間にこの世界は危機的状況に

それを憂いて助けを求めて何が悪いのですか?」


「いやいや!私は勇者召喚に巻き込まれた形でしょ?

女神を助ける為に異世界転移して無いでしょ?」


「女神が自身を解放出来る人材を願った!

そしてキョウイチロウ様が私を救った」


「やっぱり貴女とは相慣れない」


「何故です!?」


「この世界の安寧を願っている事は分かりましたが、此処は反省部屋ですよね?何をしたんですか?先ずお父上に反省しましたので二度としませんと謝罪して解放して貰うのが筋って物でしょ?

怒りを募らせ、強引に解放してくれるだろう私を呼び寄せるなんて!

筋違いだと思いませんか?」


「それ!私がどれほど!この世界を大切にしていたか!私が居ないから!この世界はここまで危機的な状況になってるの!

私さえ居れば…」


「戯けぃ!馬鹿娘が!今一度神の雷を受けよ!…

(-ω- ?)んっ?神の雷で裁け無い?何故じゃ!」


「お父様!?」


「お父様ね、良いよ〜鑑定で見るからぁ〜

……(。=`ω´=)ぇ?鑑定阻害?鑑定貫通!

最高神オーディン…

オデン!?私の世界の一神じゃん!」


「おお!其方そなたはキョウイチロウ殿、お前が娘を解放したのか?

神の雷が落とせない場所を作ったと言う事だな?

相変わらず異世界に来てからと言うもの規格外行動を取り続けておる者よ、合点がいったが、

それと、娘の解放は別問題!

娘を!女神アルベリアを此方に渡して貰おう!」


「チョット待って下さい!又、拘束するんですか!?」


「致し方無き事…」


「一体全体?女神アルベリアは何をしたと言うんですか?」


「その世界への過剰干渉じゃ」


「あぁ…何と無く分かりました…

天界への転移門がある此処へ繋がるゲートを勝手にハインデルに設置したり、ジーパングォと繋げたり、ポンポン加護を与えてたり、人族に恋したり、だから風魔小太郎さん達は不老なんですね…」


「キョウイチロウ殿は察しが良すぎる!?洞察力も規格外じゃな…

その通りじゃ!

管理者権限の乱用!

最高神はあくまでも私で有るのにも関わらず自らを最高神として崇め奉らせた事によりその世界の私への信仰力は地に落ちた…」


「あぁ〜

そして女神アルベリアは反省部屋に隔離されても反省せず最高神である父親に対して負の感情を募らせて、神聖値が中立まで下がってしまったと

( ゜д゜)じーーーーー

それとですね、ステータス異常は『怒り』状態なので正しい判断が出来なくなってますね…

でも…あの拘束は酷すぎると思いますよ」


「∑(O_O;)え!?アナタ!?ステータス隠蔽の私スキルを貫通して見てるの!?あり得ないんだけど!」


「状態異常でまともな判断が出来ない人のステータスなんて簡単に見れるでしょ?

性癖の欄まで丸見えだよ…」


「普通、簡単じゃ無いわよ!性癖欄!?酷い!お嫁に行けない!キョウイチロウ様!責任取って私を貰って下さい!」


「(*≧艸≦)相変わらずですわねキョウイチロウ様は」


「だな、流石と言うか…女神相手にステータス鑑定を簡単と豪語するとは

して女神の性癖とは?詳しく教えて頂けますかな?」


「イヤぁぁぁぁ!」


「(-ω- ?)んっ?セイラ?ルドウィン?私?何かおかしな事を言ってる?」


「無自覚にわたくし達の主人は凄い人だなってルドウィン様と感心していた所ですわ」


「キョウイチロウ殿?」


「どうされました?オデン?」


「オデンはやめてくれ」


「かしこまりました

どうなされましたかオーディンさん」


「ワシの我儘を聞いてはくれぬか?」


「神聖値が中立になってしまった女神は、女神としての権能を失いつつある、そこで私に預けて再教育をお願いしたい…と…?」


「キョウイチロウ殿!?察しが良すぎて怖いくらいじゃぞ!」


「キョウイチロウ様!?今!私の神聖値が中立まで下がっているっておっしゃってましたわね?」


「はい」


「アナタは幾つなの?」


「えーと…神聖値は上限MAXカンストです」


「はぁ!?人としての神聖値の上限領域は90が上限で100なんてあり得ませんわ!」

素っ頓狂な声を上げる女神アルベリア


「私は貴女方が言う所の異世界の神々の祝福を受けて恩恵を頂いていますので」


「私の神聖値は中立まで下がってしまっている…

うーーーーーん…」


「キョウイチロウ殿!何卒!娘をお願い申す!

その見返りと言っては何だが、神聖値の上限突破をしてやろう」


「上限突破?先ずは私の崇める第一神にお伺いを立てないと」


「聞いてくれ!」


「天照大神さま?オーディンさんの娘さんの教育をお願いされちゃいましたけど、どうしましょう?」


「良いと思いますわ」


「理由をお聞かせ頂いても?」


「現在キョウイチロウの神聖値は人族の最高数値である90を超えて神聖値MAXの100ですよね?

それを上限突破すると言う事は?」


「更に上の段階に進む、神となる為に必要な事であると?」


「そうです上限突破して神聖値を上げる事により神の領域に近付くという事ですわ」


「えーと…

私に生きて居る内に神の領域に到達せよ…と…?」


「ウフフ♪八百万の神々には数多くの人から崇められて死後、神に至った者が多く居ますが、生きている内に神に成った者は居ませんわ

妾、ワクワクして来ちゃった♡ウフフ♪」


「天照さま!ワクワク♪ウフフ♪じゃありませんよ!」


「キョウイチロウ殿、其方の神の裁決は取れたようじゃな、お礼じゃ受け取るが良い」


女神アルベリア

「キョウイチロウ様が…

オーディンの加護を受け、その恩恵にて神聖値の上限突破を取得しましたわね」


「キョウイチロウ様♪キョウイチロウ様♡

私を女神アルベリアをアナタのお嫁さんにして下さいませんか?責任取って!」


「嫁!?さっきから責任とか急な話しだな」


「そそ♪」


「最高神の娘である女神様を嫁とか!無理でしょ?」


「良いの!こんな所に千年以上閉じ込める父なんて知らないわ」


「そんな!?勝手に決めて良い事じゃ無いでしょ!?」


「いえ、私が閉じ込められていた間に魔王は勢力を拡大して…今やキョウイチロウ様が居なければ人族は滅びの道以外の選択肢はほぼ無い状態まで追い詰まれたでしょう

私が不在なばかりにこんな事態に…

キョウイチロウ様!私はアナタへの協力は惜しみません!

先ずは!従者にして下さい!そしてこの愛おしき世界をお救い下さい!」


「オーディン様ぁ

貴方の娘さんがとんでもない事を口走ってますけど!どう考えてもおかしいでしょ?

鑑定!あぁ〜

しかも状態異常、恋慕ってなんですか!?」


「はぁ〜」

深いため息を付くオーディーン


「何ですかそのため息は!?まるで今回が初めてじゃないみたいじゃないですか!?」


「モテる男はツラいのぅキョウイチロウや

妾、嫉妬しちゃう」


「もぅ!天照さままで私を揶揄わないで下さい!

貴女様は私に恋してないでしょうに!」


「キョウイチロウが神に成ったら恋しちゃうかもよ?」


「又!そんな!ご冗談を!」


「ウフフ♪」


ギュッ!!


「うわ!?ラティ!?セイラ!?皆んな!?

そんなに抱き寄せられたら痛いって!」


「いくら天照大神さまでも!キョウイチロウ殿は渡しませんわ!

キョウイチロウ様はわたくし達と来世も添い遂げると約束して下さったのです!

高天原で天照さまとラブラブ♡チュッチュッ♡な新婚生活なんて許しませんわ!」


「あらあら♪微笑ましい事、ウフフ♪

皆、キョウイチロウの魅力にメロメロと?

でも、キョウイチロウが神に至る存在と成ったとしても信仰対象と成るだけで魂は輪廻致しますわ

ですから安心なさい♪」


「天照さまもご冗談を言われるのですね…」


「真に受けたかぇ?キョウイチロウは可愛い使徒ではあるが、妾と釣り合うには未だ未だよのぅ

ウフフ♪」


「天照さま!お戯れが過ぎまする!

本来なら!こんな幸薄顔の私がモテるなんてあり得ない事なんです!

実際にセイラは初見で私をガン無視で無表情!興味無し!私の一方的な一目惚れ!

ラティは!私の魔力に当てられて自我を失った!

私の魅力ではありません!」


「まっ!待って下さい!?そんな事は!…」

「なっ!?そんな事は!…」


「心当たりがあるでしょうに」


小声

「初見のわたくしはあんな感じでしたけど…

今は大好きなんだからしょうがないじゃない…」

「過去を蒸し返すなんて旦那様は意地悪ですわ…

でも、もぅ片時も離れないと決めたお方!魔力に当てられた時とは既に違う感情が私の心を満たしていますわ…大好き…」

ラティ、セイラ、小声で話すもお互いに聞こえてしまい…赤面する二人


「ウフフ♪本当に微笑ましいのぅ…

だがキョウイチロウよ姫騎士アンナは会って早々にこの方と結婚する事に成る!と身体中に電流が走り恋に落ちたと申しておったが?」


「それは…一時の気の迷い!勘違いです!

あの時アンナは17歳!私は42歳のオッサンですよ!恋の筈がありません!ましてや添い遂げるなど!あり得ません! 」


「アンナよ…

お前の一途な恋心に対してキョウイチロウはこんな酷い事を言っておるぞ」


「キョウイチロウ様の馬鹿!…

馬鹿!馬鹿!馬鹿!…

。゜(゜´Д`゜)゜。うぇーーーーーーん!!

国を捨て、キョウイチロウ様に付いて来た私がキョウイチロウ様に気の迷い、勘違いと、言われたら何処に帰れば良いのですかぁ〜

うぇーーん。゜(゜´Д`゜)゜。」


「キョウイチロウ…

酷い奴よのぅ、アンナの恋心を弄ぶとは…

ゆく先は高天原ではなく地獄…であろうな…?」


「んもう!分かりました!責任を取りますから!」


「そんな、投げやりに認知するなんてイヤ!」


「ほぉ〜ら!アンナが拗ねたぞぃ!

どうするキョウイチロウ?彼奴あやつは今、お前の為に強く成ろう、肩を並べて共に戦うんだ!と気を張って師匠である石川五右衛門の元で再修行中ぞ?

その気持ちを、恋心を、健気な女子おなごの思いを蔑ろにした罪は万死に値する

女神アルベリアよジーパングォのアンナを此処に寄越せるか?

オーディンよ過剰干渉などと野暮は申すなよ!」


「娘をお願いする立場故ゆえ、致し方あるまい…

我もただの一人の親、と言う事か…

不死龍ドノヴァンが使えて我に使えぬ道理は無かろうて、転移ゲートオープン!

姫騎士アンナよ入るが良い!」


「は…い…」

恐る恐るゲートに入るアンナ


「ブワッ。゜(゜´Д`゜)゜。キョウイチロウ様!?」


「アンナ!?」


「キョウイチロウ様」


「はいはい」


「キョウイチロウ様ぁ」


「私のお嫁さんになってくれる?」


「は…い…

そのお言葉…お待ちしおりました…」


「うん…待たせてごめん…大切にするから…」

優しく抱きしめて耳元で囁くキョウイチロウ


「愛してる」

ギュッ…更に力を入れて抱きしめる…


「キョウイチロウ様ぁぁぁ。゜(゜´Д`゜)゜。私もぉ!私も!一目見た時からお慕い申し上げてましたぁ!

うぇーーーん」

ギュッ、ラティが二人を抱きしめる

ギュッ、セイラが二人を抱きしめる


「セイラ?ラティ?」


「姫さま…これからもよろしくお願いしますわ」

「姫さま…共に幸せになりましょう」


「セイラぁ!ラティィ!。゜(゜´Д`゜)゜。うえーーん」


「そんなに泣いていたら可愛いお顔が台無しですわよ、さぁ涙を拭って下さいまし」


「セイラだって!泣いてるじゃありませんか!」


「さぁさぁ」

ラティに促されて…


「ちーーーーん」

豪快に鼻をかむアンナ


「ウフフ♪」「ウフフ♪」「ウフフ♪」


「締まりませんわね( ̄▽ ̄;)」


「ってか?何でセバスまで抱き付いてるの!?」


「私も主人殿を身近に感じたく…」


「ならば我らとて同じ!!!」

バンパイア集団がキョウイチロウの周りに集まる

ワラワラワラワラワラ

「ひぃーーーー」


( ゜д゜)じーーーーー

その光景を羨ましそうに見詰める女神アルベリア


「キョウイチロウ、筋違いは重々承知しておる、

何かとヤラかす娘の教育を親である私がせず、お主に任せる事を許して欲しい」


「アンナと会わせて下さり誠にありがとうございました、娘さんの事はお任せ下さい」


「女神とはいえ、神聖値が中立まで落ちて堕天寸前の娘であるがよろしく頼む」


「任されました、皆、少しどいてくれるかい?」

名残惜しそうにキョウイチロウから離れる面々


「おいでアルベリア」


「は…い…」

恐る恐る


「強制種族進化三段階!」


\\\└('ω')┘////フォーー!


「何と!?神聖値が100に!?」


「オーディーン様、娘さんに貴方様の加護を」


「フム( ;-`д´-)女神アルベリアへ加護を授ける」


\\\└('ω')┘////フォーー!?

「神聖値が上限突破しましたわ!」


「何と規格外な男よ」


「(=`ェ´=)フフフ

流石はキョウイチロウ様♪最高神様を感嘆させるとは」


「何故?セイラが得意気!?」


「オーディーン殿?二つご質問がございます」


「キョウイチロウが臣下のバンパイアロードのルドウィンか?何じゃ?」


「女神アルベリア様は我らの世界の最上位存在でしだが今やキョウイチロウ様の方が神聖値も高く

女神をも従者にしてしまいました

この世界でのキョウイチロウ様の位置付けとは?

如何なものになるのでしょか?」


「キョウイチロウが、その世界の統括管理者に成ったと言う事じゃ」


「では!?キョウイチロウ様は!?

我らの世界の最高位の存在に成られたと言う事でしょうか?」


「然り」


「と…?言う事は?この世界の一柱に?」


「それは違うぞルドウィンよ、あくまでも最上位と言うだけじゃ、柱は女神アルベリアである」


「それを聞いてホッと致しました

ありがとうございました」


「お主の懸念も分かる!

キョウイチロウがこの世界の神と成ってしまうと柱のバランスが崩れるのではと考えたのであろう?

確かにキョウイチロウは既に信仰対象と言っては過言では無いほどの人心を掌握しておるが、あくまでも人としての器の範疇じゃ

キョウイチロウはキョウイチロウだ安心せよ」


「ありがとうございます」


「キョウイチロウが神の頂きまで昇ってしまうと不死に成る

可愛い従者との来世がなくなるからのぅ」


「フハハハハハハ!

全てお見通しですか!?流石は最高神さま」


「して?もう一つは?」


「はい、この世界の最上位存在であった女神アルベリア殿を従者にしたと言う事は、他の柱の神々も臣下に成ったと見てよろしいでしょうか?」


「そうじゃな…

取り敢えず呼び寄せる故、暫しまたれよ

風を司るシルフィールド

水を司るアクア

土を司るアースよアルベリアの元に顕現せよ!」


三柱はこの世界の四方に位置する塔の頂きに住むとされる神々である


虚空から顕現する三人

「お呼びに預かり風の神シルフィールド参上致しました」


「お呼びに預かり水の神アクア参りましたわ」


「お呼びに預かり土の神アース参りましたわ」


此度こたび其方そなたらを呼んだのは他でもない

別の世界から来たキョウイチロウ殿を教育者として我が娘である女神アルベリアを預ける事となった

この世界の統括管理者はキョウイチロウと成ったが其方達は未まで通り頼む」


「オーディン様」


「フム、何じゃシルフィールド」


「此度の魔王は過去に例のない前代未聞の強者です我らもキョウイチロウに加護を与えてもよろしいでしょうか?」


「フム、女神不在の間、お前たちには迷惑をかけた

要求を飲もう」


「英断に感謝を

では、キョウイチロウ、其方に私風の神であるシルフィールドの加護を」


「お気遣いありがとうございます」


「じゃあ私達も水のアクアよ♪よろしくねキョウイチロウ、貴方に加護があらん事を

土のアースだ、キョウイチロウ、この世界をよろしくお願いします、加護を授けます」


女神アルベリア

「キョウイチロウ様が私の加護に加えて風のシルフィールド、水のアクア、土のアースの加護を受けましたわ」


「あの?ルドウィン?色々と心配してくれてありがとう」


「滅相もございません!

キョウイチロウ様が天照さま第一主義ならば!

我らはキョウイチロウ様第一主義!

ゆえに今後のキョウイチロウ様の行く末を心配するのは臣下として至極当然」


「嬉しいよルドウィン

お前が居てくれて本当に助かってる、今後ともいたらない私の補助をよろしくお願いします」


ビクゥッ∑(OωO )

「私のような臣下に勿体無きお言葉!

身に余る光栄です

元を正せば私めは!魔王軍参謀第一席としてキョウイチロウ殿を屠りに来た者の一人ですぞ!」


「違うよルドウィン、お前は臣下でも元敵でもなくて家族だからね、そこん所は間違えないように」


「キョウイチロウ殿(ノω・、)

まるでこの世の春がいっぺんに来たような気分にございます」


「大袈裟」


「キョウイチロウ様?私も従者になりましたが…

あの…その…嫁で、家族でよろしいでしょうか?」


「(-ω- ?)んーー?

アルベリアは未だ早いかな」


「えぇ〜!?何故です!?」


「教育期間中だから駄目

私の従者で、私の加護が無いと神聖値は中立だよ?

半人前でしょ?私の恩恵無しに自立出来た時に臣下に迎えるよ」


「がっ、頑張ります!

あの…その…嫁にと、の件は?」


「今は未だ私からの魔力供給がないと駄目駄目な赤ちゃん状態だから、それも自立出来たら考えるよ」


「考える…確定事項じゃ…無いんですね…

( ・´ω`・)ショボーーーン」


「そうだね…この世界に過剰干渉した分を清算してからだね、

先ず私達はジーパングォに帰るから風魔小太郎さん達にかけた不老の解除を」


「分かったわ」


「…」


「かしこました!!

そんな目で見ないで!」


「うん、今後ともよろしくアルベリア」


「うん♪よろしくね」


「…」


「此方こそ、よろしくお願いしますキョウイチロウ様…

だから!そんな目で見ないでよぅ」


「スマンのぅ

キョウイチロウ…」


「私に謝罪の気持ちがお有りでしたら、小さいもので良いので

オーディン様の神の雷を使えるようにして頂けますか?

プチ神の雷と威力を抑えた物で結構ですので何卒」


「なっ!?酷いキョウイチロウ様!」


「( ^∀^)アハハ/\/\/\

キョウイチロウちゃん♪手厳しい!」


「これアクアよ、笑い事ではないぞ!

形上かたちじょうとはいえキョウイチロウは直属の上司に当たる存在に成ったのだ!

お前たちもそれ相応の対応で敬意を示さねばならぬぞ」


「オーディン様の仰せのままに、キョウイチロウ様と呼び上司としてこの世界の統括管理者として扱わせて頂きます」


「えぇ〜!ヤダ!ヤダぁ!私はキョウイチロウちゃんって呼びた〜い!」


「はぁ〜」深いため息を付くオーディーン

「アクアの教育も頼めるか?プチ神の雷は使えるようにする故、許せキョウイチロウ」


「試しても?」


「良い!」


「プチ神の雷!」


────⚡︎)∀゜):∵グハ☆★!?!?


「酷い!キョウイチロウ…様…

神の雷なのに横からなんて…」

ヘタリ込むアクア


「自業自得ですわアクア」

クスクスと笑うアース


「えーと…女神アクア鑑定…貫通…」


「キョウイチロウ!酷くない?

私!これでもこの世界の一柱の神なのよ!

それに!さっきアルベリア姉さんの性癖欄まで見てたって私もなの!?」


『まったく、あの姉にしてこの妹か…

ため息しか出ませんわね、親の顔が見てみたいですわ…

最高神オーディン様…が…

本当にしっかり教育して下さっていれば、こんな子たちに育たなかったろうに』


「アクア!キョウイチロウ様にそんな口をきいて、又、叱られますわよ」


「プチ神の雷!」


「Σ(゜∀゜ノ)ノ キャー!?イヤァァ……!!」

あれ?痛く…無い…???


────⚡︎)∀゜):∵痛っったぁーーーー☆!?★!?


「何で!?ワシ!?!?」


「オーディン様…姉妹の教育放棄の報いですわね

(*≧艸≦)

流石キョウイチロウ様は分かってらっしゃる」

( ^∀^)アハハ/\/\/\


「アース笑い過ぎぞ!」


「だって!アハハハ♪だってそうじゃありませんか!アハハハハ♪

最高神であるオーディン様に手を上げる人族だなんて!アハハハ♪

諸悪の根源に直接鉄槌を喰らわす人なんて初めて見ましたわ!

あぁ〜♪

何だかモヤモヤした気持ちが晴れましたわ

キョウイチロウ様!お願いがあります!私も従者に加えて下さる?」


「アース!

最高神であるオーディン様の加護に加えて!この世界の三柱も従者に成ってしまっては世界のバランスと言うものが!

均衡もへったくれも、あったものでは無いぞ!」

即座に風の神シルフィールドが口を開く


「人族の寿命なんて私から見れば瞬き程の時間ですわ、それくらいの時、支えても差し支えがあるとも思えませんわ」


「それは…そうだが…」


「キョウイチロウ様は自国の神話の神々が信頼を寄せる人格者です、何か問題でも?

シルフィールド?貴方はキョウイチロウ様が力を悪用して堕天すると?」


「世の中、絶対はあるまい…自らでなくとも

キョウイチロウが己が従者を全て魔王に殺された場合…

逆上したキョウイチロウが魔族領で魔王に関する子供も含めて大量虐殺を行う報復に出たら?

それが元になりキョウイチロウが魔王に成る最悪のシナリオは想定しないのか?」


「バッドエンドですわね…

では!私がキョウイチロウ様のそばで常に、はべって監視しろと?

断りますわ!」


「何故だ!?」


「そんな面倒事はシルフィールドがやれば良い

と言うか魔族の一柱である魔王、神の一柱であるシルフィールド!同じ柱なら貴方一人で片付けて来なさいよ!」


「馬鹿な極論が過ぎるぞアース!

 それに私もキョウイチロウの従者と成れと申すか!?

それでは四柱全員!キョウイチロウに絶対服従でないか!

お前がキョウイチロウの動向をつぶさに私に伝え危機的状況時には対象する者が必要となろう?」


「それは神話の神々に頼めば良い事よ!

ですわよね天照大神?大日如来?

見ているのでしょう?」


「ウフフ♪男神シルフィールドよキョウイチロウのもしも堕天しよこしまなる道に進んだ時は全力を持って対象する事を約束しましょう」


「他世界の神に頼むなどと!我らが無能を晒す事と同義ぞアース!」


「大日如来はどうなの?」


「私は異世界の山岳信仰の地での活動が忙しくてな…(;・`д・´)密教曼荼羅の絵描きを育成中、ゆえに関われぬ、許せ」


「我らの世界で異世界の神々が布教活動中だと!?

尚更、頼めぬわぃ!」


「嗚呼ぁ〜(′□`*=*′□`)ああぁ〜!!!!

もう、シルフィールドったら本当に面倒臭いわぁ!

キョウイチロウ様!今すぐ私を従者に!」


「強制三段階種族進化!」


「ウフフ♪(*≧艸≦)ありがとうキョウイチロウ様…

って何!?何!?このスキルの数々は!?

これがキョウイチロウ様の居た世界のスキルなのぉ?」


「いや…コッチの世界ではスキルってくくりになってますけど、向こうの世界にスキルは無くて専門知識だから」


「キョウイチロウ様は…広く…浅く…スキルをお持ちのお方と言う事ですね」


「それも、ちがくて( ̄▽ ̄;)…」


「(-ω- ?)んっ??」


「異世界ショッピングで手にしたただけの知識がコッチだとスキルとして使えちゃうみたいで、此処に来る前にジーパングォで測量士補のテキストを異世界ショッピングで購入したところ…

スキル増えちゃった的な?」


「キョウイチロウ様!貴方!規格外が過ぎますわ」


「過剰な進歩は異世界でも神の怒りに触れる?」


「と言いますか…それは…

人族が協力して神々の領域に手を伸ばしたが故に起きた悲劇ですわ

人が一人で、その全てを成せるなど…

普通ありませんし、あってはならない事ではありますが…

今回は良しとしましょう、何故なら

現在の魔王は、二本の柱を臣下に収めて居ます…

自身を含め三柱

コレは過去に例が無い…

此方の勢力図もシルフィールドが難色を示していますが三柱が揃いました…しかしコレで同等とはいきません

此方の二柱はキョウイチロウ様が教育中ですので若干劣ると見ていいでしょう」


「私達が蝿王バアルと不死龍ドノヴァンより劣ると!?」


「いえ、劣って居なくても貴女方姉妹の二人掛かりで魔王ドンゴロスとやり合えますか?」


「それは無理!」


「即答ですわね…

と言うかそうでしょうね…

それほどに今回の魔王は歴代の魔王と比べ物にならない程の脅威と成っている…

更なる増強が必要不可欠…

となれば此方はキョウイチロウ様にすがる他に手立ては無いと言う結論に辿り着きます」


「魔王軍の海軍には壊滅的な打撃を与えて、此方の海軍力は現在の段階では敵を凌駕しています!

更にと言いましょうか打診中の案件と魔王軍の切り崩しの予定も進行中ですので、ジワリジワリと真綿で首を締めていく計画の真っ最中!

そこに今回再編成を予定しているジーパングォの海軍が加われば、海の制圧が完了します!」


「ほほぅ?しかしキョウイチロウ様が、お一人で全ての交渉事をこなしていたら過労死しますよ?」


「そんなもんはオーディン様の忙しさと比べたら些細な事でしょう?」


「(-ω- ?)んっ?オーディン様は多忙でもしっかりと休養は取られてますわよ?」


「いやいや無理でしょ?」


「何故です?」


「オーディン様もお一人ですよね?

しかも一神であらせられ、他にも並行世界の管理もなされているのでしょう?

世界は球体で常に日が差している場所があり、そこで祈りが捧げられ、要望があがる、監視の目は常に光らせる状態では無いのですか?

寝る暇なんて無いじゃないてすか?」


「いえ、オーディン様は普通に寝間着に着替えて面白いアイマスクをして寝てますわよ

キョウイチロウ様は何か勘違いをなされているようですが?」


「えぇ!?だって世界中で祀られてて、何処かで誰かが起きていて、その人達に神託を下したり、神の啓示を授けたりして寝てる暇なんて無いのでは?」


「オーディーン様は時間停止の神の御業みわざが使えまして、時を止めて寝ていらっしゃいますわ」


「何!?そのチートは!?寝放題じゃん」


「はい、寝放題ですわ」


「こちとら寝る間も惜しんで教材作ったり、木像制作活動にいそしんだり、鍛錬したり、講義したり、更に!更に!交渉したり、増強の為に現地に赴いたりと、多忙を極めると言うのに!!」


「それはキョウイチロウ様がいくら凄い!規格外だ!と言われても多少…?ではありませんが

人族の枠から外れている程度、神の領域には程遠いと言う事ですわ」


「そうですね…数々のスキルがあってもそれは人の枠内…私では大それた神の御業みわざは使えません

でも安心致しました♪

一神教の最高神さまが、過労で倒れないと言う事が分かっただけでも♪一つ心配事が減りました」

晴れやかな笑顔でそう言うキョウイチロウ


「セイラさん?一つお聞きしても?」


「アース様?どうぞ」


「キョウイチロウ様は?イツもあの様な感じでいらっしゃいますの?」


「そうですね…

もっとご自分を大切にと常日頃から申し上げても…

あの有様でして」


「では、我らがキョウイチロウ様の懸念事項を一つづつ潰していかなくては過労で倒れますわね」


「それも…」


「何ですか!?」


「特殊な回復薬をご自分で作られて…」


「はぁ!?何故そこまで!この異世界の為に尽力する事が出来るのですか!?

此処は彼が居た世界では無いのに!?」


「はい…キョウイチロウ様が此方にこられて、未だ一年も経っていませんのに…

この世界を守る為に必死になられていますわ」


「元々、そう言う人なのか?

余程の一角ひとかどの人物に育てられたか?」


「そのどちらも違うそうです」


「ふぁぃ!?どう言う事ですの?」


「はい、キョウイチロウ様は、お国柄と申しておりました」


「国民全体が!?」


「そうです、キョウイチロウ様はジーパングォの殿であらせられる風魔小太郎様が産まれた時代から558年後から来たと仰っていました

まるで犯罪者が居ない善良な人だけの国かと言えば犯罪者は居ますけど、お互い譲り合う精神を幼少期から、親だけでなく地域全体で見守って教育しているようです

その弊害として、あまり主張しないお国柄、故に…

国外で行われるプロパガンダに毎回後手にまわります。」


「ジーパングォの後世…お国柄…

あの国は衛生観念から精神論に社会理念やその他諸々と他国の追従を許さない国ですから納得ですわ」


「後、別件なのですが、わたくしからも一つ質問がアース様にありまして…」


「どうしました?聞きにくい事ですの?」


小声

「はい…」

コソコソ小声

「何ですの?」

「多分ですが、先程アース様がキョウイチロウ様に近付かれた時にキョウイチロウ様が、時間にして1秒も無かったと思いますが少し目を閉じて嬉しそうな反応をしたのをわたくしは見逃しません!

何か特別なキョウイチロウ様が喜ぶ事をされましたか?」

「セイラよ、キョウイチロウ様をよく見ていますわね(-ω- ?)んーーー?多分香りでは無いかと?」

「香り!?」

「そう!彼は本職を庭師と仰っておいででしたわね?」

「はい」

「私は土の女神です、大地の香りを感じたのでしょう」

「キョウイチロウ様は匂いフェチと?」

「いえ、誰しも気付かない内に心安らぐ香りに出会った時に自ずと笑顔に成る程度のものでしょう

キョウイチロウ様は特別な自分の圃場をお持ちとか?」

「はい」

「ドライアドや世界樹に囲まれた時にどんな感じでしたか?」

「それはもう!嫉妬してしまうくらいの見た事も無いような笑顔でしたわ!!」

「でしょうね」

「何故ですか!?教えて下さいまし」

「セイラにお聞きしますわ」

「はい」

「海水浴は何を浴びますか?」

「海水ですわ」

「正解、では日光浴は?」

「日の光ですわ、キョウイチロウ様と何の関係が?」

「此処からが本題ですわ、森林浴は?何を浴びますの?」

「森林…は…浴びられませんわね?(-ω- ?)んっ?

何を浴びてますの!?!?」

「木々が出す芳香成分であるフィトンチッドですわ」

「フィト?…フトン?」

「フィトンチッドですわ」

「それがキョウイチロウ様のお好きな香りと!?」

「キョウイチロウ様が好きかは分かりかねますが心安らぐ香りである事は間違い無いかと」

「興味深いですわ、もっと詳しく教えて…」


「セイラ!小声で喋っていても今、二人しか喋ってないから丸聞こえなんだけど!

私は、匂いフェチではありませんよ!」


「あら?女同士のお話しに聴き耳を立てるとは無粋ではありません事」


「それは…

出来れば私の居ない所でお願いしたく…」


「重症ですわね…」


「何が!?」


「言い換えれば心安らぐ香りをかいでも1秒で満足しなくてはいけない程、気を張っていると言う事!

コレを重症と言わず何と申しましょう!!

セイラ!ラティ!キョウイチロウ様のお花畑でティータイムの準備を!

キョウイチロウ様を強制的に休ませますわ!」


「かっ…かしこまりました!今直ぐ準備いたします…」


「いや…キャプテンを近海で待たせてるし、そろそろエルフの里のミルメールから連絡が届く頃かと…」


「黙らっしゃい!休むのも仕事の内ですわ!」


「アース様?少し強引なのではありませんか?」


「セイラ!では?喫緊でイツ?キョウイチロウ様はノンビリされたのですか?」


「それは…」


「貴女達もキョウイチロウ様の影響を受けた重症者ですね…

今日までどんな生活をしていましたの!?」


「至って普通に」


「キョウイチロウ様の普通は一般的に見て普通ではありませんので!

しっかりとご自覚を取って頂きます!

そんなゆとりの無い生活をしていたら精神衛生上よろしくありませんわ!」


「いや、しかし、魔王は待ってくれません」


「オーディン様!!!」


「何じゃ?」


「キョウイチロウ様の花畑圃場をそのままに貴方様の領域に戻して時間と言う概念だけ止めて下さいませ!

キョウイチロウ様!コレならどうですの!」


「最高神のチート能力!?それなら…」


「決まりです!オーディン様!お願い致します!」


「( ロ_ロ)ゞ分かった」


「キョウイチロウ様!セイラ!ラティ!アンナ!

私達は外で待っていますので存分に休みなさい!」


「休むって何をすれば!?」


「重症ですわね…頭が痛くなって来ましたわ

気を緩めて!何も考えず!何もしない!それだけの事が何故?出来ないのですか!?」


「えーと…ごめんなさい…」


「まったく!その歳まで一体全体どう言った生活を続ければそんな休みの取り方も分からない人に育つのでしょう…」

ブツブツ言いながら部屋を後にするアース達


放置される四人…


「キョウイチロウ様?如何致しましょう?」


「うーん…セイラは取り敢えず足を投げ出して座って」


「はい…」


「よいしょ」

セイラを背もたれにしてセイラの前に座るキョウイチロウ

「後ろから抱きしめて」


「はい〜♡」


「ラティは私の前に足を投げ出して座って」


「は…い…」

足を投げ出し座るキョウイチロウの前に座るラティ

「座りました」


「じゃあ私の足を自分のお腹に絡めて」


「ヾ(*ΦωΦ)ノ ヒャッホゥ♪よいしょ」

キョウイチロウの足を自身の太ももに乗せて絡めるラティ

「私は?」


「身長差が未だあるから…馬乗りで抱き付くのは無理…か…?

じゃあアンナは私の右の太ももを枕にして寝てもらおうかな?」


「よろしいので!?よいしょ♪」

撫で撫で


「完成かな!」


「温かいですわ」「ですわね」「私、今、幸せです」


「私も」


( ゜д゜)ボーーーーーーー



「やっと落ち着きましたか?」

モニタールームで四人を見ていた他の者達


「オーディン様、お花畑の頬を撫でる風や香りはそのままに時間の概念だけ止めて下さいますか?」


「時間にしてどれくらい止める?」


「取り敢えず24時間、あのまま寝てしまっても良いくらいの時間は与えて下さると有り難いですわ」


「分かった!モニターも切るぞ」


「はい」一同


お花畑での時間が一日経過…


「キョウイチロウ様♪起きて下さいまし」


「んぁ!?」( ̄¬ ̄)ジュル「寝ちゃたか?どれくらいの時間が?」


「キョウイチロウ様の体感では一日ですわ」


「実際には?」


「一秒も経過していませんわ」


「うわぁー!?チート!?」


「セイラ!ラティ!アンナ!起きて♪」


「キョウイチロウ様?」チュッ


「キョウちゃん?」チュッ


「キョウイチロウ様?」チュッ


「うぇーーーー!?!?!?寝起きのキッス!?」


「幸せ♡」「私も♡」「わたくしも♡」


「ラティだけ!?何ですの!?その呼び方は!?」


「旦那様の許可は得てますわ♪寝所ではOKと♡」


「ズルいですわ!キョウイチロウ様のそんな固有名称!」


「良いでしょう♪」

ヤイノヤイノ!キャイのキャイの!


「ノンビリ出来たようで何よりよ」


「オーディン様!?ありがとうございます♪

至福の時間でした!殆ど寝てましたが!」


「それ程に疲れておったのであろうて」


「この様なご褒美♪感謝しかありません!

ありがとうございました!」


「良い♪娘達が迷惑をかける迷惑料だと思ってくれ、イツでも来て使える様にしておいてやるでの」


「オーディン様!?

本当によろしいのですか!?」


「問題無い、最早、反省部屋としての利用価値はなくなった!

花畑のまま時間停止も使える様にしておこう、自由に使うが良い」


「ありがとうございます♪」


「だが!」


「だが?」


「大人のチョメチョメ部屋にはするなよ

(。・x・)。」


「そんな!恐れ多い事しません!」


「父上?大人のチョメチョメとは?何ですか!?

そこんところもっと詳しく!」


「あぁ…」


「どうされましたか?オーディン様?」


「いや…何…此奴ら姉妹はこの世界にて人族の信仰によって生まれた存在でな、母が居る訳では無いのだ…」


「だから大人のチョメチョメと言われても分からない…と…?」


「スマン、キョウイチロウ…本当にごめん!

その辺りも教えてやってくれるか?」


「どうすれば子は産まれてますの?キョウイチロウ様ぁ?」


「ある意味純真無垢だからタチが悪い!」


「ねぇねぇ!キョウイチロウ様ぁ」

ニヤ(・∀・)ニヤ


「オーディン様?多分知ってますよ、この姉妹」


「何と、そちらの世界の営みを見ていたと言う事か!?

神にあるまじき覗き行為!」


「キョウイチロウ様ぁニヤ(・∀・)ニヤ教えて下さいよぅ」


「プチ神の雷!」

────⚡︎)∀゜):∵グハ☆〜★

────⚡︎)∀゜):∵グハ☆〜★


「酷い!」

「何で!?」


「はぁ〜

自業自得ですわ、何々ですの貴女達姉妹は?

仮にも統括管理者となられたキョウイチロウ様を揶揄うなど従者に有るまじき行為

その愚かな行いを悔いて甘んじて罰を受けなさい」

深いため息と共に姉妹を悟すアース


「分かったわよ!

キョウイチロウ様は統括管理者で主人!理解しましたぁ〜」

「何故?女神である我らが敬われず神罰を喰らわなくてならないんですの?」


「アクア!未だ分かりませんの!

キョウイチロウ様!お願いします!」


「イヤぁ!分かった!分かりましたぁ〜!だからプチ神の雷はやめてぇ!」


「アースさん?

二柱…此処に置いていっても良いかな?」


「オーディン様のように拘束してですか?」


「それは可哀想だからしないよ」


「待って!置いて行かないで!キョウイチロウ様!」

「私も!いくら綺麗なお花畑でも時間が停止した此処に置いて行かれたら…」


「キョウイチロウ様…

では私のドレスルームの一室にてしつけなさいますか?」


「取り敢えず同行を許すか…

愛情を持って接しないと教育にならないから…」


(*゜▽ ゜*)パァー

「キョウイチロウ様♪ありがとうございます」

「しょっ…しょうがないから付いて行ってあげるわよ…」


「君たち?愛情の裏返しは?」


「無関心です…」

「無関心ですわ」


「私に放置されると言う事は?」


「愛情がない!?それは嫌!」

「教育放棄!?それは…ツラい…

でも!でも!敬って欲しいの〜!」


「では、それに見合う人格者になりますって誓える?

今のままだと、人前に出せない!

外面だけ繕うのも駄目!

女神としての自覚と品行方正さと、気高さ、誰に対しても分け隔てない優しい心、威厳ある言葉使い…

そして一番大事な女神としての自覚!!

コレらの行動が取れるように成るのが最低限」


「そんなの余裕よ!今、正に出来ているじゃない!」


「アクア!駄目!」


「プチ神の雷!」


────⚡︎)∀゜):∵グハ☆★


「何…で…」


「何でじゃありませんわアクア!

貴女?学習能力はありますの?」


「有るわよ!そんなの当たり前じゃない!」


「はぁ〜」


「何よぅ!アース!そのため息は〜!

私がまるで駄目駄目な女神みたいじゃない!」


「…」


「キョウイチロウ様…申し訳ありません」


「いや、アースさんが謝る事じゃ無いですよ!」


「ルイーズ!」


「はい!ご主人様」


「アクアの女神の塔に行って日頃の状態を確認!

一日、一日のスケジュール管理の厳格化!

再教育プログラムを組んで私に提出!

その後の管理運営を暫く任せても?」


「ご褒美次第!」


「ルイーズが望む物を何でも一つ!」


(*゜▽ ゜*)パァー

「かしこまりました!!!

行きますわよ!アクア様!」


「(。=`ω´=)ぇ?えっ!?何?」


「何ではありませんわアクア様!

キョウイチロウ様は貴女の日々の生活に不備があると申し上げているのです、先ずは確認しないといけないと言う事でアクア様の塔の実体を見せて頂きます!

キョウイチロウ様はその後のスケジュール管理は私に一任致しましたのでアクア様は私の管理下で規則正しい生活をして頂きますわ!

アクア様が女神アクアとして完全に自立した時は!」


「した時は?」


「アクア様にもご褒美を頂けるようにお願いしてみます!」


「わっ…分かったわ…ルイーズ、お願いするわ」


「では!キョウイチロウ様!行って参ります!」


「よろしく♪ルイーズ!先ずはどう言った生活をしていたか?報告して!

それを踏まえて改善点を話し合おう」


「かしこまりました!

さぁアクア様!行きますわよ!」

そう言いながらルイーズとアクアは水色のゲートへと消えて行った


「取り敢えず一つ…」


「手間を掛けますわねキョウイチロウ様」


「良いですよ、女神が女神の仕事をちゃんと、してくれるだけでこの世界には良い影響が出る筈だから」


「毎回思うのですが、キョウイチロウ様は何故そこまで関係の無い異世界である、この世界の今後を考えて下さるのですか?」


「嫁の実家があるから、かな♪

後は混沌たる世界ではノンビリ出来ないでしょ?

先ず平和じゃないと」


「ありがとうございます…」(ノω・、)


「アースさんが泣くほど!?」


「本来なら我ら神の仕事です、それを…一考もなく即決で世界を平和にだなんて…

本当にありがとうございます」


「うん♪お礼は一旦平和に成るまで保留にしておいて下さい」


「はい!」


「キョウイチロウ様」


「キャプテン?どした?」


「ミルメール殿より連絡が入っておりまして…」


「例の件?」


「みたいでさぁ」


「イツ?」


「言いにくいんですが…

アース様がキョウイチロウ様を強制休養させる!と仰ってた辺りでさぁ

流石に休養を返上してと言えなくてですね…」


「気を使わせたみたいだね、ありがとうキャプテン」


「とんでもねぇ」


「で?内容は?例の件?行けるって?」


「ミルメール殿はキョウイチロウ様と直接お話ししたいとの事」


「分かった!エルフの里の異世界圃場に行くって伝えておいて!」


「了解しやした!」


「と〜言う事で!私!もう行かなきゃいけないんで!

失礼しますよ!」


「あぃ分かった!キョウイチロウ殿よイツでも此処に来て休養出来るように高天原経由で来れるようにしておく故に時間停止の間は自由に使ってくれ!

天照殿もよろしいかな?」


「オーディン分かりましたわ、高天原を基地局にしましょう!キョウイチロウの為なら許可しますわ」


「ありがとう天照殿」


「私からもお二人に感謝とお礼を!ありがとうございます♪」


「良い!姉妹をよろしく頼む!」


「それはお任せを!アルベリア!アースさん!行くよ!」


「どちらに?」「私の事もアースと呼び捨てで構いませんわ」


「分かった!皆!エルフの里へ向かうよ!」


「かしこまりました!」


かくして次なる交渉の目的地に向かう為に一旦エルフの里のミルメールとの次なる交渉先の詳細な打ち合わせに向かうキョウイチロウ一行であった

ここまでお読み頂きありがとうございます!


この小説を読んで、「面白い」「続きが気になる」と少しでも感じましたら、

ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです (*゜▽゜)ノ


読者様の応援が作者の何よりのやる気に繋がりますので、是非とも!

よろしくお願いいたします!

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