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第100話 ルドウィンの展望

祝賀会も終わった翌日の午後


「キョウイチロウ殿、大事なお話しが」


「(-ω- ?)んっ?どした?」


「今後の話しです」


「ジーパングォで天孫降臨を済ませた後の事かい?」


「ほほぅ…話しが早くて助かります

今後の身の振り方をどの様にするかをお聞かせ願いたく参上した次第」


「だよね〜」


「です」


「魔王に先手を取られるばかりで一方的にやられてるから、出来ればジーパングォの殿様と共闘の盟約を交わしたいと思ってて」


「ほほぅ」


「ジーパングォは海洋国家だ、魔王軍は上空からか船団を率いてじゃないと攻められない」


「そうです、ジーパングォと組んでも…」


「ルドウィンはジーパングォの陸軍が弱いと思ってるだろ?」


「いささか不安はあります」


「早計だな」


「はい?」


「私が予想するに…母国と同じ人種であるなら、異世界最強だと思う」


「はぁ!?意味が分かりませぬ!」


「一部の例外を除いて我が母国はイツの時代でも隣国の大国が攻めて来ても全て返り討ちにして来てる」


「ほほぅ…もっと詳しくお聞かせ願えますか?」


「負けたのは…世界中を敵に回した時のみで、資源の供給を絶たれ他国の技術水準が高く精神論で戦えなかった時だけだと言う事だ」


「ほほぅ」


「海洋国家は国内に眠る資源が限られ、海外の物に頼って生きる事になる…」


「然り…」


「しかし、私が行けば技術は飛躍的に進歩するだろう

国土面積は小さくとも、海洋資源は豊富な筈!

それを自国の資源として自給自足が可能と成れば」


「魔王軍には負けないと?」


「間違い無く魔王軍には負けない!

この異世界最強の国となるのは明白」


「しかし…月日は要します」


「その点、私は九歳児なので十年あれば私の思い描く国に成る!それからでも遅くは無いと思うが」


「たった十年でジーパングォは魔王軍を圧倒出来る国になると!?」


「眠る海洋資源の量にもよるが…」


「そして?十年後、19歳に成ったキョウイチロウ殿はどうされる?」


「ジーパングォの助力を得て海を超えて魔王領の一部を頂く!」


「元々は我らが領土であった、返還を求む、と言われたら?」


「更に魔王領をぶんどって返してやるよ」


「良いので?」


「(=`ェ´=)フフフ私の母国の勤勉さを舐めるなよ、他国の追従など許さ無いよ、返還された土地の国民と私の領地及びジーパングォの生活水準は他国とは天と地ほどの差が産まれるだろうね」


「キョウイチロウ殿の治る土地を羨望の眼差しで見詰めるでしょうな」


「指を咥えて見詰めるだけだよ、その水準には到底及ばないし魔王軍から奪い返した土地は返還するだけだよ」


「返還した土地は守らないと!?」


「そんな義務は無いね!自国の問題だろ?」


「フハハハハハハ♪

又、簡単に魔王軍の侵攻を許すでしょうな」


「だろうね、疲弊につぐ疲弊を繰り返すだろうね…

しかも我らの製品は他国に売るけど技術は完全に秘匿して盗ませないと成ると?」


「我らが領土に魔王軍から取り返した領土の人民が再度魔王軍の侵攻を受けて敗退し逃げ込む先となりましょう」


「入国は拒否する!だって元々の国があるんだからそっちに帰ってもらう」


「( ^∀^)アハハ/\/\/\♪

スパイの入国を許す国が何処に在りましょうぞ」


「フフフ」


「キョウイチロウ殿…

今、悪い顔をなさってますぞ♪」


「母国の歴史を紐解けば…

失敗は無いと思うから♪」


「フハハハハハハ♪頼もしい限り!魔王領の境界に他国の追従を許さぬ超近代国家が誕生してそこのトップにキョウイチロウ様が君臨…

ゾクゾクが止まりません!!」


「だけど…」


「懸念がお有りで?」


「属国を希望する国は良いとして…

問題は同盟を要望する国だよ、私達に援軍を要請して守って欲しいと言って来るだろう」


「どうなさいます?」


「相互関係が組めない国とは同盟は組めない」


「キョウイチロウ殿が自領の近代化を進めると成ると…

相互関係を組める国などありませんぞ?」


「だろうね…

足を引っ張って来るだろうね」


「はぁ…

人とはつくづく愚かな生き物ですな」


「日本人がまともなだけで、人族は皆、そんなもんだよ」


「日本人は別と?」


「世界が日本人の思いやり精神や思考を実行出来れば…」


「世界は平和と…

無理でしょうな」


「だな、他国は自分第一主義だから他人に思いやりを向けず自国と自分の利益のみを優先して国を滅ぼすんだ

何処の世界に他人と同調出来ない奴が他国と同調出来るって言うんだ?」


「アハハ♪然り!」


「利害関係だけで組んでるんだよ、利害関係が崩れたら切り捨てられる…」


「義理も人情もありませんな」


「そんな殺伐とした世界は嫌だ!」


「自国が苦しい時にこそ利害関係無しで手を差し伸べる事が出来る信頼に値する国とは組むけど、その他有象無象は勝手に滅亡すれば良い!

知らんよ!恩は掻き捨ての国とは組めないし組まない」


「しかし、うとまれるでしょうな…」


「一箇所だけ異常に発展した土地が出現するんだから軋轢あつれきも凄いだろうね…」


「しかし!キョウイチロウ殿はヤルと!」

( ✧Д✧) キラーン


「ヤル!誰も寄せ付けない!領主では無く!国家を作る!そのいしずえは私の従者達だ!」


「婿殿が頼し過ぎる!」


「褒め過ぎルドウィン」


「いやいや!義父と呼んでくだされ!」


「少し気恥ずかしいな」


「では今までの通りでも良いですが…

アーデル、ルードリヒ、キョウイチロウ様と私の時はオヤジと呼んて頂きたい…」


「では…私の事はキョウちゃんと呼んでもうよ♪」


「それは無理でございます!」


「ルドウィンを義父と呼ぶのと同じだよ無理なら私も無理かな…」


「キョウイチロウ様は意地悪ですな…これも相互関係と言うやつですか?」


「そうなるかなフフフ♪」


「少し魔王領の切り崩しに心当たりのある土地もございますので動かせて貰ってもよろしいでしょうか?」


「元の城のある自領かい?」


「いや…カーミラ以前に交流のあった者とだけ」


「女か!?女性だな!?」


「グハァ!?キョウイチロウ様!相変わらず心が読めるのを隠匿いんとくしてるでしょう!」


「いや…分かり易いよお前の表情は、自覚無いのか?」


「いやいや!カードゲームでは無類の強さを誇るポーカーフェイスの私ですぞ!」


「それだけ私の所に来て丸く成ったって事だよ!

気を許せる相手は魔王軍内に居たのか?」


「居ません…」


「アデルフォードとルードリヒの心配ばかりして、カーミラの遺体に話し掛けてたんだろ?」


「なっ!?見ていたのですか!?」


「んな訳あるかい!歳の差幾つあると思ってんだ!それにコッチの世界に来て間もないんだぞ」


「ですな…キョウイチロウ殿には敵いませんな…

名をアンジェリーナと申しまして…」


「フムフム詳しく教えて…」


「斯く斯く然々」


「ほほぅ…では交渉次第では?」


「キョウイチロウ殿のお力添えがありますれば或いは…」


「そっちの方向から打診してみよう、その時は私も一緒に行こう」


「おぉそれは心強い!是非とも!」


ルドウィンは今後のキョウイチロウの計画を聞き満足気に足取りも軽くアーデル達の元に帰るのであった

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