表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
"ソレ"は数多の異世界を渡り救い導き破壊するもの(?)  作者: 佐藤黒子
ありふれた異世界転移
1/3

ラノベではよくある朝によくいる主人公?

 "ピピピピピピピピ!!!!"

 枕元にあるスマホから目覚まし音が鳴り出した。ベッドで気持ち良く寝ている少年は、それを聞いて起き"バンッ!!!"…無かった。


 寝ている男はそれはもう何のためらいもなく使っていた枕をスマホに思いっきり叩きつけたのである。スマホからの目覚まし音がうるさくて寝れないし、かと言って目を開けてスマホを持って目覚まし音を切るのも面倒くさい…そうだ!じゃあ、枕を上から被せて音を小さく(?)しよう!!!…みたいなノリで(汗)。


 "ピピピ…"

 だが、そんな適当な行為によって、目覚まし音が寝るのに気にならないくらいには小さくなったのを聞いた少年は、満足げにまたベッドから夢の世界へと旅立つのであった…







 「…あいつ(・・・)、時間になっても全然来ないんだけど!!」


 同時刻、とある一軒家の前で少女は激怒していた。必ず、かの"人が毎日毎日約束の時間の5分前には家の前に着いて律儀に待っているのにいつまでも経っても来ない少年"を除かなければならぬと決意した…は、流石に言い過ぎだが、しかしそれ程怒っていることは紛れもない事実である。


 「ちょっと!虎太郎(・・・)!!いい加減早く起きなさい!!!」


 「うう~~~ん…、あと1時間だけ寝かせてくれよ玲奈(・・・)…」


 「この期に及んで何図々しいこと言ってんのアンタ!??せめて5分とかにしときなさいよ!!」


 …この、先程までは"除く"とまではいかずともそれくらい激怒していたのにも関わらず、何だかんだ少年を起こしてさらにツッコミまで行ったこの少女の名は「赤井玲奈(あかいれいな)」。

 今年で17歳になる華の女子高生だ。彼女の母方の家系は苗字の如く代々髪が赤いのだが、赤井玲奈も例にもれず、それでいてとても美しい赤色に髪が染まっている。

 これだけでも現代日本では非常に目立つのだが、加えて彼女は顔立ちもこれまた非常に整っているため、彼女達が通っている高校では「彼女にしたいランキング2位」に、入学してから現在まで変わらずランキング入りしている(因みにこのランキングは、一部を除いた男子生徒達が独断と偏見で勝手に決めているものなので、赤井玲奈含めた高校の女子生徒たちは一切知りません)。


 「5分って短すぎない(笑) それならもう起きた方が良いレベルなんですけど~(スヤスヤ)」


 「(イラッ!!!)…へ~~、それならもう起きた方がいいわよねぇ…。あ、安心して♪自分一人じゃ起きられないなら、私が起こしてあげるから、、、ねっ!!!!!(バンッ!!!!!)」


 「いっっったーーーーー!!!!」


 …そしてこの、華の女子高生(しかも赤髪美少女)に起こしに来てもらったにも関わらず、それをぞんざいに扱い、おまけに己の睡眠を優先したこの不届き者の名は「鈴木虎太郎(すずきこたろう)」。

 赤井玲奈と同じく、彼も今年で17歳になる、ただ彼女と違って彼は至って平凡な(?)男子高校生である。苗字は「2022年 日本全国苗字ランキング2位」の鈴木、名前は「2022年 男の子赤ちゃん名前ランキング88位」の虎太郎。容姿はいたって普通、学校の成績も平均レベル、運動は得意でもなければ苦手でもない、好きなことは睡眠、彼女いない歴=年れ「流石に言いすぎじゃない!???」…とにかく、最近のな〇うなどのライトノベルではよくいる少年である。


 「やっぱり言いすぎだよ!!玲奈と比べて紹介の仕方に悪意しか感じないんですけど!??」


 「急に変なこと叫び出してどうしたの?寝すぎちゃった??今日は学校休む???」


 「その可哀想な子を見る目は止めて!その優しさは今の俺には耐えきれないっ…」


 「じゃあさっさとベッドから起きない!!早くしないと学校遅刻するわよ!!!(バンッ!!!)」


 「プロアスリート並みの切り替えの速さ!??そんなに何度も枕で顔を叩かないで下さい!!」


 …朝から美少女とイチャイチャ(?)するという、全国の青少年達が見たら嫉妬で暴動が起きてしまう程のことを平然とやってのける少年の物語が今始まるのであった…


 「…次からスマホを枕で叩くのは止めよう」


 「???」

初投稿になります。どうぞ宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ