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~異世界転移~ 彼女のカラダを取り戻す(何故か異世界でヒーローやってます)  作者: グリンピースの豆ごはん
第3章 禍龍(かりゅう)編
89/204

88話 雷神丸見参!

カクヨムにても同時掲載しています


https://kakuyomu.jp/works/16817139558796768457






 話合いが終わり、ガレン・アノル(エメラルド柱)さんは、


転移魔法円近くにいる家老の加納彦右衛門かのうひこうえもんさんとその横に


いる上月雷蔵こうづきらいぞうさんとガレン・アノル(エメラルド柱)さん


何やら話をしているようだ。


 話合いが終わったので


「フェードアウト!」


俺のバックル部分から三毛猫オトアが出て、


「リバース!」


俺は元の姿に戻った。


(話合いって……俺一言もしゃべって無いけどな)


 元の姿に戻った俺は、かりゅうの背に乗った三毛猫オトアを連れて、


ガレン・アノル(エメラルド柱)さん達が居る転移魔法円の方に向かう。


「ねぇ・どうなったの?」


「どうなったのテンタ君?」


と転移魔法円の手前で、待っていたシェリーさんとタミーさんに声を


掛けられたので、


「あ、いや……」


と俺が言い淀んでいると、


「救出には私達だけで向かうみたいですよ」


三毛猫オトアが答えると、


「えっ、私達だけで!」


驚くシェリーさんに俺は慌てて言う。


「いや、上月雷蔵こうづきらいぞうさんも一緒ですよ」


と答えたが、今度はタミーさんが、


「えっ、柱一緒じゃないの!?」


驚き聞くので、三毛猫オトアは、


「ええ、柱は別の用があるみたいですよw」


とあっさり答えるが、それに対してシェリーさんとタミーさんは、


「え――――っ!」×2


と不服そうに2人で声をそろえて言い、シェリーさんが、


「すごく不安になって来た~」


と不安げに言うと、その前で、上月雷蔵こうづきらいぞうさんと話をしていた


ガレン・アノル(エメラルド柱)さんが、こちらに振り向き、


「いや、禍龍かりゅうもいるし、この雷蔵らいぞうだって


かなりの強さだぞ」


の言葉に、2人は少し不安げに


「はぁ……」×2


と返事を返すのをみて、ガレン・アノル(エメラルド柱)さんが、


少し困ったような顔をして、しばらく考えると、


「あっ、そうだ、もし2人が危ないと思ったら、これを使うと


いいぞ」


と懐から3枚のカードを出し、それをシェリーさんに渡した。


「これなんですか?」


ガレン・アノル(エメラルド柱)さんから渡されたカードを見て


聞くシェリーさん、そしてそれを覗き込んで言うタミーさん。


「なんか、3枚とも魔物の絵が描いてありますけど?」


2人の問いにガレン・アノル(エメラルド柱)さんは、


「いざとなった時のお守りだよw」


と言いながら、俺達に背を向け、手を振りながら、


「じゃ、俺は行くわ」


と言い。


「永久と無限をたゆたいし 全ての心の源よ 我に従い我を光の


ごとく彼の地に連れて行け ルーラー」


と魔法の呪文を唱え、光となって飛んで行った。














「では、参りましょうか」


上月雷蔵こうづきらいぞうさんに声を掛けられた俺達は、転移魔法円の方へ


と進む。


 転移魔法円には、既に食料や武器が山のように積んであり、兵100人も


転移魔法円の上に居た。


「皆様、行ってらっしゃいませ」


と俺達に頭を下げる上月藩月港こうづきはんげっこう家老の加納彦右衛門かのうひこうえもんさん。


それに軽く会釈を返す俺達と、


「では、行ってくる」


と軽く手を挙げる上月雷蔵こうづきらいぞうさん……と次の瞬間、地面の転移


魔法円が光り輝き、その光に俺達は包まれると、下からやわらかい風が吹いたと思


ったら、急に体が軽くなり、その後、ズシンと自分の体重を感じた。


 どうやら着いたようだ。


 見ると、正面に日本のお城のような天守閣が見える。


そして、城の上空には、一反木綿と言うあやかし6体が、背中に


子泣き爺と呼ばれるあやかしを乗せ、空からこちらの様子を伺って


いた。


「と・殿!」


と大声で叫ぶので、上月雷蔵こうづきらいぞうさん共々俺達も振り返ると、


そこには、老魔人の姿があった。


「おお、じぃー、無事だったか」


その老魔人に上月雷蔵こうづきらいぞうさんがそう答える。


 雷蔵らいぞうさんが”じぃー”と呼ぶ老魔人の名前は、田之倉喜内(たのくらきない


さんと言い、ここ上月藩こうづきはんの家老だ。


「で、状況は?」


雷蔵らいぞうさんが喜内きないさんに尋ねると、


「はっ、ここ1週間ほど大勢のあやかしと悪魔……と申す魔物が


連日攻撃を仕掛けてきておりましたが、なぜだか急に昨日から悪魔達の


姿が消え、あやかし共も城は囲むものの、攻撃がぴたりと止んで


おりまする」


と報告する喜内きないさん。


その報告を聞き雷蔵らいぞうさんは少し考えて、


「やはりアノル(エメラルド柱)殿の言う通りかもしれんな」


とポツリと言うと、その言葉にきないさんが聞く。


「何がでございますか?」


 しかし、雷蔵らいぞうさんは、


「いや、何でもない、それより、この円にある食料を運ばせろ」


喜内きないさんに命じる。


「はっ、は」


雷蔵らいぞうさんに命じられた喜内きないさんは、周りにいた


配下の魔人達に命じ、食料を運ばせる。


それを見て、雷蔵らいぞうさんは、さらに一緒に転移してきた100人の


配下の魔人達に、


「武器を取り、傷ついた者達と交代せよ」


と命じる。


「はっ、は」×100


命じられた魔人達はすぐさま武器を手に取り、城のあちこちに散って行く。


指示を終えた雷蔵らいぞうさんは、徐に天守閣と反対側に向かい、


そこで、瓢箪から……。


「出でよ雷神!」


と叫び、身長10mの巨大な金色に輝く雷神を出した。


そして、こちらに振り返り、きないさんに言う。


「じぃー、馬引け~!」


と叫ぶのだった。


(鎧もつけずに何するんだろう?)


と思う俺だった。













 

 雷蔵らいぞうさんは、一旦雷神像から離れ、俺達がいる方に来ると、


喜内きないさんが用意した馬に跨り、


「はいよ!」


と馬を雷神像に向かい走らせると、


「雷神~!!」


と叫ぶ。


雷蔵らいぞうさんを乗せた馬は全速力で走るものの、雷神像手前で


急停車!っと同時に雷蔵らいぞうさんは雷神像の額目掛けてジャンプ


し、空中でくるりと回転し、背中から雷神像の額にへばりつくと、


「同化!」


と叫ぶ。


すると、ゆっくりと雷蔵らいぞうさんは、雷神像の額へ体が吸い込まれ


て行った。


と、


金色に輝く雷神像の色がみるみる変わり、本来の雷神の姿へと変わった。


そして、歌舞伎のような見得を切り言う。


雷神丸らいじんまる見参!」


そしてすぐさま雷神丸らいじんまること雷蔵らいぞうさんは、


雷神弓(らいじんきゅう!」


と叫ぶと、左手に大きな弓が出現する。


そして、弓の弦を引き、


雷光矢らいこうや!」


と叫ぶと稲妻で出来た矢が出現する。


そして、そして


「ラ~イ~!」


と叫びながら稲妻の矢を放つと、


”ビューン~☆彡”


と飛んで行き上空いた1体の一反木綿命中すると、


一反木綿の体を貫くと同時に、一反木綿の体は


\ボワッ/


と燃えたのは良かったが、背中に乗っていた子泣き爺が、


ヒューっと落下してくる。


そして落下する子泣き爺は、”ウエーン”と泣き出したかと


思ったら、見る見る石に変わり、


\\ズドーン//


と俺達の居る広場へと落下してくる。


「キャー!」×2


「うっわぁ!」


思わずシェリーさんとタミーさんに俺がそう叫ぶと、


「な・なに!」


とその様子に驚く雷神丸らいじんまること雷蔵らいぞうさんは、


「ならば!」


と言ったかと思ったら、再び弓を引いた。


そして、


雷光矢らいこうや束ね撃ち!」


と叫んだと思ったら、先ほどよりかなり太い稲妻で出来た矢が出現し、


「ラ~イ~!」


と叫びながら再び稲妻の矢を放つと、一反木綿の方に”ビューン~☆彡”


と飛んで行くのだが、途中で、\パッ/と10本の稲妻の矢に別れ、


それぞれの稲妻の矢が5体の1反木綿とその背中に乗る5体の子泣き


爺を貫いた。


すると、5体の1反木綿は、\ボワッ/と燃え、5体の子泣き爺は、


\ボカーン/


と体が爆発四散するのだった。


俺は、その攻撃を見て、


(すごいな~雷蔵らいぞうさん)


と感心するのだった。













------(第三者視点)------☆





 一方、上月城こうづきじょう付近で、城様子を


伺っていた悪魔子爵ゴースン配下のベビルデーモン級の悪魔


タウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)と、プサイ(顔が


バラの花で体は茨で出来た女)が居た。


2人は、上月城こうづきじょうの上空を見ていた時、城から


上空のあやかしに向け放たれる稲光と共に燃える炎や爆音


を聞き、タウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)の方が、


プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)に言う。


「始まったようね」


その言葉に


「ええ」


と答えたプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)


そして、2人はお互いの顔を見合い頷くと呪文を唱える。


「漆黒よりも暗きもの汝の暗き祝福で 日の光を覆い


尽くせダーククラウド」


すると黒い雲が上空を覆いつくし、あたりが暗くなる。


 これは、”ダーククラウド”と言う技で、人間やそ


の他の魔物などに受体した悪魔は日の光を浴びても、


平気だが、アストラル体(精神体)であるレッサーデー


モンは、日の光に弱いため、それを防ぐために、一時的


に日の光を遮る黒雲を発生さる。


 空が黒雲に覆われあたりが暗くなってくる。


さらに、タウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)と、


プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)は、2人同時


に指を\パチン/


と鳴らすと、タウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)


の周りには、99体のレッサーデーモンが、そして、


プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)の周りには


92体のレッサーデーモンが、姿を現す。


そして2人はそれぞれのレッサーデーモン達に


「行け!」×2


と命令すると、191体のレッサーデーモン達は、一斉に


上月城こうづきじょうの上空に飛び立つのだった。


それを見送った後、タウ(顔がスズメバチで体は人間で


出来た女)が、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た


女)に、


「私は、デーモン入道を連れてくるから、あなたも例の


ものを連れてきてプサイ」


と声を掛け、去り際に2人の側で座禅を組む頭の大きな


僧侶風の男に声を掛ける。


「ぬらいひょん、あやかし達に一斉に城を攻撃


させなさい」


タウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)に声を


掛けられたぬらりひょんは、目をつぶったまま頷くの


だった。














------(テンタ視点)------☆





 急に空が黒い雲に覆われ、あたり一面が暗くなる。


「な・なんだ」


「何が起こった」


と城に居る魔人達が騒ぎ出すが、


「静まれ!、奴等が来るぞ、気を引き締めい!」


雷神丸らいじんまること雷蔵らいぞうさんが、


魔人達を一括する。


そこへ、城の表門を見張っていた魔人が雷蔵らいぞうさんに


駆け寄り報告する。


「大手門よりあやかしが、我等が落とした橋の代わりに


ぬりかべが橋の代わりをして、攻めて来ました!」


それを聞き、


「すぐに櫓から一斉に弓と魔法で攻撃せー!」


「はっは」


雷蔵らいぞうさんの指示にすぐさまその魔人が、大手門の方に


戻って行った。


次に別の魔人が報告に来る。


「城の堀を泳ぎ裏手の石垣を河童どもがよじぼって参りまする」


その言葉に、


「城壁から石を落として応戦しろ、儂もすぐ行く」


そう言うと、俺達の方に向いて、


「テンタ殿達は、上空のあやかしと、この大量のあやかし


操る”ぬらりひょん”なるあやかしの元締めの始末をお願いできましょうや」


と聞かれたので、俺達は、


「はい」×4


と返事を返すと、それに雷蔵らいぞうさんは大きく頷くと、


雷斗雲らいとうん!」


と叫ぶと、雷蔵らいぞうさんの足元に黒い雲が現れ、そのまま雷蔵らいぞうさん


は、城の裏手の方に飛んで行くのだった。












 雷神丸らいじんまること雷蔵らいぞうさんを見送った俺達は、


赤着せきちゃく!」


「フェードイン」


紫着しちゃく!」


黄着おうちゃく!」


とそれぞれコンバットスーツ姿になる。


そして、俺は瓢箪からスカイバリアンを出し、魔晶石を6本スカイバリアン


にセットして、かりゅうに声を掛ける。


禍龍かりゅうは、シェリーさん達と空のレッサーデーモン達を頼む」


と声を掛けると、かりゅうは、


≪承知!≫


と言って、飛び上がるとそのまま龍の姿に変わり、城の上空に居るレッサー


デーモ達の所に向かって行く。


「ちょ、ちょ」


「待ちなさいよ禍龍かりゅう!」


シェリーさんとタミーさんは慌ててスカイバリアンに跨り、禍龍かりゅう


の後を追うのだった。


(さて、俺は”ぬらりひょん”を探すとしますか)













俺のヘルメット内の左モニターのエードラム様が言う。


「多分こっちね、強い思念を感じる」


エードラム様の指示通り城の中を進むと、そこは城の表門


所謂、大手門だった。


門は当然しまっているので、


「チョー!」


と俺はジャンプし、門の上の櫓の屋根に上る。


大手門の櫓の中から、魔人達が、弓矢や、魔法で大手門に


迫ろうとしているあやかし達を攻撃していた。


 しかし、櫓から放たれる屋は、”唐傘小僧”が傘を広げ


回転し、すべて弾くし、門の下に来たろくろく首達がその


首を伸ばし、櫓の方へ口から火炎を吐く。


「ぐっわぁ~!」


ろくろく首が吐く火炎で、矢を射っていた1人の魔人が火だるま


になる。


後ろに居た魔人達がすぐさまその火だるまになった魔人を後方に


引きずり、体の火を桶の水で消そうとしていた。


『まずいな』


俺はそう言うと、ビームガンを抜き、3体の火炎を吐くろくろく首


目掛けビームを放つ。


”ビシューン”×3


\\\ズキュン///×3


\\\ボン///×3


ろくろく首は片付けたが、下には唐傘小僧×3体、なまはげ×5体


顔が女で体が蜘蛛の女郎蜘蛛×6体もいる。


すると、俺のヘルメット内の左モニターのエードラム様が、


『ああっ~かったるい』


って言ったかと思うと、俺から体のコントロールを奪うと、俺は


瞬く間に赤い光に包まれる。


そして左のガントレットからナイフを引き抜き剣に変え、そして


更に


「ソーラーブレイド!」


光の速さで次々とあやかし達を切り捨て、ついでにとばかりに


落ちた橋の代わりに横たわっている”ぬりかべ”にキックを喰らわす。


\\\バーン///


ボロボロボロ


一瞬にして、あやかしすべてを倒してしまうのだった。


(いや~、それを使われると俺は後で体の節々が……)


って思う俺だった。

雷神丸→怪〇ライオン丸+勇〇ライディ-ン

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