87話 エメラルド柱の作戦に異議を唱える
カクヨムにても同時掲載しています
https://kakuyomu.jp/works/16817139558796768457
------(第三者視点)------☆
悪魔子爵ゴースン達の作戦が決まったようだ。
「オミクロン、パイ、ロー、シグマは儂と一緒に月都
に参れ!」
「は、はっ!」×4
悪魔子爵ゴースンの命令に4人は返事を返し、月都への
出撃の用意のために、その場から離れる。
それを目で見送ってから、悪魔子爵ゴースンは、この場に残った
タウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)と、プサイ(顔が
バラの花で体は茨で出来た女)に向かって言う。
「タウとプサイは、ここに残って引き続き、上月城を取り囲んでおれ」
「は、はっ!」×2
悪魔子爵ゴースンは、2人の返事を待ってさらに言う。
「少々派手に城を攻撃し、城のにこもる者達を恐怖に陥れろ……
但し、じゃ、但し決して城を落とすでない」
その言葉にタウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)が、
不思議そうな顔で、悪魔子爵ゴースンに聞く。
「それはどう言う……」
疑問を口にするタウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)に
悪魔子爵ゴースンは、
「儂らが、月都に参り、儂が魔王を取り込むまでの時間稼ぎを
しろと言うことじゃな」
とタウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)を諭す様に言うと、
「クリスタルマンエメラルド達を引きつけるためですね」
とプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)答えると悪魔子爵ゴースン
は、にっこり笑って、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)に言う。
「そう言うことじゃ、しかし、2人とも心して置け、あくまでも、帥達は
囮じゃ、もしクリスタルマンエメラルド達が現れても、決して帥達自身
で戦おうとは思うなよ、奴等が現れたら帥達は戦いを妖達に
任せそうそうに儂の元に戻ってまいれ良いな!」
とタウ(顔がスズメバチで体は人間で出来た女)と、プサイ(顔がバラの
花で体は茨で出来た女)に念を押す。
「は、はっ!」×2
と悪魔子爵ゴースンに頭を下げるタウ(顔がスズメバチで体は人間で出来
た女)と、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)だったが、そのうち
プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)の方に顔を近づけ、悪魔子爵ゴ
ースンは言う。
「そうじゃ、プサイよ、もし禍龍が参戦してきよったら、例の
あれを使うがいい」
その言葉に顔をあげたプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)が、
「は、はっ!ありがたき幸せ、早速配下のレッサーデーモンをあれに憑依
させていただきます」
と言うや否やその場を立ち去って行くプサイ(顔がバラの花で体は茨で出
来た女)。
それを見送った悪魔子爵ゴースンは、
「では、これより儂は月都に参る、オミクロン、パイ、ロー、
シグマついて参れ!」
と言い放ち、オミクロン、パイ、ロー、シグマ達と共に、月都に
向け出発するのだった。
◇
------(テンタ視点)------☆
湯屋から戻り、旅籠で夕食を取る。
襖を開け隣のシェリーさんとタミーさんの使っている部屋と通しにして
広く使うことにした。
一応、念のため犬には萬豆を食べさせておく。
旅籠の女中さん達が、箱膳と言うお膳を運び入れ、
ご飯の入ったおひつやら、煮物を焚いたであろう鍋なども一緒に部屋
に運び入れ、箱膳をそれぞれ俺達の前に置き、箱の蓋を
開け、中に入っているお茶碗や椀、箸、などを蓋を閉めた箱膳
の上に並べ、そこにご飯やら、お味噌汁やらおかずを膳の上に置いてある
器に盛り透けて行ってくれる。
用意が済むと、ご飯をよそう女中さん以外は退席する。
「いただきますw」×4
皆で手を合わせて夕飯をいただく。
御膳に並べられたのは、鯛の煮つけに菜の花のお浸しとタクアン、それに
豆腐のお味噌汁と言ういたってシンプルな夕食。
それでも、ここ三日月魔王国の町人達は基本一汁一菜が、基本なので、
これでも豪華な食事の方らしい。
驚いたのはご飯……山のように盛られたご飯。
(こんなの漫画でしか見たことはない)
まぁ、煮つけは甘辛くおいしいし味は申し分ない……ご飯の量以外は。
何とかご飯を食べきったと思ったら、女中さんがお代わりを入れようと
する……ので、
「もう結構です」
と答えると、
「何を遠慮なさってんだねぇ~」
と2杯目を入れられた。
(トホホ)
そんなご飯と格闘する俺をよそに犬は、またもや器用に
念力でご飯を食べていた……しかもお代わりまでも普通に。
(こいつ!あれだけウナギを食べて、萬豆まで食べさせてる
のにまだ食べれるんかい!)
と心で突っ込みを入れる俺だった。
「ごちそうさまでした」×4
夕食を終えると、女中さん達が、食事の後片付けと共に、布団を引い
てくれる。
それを待って皆で就寝する。
寝るのにはかなり早い時間だけど……他にすることもないので。
「おやすみなさい」×4
◇
異世界の朝は早い。
朝5時に起床……。
まぁ、昨日早く寝たので、早く起きてしまうのは仕方ない。
「おはようw」×4
犬以外のみんなで挨拶を交わし、井戸端で、顔を
洗い歯を磨いている間に、部屋の布団を女中さんが片付けてく
れて、朝食の用意をしてくれた。
朝食は、夕食同様、部屋で箱膳と言うお膳を運び入れ、
取る。
メニューは、イワシの焼いたものが3匹にシジミ汁に納豆と、これまた
シンプルなメニュー……ただ、ご飯だけはてんこ盛り。
「いただきますw」×4
みんなで手を合わせ朝食をいただくが……。
「な・なにこれ!」
「テンタ君、オトアちゃん、よくこんなもの平気で食べれるわねぇ」
と朝食に文句を言う、タミーさんとシェリーさん。
2人が文句を言っているのは……納豆である。
(いや、これ普通に食べれますけど)
仕方ないので、俺と三毛猫は、自分のイワシを2匹づつ
シェリーさんとタミーさんに渡し、納豆を引き取った。
「ごちそうさまでした」×4
◇
朝食を終え旅籠をでる。
今から向かうのは、上月藩の藩邸ではなく神社へ向かう。
昨日の夕方、夕食前に上月藩から使いの人が来て、
「明日は、藩邸でなく神田魔神社に来てほしい」とガレン・アノル
(エメラルド柱)さんが言っていたそうなので、今からそこに
向かうところ。
神田魔神社と言えば、貝独楽平次こと
目明しの平次さんのお家の近くだと聞いていたので、ついでに寄りたかったが、
平次さんのお家は『駄菓子屋』を副業にしているらしいが、こんな朝早く
行っても開いてないだろうって事で諦めた。
そもそも、ここ三日月魔王国には、日本で見る神社や寺院も多くある。
これは、町人達が信仰する『ナムナム教』って言うのが日本のお寺に相当し、
魔人達は自身の一族の英雄を『神』として信仰しているのだとか、それぞれ
『ナムナム教』のお寺には『寺子屋』と言って町人達が文字の読み書きなど
を習ういわば学校のようなものがあるし、神社の中には魔人達の学校的な存
在の『塾』もある。因みに神社の場合は、塾と必ず
併設されている『道場』ってのがあって、そこで魔人達は武道を習っている
らしい。
んなこと考えている間にく神田魔神社に着いた。
正面の青い鳥居をくぐると、正面に大きな社殿が見える。
鳥居をくぐったすぐ左手には手水舎があり、その奥には社務所のような
建物。
次いで、右手には道場と塾の建物がある。
その塾と道場の奥に進むと……大きな魔法転移円が見えてきた。
魔法円の側には、上月藩月港家老の加納彦右衛門さんと
その横にガレン・アノル(エメラルド柱)さんに、いかにも殿様って感じの
……おそらく上月雷蔵さんが居た。
魔法円に居た上月藩月港家老の加納彦右衛門さんが俺達に
気が付き駆け寄って来る。
「これは、これは、朝早くからご足労いたみ入ります」
と俺達に頭を深々と下げると、ガレン・アノル(エメラルド柱)さんも
俺達に気が付き、
「おう、来たなw」
と声を掛け、隣に立つお殿様風の魔人を紹介する。
「この人が上月藩藩主の上月雷蔵さんだ」
ガレン・アノル(エメラルド柱)さんの紹介を受けたお殿様風の魔人
の人は、改めて俺達に自己紹介をする。
「はじめてお目にかかる、私は上月藩藩主、上月雷蔵と
申します、この度は我が藩のためにかたじけない」
と言いながら、俺達に頭を下げるので、
「いえいえ、お殿様に頭を下げていただくような……」
と俺が恐縮し言いかけると、ガレン・アノル(エメラルド柱)さんが、
「お互い堅苦しい挨拶は抜きにして、こいつが、日向天太で、
その後ろに居る2人は、岩崎沙里と岩崎民だ」
と紹介してくれるので、
「初めまして日向天太です」
「初めまして岩崎沙里です」
「同じく岩崎民です」
と俺達も上月雷蔵さんに自己紹介すると、
ガレン・アノル(エメラルド柱)さんが、
「ついでに言うと、この犬の上に乗っている猫がオトアで、その下の
犬が禍龍だ」
と三毛猫と犬も紹介する。
「初めましてオトアです」
「ワン!」
と三毛猫と犬も自己紹介?……。
一瞬しゃべる三毛猫に驚きはしたが、上月雷蔵さんは、
丁寧に、三毛猫と犬にも、
「はじめてお目にかかる、私は上月藩藩主、上月雷蔵と
申します、この度は我が藩のためにかたじけない」
と俺達同様に頭を下げるのだった。
すると、徐にガレン・アノル(エメラルド柱)さんが、
「お前達、準備はいいか?」
と聞いてくるので、俺は
「何の準備ですか?」
と聞き直すと、”なにを言ってるんだ”って顔で、
「おいおい、何をって今から上月城救出と、そのまま
悪魔達の本拠地である鬼顔城を一気に攻める準備に決まってるだろう」
とさも当たり前に俺達に言うが、ここで、三毛猫が発言する。
「あの~エードラム様がテンタ君とエメラルド柱に話があるって
言ってます」
その言葉を聞いたガレン・アノル(エメラルド柱)さんは、少し不思議
そうな顔をして、
「うん?エードラム様が……わかったあっちで話そう」
と俺と三毛猫を神社境内にある道場の建物裏に案内すのだった。
◇
「テンタ君、3人一度に話したいから、赤着してって」
と三毛猫が言うので、
「わかった」
と言って、腰の刀を外そうとすると、
「テンタ君外さなくていいって」
と三毛猫が言うが、
「外さなくてって言われてもコンバットスーツになるには……」
と俺が言いかけると、
「ほら、拳銃や手裏剣同様、左太ももに自動収納されるようにしてた
じゃない?」
と言われ、
(えっ、なーんだ、ならここに来た時から言ってよ~)
と心に思いつつも、懐からベルトのバックルを出して、帯の真ん中に
装着し、
「赤着!」
と俺が叫ぶと同時に、三毛猫が俺に突っ込んできて、
「フェードイン!」
俺の体は赤い光に包まれ……。
「宇宙シェリフバルバン!」
と赤着を完了すると、俺のコンバットスーツのヘルメット
内の左モニターのエードラム様が言う。
『ガレン(エメラルド柱)、上月城救出と、そのまま悪魔達
の本拠地である鬼顔城を一気に攻めると言っていたけど具体的には
どうするつもり?』
聞かれたガレン・アノル(エメラルド柱)さんは、
「具体的には、テンタと雷蔵に禍龍ついでにあのお嬢さん達
で、上月城救出している間に俺が鬼顔城に潜入して、一気に悪魔
の親玉のゴースンを叩く……つもりですがそれが何か?」
と今度はエードラム様に聞き返すガレン・アノル(エメラルド柱)さん。
『うーん、ここに来てすぐそれを実行していれば成功していた
でしょうけど、今となってはそれはどうかな?』
とガレン・アノル(エメラルド柱)さんの話に異議を唱える
エードラム様に、
「それはどういう意味ですか?」
と聞き直すガレン・アノル(エメラルド柱)さんに、
『あのね、昨日、ゴースンの配下を私達倒してしまったのよ』
と言うエードラム様。
「倒したって……」
エードラム様の言葉に少し驚き聞き返すガレン・アノル(エメラル
ド柱)さんに、
『オトアちゃん説明してあげて』
とオトアに説明を振るエードラム様。
『あっ、はい、実は昨日……』
エードラム様に指名されたオトアは素直に昨日の事件のことを
ガレン・アノル(エメラルド柱)さんに話すのだった。
オトアの話を黙ってい聞いていたガレン・アノル(エメラルド柱)
さんが、
「なるほど……こっちにテンタや禍龍が来てることは
あっちにもうわかってしまってると……」
と少し考えてから、ガレン・アノル(エメラルド柱)が、
「しかし、なら余計好都合では、テンタが上月城に姿を見せたと
たん、一気に襲ってくるのではないですか?」
とエードラム様に言うと、
『いやー倒し方がね……あの時被害を抑えるため、私が光の力を
発動させ、瞬殺してしまったからねぇ~』
その言葉を聞いたガレン・アノル(エメラルド柱)さんが一瞬固まると、
「えっ、そんなことしたんですかエードラム様!」
と言い返すと、”そーなのよね”って顔で、
『そーなの、だから、向こうもいい加減気づくと思うのよねぇ』
とガレン・アノル(エメラルド柱)さんに言うと続けて、
『転生者でもないテンタ君が急にブランチ能力を持つって事は
ないでしょ~』
「はい、それはこの世界の摂理ではないでしょうね」
エードラム様の言葉にそう返す、ガレン・アノル(エメラルド柱)
さんに更に言う。
『って事はよ、テンタ君に光の精霊が手を貸してるって考えるん
じゃなぁい?』
「確かに」
とエードラム様の言葉にそう返すガレン・アノル(エメラルド柱)
さんは、続けて言う。
「光の精霊と禍龍に私クリスタルマン・エメラルド
が加わったとなると……それ以上の力を手にしようと……」
ガレン・アノル(エメラルド柱)さんがそこまで言いかけた
のを聞いて、エードラム様が言う。
『ゴースンの力はあなたと同等……となるとそれ以上の力を
手に入れようとすると……』
「魔王と同化!」
と”ハッ”とひらめいたガレン・アノル(エメラルド柱)
にエードラム様が明るく
『ピンポンw』
と答えるのだった。
豆ごはんの家も元々関西なので『納豆』は食べなかったのですが、
父親がとある焼き肉屋で納豆入りの焼肉のたれが、おいしかったと言うので、
実際家でやってみると家族全員『おいしい』ってなって、その時僕は思ったのです。
これで食べれるなら、普通にご飯と食べれるんじゃないか…と、同じことを
その時、母親も思ったみたいで、以来豆ごはん家でも納豆を食べるようになりました。
実は、豆ごはん家で『納豆』が出なかったのは、母親の喰わず嫌いが原因だったと
その後判明したのでした。




