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~異世界転移~ 彼女のカラダを取り戻す(何故か異世界でヒーローやってます)  作者: グリンピースの豆ごはん
第3章 禍龍(かりゅう)編
87/204

86話 ΨプサイとΩオメガ

カクヨムにても同時掲載しています


https://kakuyomu.jp/works/16817139558796768457








 一方、テンタが湯屋で大騒ぎをしてるころ、上月(こうづき藩の北部


にある、かつて人鬼が居城していた城跡の地下に悪魔子爵ゴースン


達が、新たに建設した本拠地で、悪魔子爵ゴースン以下配下の悪魔


達と会議をしていた。


「オミクロンここ上月かみつき藩の掌握はどうなっておるのじゃ」


と悪魔子爵ゴースンが、配下のベビルデーモン級のオミクロン


(コブラの頭の男)に聞く。


「はは、あやかし人鬼じんきを使い、足らぬ戦力を周辺の


村人にレッサーデーモンを憑依させ、一気に上月城(こうづきじょうを攻略せんと、


ここ周辺の村々を襲おうとしたのですが、何故か村には村人が人っ子


一人いなかったのでございます」


「何と!村人がすべていないとは……」


とオミクロン(コブラの頭の男)の言葉に、驚く同じくゴースン


配下ベビルデーモン級のパイ(トカゲの頭に人間の男)。


「うーん、これはどういうことか……」


とオミクロン(コブラの頭の男)の言葉に呟く悪魔子爵ゴースン。


そこへ、\ボワッ/と現れた、ゴースン配下のベビルデーモン級


のロー(顔がイソギンチャクで体は人間で出来た女)が現れ、


悪魔子爵ゴースンの前に跪き言う。


「ここ、上月(こうづき藩の村人、すべて消えていた件でございますが、


その理由が判明いたしました。


「なに!」×2


ロー(顔がイソギンチャクで体は人間で出来た女)の言葉に、


悪魔子爵ゴースンとオミクロン(コブラの頭の男)は驚くが、


ロー(顔がイソギンチャクで体は人間で出来た女)はそのまま


言葉を続ける。


「村人が消えた件ですが、どうやら魔人達は、村人達を上月城(こうづきじょう


に招き入れたようです」


その言葉を聞いた悪魔子爵ゴースンは、


「どうやら儂らの動きを魔人達に気取られたか!」


と呟く悪魔子爵ゴースンに、オミクロン(コブラの頭の男)は、


「しかし……どのようにして」


と聞く。


「……」


しかし、そのオミクロン(コブラの頭の男)の言葉には返事を返さず、


悪魔子爵ゴースンが、考えこんでいると、再び悪魔子爵ゴースン達の


前に別の悪魔が、\ボワッ/と現れた。


悪魔子爵ゴースン配下のベビルデーモン級プサイ(顔がバラの花


で体は茨で出来た女)であった。


そのプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)悪魔子爵ゴー


スンの前に跪き言う。


「ご報告申し上げます」


その言葉に悪魔子爵ゴースンは、


「んっ、オメガ(セミの頭に人間の男)はどうした」


と聞くと、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)は、


顔をあげ言う。


「オメガ(セミの頭に人間の男)が倒されました」


と悪魔子爵ゴースンに報告すると、


「な・なに!?」


と驚く悪魔子爵ゴースンに、


「何故だ、お前とオメガ(セミの頭に人間の男)は、月港げっこう


に偵察にいっただけではなかったのか!?」


と悪魔子爵ゴースンの側に居たオミクロン(コブラの頭の男)が、


プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)に驚きながら聞き返すと、


「はい、その予定ではございましたが……」


と俯き答えるプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)に


「どう言うことか、仔細しさいに述べてみよプサイ(顔がバラの


花で体は茨で出来た女)」


と悪魔子爵ゴースンは、跪くプサイ(顔がバラの花で体は茨で


出来た女)に聞くと、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た


女)は、事の次第を話し出すのだった。














 プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)の話によると、


悪魔子爵ゴースンの命を受け、オメガ(セミの頭に人間の男)


とプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)は月港げっこう


に向かう前に、元々この砦に居たと言う人鬼じんきから、


妖刀呼ばれる刀を取り上げていた。


そして、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)と共に


月港げっこうに向かう前に、プサイ(顔がバラの花で


体は茨で出来た女)にオメガ(セミの頭に人間の男)は言う。


「プサイよ、月港げっこうに向かう前にこの上月かみつきで、


これを試してみたいのだが……」


と一振りの刀を見せた。


「なに?その剣は……」


とプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)が、オメガ


(セミの頭に人間の男)に聞くと、


「プサイよ、これは剣ではなく刀と言うものでな、しかも


これを元々持っておった人鬼じんきの話だと、唯の


刀ではなく、妖刀と言って魂を持った刀なのだ」


と自慢げに話す。


その話を聞いたプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)は、


少々あきれた顔をして言う。


「何を言っているのさ、物に魂は宿らないはよ」


その言葉に、オメガ(セミの頭に人間の男)がニヤリと笑い言い


返す。


「それがこの地はあるんだよ、魂がある物がねぇ、


現にこの地に居るあやかしと呼ばれる魔物の中に


一反木綿や、唐傘と呼べれるあやかしがおるでは


ないか」


そのオメガ(セミの頭に人間の男)の言葉に、”ああ


確かに”って顔をするプサイ(顔がバラの花で体は


茨で出来た女)だったが、改めてオメガ(セミの頭に


人間の男)に聞く、


「しかし、それらの魂には我等悪魔が干渉できぬので


はないのかオメガ?」


そのプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)の問い


に、


「干渉は出来ぬが、使うことはできるさ」


と自慢げに言うオメガ(セミの頭に人間の男)に、


「つかう?ってただの刀でしょ、そんな原始的なものを


使わなくても我等の能力で十分でしょうに」


とオメガ(セミの頭に人間の男)に言い放つプサイ(顔が


バラの花で体は茨で出来た女)に、右の人差し指を左右に


振りながらオメガ(セミの頭に人間の男)が言う。


「こいつはな、妖刀魂吸刃ようとうこんきゅうじん


言ってな、人の魂や魔力を吸う刀らしい」


その言葉に


「えっ、魂を吸う?」


驚き言うプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)に、


「こいつに人の魂をたくさん吸わせ、それを後から俺達


がいただくってのは、効率が良くないかプサイ」


とにやりと笑い言うのだった。
















 その後、オメガ(セミの頭に人間の男)とプサイ(顔が


バラの花で体は茨で出来た女)は、上月(こうづき藩のある村に向かい


事件が起こったのである。


「ば・化け物だぁ~!」


と逃げる村人を一刀両断に斬りつけるオメガ(セミの頭に


人間の男)。


「グァァァッ~!」


と叫び斬りつけられた村人はその場に倒れこむ。


\バタン/


「うーん、これは良い、切り口もなく血吹きでない」


斬りつけた村人の死体を見て嬉しそうに言うオメガ


(セミの頭に人間の男)。


「本当ね、切り口もなく死んでいるわ」


とオメガ(セミの頭に人間の男)の倒した村人の死体を


見て冷静に言うプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)。


「さぁ、試し切りも済んだんだし、月港げっこうに向かいましょう~オメガ」


とプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)が、オメガ


(セミの頭に人間の男)に向かい言うが……。


「いや、まだだ、まだだよプサイ!」


となんだか高揚しながら言うオメガ(セミの頭に人間の男)


は、そのまま村中を周り次々に村人を襲う。


「ギャー!」


「グァァァッー!」


「…っあ!」


それを見ていたプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)


は、オメガ(セミの頭に人間の男)の異変に気付く。


(んっ、なんだかオメガの様子がおかしいわ)


その村に住む村人を全滅させても尚、オメガ(セミの頭に人間


の男)は、人間を襲おうとし、次の村を目指す。


「ちょっと、オメガ!もう十分よ、早く月港げっこうに向かい


ましょう」


「……」


と声を掛けるが、オメガ(セミの頭に人間の男)は、まったくプサイ


(顔がバラの花で体は茨で出来た女)の話を聞いていない。


人間と違いオメガ(セミの頭に人間の男)の表情はわかりにくいが、


目が赤く光り、血走っているように感じるプサイ(顔がバラの花で


体は茨で出来た女)は、そんなオメガ(セミの頭に人間の男)を


止めようと、


「バインド!」


と叫ぶと、オメガ(セミの頭に人間の男)の立つ地面から、バラのツタ


が\メリメリメリ/と現れて、オメガ(セミの頭に人間の男)の手足を


拘束する。


「ぐぅぅ…」


自身の体を拘束され、それを解こうともがくオメガ(セミの頭に人間の男)


が持つ妖刀魂吸刃ようとうこんきゅうじんをオメガ(セミの頭に人間


の男)の手から捥ぎ取るプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)。


 自身の手から妖刀魂吸刃ようとうこんきゅうじんをプサイ(顔が


バラの花で体は茨で出来た女)に捥ぎ取られたオメガ(セミの頭に人間


の男)は、しばらくすると急に正気に返ったのか側に居たプサイ(顔が


バラの花で体は茨で出来た女)に真顔で聞く。


「おい、何で俺を拘束しているのだプサイ」


その言葉に、一瞬呆れるプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)


だったが、


(これは悪魔をもあやつる力があるのね、恐ろしい……でも、


使い方によってはこれ、面白いことになるかもw)


と心で密かに考えるプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)


だった。


 その後、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)と、オメガ


(セミの頭に人間の男)は月港げっこうに向かい、月港げっこう


街は連れの小さな祠に身を潜め、オメガ(セミの頭に人間の男)


が、自身の手下てかである般若忍者(スケルトンにレッサー


デーモンを憑依させ太陽光を防ぐために忍者衣装や手袋と般若の


面を着けさせた)を放ち、月港げっこうの町の様子を探らせてい


ると、どうやら、クリスタルマンエメラルドが、この月港げっこう


町に入って来たとのうわさを耳にする。


「うーん、奴がここにもしいるとなると、我等は迂闊に動けん


ではないか」


とぼやくオメガ(セミの頭に人間の男)にプサイ(顔がバラの花で体は


茨で出来た女)は言う。


「我等が動く必要はないと思うよ、オメガ」


そのプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)を聞いて、オメガ


(セミの頭に人間の男)は、


「うん?どういうことだプサイ?」


と聞き返すと、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)が


にっこり笑って、


「誰かにこれを使わせればいい」


と言いながら、オメガ(セミの頭に人間の男)に、妖刀魂吸刃ようとうこんきゅうじん


を見せるのだった。


「なるほどな、奴がもし、この月港げっこうの町にいたなら


騒ぎを聞きつけ、やって来るってことか」


プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)に妖刀魂吸刃ようとうこんきゅうじん


を見せられ言うオメガ(セミの頭に人間の男)にプサイ


(顔がバラの花で体は茨で出来た女)が言う。


「で、相手が人間だと奴は迂闊に手をでせない……運が良ければ私達が手を


出さなくとも奴の魂を奪い取れるかもね」


と、ほほ笑むプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)。


早速、オメガ(セミの頭に人間の男)は、自身の手下てかである般若忍者


に命じて、街の中の人間で、それにふさわしい人間を探索させた


のだった。


 ほどなくして、般若忍者が、見つけてきたのは……。


佐田屋次郎左衛門さだやじろうざえもんと言う男だった。


遊郭の太夫と見受けの約束を交わしていたにもかかわらず、


その太夫は、別の旦那との見受け話に乗り気だと聞いて、


佐田屋次郎左衛門さだやじろうざえもんは、大いに


荒れて、酒をあおり暴れまわっていたのだった。


 般若忍者からその報告を聞いたオメガ(セミの頭に人間


の男)は、早速、町人姿に化け、荒れる佐田屋次郎左衛門さだやじろうざえもん


に近づき、


「旦那、そんな薄情な太夫……この刀で斬り捨ててしまえば


いじゃねーですかい」


と耳元でささやき、鞘に収まっている妖刀魂吸刃ようとうこんきゅうじん


を握らせると……・


たちまち、佐田屋次郎左衛門さだやじろうざえもん


顔色が変わり、目が血走って来る。


そして、そのままゆっくりと遊郭 のある吉原へ向かうのだった。


 当初は、オメガ(セミの頭に人間の男)とプサイ(顔がバラの花で


体は茨で出来た女)の思惑通りことは運んでいたが、そこへ、町方と


共にテンタと禍龍かりゅうが現れ、事態は急変する。


そこで、慌ててオメガ(セミの頭に人間の男)は転移し、テンタ達と


対峙するのだったが、手下てかである般若忍者40名共々一瞬に


して、テンタに倒されてしまった。


 ここまでの話を黙って来ていたオミクロン(コブラの頭の男)と、


ロー(顔がイソギンチャクで体は人間で出来た女)が、


「おそらくここの上月(こうづき藩の村人が急に消えたのは、オメガ(セミの


頭に人間の男)が村を襲ったのが原因だな」


「そうね、きっとその時村に生き残りが居て、魔人達に通報したの


かもね」


と言うと、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)が、慌てて


「いや、そんなはずは……」


と言いかけるが、そんなプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)


にロー(顔がイソギンチャクで体は人間で出来た女)が、


「でなきゃ、この上月(こうづき一帯の村人が消えた辻褄が会わないじゃない」


と言い放つと、プサイ(顔がバラの花で体は茨で出来た女)が、


しょんぼりして、


「そ・そんな……」


とボソっと言うのだった。


それを見たオミクロン(コブラの頭の男)と、ロー(顔がイソギン


チャクで体は人間で出来た女)が、話題を変えようと思い言う。


「それにしても一瞬にして、オメガがあの小僧一人にか……」


「いつの間にそんな力をつけたのかしら」


その言葉に、悪魔子爵ゴースンは、ボソリと言う。


「ひょっとして、小僧に光の精霊が味方しているのかもな」


その言葉に、配下の悪魔達が驚きの声をあげた。


「な・何と光の精霊ですか!」×6


驚く配下達の言葉に黙って頷く悪魔子爵ゴースンに、パイ


(トカゲの頭に人間の男)が、ポツリと言う。


「クリスタルマンエメラルドに禍龍かりゅうだけでも


やっかいなのにそれに加えて、光の精霊までとは……」


その言葉に、シグマ(顔がカエルで体は人間で出来た女)


も、


「我等悪魔の天敵の精霊までもが現れたのか……」


と弱気な発言をするが、それまで黙って考えていた


悪魔子爵ゴースンが言う。


「いや待て、手はある!」


その言葉に配下の悪魔達が


「おお、さすがはゴースン様だ」×6


と感心するように声をそろえ言う。


そして、オミクロン(コブラの頭の男)が聞く。


「その手とはどのような……」


オミクロン(コブラの頭の男)の言葉に悪魔子爵ゴースンは


「魔王じゃよ魔王」


と言うと再びオミクロン(コブラの頭の男)が悪魔子爵


ゴースンに聞き返す。


「魔王をどうなさるので」


その言葉に悪魔子爵ゴースンは、にこやかに答える。


「儂が魔王と同化すればいいのじゃ、儂とクリスタルマン


エメラルドはほぼ互角の力じゃが、この国の魔王もまた


奴の力と互角……なれば儂が魔王に憑依すれば、奴や


光の精霊と言えど抗うことはできんじゃろうて」


その言葉を聞いたプサイ(顔がバラの花で体は茨で出来


た女)は、すかさず言う。


「さすがでございますゴースン様」


と褒めたたえると、”まんざらでもない”って顔で言う。


「であろうw」


そして、この後の作戦を練るのであった。





上月かみつき→(こうづき)に変更

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