77話 ゴライジャーシュート
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南の擁壁の前に残ったのは、擁壁の上に居るガンボー(ガイ
ゼル)と晋王国の曹将軍、そしてその擁壁を目指し
突撃してきたオークとオーガ500体弱であったが、その500
体弱のオークとオーガ達は、自分達をコントロールするデーモン
オーガキングにデーモンオークキングを失い、急に混乱しだした。
晋王国の曹将軍と”チラ”と目が目が合うとガンボー
(ガイゼル)は、”やれやれ”って顔で、先ほど東の擁壁で使っ
たM134 ミニガン呼ばれるミニガンを出し、擁壁の上から、
今だ混乱するオークとオーガ達向け発砲しようとミニガンの引
き金に手を掛けた時だった。
自身の真上に大きな影が現れたのに気づき、ふと頭上を見上
ると、そこには、北の擁壁で、オークとオーガを喰らっている
はずの禍龍が居た。
禍龍は、その混乱する500体弱のオークとオーガ見て、
目を輝かせ、
≪おお、まだこんなにおるではないか≫
と言い、混乱している500体弱のオークとオーガ目掛け、
目から光線を放ち、\ピキピキピキ/と凍らせると、徐に
……食す。
そして、ムシャムシャと食べながら、
≪凍らすと、シャキシャキして美味いな≫
と笑みを浮かべるのだった。
◇
一方、バルジャン(トム)が、展開したSSフィールド内では、
まず、チームゴライジャーの5人と、ファイ(アリの頭の男)
に、デーモンオーガキング1体とデーモンオーガジェネラル2
体が、対峙していた。
「ここは、いったいどこなのだ、なぜ転移で出来んのだ」
と今だ狼狽えるファイ(アリの頭の男)に、チームゴライジ
ャーのリーダーのサンライジャー(チャック)が言う。
「逃がしゃしないぜ、ベビルデーモンさんよ」
その言葉に、少しかんしゃく気味にファイ(アリの頭の男)
が言い返す。
「ええぇ~小癪な!、こうなれば、貴様達を血祭りにあげて
くれる!」
そして、配下のデーモンオーガキングは、金砕棒を振りかざし、
デーモンオーガジェネラル2体は腰の大剣を抜いて襲い掛か
って来る。
「そうはさせんばい」
と、デーモンオーガキングの振りかざす金砕棒をグランライジャー
(ハンス)が自身の持つ大金鎚で撃ち返す。
\バッキーン/
打ち返されたデーモンオーガキングは後ろによろけ、そこに
サンライジャー(チャック)の
「フレア・ビュー」
炎の鞭が、デーモンオーガキングの持つ金砕棒に巻きつき、
\ボー/
\じゅるじゅる/
と溶かした。
自身の武器を熔かされた、デーモンオーガキングは動揺する。
そして、腰の大剣を抜いて襲い掛かって来る2体のデーモンオーガ
ジェネラルに対しては、ラブライジャー(エレノア)が、
「私の愛を受け取りなさい」
と言いながら、自身のベルトの左右に付いているハート形の爆弾を
投げつける。
\\ドッカン//
ラブライジャー(エレノア)が投げつけたハート形の爆弾は、2体
のデーモンオーガジェネラルは、ベビルデーモンのファイ(アリの
頭の男)の所まで飛ばされ、
\\ドーン//
とぶつかり、ファイ(アリの頭の男)もデーモンオーガジェネラル
も倒れこむ。
「今だ、ゴライジャーシュートだラブ」
それを見たサンライジャー(チャック)が言うと、ラブライジャー
(エレノア)もそれに頷き、その場でくるっと一回転すると、何故
か、手には黒いバスケットボールを持っていた。
「いいわね、行くわよ」
と言うと、その場で黒いバスケットボールを数度ドリブルすると、
黒いバスケットボールは、見る見るピンク色に代わり、
「グラン~」
と叫びながら、グランライジャー(ハンス)にパスをする。
「まかせんしゃい~!」
そう言って、ラブライジャー(エレノア)からボールを受け取ると、
グランライジャー(ハンス)は、ラブライジャー(エレノア)と同
じようにその場でドリブルを始める。
しかし、先ほど武器を熔かされ動揺していたデーモンオーガキング
はそれを見て、グランライジャー(ハンス)を目掛け突進してくる。
ドリブル中のグランライジャー(ハンス)は、その突進してくる
デーモンオーガキングに、
\\ガーン//
と頭突きをかまし、デーモンオーガキングをその場で気絶させる。
そして、自身がドリブルしているバスケットボールの色が緑に変
わるのを確認すると、
「フリーズ!」
とフリーズライジャー(ダニエル)に声を掛け、ボールをパス
する。
「OK」
とグランライジャー(ハンス)から受け取ったボールをすぐさま
ドリブルし、ボールの色を白に変えるフリーズライジャー(ダニ
エル)。
しかし、そこで、デーモンオーガジェネラル2体と倒れこんでい
たファイ(アリの頭の男)が起き上がり、
「させぬわ!」
と言って口からギ酸をフリーズライジャー(ダニエル)に向け
、撃つが……。
フリーズライジャー(ダニエル)は、両手にバスケットボール
を持って、ジャンプし、そのまま空中で1回転……と同時に
「マッハ!」
と叫び、ボールをマッハライジャー(ヴィスタ)にパスをする。
「オオライ~」
と言って、フリーズライジャー(ダニエル)からのバスケット
ボールを軽く、片手で受け取るマッハライジャー(ヴィスタ)
そして、片手でそのままドリブルして、ボールの色を紫に
変えると、そのまま横にいるサンライジャー(チャック)に
渡す。
サンライジャー(チャック)は、フリーズライジャー(ダニエル)
から受け取ったボールをそのまま、ドリブルをしながら、ファイ
(アリの頭の男)の所に迫って行くと、ファイ(アリの頭の男)
が慌てて、自身の前に倒れているデーモンオーガジェネラル2体
と、グランライジャー(ハンス)の近くで、倒れているデーモン
オーガキングに対し、大声で、
「お前ら起きろ!」
と言って起こし、自身をガードするよう命じる。
命じられたデーモンオーガキングが、慌ててファイ(アリ
の頭の男)もとに戻り、デーモンオーガジェネラル2体は、
ファイ(アリの頭の男)をガードするように立ち、ファイ
(アリの頭の男)自身も、迫りくるサンライジャー(チャ
ック)目掛け、口からギ酸を撃つが、それを華麗にジャン
プして、避けると、そのまま、
「エンドシュート!」
と言いながら、ファイ(アリの頭の男)達目掛けシュート
を打つが、その時ファイ(アリの頭の男)が
「甘いわ!」
と言うや否や、再び口からギ酸を撃とうとした時、フリ
ーズライジャー(ダニエル)目が光る。
\キラ~ン/
フリーズライジャー(ダニエル)は、この時自身のブランチ
スキル『時間停止』を発動する。
これは、自身が指定した対象者の時間を3分間止める
ことができると言うスキルで、それをファイ(アリの頭
の男)とデーモンオーガキングにデーモンオーガジェネラ
ル2体に発動させる。
「うぅっ…、か・ら・だが……動かせん」
自身に向かってくる赤いバスケットボールを見つめながら
言うファイ(アリの頭の男)。
しかし、ファイ(アリの頭の男)にはどうすることもで
きず……。
\\\ドッカン///
ファイ(アリの頭の男)とデーモンオーガキングにデーモ
ンオーガジェネラル2体は、粉々に爆発四散するのだった。
◇
他方のSSフィールド内では、ベビルデーモンのウプシロン
(バッタの頭の男)と、デーモンオークキング1体とデーモン
オークジェネラル2体にスカイザー(于晏)とグランザー
(晨)が対峙していた。
「ええーい、何だこの空間は!」
とイラつきながら言うウプシロン(バッタの頭の男)に、
スカイザー(于晏)が言う。
「これは、お前達を逃がさん為に、俺達の仲間の能力で作った
空間だ、あきらめるんだな」
「くっそー、だが、相手は2人だ、やってしまえ!」
とウプシロン(バッタの頭の男)が、配下のデーモンオーク
キングとデーモンオークジェネラルに命じると、3体は、武
器を手に持ち、スカイザー(于晏)とグランザー(晨)目掛け、
突進する。
それを見たスカイザー(于晏)とグランザー(晨)は、
大鎌を手に先に突っ込んで来るデーモンオークジェネラル2体に対し、
2人共、ダッシュを駆け、
「ブラザーブレイク!!」
と叫びながら、タックルを決める。
\\\バキーン///
スカイザー(于晏)とグランザー(晨)に高速タックル見舞
われたデーモンオークジェネラル2体の体はバラバラになり、破片
が少し後方から、スカイザー(于晏)を攻撃しようと、九本歯
の馬鍬(猪八戒の武器と同じ)を振りかぶって突進していたデー
モンオークキングに当たり、デーモンオークキングはその衝撃で、
後ろ向きに倒れ、ベビルデーモンのウプシロン(バッタの頭の男)
の横まで転がって来る。
「オノレ~!、これでも喰らえ~」
とウプシロン(バッタの頭の男)が、胸を開くと、
\\\ブーン///
と羽を広げ、スカイザー(于晏)とグランザー(晨)
に向かって、無数のバッタが飛んで行き、それらの無数のバッタ
達は、スカイザー(于晏)とグランザー(晨)の体に群
がりまとわりついた。
「くっ……」
「くっっそー」
自身の体にまとわりついたバッタ達を振り払おうと、スカイザー
(于晏)とグランザー(晨)は、必死にもがくが、バッタ
達は、振り払っても、振り払っても2人にまとわりつくだけでなく、
2人の体を”ガリガリ”とかじりだした。
その時、スカイザー(于晏)が、
「ならば!」
と言ってバッタを振り払うのを止めたと思ったら、自身の体に高圧の
電流を流した。
\\\ビリビリビリ~///
それを見たグランザー(晨)も、自身の体に高圧の電流を流す。
\\\ビリビリビリ~///
”パラパラパラ”
スカイザー(于晏)とグランザー(晨)の体にまとわりつき、
体をかじっていたバッタ達は黒焦げになり、2人の体から剥がれ
落ちて行く。
「オノレ~!」
と悔しそうにウプシロン(バッタの頭の男)が、言うと、
自分の側で転がっているデーモンオークキングに、
「立て!」
と命じ、自身も”パッ”と手に槍を出して、スカイザー(于晏)
とグランザー(晨)の方に槍を構えるが……。
その時すでに、スカイザー(于晏)は、空中高くジャンプして
いて、そこでクルリと空中回転して、ウプシロン(バッタの頭の
男)目掛け、両足にプラズマを纏い、
「スカイザープラズマキーック!」
と叫んで、両足蹴りをお見舞いする。
\\\ズバーン///
スカイザー(于晏)は、そのまま、ウプシロン(バッタの
頭の男)の体を突き抜けるのだった。
「ぐはっ!」
ウプシロン(バッタの頭の男)は、体に大きな穴を開けられ、
黒い血を口から吐いて、その場に”ドサ”と倒れた。
そして、ウプシロン(バッタの頭の男)にスカイザー(于晏)
が必殺のキックを決めたのと同時に、グランザー(晨)
もまた、デーモンオークキングに対し、もうダッシュすると共に、
「グランザーグラビティーパンチ!」
と叫んで、自身の右の拳に重力波を纏わせ、パンチをお見舞いする。
\\\ズバーン///
デーモンオークキングも、ウプシロン(バッタの頭の男)同様体に
体に大きな穴を開けられ、黒い血を口から吐いてその場に”ドサ”
と倒れるのだった。
◇
------(テンタ視点)------☆
俺は今、バルジャン(トム)さんとSSフィールド内で、ベビルデー
モンのサボテン頭の男と、悪魔石猿王と対峙している。
「クソッ、クソッ、クソ!」
この空間から出ようとして、あがいたものの、出れないことに
イラつくベビルデーモンのサボテン頭の男に、バルジャン(トム)
さんが、
「諦めろ、ベビルデーモン!」
と言い放つと、イラついていたベビルデーモンのサボテン頭の
男は、
「ええーい、こうなりゃ焼けだ!」
「死ね、しね、シネ!」
と両手を広げると、掌に丸いサボテンを出し、それを俺と
バルジャン(トム)目掛けて投げつけてきた。
「こんにゃろ、こんにゃろ、こんにゃろ~!」
”ヒュー彡”
「シルバーバスター!」
”ビシュー”、”ビシュー”、”ビシュー”
サボテン頭の男投げる丸いサボテンを次々にビームガンで撃ち
抜くバルジャン(トム)さん。
\ドカン/、\ドカン/、\ドカン/
それを見ていた俺のヘルメット内の右モニターのオトアが言う。
『あれって、爆弾なんだ!?』
『みたいだな』
丸いサボテンが爆弾だと知り、驚き言うオトアに俺は、同意
すると、
『ねぇねぇテンタ君……』
何やら思いついて俺に言うオトア。
「やってみるか」
オトアの提案に俺が同意して、自身の左太腿の装甲版を開け、
夢中でバルジ
ャン(トム)目掛け、サボテン爆弾を投げるサボテン頭の男の手
元をよく見て、サボテン爆弾を投げ終わり、次のサボテン爆弾
が、掌に出現するタイミングを見計らって、”シュッ彡”と赤
い☆型手裏剣を取り出し投げると、(((シュルシュル)))、
”シュポ”と奴の掌の上のサボテン爆弾に刺さる……。
\ボッ/
と赤い手裏剣が燃え出し、
\ドカン/
と爆発して、奴の右手を吹っ飛ばした。
「ギョエー!」
失った右腕に驚き叫ぶサボテン頭の男。
サボテン頭の男は隣で指示待ちで、ボーと立っている悪魔石猿王に、
「なーにつったてんだ!お前も戦え!」
と怒鳴り散らすサボテン頭の男。
言われた、悪魔石猿王は慌てて如意棒を構えると、バルジャン(トム)
さんはすかさず、
「シルバーバスター!」
”ビシュー”
とビームガンからビームを放つが、それを悪魔石猿王は如意棒を
(((くるくる)))
回転させ、
\ビシャー/
とビームを跳ね返す。
それを見たバルジャン(トム)さんは、徐に、
「チョー!」
とジャンプし、
「ディメンションキック!」
と叫び、空中で稲妻が走るようにギザギザな動きで、悪魔石猿王
に蹴りを打つ。
\ドーン/
バルジャン(トム)さんに蹴りを見舞われ、後ろに大きくひっくり
返る悪魔石猿王に、バルジャン(トム)さんは、ビームソードを出
し、今まさに起き上がった所の悪魔石猿王にビームソードで切り
つけた。
「バルジャンダイナミック!」
\シュワン/
\ギヨエー/
頭から真っ二つに切られ倒れる悪魔石猿王。
それをまじかで見ていたサボテン頭の男は、瞬時に失った右手を
再生し、
「おのれおのれ!」
と今度は俺目掛けて、頭のサボテン部分から、無数のサボテンの
棘を飛ばす。
”シュッ、シュッ、シュッ、シュッ”
しかし、俺は素早く背中の装甲版スリットから、
「リクレクターソーサー」
と言いながら、2つの円盤を射出すると、それをオトアがコント
ロールして、飛んでくるサボテンの棘を跳ね返す。
\カン、カン、カン/
すると、跳ね返ったサボテンの棘は、サボテン頭の男の体に
\ブシュ/、\ブシュ/、\ブシュ/
と刺さった。
「くぅっ~!」
サボテン頭の男が、少しひるんだすきに、俺は、すかさず
俺は左腕のガントレットから突き出しているナイフの柄
を掴み、剣をイメージしてすぐさま抜き、
「ソーラーブレイド!」
と叫び、右手に持っていた両刃の剣の刃を左手で、根元
から剣先にかけて撫でるように這わすと、剣の刃が眩い
くらい光りだす。
そして、少しひるんだサボテン頭の男に、
「バルバンクラッシュ!」
と叫び袈裟切りで切りつけた。
\\ズバン!//
\\グエー//
俺が切りつけたサボテン頭の男体を斜めにずらしながら
倒れるのだった。
ゴライジャーシュートは、特撮戦隊もの元祖ゴ〇ンジャーの『ゴ〇ンジャーストーム』
や『ゴ〇ンジャーハリケーン』のオマージュです。




