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~異世界転移~ 彼女のカラダを取り戻す(何故か異世界でヒーローやってます)  作者: グリンピースの豆ごはん
第3章 禍龍(かりゅう)編
71/204

70話 東支部からの使者  

カクヨムにても同時掲載しています


https://kakuyomu.jp/works/16817139558796768457




------(第三者視点))------☆




 テンタが達が美魚(メイリーユー)村での海坊主退治をしているころ。


 チームガンブレイブのリーダーのトムとその妻のミリー、そしてガイゼル


とその妻のアナ達4人は、昨日の『歌謡ショー』があった地下の会場で、


ミュージカルの『ドッグ』を観覧していた。


 ミュージカルの『ドッグ』を観覧し終え、お昼ご飯を部屋で取ろうと、


自身たちの部屋に戻る。


「おかえりなさい~」


「おかえりなさいませ」×3


1人、この部屋で過ごしていた冒険者チームガンブレイブのマネージャーの


ヴィクセンと、この部屋のメイド、リンリン、ランラン、リーリーが、部屋


に戻って来たトム達を出迎える。


「どうでした?」


とヴィクセンが、ミリーとアナにミュージカルの感想を聞く。


「まぁ、まぁ面白かったよw」


と言う感想を言うミリーに対し、アナは、


「おしゃべりしていたって思ったら急に歌いだすもんだで、そっちが気にな


ってもて、おら、全然お芝居の内容が頭に入ってこなかったべぇ」


と言う。


その言葉に、ガイゼルが笑いながら、


「ハッハッハァw、急に歌うか……確かにな、だが、アナそれがミュージカ


ルと言うもんだ」


と答えるが、アナはそういうガイゼルに少々不満げであった。


そこへ、3人のメイドの1人のリンリンが言う。


「お食事のご用意をいたしましょうか?」


その言葉に、トムが、


「ああ、頼む少々腹が減って来た」


と答えると、3人のメイドが、


「畏まりました」


と一礼し、食事の用意をするのだった。













 トム達4人がテーブルに着くと、メイド達が次々に料理を並べる。


「お昼のメニューは何かな?」


と料理を並べるメイドの1人のランランに尋ねる。


「ただいまのメニューは、南晋王国風の料理でございます」


と答えるメイドのランランの言う”南晋王国風”と言う言葉の意味が


分からず、ただ、


「そうか、南晋王国風」


と知ったかぶりするのだった。


「いただきます」×4


 4人は、目の前に並べられた料理を前に、手を合わす。


 おそらく、メイドのランランの言う”南晋王国風”とは、元々の


南晋王国の料理を転生者の口に合うよう、転生者達の元居た世界、


つまり、ベトナム料理風にアレンジしたものだった。


なので、出てくる料理名もベトナム料理名だ。


・ゴイ・クオン(生春巻き)は、中にエビとハーブが入っていて、


魚醬で食べる。


・フォーイスヌードルは、春雨の太いバージョンのベトナム風ラ


ーメン。


・バインセオは、卵で作った薄い皮の中に、沢山の野菜炒めを包


んでいるオムライスのような料理。


・ソフトシェルクラブは、小さな蟹をそのまま殻付きで揚げた料


理で、蟹の殻はやわらかいので、そのままバリバリ食べれる料理。


これに関しては、アナがかなり気に入ったようだ。


・ チェーは、ピオカや、マンゴー、ライチなどの果物とココナッ


ツクリームを混ぜ、細かい氷を入れたデザート。


これに関しては、ミリー、アナ、ヴィクセンの女性陣3人が絶賛


であった。


「ごちそうさまでした」×4


 4人が手を合わせ食事を終了した時だった。


\コンコン/


とドアをノックする音が聞えた。


 食事の後片付けをしていたメイドの1人、リーリーが部屋の扉


を開ける。


\ガチャ/


「失礼します」


と扉が開くと同時に、天堂(ティエンタン)職員(ベルボーイ)の男が入って来て言う。


「トム様に至急、お伝えしたいことがあると聖クリスタル国東支部


支部長(ギルドマスター)の使いと申す方がお見えになっておりますが、


いかがいたしましょう」


その言葉を聞いたトムが、一瞬、顔色が険しくなるが、


「んっ、!?かまわないよ、この部屋にお通ししてくれ」


職員(ベルボーイ)の男に言うと、男は、トムに一礼して、


「畏まりました」


とそのまま部屋を出た行った。


それを見た、マネージャーのヴィクセンがトムに聞く、


「ボス、なにかあったんでしょうか?」


その言葉に、トムはただ、


「わからん」


と一言返すのだった。













\コンコン/


とドアをノックする音が聞えた。


 食事の後片付けをしていたメイドの1人、今度は、ランランが


部屋の扉を開ける。



\ガチャ/


「失礼します」


と扉が開くと同時に、天堂(ティエンタン)職員(ベルボーイ)の男に連れられ2人の男


が入って来た。


 天堂(ティエンタン)職員(ベルボーイ)の男は、2人の男を部屋に案内すると、


「失礼しました」


と言って部屋を出て行った。



\バタン/


すると、部屋の中に入った2人の男のが言う。


「俺達はチームブラザー所属、B級冒険者、冒険者名メカイダー


こと、マイケル・バウアー」


「同じくB級冒険者、冒険者名メカイダーダブルオーこと、


ルーク・ジョーダンです」


その言葉に、トムの側に居た、チームガンブレイブのマネージ


ャービクセンが言う。


「ああ、あの冒険者試験でテンタ君と500体ものゴブリンを


倒したって言う?」


その言葉に、冒険者名メカイダーこと、マイケル・バウアーが、


訂正する。


「いや、俺らとテンタだけではないけどな」


それを聞いて、ガイゼルさんが、


「おお、そうか、テンタの学友……ってか戦友かw」


と茶化す様に言うと、その言葉に2人は、”いやいや”と言う


感じで照れるが……。


そんな2人に真顔で、トムが聞く。


「で、そのテンタの戦友さんが何の用なんだ」


トムに真顔で聞かれた、メカイダーこと、マイケルは、自身も


真顔になりトムに言う。


「はい、7月初めに晋王国南部で、突然、オークとオーガ2千


が、現れ周辺の村々を襲い北上、当初討伐に当たった晋王国の


守備隊3千が全滅、それを受け、晋王国晋木郡方面軍2万と、


南晋国秦隋(みなみしんこくしんずい)郡方面軍1万合わせて、3万の軍がオークと


オーガ2千の討伐に当たったのですが、オークとオーガ2千


に加え、石猿と言う魔物100が加わり、晋王国と南晋国の


軍が苦戦し、現在、はん村にて籠城戦を展開中との


ことで、その救援要請をギルドが受けたようです。


ギルドから、東支部周辺に居るA級冒険者に徴集が掛かって


います」


その言葉を聞いて、トム、ガイゼル、ミリー、アナの4人


が、驚き声をあげる。


「えっ、オークとオーガ2千が共闘!?」×4


そして、ガイゼルが付け加えて言う。


「ありえん、あり得んだろう……魔物同士が共闘するなん


て!」


驚くガイゼルにミリーも付け加えて言う。


「そ・それに、石猿とか言う魔物もでしょ!」


その言葉に、メカイダーダブルオーことルークがきっぱり


言う。


「あり得んと言いましても、これは事実です」


そこに、トムが一言、


「ガイゼル、あり得んと言うが、あり得るんじゃないか?」


そのトムの言葉に、”んっ”って顔をしたガイゼルが、


”はっ”としたように、


「そうか、悪魔か!」


そのガイゼルの言葉にトムが黙って頷くと、トムは、メカ


イダーことマイケル達の方を見て言う。


「わかった、準備するから少し待て」


その言葉にメカイダーダブルオーことルークが、


「あっ、いや、徴集が掛かっているのはお2人だけではな


いんですよ」


と言うと、トムもガイゼルも”キョトン”とする。


それを見たメカイダーことマイケルが、


「あっ、テンタ……いやバルバンもです……彼A級にな


ったんでしょ?」


とトム達に聞くと、トムもガイゼルも”ああ、そうだった”


って顔で、今度はマネージャーのヴィクセンの方を見て、


「テンタは今どうしてるヴィクセン、すぐに連絡を取り


呼び戻せ!」


その言葉に、ヴィクセンは、


「はい、直ちに」


と返し、すぐにテンタに念話を送るのだった。













------(テンタ視点))------☆




 美魚メイリーユー村から俺は急いで天堂ティエンタンに戻った。


 急いで戻ったため、バルバン(コンバットスーツを着た)


のままだ。


\コンコン/


と俺がドアをノックすると、


\ガチャ/


 部屋の中から、メイドの1人、ランランさんが部屋の扉を


開けてくれる。


俺が部屋に入ると同時に3人のメイドさん達が、声を合わせて、


「おかえりなさいませ」×3


と言う。


その声に、反応して、何かを話し合っていたトムさん、ガイゼルさん


、ミリーさんにアナさん、ヴィクセンさん……それとどっかで見たこ


とのありそうな男の人2人が、部屋のドア付近に立つ俺を一斉に見た。


(あの2人は誰?)


俺がそう思っていたら、急にトムさんが俺に言う。


「おお、テンタ帰ったか、早速だが行くぞ!」


「えっ、えっ、何処へ……?」


その言葉にそう返すと、


「取り合えず東支部だ」


と俺に言い放つトムさん。


「あっ、はい」


と取り合えず返事をする俺に、見覚えがある2人の男の人が


俺に近づいてきて、


「よう、テンタ久しぶりw」


「久しぶりw」


と俺に声を掛けてくる。


(んっ……あっ!)


「あっ!マイケルさんにルークさん、お久しぶりですw」


って笑顔で返したが、ルーク(メカイダーダブルオー)さん


が、俺に”ジト”目で言う。


「お前、一瞬俺らのことわからなかっただろう」


「いえ、そんなことは……」


と心を読まれ俺が、咄嗟にそう返すが、


「いいんだよ、いいんだよ、テンタ、どうせ俺達はお前と違って


まだB級だからな」


と少しすねたようにルーク(メカイダーダブルオー)さんに言わ


れ、俺が困っていると、ガイゼルさんが、ルーク(メカイダーダ


ブルオー)さんの肩を叩きながら、


「お前、そうは言うが、こないだ冒険者に待ったばかりじゃないか


、それがもうB級って、お前らもたいしたもんだって」


と言うと、元S級のガイゼルさんにそう言われ、ルーク(メカイダ


ーダブルオー)さんもまんざらではない様子だった。


そんな会話をしているのを見ていたトムさんが急に、ルーク(メ


カイダーダブルオー)さんとマイケル(メカイダー)さんの2人


に言う。


「そうだ、ここ、部屋はまだ2人分空いてるから、お前ら、俺達


が帰ってくるまで、ここに泊れw」


その言葉にルーク(メカイダーダブルオー)さんとマイケル


(メカイダー)さんの2人は驚き、


「えっ!」×2


と”どういうこと”って顔でトムさんの方を見つめると、トム


さんが2人に、さらに言う。


「お前ら、所属チームはどこだ?」


トムさんの言葉に2人はまだ”事態がつかめない”って顔をして


居たが、トムさんの質問に、マイケル(メカイダー)さんが、


答える。


「チームブラザーです」


その返事を聞いて、トムさんが少し考え、


「ああ、スカイザーとグランザーの所か?」


と聞くと2人は声をそろえて、


「はい!」×2


と答えた。


2人の返事にトムさんが、


「どうせ、向こう(東支部)で会うから俺から許可取ってやる


からそうしろ!」


 あまりの突飛な提案に、トムさんの妻のミリーさんが心配そ


うに、


「あなた、ここは家族だけで泊ってるのよ、そこに他人が……」


と言いかけた時に、ガイゼルさんが口を挟む。


「いや、こいつらをここに泊めた方が安全かもだぜミリー」


「えっ、なぜ?ガイゼル」


とミリーに聞かれたガイゼルさんは、トムさんをちらっと


見る。


ガイゼルさんが自身に目を合わせてきたのを見てトムさんは、


「今回は、どう見ても悪魔が1枚かんでいる」


と前置きをして、


「晋王国は、2万のも兵を魔物討伐に差し向けたんだ、当然


その分兵力が手薄になる地域が出てくるわけだ」


そこまで聞いてミリさんーが、口を挟む。


「それは、わかるけど、この子らがここに泊る話とは関係


なくない?」


その質問にトムさんが、首を振り言う。


「いや、関係はあるさ、さっき言ったように今回の件は、


悪魔達が1枚かんでいる……としたら、当然手薄になっ


た地域を狙って、何か仕掛けてくるって俺は思うんだ」


「えっ!」


驚くミリーにトムが言う。


「もし、それがここだったらどうするミリー」


トムさんの言葉に


「……」


言葉を失うミリーさんに、今度はガイゼルさんがトムさんの


言葉を継ぎ、


「もしそうなったら、冒険者としては、ひよっこのシェリー


やタミーを、元S級とは言え、引退して永いミリーやアナだ


けで守り抜けるか?」


その言葉を聞いてミリーさんが、


「そうね……わかったわ」


と言って、トムさんの考えにあっさり同意する。


 しかし、そこにマネージャーのヴィクセンさんがトムさん


に言う。


「でも、ボス、こっちはよくても『天堂ティエンタン


が了承しないのでは?」


ヴィクセンさんの言葉にトムさんは、


「そうだな」


と頷き、側に居たメイドのランランさんに言う。


「悪いが、支配人をここへ」


その言葉にメイドのランランさんは、


「畏まりました」


と頭を下げ、部屋を出ていた。













 今俺の目の前で、トムさんとここ『天堂ティエンタン』の支配人


との話になっていた。


 支配人は、落ち着いた様子で、トムさんの話を聞き、


「お話は伺いました……『天堂ティエンタン』の我々と致しましては、


このお話、歓迎でございますw」


とニコリ笑って言う。


それを聞いて、俺をはじめ、ミリーさんやアナさんそれに何よ


り、ルーク(メカイダーダブルオー)さんとマイケル(メカイ


ダー)さんの2人が驚く。


「えっ、こんな高級な場所に俺らが泊ってもいいのか?」


「えっ!……無料ただでか」


その言葉を聞いて、支配人は黙って頷く。


そして、


「なんなら、お部屋を別にお取りしても……」


とにこやかに言う支配人に、ガイゼルさんが、


「護衛なんだから、それはなしだ、ここで良い」


と口を挟んだ。


「さようで」


とにこやかに頭を下げる支配人に、今度はヴィクセンさんが、


聞く。


「えっ、どうして『天堂ティエンタン』側はOKしてくださるのですか?」


その質問に支配人が笑顔で答える。


「はい、それは、元々チームガンブレイブ様に対しては、オー


ナーより、すべての要求は聞き入れるようにと、仰せつかって


おりましたし、この度のような情勢不安の中、冒険者様、しか


も転生者様が、ここにお泊りいただけると言うのは、当方として


は、大変心強ようございます」


その返事を聞いてトムさんが


「じゃ、決まりだな」


と言って、部屋の左右の壁にある寝室のドアを見て、入り口から


見て、右の一番奥の部屋を指さし、


「そこの部屋を使え」


とルーク(メカイダーダブルオー)さんとマイケル(メカイ


ダー)さんに言うと、


「あっ、はい」×2


2人はそう返事を返した。


それを聞いたトムさんが、ルーク(メカイダーダブルオー)さん


とマイケル(メカイダー)さんの耳元に近づき、


「いいか、娘に手だしたら……」


とささやき、真顔で右手親指を立てて、それを首元で横に引き


”殺すぞ”とジェスチャーで伝えると、ルーク(メカイダーダ


ブルオー)さんとマイケル(メカイダー)さんが、震えながら、


「はい」×2


と答えるのだた。


そして、俺の方に振り向き、


「テンタ、東支部に急ぐぞ!」


と言いながら部屋を出た。


そして、ガイゼルさんに促され、俺はガイゼルさんと共に、


部屋を出るのだった。

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