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~異世界転移~ 彼女のカラダを取り戻す(何故か異世界でヒーローやってます)  作者: グリンピースの豆ごはん
第6章 悪魔時空
198/204

197話  オトアの涙

カクヨムにても同時掲載しています


https://kakuyomu.jp/works/16817139558796768457





-----(第三者視点)------☆





 クリスタル兄弟5人と、『Bファイター』(スレンダー)の背に


乗った『バンダム』(アロム)にチーム『デビライザー』の4人


は、ダリウス(オトア体)の元に向かっていたが……、途中、


巨大なオトアを目にする。


「あれは一体なんだ!」


「巨大なオトアちゃん!?」


と『Bファイター』(スレンダー)とデーモンレディー(マヤ)


が驚き声をあげると、すかさず、クリスタルマン(ニム博士)が


答える。


「うん?あれは……※1魔王(アザートホース)と一体化した


……ダリウス」


その言葉にデーモンレディー(マヤ)が、


「じゃぁ、オトアちゃんは!?」


とクリスタルマン(ニム博士)に聞き返すと、クリスタルマン


(ニム博士)に代わり、クリスタルマンエメラルド(ガレン)


が、


「オトアは……ほれ、あそこにいるぞ」


と指さし答えた。


デーモンレディー(マヤ)は、クリスタルマンエメラルド(ガレン)


が指さす方を見ると、そこには地面に横たわるテンタの前で跪くオトア


の姿が見えた。


「あっ!オトアちゃん……」


と呟くデーモンレディー(マヤ)。


「側に倒れてるのは……テンタか!」


とデーモンレディー(マヤ)と同じチームのザマタン(エディー)が


そう聞き返すと、クリスタルマン(ニム博士)は、


「ああ、テンタだ」


と苦悩の表情で答える。


そしてクリスタルマン(ニム博士)は、


「テンタは……」


と続けて言いかけた時、ザマタン(エディー)が、


「テンタは生きているのか!」


と聞き返すが、そこにクリスタルマンエメラルド(ガレン)が


「いいや」


と首を横に振りながら答えた。


それを聞いたとデーモンレディー(マヤ)は苦悩の表情で


「テンタ君!……」


と呟く。


デーモンレディー(マヤ)の呟きにそこに居た全員が苦悩の表情を


受けべる……。


とその時、『Bファイター』(スレンダー)が雰囲気を変えようと、


皆に言う。


「でもよ、確かテンタは復活の指輪を付けていたじゃないか、そのうち


復活するんじゃないのか?」


その言葉に、一同、”ああそうだ”と安堵の表情を浮かべるが、それを


打ち消す様にクリスタルマン(ニム博士)が言う。


「確かにテンタは復活の指輪をしていた……だが、未だに復活の兆し


が見えないと言うことは、この『悪魔時空』の影響で指輪の効力が


押さえれれてるのかもしれない」


と呟くと、一同驚きの表情を浮かべる中、デーモンレディー(マヤ)が、


「じゃぁ、テンタ君は……」


とクリスタルマン(ニム博士)に尋ねると、クリスタルマン(ニム博士)が


首を横に振りながら、


「ああ、この『悪魔時空』を消さない限り復活は……」


と言いかけた時、『Bファイター』(スレンダー)がかぶせる様に言う。


「じゃぁ、あの巨大ダリウスをさっさと倒して、テンタを救おう」


と皆に投げかけると、『バンダム』(アロム)が横から、


「果たして、俺達に倒せるのだろうか……」


と神妙な顔で呟くと、そんな『バンダム』(アロム)に『Bファイター』


は、


「なぁ~に、今のダリウスは図体こそデカイが、オトアと分離したって事は


完全体じゃぁないんだ、倒せないことはないだろう」


と楽観的に言うが、そんな『Bファイター』(スレンダー)に『バンダム』


(アロム)は言う。


「なんだかわからないが、今のダリウスから、以前にも増してプレッシャー


を感じる」


その言葉に頷くようにクリスタルマン(ニム博士)は、


「ああ、確かに……オトアとダリウスが分離して今のダリウスは完全体では


無くなった……無くなったが……」


と言いかけた所にクリスタルマントパーズ(グロル)がかぶせる様に言う。


「ただ、問題なのはオトアと分離後、一体化した相手が問題なんだ」


その言葉に、『Bファイター』(スレンダー)は疑問を浮かべ聞く。


「※1魔王(アザートホース) との一体化がそんなに問題!?」


するとその問いにクリスタルマン(ニム博士)が答えた。


「エードラム様から聞いた話だが、太古の昔に現れた最古の魔王アザート


ホース……アザートホースはこの世界を我が物にしようとこの世界を


破壊の限りつくした」


「その時この世界の大いなる意思……つまり神に相当する存在が、


アザートホースを倒しこの世界を救うため異世界から1人の人間


を召喚し、その人間に神の権化を授けた」


とここまで説明すると、デーモンレディー(マヤ)が、


「それがダリウスって言う訳?」


とクリスタルマン(ニム博士)に聞き返すとクリスタルマン(ニム博士)


はその言葉に黙って頷き、続きを話した。


「神の権化を宿した初めの救世主メシアのダリウスと魔王(アザートホース)


の戦いは熾烈をようした……2人の戦いは7年も続いたそうだ」


「しかし、力が拮抗する2人の決着は中々つかず、ダリウスは倒すのを


諦め、人の住んでいなかった大陸に魔王(アザートホース)を封印した


……と言う話だ」


クリスタルマン(ニム博士)の話を聞いていた『Bファイター』(スレ


ンダー)は首を傾げ、


「つまり……どういうこと?」


と疑問を口にすると、横から見かねた『バンダム』(アロム)が


「つまり、完全体のダリウスと互角の魔王(アザートホース)が一体化


したって事は、完全体のダリウスより強大な存在になったって事だよ


中尉スレンダー


とクリスタルマン(ニム博士)に代わり説明すると、”ああそう言うことか”


と一旦合点したが、すぐさま、


「って……ダメじゃん、勝てねぇ~じゃん」


と言い返すのだった。













「まぁ~あんまり悲観的に考えなさんな」


と悲観的な発言をする『Bファイター』(スレンダー)に


クリスタルマンエメラルド(ガレン)がそう言って、


「確かに今ここには救世主メシアは居ない……」


「だがな、神の権化には及ばないが、特殊な能力を与えられた


転生者がこんだけいる……それにクレアド星の超兵器だって


こっちにはあるんだ、あながち勝てねぇとは言えねえぜ」


と続けて言うクリスタルマンエメラルド(ガレン)の言葉に


ザマタン(エディー)が、


「確かに、やってみないと分からないんじゃないか」


と力強く『Bファイター』(スレンダー)に向かって言うと、


『Bファイター』(スレンダー)は、ニヤリと笑って


「確かになw」


と答えるのだった。


その様子を見ていたクリスタルマン(ニム博士)は、地上に


いるチーム『仮面ソルジャー』とチーム『ゴライジャー』に向け


≪チーム『仮面ソルジャー』とチーム『ゴライジャー』は、


テンタとオトアの保護を頼む≫


と念話を飛ばすと、


≪了解!≫×4


≪ラジャー!≫×5


とチーム『仮面ソルジャー』とチーム『ゴライジャー』達から


念話で返事が返って来た。


そこでクリスタルマン(ニム博士)は自身の周りにいるメンバー


達に向かって、


「私達で、ダリウスを押さえよう」


と声を掛けると、声を掛けられた面々は、


「おう!」×10


と力強く返事を返し、クリスタルマン(ニム博士)を先頭に


巨大ダリウスに向かって行くのだった。











「テンタ……くん」


オトアは目を腫らしながら、テンタのバリアブルスーツの首の所に


あるスイッチを押し、テンタのスーツを解除する。


\サー/


テンタが着用していたバリアブルスーツは光の粒子になって消え、


テンタは元の姿に戻る。


「ごめんね……テンタ君……」


テンタの顔を見つめるオトア。


オトアの目に涙があふれる。


オトアはテンタの手を取り大きな粒の涙を”ボロボロ”とテンタの顔に


こぼしながら謝るオトア。


「ごめんなさい……ごめんなさい」


「私があのランプを拾わなければ……」


更にそう言いかけて、今度は首を横に振りながら、


「うぅん、そもそも私が付き合ってくださいとお願いしなければ


……」


そう言いながら、目からは大粒の涙がこぼれる。


オトアのこぼした大粒の涙は、”ポタポタ”とオトアが握る


テンタの手に落ちる……。


\ポタ/、\ポタ/、\ポタ/


 しばらくして、オトアは意を決したのか、握ったテンタの手を


そっとテンタの胸で結ばせ、


「絶対!敵は取るからね」


と呟いたかと思うと、巨大ダリウスを睨みその場を”すくっ”と


立ち上がろうとした時、突然、自身の腕をつかまれ引き戻された。


「えっ!」


驚くオトアに


「オトアを1人では行かせないよ」


とささやく声がした。


その声はまさしく死んだはずのテンタの声だった。


「えっ、え、テンタ君!?」


思わずテンタの方を見るオトア。


そこには笑顔で自分を見つめるテンタの笑顔があった。


「俺達は2人で一つだろ?」


驚きと、嬉しさがいっぺんに来たオトアは再びテンタを


見つめながら大粒の涙をこぼした。


そんなオトアにテンタは言う。


「オトアに涙は似合わないよw」


と言いながらすくっと上半身を起こすと、オトアの涙を


を自身の手でぬぐい、


「さぁ、笑ってw、俺はオトアの笑顔が好きなんだw」


と言ってオトアを抱きしめるのだった。







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※1魔王(アザートホース) 最古の魔王で毬藻の親分



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