196話 特攻!エードラム
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-----(第三者視点)------☆
\おぉおおおおおっっ‼/
\\ぼ~//
ダリウス(オトア体)は、雄たけびを上げながら自身を包み込む紫の炎
の火力をさらに増す。
「っく……っく……か・ぇ・せっ……」
熱さとそれに伴う痛みで意識が飛びそうになりながらも耐えるオトア。
そのダリウス(オトア体)の方に、三毛猫は走っていた。
\タッタッタッタ/
(オトアちゃんだけでも助けなきゃ……)
そう思いながら、ダリウス(オトア体)の元へと急ぐ三毛猫。
(この体を捨て、元の精霊の姿ならテンタ君を救いオトアちゃんの体を取り
戻せたかも……でも、今のこの状況ではそれも無理な話……。
悪魔時空の中では、この肉体を捨てたとたん他の妹達同様私は消えてしまう。
今の私にできるのは……これしかない!)
◇
「えーい!」
ダリウス(オトア体)の元へとたどり着いた三毛猫は、紫の
炎に包まれたダリウス(オトア体)の体に飛びついた。
と、同時に三毛猫は、\じゅぅ~/と音を立てながら一瞬で
炭へと変わった。
が、
その時、体が燃え尽きると同時にエードラムは光の球となり、ダリウス
(オトア体)の中へと沁み込むように入って行った。
『なっ・何っ!』
その瞬間、ダリウス(オトア体)は目を見開くと、エードラムは叫ぶ。
『精霊力解放!』
すると、ダリウス(オトア体)は光に包まれ、体を覆っていた炎は消える。
\\ぐぉおおおおおっっ‼//
と次の瞬間、\ぽっ/とダリウス(オトア体)の魂がオトアの体から抜け出
した。
『っく……何だと!』
驚くダリウスと同時に、オトアの体を覆う黒い体毛が消え、元の姿に戻る
オトア。
「えっ!?」
突然のことに驚くオトアだったが、そんなオトアに消えそうな声でエードラム
が言う。
「テンタ君をすくっ……て」
その声にオトアは驚き、
「えっ、エードラム様!?」
とあたりをキョロキョロ見舞わすが、すでにエードラムの姿も気配すらも消え
ていた。
『えぇ~い、こしゃくなエードラムめぇ~!!』
とこの状況に癇癪を起すダリウスは、自身の魂を再びオトアの体に戻ろうとした
その時だった。
「フリーズチェリー!」
\プシュンッ/
←―――――
と氷の矢が魂の姿のダリウスを襲う。
『だ・だれだ!』
驚くダリウスは、矢が飛んできた方向を見ると、そこにはチーム『ゴライジャー』
の5人が立っていた。
チーム『ゴライジャー』の面々は上空で悪魔界の扉から出てくる悪魔達を他のチームの
起動兵器と共に迎撃に当たって居たが、その自分達の起動兵器であるバリバリンの操縦を
ボギ084(アンドロイド)に任せ地上の応援に来ていたのだった。
「5人そろってゴライジャー!」
とチーム『ゴライジャー』の5人はポーズを決めた後、リーダーのサンライジャー
(チャック)が、ダリウスに指を指して言う。
「ダリウス!お前の好きにはさせんぞ!」
その言葉にダリウスはイラつきながら、辺りを見回すと……。
※1魔王の生み出した※2ダゴンと戦うバルジャン
(トム)達の様子を唯々見ているだけの※1魔王が
目に入った。
(こうなれば……)
すぐさま、オトアの元から離れたダリウスは、※1魔王
目掛けて飛んで行く。
それを見たチーム『ゴライジャー』のリーダーであるサンライジャー
(チャック)は叫ぶ。
「待て!」
そしてすぐさまダリウスを追いかけるチーム『ゴライジャー』の5人
だった。
◇
※2ダゴンは、自身を攻撃するバルジャン(トム)、シェリー、タミー
の3人に向かって口から体液を吐き浴びせる。
\\ブッシャ!//
「あっ!」×3
※2ダゴンの体液を浴びた3人が思わず声をあげる。
\シュルシュルシュル/
※2ダゴンの体液を浴びた3人のコンバットスーツが、煙を
上げながら溶けだした。
「ヤバイ!!!」×3
バルジャン(トム)、シェリー、タミーの3人は思わず声を
上げた時だった。
「とー!」×4
「ソルジャー~キーック!!!!」×4
空からチーム『仮面ソルジャー』の4人が落ちてきて、そのまま重力
ブーツを使い必殺のキックを※2ダゴンの頭に放つ……が!
\つるん~/
※2ダゴンの全身に噴き出している液体で滑りそのままバランスを
崩し、
「あ~あぁ~」×4
頭から地面に向かって落ちかけるが、4人共すぐさま体を
(((くるくる)))
と回転させ、無事に足から着地する。
\スタッ/×4
「応援に来たぞ」
と力強くバルジャン(トム)達に言う仮面ソルジャーブラック(楊)。
だが、そんな仮面ソルジャーブラック(楊)にシェリーが言う。
「助けに来た?……って言うよりやられに来たって感じだけどw」
と冗談ぽく嫌味を言うと、それを聞いた仮面ソルジャーホワイト(周)
が、
「おいおいせっかく助けに来てやったのにその言い方はないだろう」
とシェリーに言い返すと、それにタミーが言い返す。
「必殺技が通用してないようですけど」
と突っ込むと、それに対して仮面ソルジャーレッド(呉)が、
「あれは俺達の必殺技じゃないさ、俺達の必殺技は……」
と言いながら右手の甲から3本と爪を\シャキン/っと出し
言うが、それに対しシャリーもタミーも懐疑的な目で仮面ソルジャー
レッド(呉)見た。
そこにバルジャン(トム)が口を挟む。
「兎に角、助かったありがとう」
とチーム『仮面ソルジャー』の4人に頭を下げながら、自身の両隣に
いるシェリーとタミーの頭を押さえつけながら2人にも頭を下げさせる。
「あ・ありがとうございます」
「……ます」
シャリーもタミーも渋々お礼の言葉を口にする。
それを”うんうん”と頷きながら見つめる、仮面ソルジャーホワイト
(周)と仮面ソルジャーレッド(呉)。
そこで、仮面ソルジャーブラック(楊)が、バルジャン(トム)に
「その状態じゃ戦うのはきついだろう、俺達と交代しよう」
と提案すると、そんな仮面ソルジャーブラック(楊)に対し、バルジャン
(トム)は、
「いや、まだまだ俺は行けるぜ」
と返すが、仮面ソルジャーブラック(楊)はそんなバルジャン(トム)と
視線を一旦合わせてから、シェリーとタミーの方を見る。
すると、仮面ソルジャーブラック(楊)の視線の意味を感じ取ったバルジャン
(トム)は、”ううん”と咳払いをして、
「まぁ、そうだな一旦俺達は引くわ」
と罰悪そうに仮面ソルジャーブラック(楊)に言うとすぐさま、上空に居る
バビオンに無線で連絡する。
『ボギ110、俺達をバビオンに収容してくれ』
『ラジャー』
と言うバビオンに居るボギ110の返事と共に、バルジャン(トム)と
シェリー、タミーの3人は上空に居るバビオンへと転送されて行くのだった。
◇
バルジャン(トム)達が転送されて行った後、すぐさま戦闘態勢を取る
チーム『仮面ソルジャー』の4人。
(さーて、どう戦ったらいいものやら……)
仮面ソルジャーブラック(楊)が心にそう思った時だった。
「トイヤ!」×5
\スタッ/×5
掛け声とともに、チーム『仮面ソルジャー』の4人の前にチーム
『ゴライジャー』の5人がそろう。
「5人そろって」
とリーダーであるサンライジャー(チャック)の掛け声の後、
5人そろって、
「ゴライジャ!」×5
と叫ぶチーム『ゴライジャー』の5人。
そして、リーダーのサンライジャー(チャック)がチーム『仮面ソルジャー』
の4人に向かって言う。
「あの、ぬめぬめを取ればなんとかなるな」
その言葉に、仮面ソルジャーホワイト(周)が、
「そんなことが出来るのか!?」
とサンライジャー(チャック)に聞き返すと、サンライジャー(チャック)の
代わりにラブライジャー(エレノア)が答えた。
「たぶん、大丈夫よw」
と答えるなりリーダーのサンライジャー(チャック)に目を合わせ、お互いが
頷くと、
「ゴライジャーストームシャンプー!」
とリーダーのサンライジャー(チャック)が叫ぶ。
するとチーム『ゴライジャー』の5人はそれぞれ違う場所に散る。
ラブライジャー(エレノア)が、その場でくるっと一回転すると、何故
か、手には黒いバスケットボールを持っていた。
「いいわね、行くわよ」
と言うと、その場で黒いバスケットボールを数度ドリブルすると、
黒いバスケットボールは、見る見るピンク色に代わり、
「グラン~」
と叫びながら、グランライジャー(ハンス)にパスをする。
「まかせんしゃい~!」
そう言って、ラブライジャー(エレノア)からボールを受け取ると、
グランライジャー(ハンス)は、ラブライジャー(エレノア)と同
じようにその場でドリブルを始める。
そして、自身がドリブルしているバスケットボールの色が緑に変
わるのを確認すると、
「フリーズ!」
とフリーズライジャー(ダニエル)に声を掛け、ボールをパス
する。
「OK」
とグランライジャー(ハンス)から受け取ったボールをすぐさま
ドリブルし、ボールの色を白に変えるフリーズライジャー(ダニ
エル)。
そして、フリーズライジャー(ダニエル)は、両手にバスケットボール
を持って、ジャンプし、そのまま空中で1回転……と同時に
「マッハ!」
と叫び、ボールをマッハライジャー(ヴィスタ)にパスをする。
「オオライ~」
と言って、フリーズライジャー(ダニエル)からのバスケット
ボールを軽く、片手で受け取るマッハライジャー(ヴィスタ)
そして、片手でそのままドリブルして、ボールの色を紫に
変えると、そのまま横にいるサンライジャー(チャック)に
渡す。
サンライジャー(チャック)は、フリーズライジャー(ダニエル)
から受け取ったボールをそのまま、ドリブルをしながら、※2ダゴンの
頭部目掛けてジャンプし、
「エンドシュート!」
と言いながら、※2ダゴンの頭目掛けて赤く染まったバスケットボールを
※2ダゴンの頭部目掛けてシュートを打つと投げられた赤いバスケットボ
ールは、※2ダゴンの頭部付近でシャンプー液に代り※2ダゴンの体全体に
降り注ぐと、そのシャンプー液はすぐさま泡立ち、※2ダゴンの体のぬめり
を取り除いた。
あっけにとられる※2ダゴン。
それを見たサンライジャー(チャック)は、すぐさまチーム『仮面ソルジャー』
の4人に向かって叫ぶ。
「今だ!」
その叫びを聞いたチーム『仮面ソルジャー』の4人は、すぐさま\シャキン/
っと右手の甲から3本と爪を出し、
「ソルジャークロー!」
「コールドクロー!」
「フレイムクロー!」
「エレクトリッククロー!」
とそれぞれの必殺技の爪で、※2ダゴンの体を突き刺した。
\\ぐぇ~え~‼//
\\バタン//
※2ダゴンは、チーム『仮面ソルジャー』の4人の面々の必殺技を浴び
その場に崩れ去り絶命するのだった。
\スタッ/×4
チーム『仮面ソルジャー』の4人の面々はそれを満足そうに見つめていると、
そこに〇”ひゆぅ~ん”~~~と何かが飛んできたかと思うと、※2ダゴンと
の戦いを黙って見ていた※1魔王 の体に何かが入った。
≪な・何をするダ……≫
※1魔王 が何かを口にしたかと思うと、※1魔王(アザート
ホース)の巨大な毬藻のような体が見る見る変形し、そこに現れたのは……。
巨大なオトアの姿だった。
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※1魔王 最古の魔王で毬藻の親分
※2ダゴン 巨大な半魚人 体の表皮の粘液性の液体が
敵の攻撃を防ぐ。




