194話 ダリウスの異変
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-----(第三者視点)------☆
時間は少しだけ戻ります。
”ビシュン”====
”ズキューン”====
悪魔界の扉からこちらに出てこようと扉に群がる悪魔達に向け、
『Bファイター』(スレンダー)の背中に乗った『バンダム』(アロム)が、
ファーザーライフルを放ち、『バンダム』(アロム)を乗せた『Bファイタ
ー』(スレンダー)も備え付けの2門のビームキャノンを放つ。
\グゲーッ/
”ビシュン”====
”ビシュン”====
少し離れた場所では、ホワイトキャッスルのハンガーベイから、
『サー専用ザム』(サー)と『ダム』(ダンバ)が同じくファイザーライフル
で『バンダム』(アロム)達同様扉から出てくる悪魔達を撃つが……。
『サー専用ザム』(サー)は的確に悪魔達を撃ち抜くが、『ダム』(ダンバ)が
放つファイザーライフルのビームは悪魔に避けられた。
『えぇ~い、ちょこまかしよって!』
いらだつ『ダム』(ダンバ)に、
『相手の先読みをしろ大尉』
とアドバイスを送る『サー専用ザム』(サー)。
『ダム』(ダンバ)は、『サー専用ザム』(サー)のアドバイス通り、
悪魔達の動きを予測して……撃つ。
”ビシュン”====
\グゲーッ/
『ダム』(ダンバ)の放ったビームは見事扉に群がる悪魔の1体を
撃ち抜いた。
『へへっ、ザムとは違うのだよザムとは!』
と上機嫌の『ダム』(ダンバ)だったが、そんな時、『バンダム』
(アロム)が、『サー専用ザム』(サー)と『ダム』(ダンバ)に
言う。
『三毛猫様がピンチだ』
その言葉に、『サー専用ザム』(サー)がすかさず、
『ここは、私と大尉で大丈夫だ、少尉達は
三毛猫様の所に向かってくれ』
と言うと、『Bファイター』(スレンダー)が、
『しかし、2人だけでは……』
と意義を唱えようとすると、今度は、『ダム』(ダンバ)が
『大丈夫だ、ここにはクリスタルフェニックスをはじめ、
各チームの起動兵器もいる、俺達のことは気にせず、三毛猫
様の所に向かってくれ』
と言い放つ。
それに、『バンダム』(アロム)と『Bファイター』(スレンダー)
の2人は、
『わかった』×2
と声をそろえて言い、その場から飛び去ろうとした時だった。
「テンタ君!」
悲痛な三毛猫の叫びが思念となって、チーム『バンダム』の
4人にも伝わる。
『まさか!』
『何だって!』
『ちぃー』
『なんてこった!』
『バンダム』(アロム)、『Bファイター』(スレンダー)、『サー専用
ザム』(サー)、それに『ダム』(ダンバ)の4人も驚きの声をあげるのだった。
◇
ダリウス(オトア体)が作った悪魔時空の影響で思うように戦えない三毛猫
は、追い詰められていた。
それをあざけるように巨大な7つ首のドラゴン(ヤブー)は言う。
「エードラムよ、観念せい」
そして自身の7つの首から、炎、水刃、稲妻、冷気、岩の槍、風刃、重力波
を一斉に放とうとする。
「っく……」
三毛猫はそれを唯々睨みつけることしかできないでいた。
その時だった
”ビシュン”====
”ズキューン”====
当然、上空から3本のビームが7つ首のドラゴン(ヤブー)の7つの首
の内の3本を襲う。
が、
3本の内炎の首だけが撃ち抜かれ、2本のビームは首に命中する前に
悪魔闘気により飛散する。
自身への突然の攻撃に、
「なにっ!」
と驚き上空を見上げる7つ首のドラゴン(ヤブー)。
そこには『Bファイター』(スレンダー)の背中に乗った『バンダム』(アロム)
の姿があった。
『うーん、やっぱダメか』
『バンダム』(アロム)を背に載せた『Bファイター』(スレンダー)は、
自身の放ったビームキャノンが消されたのを見て呟く。
「ふん、ゴーレムもどきどもが!」
と言いながら、7つ首のドラゴン(ヤブー)はすぐさま撃ちぬかれた
首を再生させながら言葉を吐く。
『さぁ、エードラム様、今のうちに』
と『バンダム』(アロム)が三毛猫に言うと、三毛猫
はそれに黙って頷き、テンタの元に駆け付けようとするが、
「そうは、させぬ!」
7つ首のドラゴン(ヤブー)がそう言うと、7つの首の内の水刃を放つ首から
水刃を放とうとするが……。
『させるか!』
”ビシュン”====
”ビシュン”====
”ビシュン”====
”ビシュン”====
”ビシュン”====
”ビシュン”====
”ビシュン”====
自身の持つファイザーライフルから7つのビームを放ち、7つ首のドラゴン
(ヤブー)の7つの首すべてをビームで撃ち抜く。
が、
その時、7つ首のドラゴン(ヤブー)の胸にヤブーの顔が現れると同時に、
その場から立ち去ろうとする三毛猫に向けその目からビーム
を放った。
”ピー”====
\\ドカン//
\キャー/
三毛猫は、そのビームを辛くも避けるが、ビームが地面に
着弾した爆風を受け噴き飛ばされる。
『あっ!エードラム様』×2
思わず『バンダム』(アロム)と『Bファイター』(スレンダー)は
声をあげるが……。
すぐさま『バンダム』(アロム)に撃ち抜かれた7つの首を再生した
7つ首のドラゴン(ヤブー)は、その7つの首から、炎、水刃、稲妻
、冷気、岩の槍、風刃、重力波を一斉に放。
”ぼー”~~~
☆”バリバリバリ”☆
”シュパ”―――――
”ピキピキピキ”
”シュン””シュンン”===
”シュパ”―――――
”グワン~グワン”
『させるか!』
それを見た『バンダム』(アロム)は瞬時に乗っていた『Bファイター』
(スレンダー)から飛び降り、『Bファイター』(スレンダー)
の方は、左旋回でかろうじてそれを避けた。
\\ドスン//
地上に降り立った『バンダム』(アロム)は、すぐさま7つ首のドラゴン
(ヤブー)目掛け、ファイザーライフルを構える。
それを見た7つ首のドラゴン(ヤブー)は、
「こしゃくな……」
と呟きながら、『バンダム』(アロム)を睨む……。
その時だった。
\\いやぁ~~!!//
と叫び声が聞えた。
そして、お互い睨み合いの中、7つ首のドラゴン(ヤブー)と
『バンダム』(アロム)は、叫び声がした方をチラっと見と。
そこには、テンタの遺体の側に立ち、頭を抱えながら涙を流す
ダリウス(オトア体)の姿があった。
それを見た7つ首のドラゴン(ヤブー)は動揺する。
「ダリウス様……」
呆然とそれを見つめる7つ首のドラゴン(ヤブー)を見て、
『バンダム』(アロム)は動いた。
持っていたファイザーライフルを捨て、腰から2本のプラズマ
ソードを取り出すと、すぐさまプラズマの刃を形成させ、呆然と
立ち尽くす7つ首のドラゴン(ヤブー)の胸にある顔目掛けて
突進すると、そのまま2本のプラズマソードを7つ首のドラゴン
(ヤブー)の胸にある顔に突き立てた。
\\ぐえー!!//
7つ首のドラゴン(ヤブー)はそのまま絶命するのだった。
◇
ダリウス(オトア体)は、テンタの遺体の側に立ち、何故か涙を流す
自身を不思議に思っていた。
「なぜじゃ、何故儂は泣いているのだ」
自身の体からあふれ出す悲しみの感情にダリウス(オトア体)は
戸惑っていた。
「なぜ……」
その時だった、急に自身の左手が自身の頬をぶった。
\パチン/
「んっ!?」
驚くダリウス(オトア体)。
しかし、驚くダリウス(オトア体)をよそになおもダリウス(オトア体)
の左手がまたもやダリウス(オトア体)の左頬を叩く。
\パチン/
\パチン/
\パチン/
「んっぐ……」
何度も自身の頬を叩く左手をダリウス(オトア体)は右手で押さえようとするが、
\パチン/
\パチン/
\パチン/
押さえようとする右手を跳ねのけダリウス(オトア体)の左手は、なおも
\パチン/
\パチン/
\パチン/
と自身の頬を叩く。
「えぇ~い!」
言うことを聞かない左手を無理やり右手で押さえつける……。
と、今度は口が勝手に呟きだした。
「て・テンタ君を返せ……」
自身の意思とは関係なしに呟く自分の口に驚くダリウス(オトア体)
だった。




