191話 オトア救出……か!?
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------(テンタ視点)------☆
その時だった。
”ビシューン”=====
”ビシューン”=====
”ビシューン”=====
俺の頭上から3本のビームが飛んできて、俺の乗る
『ウルバリアン』を拘束する※1魔王の毛の束を切断した。
「えっ!」
「何っ!」
俺と同時に※5悪魔公爵ヤブーがその飛んできたビームを
放ってであろう上空を見た。
そこには、銀のエアーバイクにまたがるバルジャン(トム)
さん……それにかつて俺が使っていた赤いエアーバイクである
スカイバリアンに跨る、タミーさんとシャリーさんだった。
『テンタ!大丈夫か』
『テンタ君!』×2
と3人の声がレーザー通信から聞こえた。
『えっ、バルジャンさん!?、それにシェリーさん、タミーさんも!?』
驚きき返す俺。
『そうだ、俺達は仲間を見捨てないからな』
とバルジャン(トム)さんが俺に言うが、俺はマグマドラゴン(ゼット)
との戦いで、コンバットスーツを失ったはずのシェリーさん、タミーさん
が何故かコンバットスーツを着用しているのを不思議に感じ聞く。
『そのコンバットスーツは!?』
すると2人は、
『これは、元々のスーツよw』
と明るく答えるシェリーさん。
(ああ~なーるほど……でも、身代わりの指輪は前回使ってしまってるから
ブランチの能力のない2人ではかなり危険なのでは?)
と思い2人に、
『2人とも指輪を使ってしまってるから危険ですよ、すぐにここから
離れてください』
と聞き返すと、
『ああ、大丈夫、ママとアナさんの指輪もらったから』
俺に答える。
(な~る……なら大丈夫か)
と俺が心で思っているとバルジャン(トム)さんが、
『ここは、俺達が食い止める、お前は早くダリウス……っていうか
オトアのもとに向え』
と言ってくれたので、
『ありがとうございます、そうさせてもらいます』
と答え、高速を解かれた『ウルバリアン』で俺は、オトア……
いやダリウスの眠るカプセルへと向かうのだった。
◇
俺がダリウス(オトア)の元へ向おうとした時だった。
突然、俺の目の前に大きな沢山の岩の集合体が現れ俺の行く手を遮った。
「えっ、何っ!」
(確か此奴は……※2ショクズ!?だったか……こいつ岩の塊の癖に
テレポートするのか)
驚く俺に、ショクズは沢山の岩の塊それぞれについている赤い目
から、俺に向け冷凍光線を放ってきた。
”ピー”=====
”ピー”=====
”ピー”=====
「うわぁ~!?」
驚く俺をよそに俺の乗る『ウルバリアン』はまたもや勝手に自動操縦に
切り替え、それを回避する。
(ふぅ~)
すると、別の方向から、※2ショクズに向けエメラルド色の光線が放たれた。
”ピー”=====
それをショクズは咄嗟に自身の前に氷の壁を作り防ぐが……
((((ビヨ~~ン))))
同じく何処からともなく放たれた超音波が、※2ショクズの張った氷の
壁を破壊する。
\\バキーン//
俺は思わず光線と超音波が飛んできた方を見ると、そこには
クリスタルマンエメラルド(ガレン)さんとそのカード怪獣の1つ
である怪鳥ウインタム(銀色の鳥)が、俺の後方のに居た。
「エメラルド柱!?」
俺は思わず口にすると、クリスタルマンエメラルド(ガレン)さん
は、俺に軽く敬礼をし頷く。
”早くいけ”って感じで。
(ありがとうございます)
と俺は心で感謝し、軽く俺の後方のクリスタルマンエメラルド
(ガレン)さん達に会釈をしてから、その場を離れるのだった。
◇
クリスタルマンエメラルド(ガレン)さんのおかげで、※2ショクズ
の居る場から離れたのもつかの間、今度は、※4ナイアルラトホテップ
が俺の目の前に立ちふさがる。
(おいおいおい)
ナイアルラトホテップは自身の周りに沢山の岩の槍を作り、それを
俺目掛けて放って来た。
”ピシュン”=====
”ピシュン”=====
”ピシュン”=====
(うわぁ~!)
俺はこれは避けきれない……と思った瞬間だった。
「デーモンクロー!」
”ピシュン”、”ピシュン”、”ピシュン”、”ピシュン”、”ピシュン”
マシンガンのように飛んでくる……爪。
その爪は俺に迫る沢山の岩の槍をことごとく粉砕する。
\\バキ//、\\バキ//、\\バキ//
「ああ、デーモンレディー(マヤ)さん!?」
俺がそう口にして爪が飛んできた方を見ると、そこには身長30mへと
巨大化したデーモンレディー(マヤ)さんとその後ろにザマタン(エディー)
さんに、イマタン(ジェシー)さん、ガマタン(チャド)さんの姿も見える。
俺はチーム『デビライザー』の面々に会釈をしてその場から立ち去った。
◇
そして再びその場を離れた俺の前に三度邪魔が現れる。
今度は※3イタカ。
※3イタカは自身の周りに4つの竜巻を発生させ、それを俺に
放って来る……。
が、
今度は、俺の目の前に\\ドスン//と巨大な巨人……
クリスタルマン(ニム博士)が立ちはだかると、その場で
ドリルのように高速回転し、迫る4つの竜巻をはじき返すの
だった。
俺は、クリスタルマン(ニム博士)にも会釈をしその場を
クリスタルマン(ニム博士)に任せ、オトア……じゃなかった
ダリウスのもとに向かい、ダリウスが眠るクリスタルのカプセル
付近に『ウルバリアン』を着陸させダリウスが眠るクリスタルの
カプセルの方へ走り寄った時だった。
「そうはさせんぞ小僧!」
そう言って俺の前に立ちはだかるのは、※5悪魔公爵ヤブーだった。
※5悪魔公爵ヤブーはすぐさま。
「ボティス!」
と言うと、※5悪魔公爵ヤブーの体を黒い煙が覆い……そして次の瞬間。
その黒い煙が巨大化して行く。
そしてその黒い煙が晴れると、そこには体長40mの巨大な
7つ首のドラゴンの姿があった。
「小僧死ね!」
\\ドスン//と巨大な7つ首のドラゴン(ヤブー)が俺を踏みつけようと、
足を上げた時だった。
”ビシューン”=====
”ビシューン”=====
”ビシューン”=====
何処からともなく沢山のビームが巨大な7つ首のドラゴン(ヤブー)
の体を貫いた。
\\ズバーン//
\\ズバーン//
\\ズバーン//
「ぅっ……何が!?」
驚く巨大な7つ首のドラゴン(ヤブー)の前に三毛猫様
と7人の女性が現れた。
「ぅう……8大精霊!?」
(エードラム様のお仲間なんだ)
俺は巨大な7つ首のドラゴン(ヤブー)の言葉にそう思った。
「テンタ君、早くダリウスのもとに」
と三毛猫様が俺に言う。
「はい」
俺は三毛猫様の言葉に頷き、その場を離れ、ダリウスの元に
駆けだすと、
「行かせるか!」
と巨大な7つ首のドラゴン(ヤブー)が7つの首の一つの赤い首から炎を
放つが……
”ボー”)))))))
しかし、その時、青髪精霊のらしき女性が、手を挙げると水が噴き出し、
と巨大な7つ首のドラゴン(ヤブー)の放つ炎をかき消した。
「っく……オノレ!」
7つ首のドラゴン(ヤブー)が自身の炎をかき消した青髪の精霊を
睨みつかるが……。
「あなたの相手は私達です」
と睨みつけられた青髪の精霊は言い放つ。
「オノレ、イシュカ!」
7つ首のドラゴン(ヤブー)は睨みながらその青髪の精霊にそう
言うのだった。
◇
俺はダリウスの眠る卵型の水晶へたどり着く。
(どうやってここから出そうか)
俺はそう思いしばらく考えたが……。
取り合えず、そのクリスタルを軽く叩いてみる。
「オトア起きてくれ!」
\トントントン/、\トントントン/、\トントントン/
「ダメか……」
と思い俺は今度は強めにそのクリスタルを叩く。
「オトア起きろ!」
\ドンドンドン/、\ドンドンドン/、\ドンドンドン/
「オトア!起きろ」
「ダメダ……」
と俺が口にした時だった。
突然、クリスタルの中のオトアは目を開き、俺を”ジロ”と
見た。
「お・オトア!」
俺が思わずそう叫んだ瞬間、
\\ビリビリ//、\\バリバリバリ~//
突然、オトアの入っているクリスタルにヒビが入ったかと思うと
\\バリバリバリ~//、\\ガラガラガラ//
とクリスタルが崩れ去り、中からオトアが出てくる。
「オトア!」
俺は思わずオトアに駆け寄ろうとした時だった。
「我の眠りを妨げたのは貴様か!」
とオトアは俺に言うのだった。
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※1アザートホース 最古の魔王で毬藻の親分
※2ショクズ 大きな丸い岩の集合体のようなもので、
それぞれの丸い岩には赤い目が1つある
※3イタカ 目が青く光る巨人って感じで、手の指が
長くする鋭い爪が生えている
※4ナイアルラトホテップ
馬の蹄の節がある2本の足に頭部は鞭の
様で、顔が無く大きな3本爪の巨人
※5悪魔公爵ヤブー ミノカサゴの頭で体は蟹の甲羅状で覆われた男




