190話 8大精霊
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-----(第三者視点)------☆
クリスタルマン達が駆るクリスタルフェニックスの
操縦席内に三毛猫と共に現れたのは
……。
姿形は元の光の精霊エードラムに似た黒髪の女性、
赤髪の女性、緑髪の女性、青髪の女性、白髪の女性、
茶髪の女性に、紫髪の女性の7人だった。
それぞれ、黒髪の女性は闇の精霊ドラハダス、赤髪の
女性は火の精霊チニャ、緑髪の女性は風の精霊ギィー、
青髪の女性は水の精霊イシュカ、白髪の女性は冷気の
精霊シュナーフタ、茶髪の女性は土の精霊イハルで、
最後の紫髪の女性は雷の精霊トールナッハである。
クリスタルフェニックスの操縦席内に居たクリス
タルマン達は、
「えっ!」×
と一斉に驚くが、
「それは、わたくしたち姉妹が行きましょう」
と三毛猫が静かに言うと、1人冷静に
戻ったニム博士が、三毛猫に向かって
言う。
「しかし……ダリウスが悪魔時空を発生させたら、精霊である
あなた様方は……」
と言いかけると、三毛猫が、その言葉を遮って言う。
「そうね、行くと言うのは危険だわ……なら、奴等をあそこから
引きずりだしましょう、そうすればあなた方の力も借りれますし
ねぇ」
その言葉に、ガレン(クリスタルマンエメラルド)が驚く
顔で聞く。
「えっ!、そんなことが……」
その言葉に三毛猫は頷き、
「できますよ」
と言いながら後ろを振り返り黒髪の女性、闇の精霊ドラハダス
を見ると
「ドラハダス」
と声を掛けた。
「はい、お姉さま」
声を掛けられた闇の精霊ドラハダスはすぐさまそう返事を返し、
両手を胸の前で組、静かに目を閉じた。
数秒後、目を見開いた闇の精霊ドラハダスは言う。
「テンタ君を見つけました……しかし、かなり危険な状況です
お姉さま」
その言葉に三毛猫は、
「どう危険なのですドラハダス」
と聞くと、
「はい、テンタ君は、悪魔公爵ヤブーが、最古の魔王を操り、
魔王の手下である3体の魔人ショクズ、イタカ、
ナイアルラトホテップを使いテンタ君を追い詰めている
ようです」
と闇の精霊ドラハダスは答える。
それを聞いた三毛猫は、
「それはかなり危険ねぇ……で、ダリウスは?」
と再び闇の精霊ドラハダスに聞き返すと、
「はい、ダリウスは、クリスタルの中で眠っています」
と答えた。
それを聞いた三毛猫は、
「って事は、まだオトアちゃんの魂と完全には一体化
はしていないって事ね、わかった」
と独り言のように言うと、自身の姉妹である他の7人に
向って言う。
「急いでテンタ君とダリウスを空間事転移しましょう」
その言葉に他の7人の精霊たちは頷く。
それを見た三毛猫は、クリスタルフェニックス
の操縦席内に居るクリスタルマン達に言う。
「私達がこの地表にテンタ君をダリウス事転移させます……
しかし、今テンタ君は最古の魔王とその
手下の3体の魔人達に囲まれているので、その魔王ごとの転移
となります、ここに居るすべての人の力を合わせその魔王
達からテンタ君を守ってください」
その言葉を受けたニム博士が通信で、
『みんな、聞いての通りだ、皆全力でテンタを守るぞ!』
と言うと、リスタルフェニックス内の柱達だけでなく、
他の機動兵器にのるメンバー達も声をそろえて、
『『『おう!』』』
と答えるのだった。
クリスタルマン以下全員で臨戦態勢を取る中、クリスタル
フェニックスから8つの光が飛び出した。
その光は、空中で制止すると、1つの光が三毛猫の姿に
変わり、それを囲むように他の精霊が並び立つ。
「では、はじめて」
と言う三毛猫の言葉に、他の7人の精霊達は頷くと、
輪の中心にいる三毛猫に向かって手をかざし、それ
ぞれの魔力を輪の中心いる三毛猫へと流し込む。
魔力を流し込まれた三毛猫は、光り輝いたかと思うと、
自身の下にある森に転移魔法円を描くのだった。
◇
------(テンタ視点)------☆
魔王が生み出した魔人は3体。
いずれも身長40mはあろうか……。
まず、魔王がショクズと呼んでいた化け物は、
大きな丸い岩の集合体のようなもので、それぞれの
丸い岩には赤い目が1つ光っていた。
そして、次に魔王がイタカと呼んでいた化け物は、
目が青く光る巨人って感じで、手の指が長くする鋭い
爪が生えていた。
そして最後のナイアルラトホテップと呼ばれる化け物は、
馬の蹄の節がある2本の足に頭部は鞭の様で、顔が無く
大きな3本爪の巨人。
「この野郎~!」
俺は『ウルバリアン』で上昇すると、イタカと言う
巨人に向かってプラズマ砲を放つ。
\\バシュン//〇======
\\バシュン//〇======
しかし、イタカは自身の周りの空気を圧縮させそれを
高速で回転させ、その竜巻で俺が放ったプラズマ弾を
弾く。
「えっ、うっそーん」
それを見て俺は動揺するが、そんな俺に向かって、ナイ
アルラトホテップが自身の周りに岩石の塊をいくつも出
現させ放つ。
\\ビユーン//〇======
\\ビユーン//〇======
\\ビユーン//〇======
「うわぁぁぁ~!!」
それをかろうじて避ける俺。
しかし、かろうじて避けた俺に向かってさらにショ
クズがその沢山の岩の塊にあるそれぞれの赤い目から
冷凍光線を放ってきた。
「ちょっ……」
俺自身はそれをよけきれないって思ったんだけど、
俺が乗る『ウルバリアン』が、勝手に自動操縦に
切り替え、すべて回避する。
(ナイスウルバリアン)
と俺が心で思った瞬間だった。
\\ガキーン//
「なっ……」
いつの間にか魔王が全身に生えている毛の一部を
束にしてそれを伸ばして俺が乗る『ウルバリアン』を
からめとっていた。
「でかしたアザートホースw」
それを見て※1悪魔公爵ヤブーは喜んだ。
そして、自身の手に槍を出し、俺に向けてそれを
投げつけようとした……時だった。
一瞬、俺の居るこの空間事飛ばされた感覚に襲われる。
それは俺だけでなかったようで、※1悪魔公爵ヤブー
も異変に気付き、
「なっ……」
と言いながら周りを見回すのだった。
◇
気が付くと、暗い神殿のような場所の壁や天井が
無くなっている。
天井がなくなっているので、俺の頭上には青空が広が
っていて、神殿の壁が無くなり左右の壁側にあった
神殿のような柱だけが立っているだけになり、その柱
の間からはたくさんの木々が見えた。
「ここは……何処!?」
と戸惑う俺。
その時だった。
”ビシューン”=====
”ビシューン”=====
”ビシューン”=====
俺の頭上から3本のビームが飛んできて、俺の乗る
『ウルバリアン』を拘束する魔王の毛の束を切断した。
「えっ!」
「何っ!」
俺と同時に※1悪魔公爵ヤブーがその飛んできたビームを
放ってであろう上空を見た。
そこには、銀のエアーバイクにまたがるバルジャン(トム)
さん……それにかつて俺が使っていた赤いエアーバイクである
スカイバリアンに跨る、タミーさんとシャリーさんだった。
『テンタ!大丈夫か』
『テンタ君!』×2
と3人の声がレーザー通信から聞こえるのだった。
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※1悪魔公爵ヤブー ミノカサゴの頭で体は蟹の
甲羅状で覆われた男




