182話 罠の宮殿その2と庭園の攻防
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-----(第三者視点)------☆
「グランドハンマ~チェスト!」
『シャドーマン』の1人に向けグランライジャー(ハンス)が、
自身の武器であるハンマーを振り下ろすが……。
\ドスン/
グランライジャーが振り下ろしたハンマーは『シャドーマン』
の体をすり抜け、鏡の間の床を叩いてしまう。
「ありゃ!?」
驚くグランライジャー(ハンス)。
そんな、グランライジャー(ハンス)にその『シャドーマン』が影の
刀で襲おうとするが、
「フレアービュート!」
\バシッ/
\\ズバーン//
サンライジャー(チャック)の炎のムチが、その『シャドーマン』の
体を真っ二つに切り裂いた。
それを側で見ていたフリーズライジャー(ダニエル)が、
「ほう~魔法攻撃は効くわけか」
と感心しながら、
「フリーズチェリー!」
と『シャドーマン』に向け氷の矢を放つ。
◁”ビシューン”======
\ブスッ/
\\カチカチカチ//
『シャドーマン』は、フリーズライジャー(ダニエル)の氷の矢
を受け、凍り付くと、
「グラン!」
とフリーズライジャー(ダニエル)が、自身の後方にいたグラン
ライジャー(ハンス)に声を掛けると、
「まかせんしゃい~グランドハンマ~!」
\\バキン//
\ボロボロボロ/
グランライジャー(ハンス)のハンマーで凍り付いた『シャド
ーマン』の体は粉々に砕けるのだった。
それを見たグランライジャー(ハンス)は満面の笑みで、
「これなら、おいどんでもたおせるばいw」
と言った時だった。
『デカデーモンメドゥーサ』が、目から石化光線を放つ。
”ピー”======
それを見たサンライジャー(チャック)が慌てて叫ぶ。
「散会!」
それを聞いたゴライジャーメンバーは、咄嗟に光線を避ける
のだが……。
『デカデーモンメドゥーサ』の放った光線は、ゴライジャ
ー達の後ろの壁にある鏡に反射し、
\\ピッシャーン//
\ピー/
\ピッカー/
グランライジャー(ハンス)の背中に命中する。
\\カッチーン//
光線を背中から浴びたグランライジャー(ハンス)の体は、
一瞬にして白く固まった。
「グラン!」×4
思わず石化したグランライジャー(ハンス)に駆け寄る
ゴライジャーの面々だったが、そこに再び『デカデーモン
メドゥーサ』が光線を放つ。
”ピー”======
「しまった!」
と焦るサンライジャー(チャック)だったが、その時
徐に『デカデーモンメドゥーサ』の方に向いて、ラブ
ライジャー(エレノア)が変身後ベルトに装備した
ハート型の鏡を出し、
「ラブミラー!」
と叫んだ。
すると『デカデーモンメドゥーサ』が放つ光線をその
ハート型の鏡が、
\\ピッシャーン//
と跳ね返し、跳ね返った光線は『デカデーモンメドゥ
ーサ』を襲った。
\ピッカー/
「ぐっ……」
思わず声を出そうとした『デカデーモンメドゥーサ』
だったが、声を出す前にその体が、
\\カッチーン//
と石化した。
因みにラブライジャー(エレノア)が使った『ラブ
ミラー』は、この戦いの前に、テンタのリフレクター
ソーサーを参考に製作した物だ。
『デカデーモンメドゥーサ』が石化すると同時に他の
『シャドーマン』達は消え、石化したグランライジャー
(ハンス)の体も元の姿に戻った。
「あー、えらい目に遭ったですたい」
と言いながら体をブルブル震わせ、そして自身を助けて
くれたラブライジャー(エレノア)に
「おかげで助かり申した」
とお礼を言った後振り返り、石化した『デカデーモンメ
ドゥーサ』を見て、
「これはお返しばい!」
と自身のハンマーを取り出し、
「グランドハンマ~!」
と叫びながら『デカデーモンメドゥーサ』目掛け思い切り
振り下ろす。
\\バキン//
\ボロボロボロ/
石化した『デカデーモンメドゥーサ』はその場で粉々に
砕けるのだった。
すると、
\ギーィ/
と閉まっていた鏡の間の扉が開く。
◇
一方そのころ、庭園で留守を守るチーム『アメヒロ』とチーム
『デビライザー』の面々は、はじめは当たりを警戒していたが、
あまりにも何も起こらないので、一旦、自身の乗って来たシャトルの
中に戻り、早めの昼食を取っていた。
\ハム/
\ムシャムシャ/
元アメリカ人のチーム『アメヒロ』のメンバーはハンバーガーを、
元日本人のチーム『デビライザー』のメンバーは、おにぎりを食
べている中、
\ピッピピ/、\ピッピピ/とシャトル内に警戒音が響く。
「どうしたの!?」
食べていたハンバーガーをテーブルに置いて、チーム『アメヒロ』
のメル(サイキックレディー)が、操縦席横に座るボギ039の
元に駆け寄ると、
「ジョウクウニ、テキエイ アリ」
とボギ039が答える。
その言葉を聞いて、チーム『アメヒロ』とチーム『デビライザー』
のメンバーも駆け寄って来て、チーム『デビライザー』のエディー
(ザマタン)がボギ039に言う。
「こちらまでの距離と、どんな能力かスキャンしてくれ」
「ラジャー」
ボギ039はエディー(ザマタン)の命令を聞き、2.3ボタンを
押すと、
「キョリ、2000m……ショウサイハ モニターニ ダシマス」
と言うと、庭園に上空から迫る敵が映し出されると共に、
\ピッ/
【ヘカトンデーモンガルーダ】
HP 2200+1800
MP 900+600
運動性 500+100
攻撃力 2300+1400
防御力 2000+8000
命中 88+5
回避 76+5
体長5m
目から怪光線、羽手裏剣
×50
※プラスは、ヘカトンレッサーデーモンの能力値
それを見た『デビライザー』のエディー(ザマタン)は、
チーム『アメヒロ』の方を見て、
「空の敵なら俺達が当たる、チーム『アメヒロ』は地上から
俺達の援護を頼む」
と言うと、チーム『アメヒロ』のメル(サイキックレディー)
は、
「わかった私達では飛べないからそうさせてもらうわ」
と答えるのを聞いた『デビライザー』のエディー(ザマタン)
は、黙って頷くと共に、
「じゃ、皆、変身して各々の持ち場に!」
と言うと、
「おう!」×6
と他のメンバーは大きな声で返事を返し、シャトルの外へでる。
そして、おのおのが変身する。
「もどるんだなぁ~ザマタン!」
「もどるんだなぁ~イマタン!」
「もどるんだなぁ~ガマタン!」
「デ~モン!」
「サイキックパワーオン!」
「ぬぅ~おう~!マッスル!」
「サンダー!」
変身後、チーム『デビライザー』達は背中から蝙蝠の
羽を出し飛んで行く。
それを見守る、チーム『アメヒロ』面々。
「じゃ、援護の配置に着くかメル」
とサンダーマン(エル)がサイキックレディー(メル)に声を掛け
た時だった。
\ガサガサ/
\ゴソゴソ/
何やらこちらに迫って来る者達がいた。
「んっ……あれって動いてるのか?」
と超人マッスル(バル)が動く者達の方を指を指し言うと、サンダ
ーマン(エル)とサイキックレディー(メル)はその方向を見て、
サンダーマン(エル)が言う。
「あれはこの庭園にある木だよ、木が動くわけがない」
と言うと、超人マッスル(バル)は首を振り言いかえす、
「いいや、動いてる……ほらあそこ!」
と言うが、サンダーマン(エル)とサイキックレディー(メル)
がその言葉に”まさか”って顔をしつつも、もう一度、超人マッスル
(バル)が指さす方を見るが……。
「んっ?動いてないぞ……風で枝が揺れたのを見間違えたん……
んっ!」
とサンダーマン(エル)が、超人マッスル(バル)に言いかけた時だった。
「あっ、木に目がある!!!」
と同じく見ていたサイキックレディー(メル)が、そう叫ぶと、
「本当だ!ありゃ~目と言うか顔……だな」
サンダーマン(エル)がそう言う。
それを聞いたサイキックレディー(メル)は胸に付けているバッチを
叩き、シャトルに居るボギ039に連絡を取る。
『今すぐスキャンして、データーを読みあげて!』
『ラジャー』
ボギ039は無線でそう指示され、早速スキャンを掛け……。
『デマシタ……』
と言ってスキャンデーターを読み上げる。
『データーは……』
【ヘカトンデーモンエント】
HP 1800+1800
MP 800+600
運動性 200+100
攻撃力 2000+1400
防御力 1500+8000
命中 86+5
回避 55+5
体長15m
木の蔓と根の攻撃
×25
※プラスは、ヘカトンレッサーデーモンの能力値
【ヘカトンデーモンアップルツリーマン】
HP 1850+1800
MP 820+600
運動性 180+100
攻撃力 2500+1400
防御力 1500+8000
命中 84+5
回避 50+5
体長15m
リンゴ爆弾
×25
※プラスは、ヘカトンレッサーデーモンの能力値
これを聞いたサンダーマン(エル)は、
「こりゃ~援護どころじゃねぇーな」
と呟き、その横に居たサイキックレディー(メル)が、
サンダーマン(エル)と超人マッスル(バル)に
「兎に角、対処しましょ」
と声を掛け、迫る魔物の方に駆け出して行くのだった。
◇
場面は再び宮殿内。
『鏡の間』で、『デカデーモンメドゥーサ』と『シャドーマン』達
を倒した後、何度も部屋に閉じ込められたチーム『ゴライシャー』
達。
ある時は、『闇の間』で、『デカデーモンアルゴス』と言う
全身に目がある怪物とその部下『目玉男』20体と闘ったり、
『桃の間』では、『デカデーモンビッグフット』と言う身長
5mの巨大な猿人とその部下の『猿男』20体と闘ったり、
合計で10室で閉じ込められるたびに悪魔怪物と闘って来た。
「ふ~、疲れたですたい」
とリーダーのサンライジャー(チャック)にぼやくグランラ
イジャー(ハンス)。
そんなグランライジャー(ハンス)にフリーズライジャー
(ダニエル)が、肩を叩きながら言う。
「何言ってんだい、正義の味方の一員の癖に」
と言うと、グランライジャー(ハンス)は、少々不満げに
「そうは言うばってん、わしは腹が減り申した」
とお腹をさすりながら言うと、ラブライジャー(エレノア)が
呆れたように言う。
「何言ってんのハンス、私達はこの姿の時はお腹も空かないし、
疲れるわけないじゃないの!」
と言い返すと、グランライジャー(ハンス)はそんなラブライ
ジャー(エレノア)に言い返す。
「それは、そうだばってん、気分の問題と言うか……」
だが、その時だった。
チーム『ゴライジャー』達の歩く廊下の床がまるで動く歩道の
ごとく動き出した。
「キャー!」
「うっわ!」
「おう!」
驚き思わず声をあげるラブライジャー(エレノア)に
グランライジャー(ハンス)、そしてサンライジャー(チャック)。
そして、驚く『ゴライジャー』達を乗せた床はさらにスピードを
あげ進む。
『ゴライジャー』達の目の前に大きな扉が迫る。
「やばい!」
マッハライジャー(ヴィスタ)が思わず声を上げた時だった。
迫る扉は急に開き、『ゴライジャー』達を部屋の中に引き入れると、
\バタン/
と閉まった。
そこは恐らく謁見の間……学校の体育館の3倍もある大きさの部屋だった。
「なっ!」
「うっ」
「なんですかばい」
「えっ!」
「何と!」
謁見の間の様子に驚き声に詰まる『ゴライジャー』達。
そんな『ゴライジャー』達に声を掛ける者が居た。
「私はバルカン!ようこそ、地獄の入り口に」
と青いザリガニに人間の足の男の声だった。
しかもその男の周りには90体もの悪魔モンスター達が
『ゴライジャー』達の方を見てほくそ笑んでいるのだった。




