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~異世界転移~ 彼女のカラダを取り戻す(何故か異世界でヒーローやってます)  作者: グリンピースの豆ごはん
第6章 悪魔時空
171/204

170話 彼の大陸

カクヨムにても同時掲載しています


https://kakuyomu.jp/works/16817139558796768457





-----(第三者視点)------☆




 大きな山羊の顔の城、その名も『デーモンキャッスル』


その玉座の間に別大陸の人間の村を襲っていた悪魔公爵ヤブー


の配下ベダン※1が戻って来たのを見て、ダリウス(オトア体)


と悪魔公爵ヤブーの他の配下は、『デーモンキャッスル』内の


別の部屋へと移動する。


 別の部屋の扉が”スー”と開くと、そこには何やら部屋の中央で


大きな涙型のクリスタルの前で、作業するは、悪魔公爵ヤブー※2


が居た。


その悪魔公爵ヤブーにダリウス(オトア体)が声を掛ける。


「してヤブー、首尾は?」


その声に作業の手を止め悪魔公爵ヤブーが、ダリウス(オトア体)


の方を見て、頭を下げると、


「ははっ」


「準備は整ってございます」


と答えると、ダリウス(オトア体)は、満足げな顔で


「うむっ」


と頷き、悪魔公爵ヤブーが何やら作業していたであろう涙型の


大きなクリスタルの前に立つと、


「後のことは任せたぞ」


と悪魔公爵ヤブー言うダリウス(オトア体)。


「ははっ」


と頭を下げる悪魔公爵ヤブーの返事を聞きながら、ダリウス


(オトア体)は涙型のクリスタルにそっと手を触れると、そのまま


”すー”っとクリスタルの中へと入って行くのだった。


それを見届けた悪魔公爵ヤブーは、自分の配下達に向かって言う。


「これより5日間、ダリウス様はここで魂の定着を行う……


その間念のためこの『デーモンキャッスル』は異空間に潜航する」


と宣言をすると悪魔公爵ヤブーの配下の悪魔達は、


「ははっ」


と頭を下げるのだった。


 この時、『デーモンキャッスル』はグロルの森上空から、まるで


海にでも潜るかのように異空間に沈み消えて行ったのだった。















 ガマル子爵とショコラ伯爵らが、ここ王都に兵を5,000づつ


派兵して、テンタの捜索の手伝い及び、後片付けを手伝いをして


いた。


 相変わらずテンタの行方は分からなかったが、王都の後片付け


が一段落した……と言うことで、王都の会議室の1室を使い、


チーム『バンダム』の4人とチーム『ガンブレイブ』の6人、


それに『ガシャーン』の2人に、チーム『アメヒロ』の3人


そして、クリスタル柱5人は、サンドイッチと飲み物で、


軽いお昼を食べていた。


「これだけ探して見つからんとは……」


と嘆くトム(バルジャン)に、ガレン(クリスタルマンエメラルド)


が、


「ああ、おそらく異空間だろう」


と言うと、あからさまにくトム(バルジャン)は肩を落とす。


それを見たニム博士クリスタルマンは、そんなトム(バルジャン)



「異空間だったとしても転移の時の残存魔力が残っているはず、


それを今、悪特隊西支部に調べてもらっているから、そのうち


何か手がかりがつかめると思うよ」


と慰めるように言った時だった。


 突然部屋に、悪特隊あとくたい西支部のダンキャップが飛び


込んできて、


「大変です、グロルの森で悪魔反応が!」


「何っつ!」


それを聞くや否や、トム(バルジャン)は部屋を慌てて出ようと


するのをガレン(クリスタルマンエメラルド)が止める。


「待て、トム!私が行く」


その言葉にトム(バルジャン)は、”何故だ”って顔をするが、


そんなトム(バルジャン)にガレン(クリスタルマンエメラルド)


は、


「まだ、こっちでの調査が終わっていない、気持ちはわかるが


お前達はここの調査が終わるまで待て」


と言うと、トム(バルジャン)は、


「しかし!……」


と顔を上げ、半ば抗議するような態度で言う。


そんなトム(バルジャン)にニム博士クリスタルマン


落ち着き払った態度で言う。


「陽動かもしれないだろうトム」


その言葉を聞いたトム(バルジャン)は”ああ”と納得した


態度で席に座った。


それを見たガレン(クリスタルマンエメラルド)は、トム(バル


ジャン)とニム博士クリスタルマンの方を見てにっこり笑い。


「んじゃ、ちょっくら行って来るw」


と言い部屋を出て行くのだった。













 コラクル国王城を飛び出したクリスタルマンエメラルド(ガレン)


は、悪魔の反応があったとされるグロルの森に来ていた。


クリスタルマンエメラルドの姿で飛ぶガレンの目に森の中にある


巨大な穴が映る。


「なんだぁ?あれは」


そう呟いたクリスタルマンエメラルド(ガレン)は、その穴の淵へ


降り立つ。


\シュタッ/


「こんな巨大な穴があったとは……」


巨大な穴を見つめ、そして周りをキョロキョロと見回すクリスタル


マンエメラルド(ガレン)。


「悪魔は何処にも見当たらないが……」


クリスタルマンエメラルド(ガレン)は、取り合えず現状を兄である


ニム博士クリスタルマンに念話で報告する。


≪クリスタル兄さん、現状に悪魔は見当たらない……≫


すると、念話を受けたニム博士クリスタルマンは、


≪そうか……≫


と返すが、そのニム博士クリスタルマンの発言の途中に


≪ただ!……≫


と念話の言葉をかぶせると、


≪何やら巨大な穴が森の中にある≫


その報告にニム博士クリスタルマンが、


≪んっ!?巨大な穴≫


と聞き返すとクリスタルマンエメラルド(ガレン)は、


≪巨大な穴……≫


とだけ告げるが、それを聞いたニム博士クリスタルマンは、


≪思念伝達で映像を送ってくれ≫


と返すと、クリスタルマンエメラルド(ガレン)は、


≪わかった≫


と返し、見たままの穴の映像を思念伝達でニム博士(クリスタル


マン)に送ると……。


それを見たニム博士クリスタルマンは絶句する。


≪何と!直径100m……はあろうか≫


驚くニム博士クリスタルマンにクリスタルマンエメラルド


(ガレン)は、


≪それに、わずかだが魔力を感じる≫


と返すと、


≪魔力…がな≫


と呟き、ニム博士クリスタルマンは少し考えてから、


≪ガレン調べてもらえるか≫


とクリスタルマンエメラルド(ガレン)に言うと、


≪わかった兄さん≫


とニム博士(クリスタルマに返事を返したクリスタルマン


エメラルド(ガレン)は、ニム博士クリスタルマンとの


念話を切り、巨大な穴の中入ると……。


「んっわぁ~!!」


クリスタルマンエメラルド(ガレン)の体は巨大な穴に吸い


こまれて行くのだった。













------(テンタ視点)------☆



 真っ暗な暗闇の中、


「んっ?真っ暗で何も見えない……」


「俺は死んだのか?……」


すると真っ暗な闇の中、一条の光が射して、そこには


……!?


「オトア!」


そう人間姿のオトアが見えた。


俺は必死に体を動かそうとするが動けない。


すると、オトアは俺の方を見て”ニッコリ”笑う。


俺は必至でもがき体を動かそうとするが……動けない。


「くっそ!」


すると、オトアがどんどんと俺から離れて行く。


「っく、待ってくれオトア、オトア待って!オトアァ~!!」


ゴボゴボ.。o○


「はっ!」


俺が目を開けるとそこは水の中……。


(やばい、息が!!!)


と俺は焦ったんだが……。


(あれ?水の中に居るのに息が出来る???)


息が出来るのに気が付いた俺は、注意深くあたりを見回すと。


何やら近未来的な部屋の真ん中に据えられたカプセルのような


ものに入れられていることに気が付いた俺。


(いったいどうなってるの俺?)


と思った時だった。


俺の閉じ込められているカプセルの側に三毛猫が居た。


(オトア?なのか)


と三毛猫に視線を合わせた時だった。


≪テンタ君、気が付いたようね≫


と俺の頭の中に響くエードラム様の声。


≪エードラム様!?≫


≪そうよ、オトアちゃんでなくてごめんね≫


と念話で謝るエードラム様に俺は首を横に振り、


≪オトアは!?≫


と尋ねると三毛猫エードラムさまはただ、首を横に振る。


すると、部屋のドアが”スーッ”と開いたかと思うと


俺の居る部屋に銀色のスーツを着た人……いや!?


アンドロイドが入って来て、俺の閉じ込められている


カプセルの側の装置をいじりだす……と。


\\○o。ゴボゴボ//


俺が閉じ込められているカプセルを満たす液体がカプセルから


吸い出された。


\\ゲホゲホゲホ//


液体が抜け俺は咳き込む。


(何でだ!?)


と思っていると、俺を閉じ込めていたカプセルが、


\パカッ/


と開き、カプセルの側に居たアンドロイドの目から光線が出る


とその光線は俺の体を頭から足に掛けてゆっくりと降りて行く。


(なんかスキャナーみたいだな)


と思っていたら、そのアンドロイドが俺に……話しかけてきた!?


「オカラダハ・ダイジョウノヨウデスネ」


と言うと、いきなり俺の頭にギターのピックのようなものを2つ


付けてくる。


「えっ、何、なに、ナニ」


驚く俺。


すると……部屋の天井から俺に話しかけてきた。


「私は宇宙船ジェイナスのマザーコンピュータ・ボギです」


俺は事態が理解できずに困惑するのだった。













-----(第三者視点)------☆





 一方、そのころグロルの森の大穴に落ちたクリスタルマン


エメラルド(ガレン)は、テンタが居る未知の大陸にある


大穴の側に倒れていた。


「―――って、ここは何処だ?」


クリスタルマンエメラルド(ガレン)は、すくっと立ち上がり


辺りを見回していると。


\\ズシン//、\\ズシン//、\\ズシン//


と地響きともとれる音がする。


「な・なんだ!?」


すると、目の前には大きな生き物が現れる。


「っく、ロックドラゴン!?」


驚くと同時にクリスタルマンエメラルド(ガレン)は、


「ディア!」


と自身も巨大化する。


\\ギャオー//


ロックドラゴンは、急に巨大化したクリスタルマンエメラルド


(ガレン)を見て、驚くと同時に戦闘態勢を取る。


それを見たクリスタルマンエメラルド(ガレン)は、すぐさま


両腕を突き出し、


「ディア!」


と叫ぶと両腕のブレスレットがエメラルド色の光に包まれ、クリ


スタルマンエメラルド(ガレン)の腕から飛び出し、その巨大なワニ


のようなロックドラゴン目掛けて飛んで行く……が、


\カッキーン/、\カッキーン/


とロックドラゴンに弾かれてしまった。


「っく、硬いな」


とぼやくクリスタルマンエメラルド(ガレン)だったが、すぐさま


気を取り直し、額のクリスタルからビームを放つ。


「ディア!」


”ピー”========


クリスタルマンエメラルド(ガレン)が放ったビームが、ロック


ロックドラゴンの目と目の間に命中する。


すると、脳を撃ち抜かれたロックドラゴンは、そのまま”ガク”


と地面に倒れるのだった。


「ふぅ~」


と息を吐くクリスタルマンエメラルド(ガレン)だったが、


そこに再び、


\\ドスン//、\\ドスン//、\\ドスン//


と地響きが響き渡る。


「なんだ?」


と振りかえるクリスタルマンエメラルド(ガレン)の目の


前には、今度はベヒモスが現れた。


「ここはいったい何ちゅう所だ!」


ぼやくクリスタルマンエメラルド(ガレン)だったが、そんな


クリスタルマンエメラルド(ガレン)にベヒモスは、


\\ゴー//


と言う雄叫びをあげながら、その大きな口を開け、クリスタル


マンエメラルド(ガレン)に突進してきた。


それを、空中に飛び、ひらりとかわすクリスタルマンエメラルド


(ガレン)。


 しかし、かわされた方のベヒモスは、そのまま側にあった大岩に


ぶつかる。


\\バッキーン//


\\バリバリバリ//


ベヒモスはぶつかった大岩を自身の大きな口でかみ砕くと、


\\ゴー//


叫び空中に居るクリスタルマンエメラルド(ガレン)を睨みつける。


それを見たクリスタルマンエメラルド(ガレン)は、”やれやれ”


って顔をして、


「すまんな、ディア!」


と言うと、再び両腕を突き出し、両腕のブレスレットがエメラルド色


の光に包まれ、クリスタルマンエメラルド(ガレン)の腕から飛び出


し、


\\シュパン//、


とベヒモスの首を切り落とす。


\\ダッタン//


切り落とされたベヒモスの首はそのまま地面に落ち、体も時間差で


地面に倒れこむのだった。


「やれやれ」


とため息をつくクリスタルマンエメラルド(ガレン)だった。






==================================


※1ベダン(黒い体色で、顔がウミウシ人間の手足の女)


※2悪魔公爵ヤブー(ミノカサゴの頭で体は蟹の甲羅状で覆われた男の姿)



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