168話 ダリウス完全復活
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-----(第三者視点)------☆
\\ドッカーン//
\\ガラガラガラ//
「な・なんだ!?」
「何が起こった?」
上空で、蝙蝠の羽をはやしたる山羊頭の男達と戦っていた
バルジャン(トム)とガシャーン(ブルーノ)は、戦闘中にも
かかわらず、地上を”チッラ”と見ると、広場前にあった建物が
崩れるのを見たバルジャン(トム)とガシャーン(ブルーノ)は、
「ミリ~!シェリ~!タミ~!」
「ルナ~!」
と崩れた建物に居たであろう家族やパートナーに向かって叫ぶ。
その崩れた建物から体長30mの巨大ななワイバーンの
ようなものが、今まさに飛び立とうとした時だった。
バルジャン(トム)とガシャーン(ブルーノ)がよく見ると、
そこには2つのドーム状のバリアが見えた。
その1つのバリアの中には、バリアを張るバルジャン(トム)の
妻ミリーとガンボー(ガイゼル)にアナ(ガイゼル妻)が居て、
もう1つのバリアの中には、チーム『ガシャーン』の魔法師の
ルナがバリアを張り、その中にバルジャン(トム)の娘のシェリー
とタミーの姿があった。
そして、
「ふんっ!」
\\ガラガラガラ//
とその近くで建物の残骸を押しのけ出てくるチーム『アメヒロ』の
超人マッスル(バル)。
その後から、同じくチーム『アメヒロ』のサイキックレディー(アル
ウェン)と光速サンダーマン(エル)。
「ふぅ~みんな無事か……」
とバルジャン(トム)がため息をついたその時だった。
\キェ~ィ/
地上に居た巨大ななワイバーンは、奇声を上げ空中に居るバルジャン
(トム)とガシャーン(ブルーノ)目掛けて翼を羽ばたかせ飛び立つ。
それを見たバルジャン(トム)とガシャーン(ブルーノ)は、
ワイバーンを迎え撃とうと、バルジャン(トム)は乗っていた
バーバリアンの機首を下に向け直し、また、バルジャン(トム)の
動きを見たガシャーン(ブルーノ)も自身が乗っているアマンダー
ジェーットの機首を下から迫る巨大なワイバーン(カッツ)に合わ
せたその時だった。
\\バリバリバリ//
巨大なワイバーン(カッツ)は、全身の鱗をバルジャン(トム)
とガシャーン(ブルーノ)に向けマシンガンのように打ち出した。
\\バシュン//、\\バシュン//
「ぐわっ~!」
「な・何っ!」
バルジャン(トム)とガシャーン(ブルーノ)は、巨大なワイ
バーン(カッツ)が放た無数の鱗にそれぞれが乗っていたバー
バリアンとアマンダージェーットが被弾して、
((((くるくる))))
と錐もみしながら地面へと落ちて行くが……。
\\ドカーン//
「チョー!」
「とー!」
バルジャン(トム)とガシャーン(ブルーノ)はそれぞれ乗機
を乗り捨て、地上に着地した。
「何てやつだ」
「味方の悪魔達も巻き込むとは……」
バルジャン(トム)とガシャーン(ブルーノ)は、空に居る巨大
なワイバーン(カッツ)を見上げ、自分達を攻撃するため、周りに
居た蝙蝠の羽をはやした山羊頭の男達を巻き込んだ攻撃に呆れる。
それに対して、巨大なワイバーン(カッツ)は言う。
「何をほざくが、我等悪魔は精神生命体、死んだのではなく、単に
憑依した肉体を失っただけじゃわい、それに……ほれ」
と言うと、自身の周りに新たに7,400体の蝙蝠の羽をはやした
山羊頭の男達を召喚する。
「っく、」
「何と!」
それを見て驚くバルジャン(トム)とガシャーン(ブルーノ)。
「これで終わりだよ」
と巨大なワイバーン(カッツ)が言うや否や、再び地上に居る
バルジャン(トム)達目掛け全身の鱗をマシンガンのように
飛ばす。
\\バリバリバリ//
と、
その時であった。
((((クルクルクル))))
\カキーン/、\カキーン/、\カキーン/、\カキーン/
バルジャン(トム)達の頭上に、高速回転する物体が現れ、
巨大なワイバーン(カッツ)が放つ無数の鱗を弾き飛ばすと
同時に跳ね返された無数の鱗は、巨大なワイバーン(カッツ)
と共に上空に居る蝙蝠の羽をはやした山羊頭の男達を襲う。
\\バシュン//、\\バシュン//、\\バシュン//
\グェ~/、\グワァ~/
あっという間に500体の蝙蝠の羽をはやした山羊頭の男達
を倒して行った。
「な・何が起こった!?」
自身の頭上で起こったことに驚き、バルジャン(トム)が、
そう言葉を発すると……。
((((クルクルクル))))
\ピタッ/
バルジャン(トム)達の頭上に居た物体が回転を止める。
「か・禍龍!?」
バルジャン(トム)の驚きの言葉に禍龍は
”ニヤリ”と笑い、銜えていた尻尾を離し、体を
起した。
「お・にょれ~!邪龍め!」
その様子に空中に居た巨大なワイバーン(カッツ)が、
苦虫を噛んだような顔で言い、口から火球を放つ。
\ボシュッ/
しかし、禍龍もすかさず、口から火球を吐き
\ボシュッ/
\\ズドーン//
巨大なワイバーン(カッツ)の火球を弾き飛ばし、巨大な
ワイバーン(カッツ)の体に命中するも。
\パッ/
巨大なワイバーン(カッツ)の体から発せられている悪魔闘気
に触れ、禍龍の火球は消滅した。
「ふん、儂にはぬしの攻撃は効かぬわぁ」
勝ち誇ったように言う巨大なワイバーン(カッツ)に、禍龍
は再び”ニヤリ”と笑うのだった。
◇
再び”ニヤリ”と笑う禍龍は、崩れたバルコニーの残骸を
自身の念動力で、上空に居る巨大なワイバーン(カッツ)と蝙蝠
の羽をはやした山羊頭の男達に向け飛ばす。
\\ビシュンッ//、\\ビシュンッ//、\\ビシュンッ//
\\ズバーン//
中でも一番大きな残骸が、巨大なワイバーン(カッツ)命中、
\\グェーッ//
巨大なワイバーン(カッツ)は、大きな瓦礫が当たり体をくの字に曲げ、
墜落しそうになるが、何とか翼を羽ばたかせ体制を元に戻す。
「おの~れっ!」
しかし、巨大なワイバーン(カッツ)の周りに居たと蝙蝠の羽を
はやした山羊頭の男500体は、禍龍が飛ばした瓦礫に
当たり、地上へと落ちて行くのだった。
その時、それまで地上で、禍龍と巨大なワイバーン
(カッツ)達の闘いを見ていたとチーム『アメヒロ』の光速サンダ
ーマン(エル)は、隣に居た超人マッスル(バル)に、
「俺を奴の所まで投げてくれないか」
と声を掛けると、
「んっ、ああ、わかった」
と一瞬考えた超人マッスル(バル)だったが、光速サンダーマン
(エル)の言葉に頷くと、
「ふん!」
と言ってその丸太のような太い腕で、光速サンダーマン(エル)
を空中に居る巨大なワイバーン(カッツ)のもとへと投げつけた。
”ピユー”========
超人マッスル(バル)に投げられた光速サンダーマン(エル)は、
自身の能力で稲妻となり光の速さで飛んで行く。
そして、手に持ったレイピアを巨大なワイバーン(カッツ)の
首元に突き刺すが……。
レイピアの切っ先が突き刺さるも、
\ズボッ/
レイピアは、
\ポッキン/
と途中で折れてしまった。
「っく、」
そして、光速サンダーマン(エル)は、そのまま地上へと
落ちて行き、落ちて来た光速サンダーマン(エル)を地上
で\バシュッ/と受け止める超人マッスル(バル)。
「くっ、剣が途中で折れてしまった」
超人マッスル(バル)に受け止められた光速サンダーマン
(エル)はそう悔しがる。
「ふん、そんな細い剣が儂に通用するとでも?」
と勝ち誇ったように言う巨大なワイバーン(カッツ)だった
が、それを見ていたバルジャン(トム)は、自身から少し
離れた場所に居る娘の1人に言う。
「タミーあの首元の剣先を狙え!」
その言葉に、
「えっ、あ、わかった」
とタミーはバルジャン(トム)に返事を
返すと、2人はそれぞれビームガンを構え、
「シルバーバスター!」
「イエローバスター!」
と叫び巨大なワイバーン(カッツ)の首元に刺さる、剣
先を目掛けビームを放った。
”ビシューン”========
”ビシューン”========
\\ビッカー//
2人の放たビームは見事、巨大なワイバーン(カッツ)
の首元に刺さる、剣先に命中し、その剣先を通じて、
巨大なワイバーン(カッツ)の体内にビームを流し込んだ。
\\グァァァッ//
自身の体内にビームを流し込まれた巨大なワイバーン
(カッツ)は、悲鳴のような声をあげ絶命し、
\\ドスーン//
と地上に落ちるのだった。
そして巨大なワイバーン(カッツ)がなくなった後、
空中に居た蝙蝠の羽をはやした山羊頭の男達は、次々と
レッサーデーモンの憑依が解け、唯の人間の死体となり
地上へと次々に落ちて行くのだった。
◇
------(テンタ視点)------☆
「さぁ、魂をもらおうか」
\\☆バリバリバリ☆//
俺の体に電流のようなものが走り、
「ぐわぁ~~!」
体がしびれ動けなくなると同時にモニターに映るオトア
も苦しみだし、オトアが映るモニター自身も点滅を始める。
(やばい、やばいぞ!)
その時、俺は苦し紛れに左太腿の装甲版を開きそのまま
左手で銃をつかむと、
\\バキュン//、\\バキュン//
\\バキュン//、\\バキュン//
と銃に残っていた4発の弾丸をダリウス(オトア体)の俺の
バックルをつかむ右腕に0距離から放つ。
「グッ」
ダリウス(オトア体)は慌てて俺のバックルから右手を離し、
俺から距離を取る。
残念ながら、銃弾が当たったダリウス(オトア体)右腕
は、少し赤くなっているものの、傷一つ付いていない。
「おのれ~小僧!」
ダリウス(オトア体)は赤くはれた右腕を庇っていたが、
直ぐに腫れは引き元通りになると、
「グラビティー・ブリット」
と叫び無数の重力弾を俺に放つ。
本来ならバリアでそれを防ぎたいところだが、あいにく
モニターに映るオトアは気を失っているようだ。
(しかたない)
「リフレクターソーサー」
俺は背中のスリットから2枚のリフレクターソーサーを
飛ばし、奴の重力弾を防ごうとするが、なんせ数が多す
ぎる。
俺は、リフレクターソーサーで防げない重力弾を回避する
が、すべて回避できずに、体に3発の重力弾を浴びてしまう。
\\バキンッ//、\\バキンッ//、\\バキンッ//
「うわぁ~!」
俺はその場に崩れ落ちる俺。
「っく」
右肩、左わき腹に右太腿に被弾し、装甲がもげ、俺の生身が
むき出しになっていた。
(むき出しの所を狙われたら俺は……)
「フフフ、観念せい小僧!」
と不敵な笑みを浮かべるダリウス(オトア体)。
ジリジリと俺の方に近づいてくるるダリウス(オトア体)に
咄嗟に再び左太腿の装甲版を開き中から手りゅう弾を出し、
手に持つと、ダリウス(オトア体)は、一瞬身構え、歩みを
止めた。
(今だ!)
俺は手りゅう弾のピンを抜き、ダリウス(オトア体)に投げつ
ける。
しかし、それを素早く手で掃うダリウス(オトア体)だったが、
\\ドカーン//
掃った手りゅう弾が爆発し、ダリウス(オトア体)の側で
手りゅう弾が爆発し、一瞬怯んだその隙に、俺は素早く再び
左太腿の装甲版を開き中から、今度は小槌を出し叫ぶ。
「スカイバリアン!」
小槌から素早くスカイバリアンを出した俺はそれに跨り、
ダリウス(オトア体)から遠ざかる。
「無駄だ小僧!」
ダリウス(オトア体)は、スカイバリアンデ逃げる俺を
追ってくる。
何もない暗闇の中俺はひたすらスカイバリアンで逃げた
……が、突然俺の後を追いかけていたであろうダリウス
(オトア体)が俺の目の前に現れた。
「な・何っ!」
俺は思わずスカイバリアンを止めてしまう。
「フフフフ、無駄だと言うことがわからんのか」
そんな俺に不敵な笑みで言うダリウス(オトア体)
に対し、俺はスカイバリアンのフロント部分を開き、
”キュイーンキュルキュルキュル”
\\バリバリバリバリ//
とスカイバリアンに備え付けてあるミニガンでダリウス
(オトア体)を撃ったのだが……。
ダリウス(オトア体)は両掌を突き出し、ミニガンの
放つ弾丸を全て弾き返して見せる。
そして、スカイバリアンに乗る俺の首を絞める。
「このまま死ね」
\\バキバキバキ//
ダリウスに(オトア体)に首を絞められ、俺のコンバット
スーツの首の装甲にヒビが入り、
\\バッキーン//
と首の装甲が弾け、そのまま俺は直に首を絞められ……
そして気を失った。
◇
-----(第三者視点)------☆
ダイウス(オトア体)は、ぐったりするテンタの首
からゆっくり手を離し、そして、テンタのベルトバックル
に再び手を掛けると……。
\\ピカッ//
バックルに掛けた手が光ると、手には青白い光の球が
在った。
そして徐にその光の球を口にすると、その光の球は
ダリウス(オトア体)に吸い込まれる。
すると、突然ダリウス(オトア体)の目が光、そして
体まで光り輝き……。
「フフフフ、我完全復活」
と喜びを顔に表し言うのだった。




