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~異世界転移~ 彼女のカラダを取り戻す(何故か異世界でヒーローやってます)  作者: グリンピースの豆ごはん
第5章 逆襲のダリウス編
151/204

150話 アロムは人気者

カクヨムにても同時掲載しています


https://kakuyomu.jp/works/16817139558796768457








------(テンタ視点)------☆





 トラブルがあり、少し予定が狂ったものの、当初通り


美術館の見学を続けた。


 昼からは、主に彫刻などの作品の見学。


驚いたことに、主に大理石での彫刻だと聞いていたのだが、


どれも色付きの彫刻で、変に生々しい。


「確か、本来ギリシャの大理石での彫刻や神殿などの建築物


にも色がついていた……って聞いたことあるよ」


と俺の肩に載る三毛猫オトアが、俺の耳元で言う。


「えっ、マジか!」


(ギリシャ彫刻っててっきり白だと思ってた)


 いろいろな彫刻を見る中で、俺と三毛猫オトアが、一瞬、


固まる彫刻があった。


 ここ、コラクル国の初代の王は、神が創りし原初の人間である


『アダモ』と『イバンヌ』の間に生まれたと王国史にあるのだが、


その2人を模したとされる彫刻なのだが……何で固まったかと言


うとそれは裸だから、しかもご丁寧に色も付いているので、”生々


しい”わけだ。


 まぁ、一応男性である『アダモ』は大事なところに”柏の葉”で


隠し、女性の『イバンヌ』の方も左手で胸を、右手で大事なところを


隠してはいるんだけど、石で出来てるとは思えないほどリアル。


 しかも、確かに正面から見れば大事なところは隠されているものの


少し角度を変えてみてしまうと……『おう!』精巧な作りなのだ。


 俺と三毛猫オトアは、顔をお互い真っ赤にし、その場をそそ


くさと退散するのだった。













 時間の関係で、美術館でのすべての展示物の見学はできなかったが、


お迎えの時間が来たので、俺と三毛猫オトアは、美術館を出て、待ち合わ


せの場所に向かいそこで迎えに来た馬車でヴァルカス邸に戻った。


 そして、自室でしばらく休憩の後、夕食を食べるために1階へ降り


食堂に入ってみると……。


広い食堂の真ん中には20人は座れるだろうテーブルに、既に座って、


”ハァハァ”言っている奴が居た。


かりゅうである。


(ホントお前は食い意地が張ってるよな)


と思いながら、俺もテーブルにつき、肩の三毛猫オトアを俺の横の席の


テーブルの上に載せた。


 夕食は、1日目のレストランと同じくコラクル料理のフルコースだった。


色々な料理が運ばれて行く中、俺は人生初の所謂世界3大珍味(トリフ、


フォアグラ、キャビア)をこの異世界で、味わうことになった。


 うーん、感想としては……どれも人生初の味なので、”うまい”とか、


”まずい”とかはないんだけど……まぁ、それなりに頂いたって感じかな。


 三毛猫オトアは、トリフやキャビアは以前食べたことがあるらしい。


その三毛猫オトアの感想としては、”上質”だ、そうだ。


(オトアってお嬢様!?だったのか)


そして、その横では、すべてを丸のみで食べる……かりゅう


(お前さぁ~、これ高いんだから少しは味わえよ!)


と心に思う俺だった。













 食後、自室に戻り、パジャマに着替え、ベットの上で三毛猫オトア


一緒にゴロンと寝ころぶ。


かりゅうは、その辺で寛いでいるようだ。


 そして俺は思う。


襲って来た3人組は許せないが……。


そもそも、俺や三毛猫オトアにも油断があった。


 俺にとって、三毛猫オトアは、例え猫の体になっても、俺にとっては


大切な彼女だ……って、ことには変わらないし、


 また、この世界に来てから、俺達が知り合った人達も、それを


知ってか、三毛猫オトアを大切な仲間として扱ってくれていた。


そこに、俺達はなれ……と言うか甘えがあったのかもしれない。


俺達の事情を全く知らない人達から見れば、三毛猫オトアは、唯の猫、


強いて言えば、人語を話す珍しい猫って言うだけだ。


そういうことを失念していた……って言うか、思わないように


していたって方が正しいか……。


三毛猫オトアも俺と同じ意見だったらしく、


「これからは、第3者の前では念話で話そうか」


と言う俺の提案に三毛猫オトアも、


「そうね、その方が良いかもね」


と賛同してくれた。














 一夜明け朝を迎える。


朝食後、馬車に乗った俺達は一路北にある検問所を目指す。


検問所は、入る時と違い出る時はフリーパスのようだ。


一面の葡萄畑をひたすら北に向かうこと2時間、少し開けた


場所にそれは居た。


 馬車を降り、それをまじまじと見る。


「これって……ホワイトキャッスル……だよな」


俺がそう呟くと、俺の肩に載った三毛猫オトアが、俺の


耳元で言う。


「少し形が変わってるけど……おそらく……」


俺達が、まじまじと”それ”を見ていると、城の跳ね橋が、


\\ガラガラ//


音を立て降りてくると、そこにはスカイラーク(アロム)さん初め


チーム『バンダム』のメンバーが出てきた。


(やっぱり、これはホワイトキャッスルなんだな)


「よう~テンタ、オトア、コラクル国はどうだった…楽しんだか?」


とヴァルカス(スレンダー)さんが俺達に手を挙げながら近寄り


言う。


「あ、はい」


「はい、楽しかったですw」


と俺と三毛猫オトアがヴァルカス(スレンダー)に答えると、


「それはよかったw」


とヴァルカス(スレンダー)。


するとスカイラーク(アロム)さんが近寄って来て、


「次はバーン王国だな」


とにこやかに俺達に言う。


「はい、楽しみにしてますw」


三毛猫オトアが答えるが、俺は、頭の中の疑問を口にする。


「あの~あれはホワイトキャッスル……ですよね」


とスカイラーク(アロム)さんに聞くと、”ああ”って顔で、


「そうだよ、ちょっと悪魔対策で強化したけどね」


その言葉に俺が、


「強化!?ですか」


と聞き返すと、スカイラーク(アロム)さんが説明をしてくれた。


「このホワイトキャッスルの両横に突き出た丸い台に載っているのは


、戦車の砲塔と同じもの(44口径120mm滑腔砲)が入り口の上部


にもついていて、それに加え、城を囲む4つの塔には、それぞれブロ


ーニングM2重機関銃を模した物を取り付けてあるんだよ」


と説明してくれた。


(おそらくこれを作ったのはガイゼル(ガンボー)さんだろうけど)











 今、俺達が乗るホワイトキャッスルは、一路北東に進路を


取っている。


 コラクル国同様、バーン王国も王都上空は飛行禁止区域のため


なのだが……あれ?


前回、コラクル国王都内のヴァルカス邸の庭からヴァルカス


(スレンダー)さん”Bファイターの姿で飛んでなかったか?


って疑問に思ったので聞いてみた。


「前回、コラクル国王都内のヴァルカス邸の庭から飛び立ち


ませんでした?」


と聞くと、ヴァルカス(スレンダー)さんは、”ああ”って


顔で答えてくれた。


「ああ、それな、俺はあの国で英雄だからだよ」


「そうなんですか、でももし万が一墜落したら……」


あっさり答えるヴァルカス(スレンダー)さんに俺が、


そう疑問を投げかけるが……話の途中で即答される。


「ああ、故意でないにしろ王都で俺が万が一墜落でもしたら、


流石にヤバイってか、ヴァルカス家はお取り潰しの上、一族


郎党すべて……首チョンパだ」


それを聞いて俺はあまりのいいように固まった。


そんな俺を見てヴァルカス(スレンダー)さんは俺の肩を


ポンッと叩いて、


「大丈夫、そんなことにはならねぇ~よ」


と笑って言うが……。


(この人、かなりリスキーなことをサラッとするタイプなのか?)


とヴァルカス(スレンダー)さんを見て思う俺だった。













 俺達がホワイトキャッスルに載って飛ぶこと2時間が経とうと


したころ、目的地が見えてきた。


大麦の栽培地として有名なコッチー領だ。


 ここは、王都ロンデの西隣にあるスカイラーク公爵家が治める


領地だ。


大麦畑が続く中、広場のようなところがあり、そこに着陸するよ


うだが……。


「ブライキャプテン!人が群がっていて着陸できません」


操舵手のミラさんが悲痛な声でブライさんに言う。


「なにっ!下で騎士達は、何をしてるか!」


と叫ぶブライさんに、スカイラーク(アロム)さんは、自身の


席から立ち上がり、


「私が言おう」


と立ち上がったブライさんの肩に触れ言うと、


そのままブライさんの近くにある※伝声管でんせいかん


『みんなぁ~集まってくれてありがとう、でもねそこにみんなが


いると私達は降りれないんだ、場所を開けてくれないか』


と言うと、スピーカーのようにスカイラーク(アロム)さん


の声が下に居る人々に伝わった……のかみんなぞろぞろと移動


して行く。


『ありがとう』


移動する群衆に向かってスカイラーク(アロム)さんがお礼


を言う。


伝声管でんせいかんは、昔の戦艦などで命令を伝えるための

 

 管。



群衆が場所を開けた所にホワイトキャッスルが着陸する。


「じゃぁ、テンタ君、オトアちゃん行こうか」


とスカイラーク(アロム)さんに声を掛けられ俺達はホワイトキャ


ッスルの入り口へと降りた。


\\ガラガラガラ//


と言う大きな鎖を引きずるような音がしたかと思ったら、跳ね橋状に


なった門が開くと……。



\\わぁあ~//


と再び人々が押し寄せるが……それを何とか押しとどめ、迎えに来た


馬車までの道を作る騎士団員達。


\\ルーク様ぁ~//、\\こっち見てぇ~//、\\キャー//


色々な歓声の中、手を振りながらそれに答えるスカイラーク(アロム)


さん。


その後ろを歩く俺達。


(何なんだ、この歓声は……まるでアイドルみたいだな)


と心に思いながら、馬車まで歩いてくると、そこには3台の馬車と、


官僚のような人が3人居た。


「バルバン様で?」


「はい」


俺に声を掛けてきた官僚の1人に俺はそう返事を返すと、


「恐れ入りますが、小槌をここに」


とタブレット状の板を俺に見せてくる。


「あっ、はい」


俺はそのタブレット状の板に開いた小槌状の窪みにフロッグコート


の内ポケットから出した小槌を置くと……。


\ピロリロリン♪/


と音が鳴り、その板の上に俺のデーターが浮かび上がる。


「はい、結構です確認が取れました」


と言って俺に小槌を返す。


「あっ、はい」


俺はその騎士から小槌を受取りフロッグコートの内ポケットにしまう。


ここまで前回と同じ、しかも、ヴァルカス(スレンダー)さん同様、


スカイラーク(アロム)さんの身元確認もしなかった。


(やはり、英雄だからか?)


 3台の馬車のうち、1台は、官僚風の3人が乗り、その場を離れる。


残り2台の内1台は、スカイラーク(アロム)さんで、後の1台が


俺と三毛猫オトアかりゅうが乗る馬車だった。


スカイラーク(アロム)さんの馬車と、俺達が乗る馬車が動き始める


と、またもや群衆が、


\\ルーク様ぁ~//、\\こっち見てぇ~//、\\キャー//


と叫びながら、俺達の……いや違うな、スカイラーク(アロム)さん


の馬車を追いかける人々。


心なしか馬車がスピードを上げるが……。


(あっ、ころんだ)


と思ったがすぐさま立ち上がり追いかけてくる群衆だったが、


王都の検問所で、それは終わった。


王都の貴族用の入り口にはさすがに一般市民は入れない。


”ほっ”と一息ついて、検問所でスカイラーク(アロム)さんが


手続きを済ませてくれて、”いざ”王都の中に入って行くと……


馬車が通る道の沿道には、人、人、人がずらりと並んでいた。


\\ルーク様ぁ~//、\\キャー//、\\おかえりなさい//


紙吹雪は飛ぶわ大変な歓待を受ける……と言っても俺達ではない


それはすべてスカイラーク(アロム)さんに向けられたものだった。


(スゲーな、スカイラーク(アロム)さん)













 結局、人々の列は、バーン王国王都ロンデにあるスカイラーク公爵


邸まで続いたいた。


 スカイラーク(アロム)さんの乗る馬車は、滑り込むように


スカイラーク公爵邸に入ると、それに続く俺達の馬車も入った。


 馬車を降り、まじまじとスカイラーク公爵邸を見ると、造りは


ヴァルカス邸に似ているが、規模が全然違った。


客室だけで、100を超えると言うこのお屋敷。


お屋敷と言うよりもはやお城と言ってもいい規模だ。


玄関で、推定100名のメイドさんと、1人の男の人に出迎えられる。


「ようこそお越しくださいました」


と1人の男性が言いながら頭を俺達に下げると、残りのメイドさん達も


同時に頭を下げた。


「よう、ギャリソン準備の方はできているかい?」


とスカイラーク(アロム)さんが声を掛けると、


「はい、ルーク様、お部屋もお食事の準備も整え居ります」


とその男の人が答えると、それに頷き、俺達に向かって、


「これが、ここの執事長のジョン・ギャリソンで、その隣が


メイド長のマリア・ビューティーだ」


と俺達に紹介してくれた。


 ギャリソンさんは推定40歳くらいの男性で、ビューティー


さんは推定20代後半っといったところか。


「初めまして、お世話になりますテンタです」


「オトアですw」


と俺と三毛猫オトアも2人に頭を下げると、


「執事長のギャリソンです」


「メイド長のビューです」


と言いながら、ギャリソンさんは右手を胸に当て頭を下げ、ビュー


ティーさんは、スカートを両手でつかみ会釈と同時にしゃがむ。


「とりあえず、部屋に案内する前に食事にしてくれ」


とスカイラーク(アロム)さんがギャリソンさんとビューティー


に告げると、


「かしこまりました」


とギャリソンさんが俺達にもう一度頭を下げると、目でビューティー


さんに合図、それを受けて今度はビューティーさんがメイドさんに


目で合図を送ると、2人のメイドさんが俺達に


「どうぞ、こちらへ」


と1階の玄関ホール奥にある食堂へと案内してくれる。


食堂は1つかと思っていたら……何と3つもある。


そのうちの第一食堂に俺達は案内された。


3つあるとはいえ、造りはヴァルカス邸と同じで、広い食堂の真ん中


には20人は座れるだろうテーブルが一つあり、俺達はそのテーブル


の一番奥側、部屋の暖炉側に座らされた。


 サンドイッチのようなものを食べていると、ギャリソンさんが、


スカイラーク(アロム)さんの耳元でそっと言う。


「この後のお出かけですが……屋敷の周りの群衆がまだ……


ですので、お出かけは難しいかと」


それを聞いたスカイラーク(アロム)さんが、


「困ったな……じゃぁ、俺の代わりにギャリソンが街を案内し


てくれないか」


と言うが、ギャリソンさんは、


「それは構いませんが、押し寄せている群衆のため、馬車が出


せません」


と答えると、さらに困り顔で、


「馬車が出せないか……」


とスカイラーク(アロム)さん腕組をして考えていると、


「良い手がございますよw」


と明るく言うメイド長のビューティーさんに


「どんな手だ」


とスカイラーク(アロム)さんがビューティーさんに聞くと、


ビューティーさんは、スカイラーク(アロム)さんの耳元で、


「ごにょ、ごにょ、ごにょ」


と話し、それを聞いたスカイラーク(アロム)さんは、手を


\ポンッ/


と叩き言う。


「うん、その手で行こうw」


と言うのだった。


(その手って……どんな手?)


と思う俺だった。



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