116話 空中砦ラブー
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俺は、赤着したまま、建物の外に出る。
俺について犬も外に出た。
そして、カラン(クリスタルマンルビー)さんに指名された
チーム『デビライザー』の4人も外に出ると、すぐさま変身
する。
「もどるんだなぁ~!」×3
エディーさんは黒い悪魔、ジェシーさんは黄色い悪魔、
チャドさんは赤い悪魔へと姿を変える。
そして、マヤ(デーモンレディー)さんが、
「デ~ィモン~!」
\\バリバリバリ//
全身から稲妻を出し悪魔の姿になるも巨大化はせず、等身大の大きさ
のまま。
変身し終わった4人に、カラン(クリスタルマンルビー)
さんが、各自の左上腕に例の腕輪を着けて行き、最後に腕輪を着けた
デーモンレディー(マヤさん)に言う。
「この腕は体を巨大化させてもそれに連動して大きくなるから」
その言葉にデーモンレディー(マヤさん)は、
「そうなんですか、よかったw腕輪を突けると巨大化出来ないんじゃ
と内心心配してました」
とカラン(クリスタルマンルビー)さんに答えると、カラン(クリスタ
ルマンルビー)さんは、
「アハハ、初めに言っとけばよかったねw」
と笑いながら、
「あっ、それとこれを……」
言い、小槌を出し、小槌からサイズ(大鎌)を出しデーモンレディー
(マヤさん)に手渡し、
「これも腕輪と同じで、体の大きさに比例して大きくなるから」
と言うと、デーモンレディー(マヤさん)は、嬉しそうに
「ありがとうございますw」
と言って受け取った。
そこに黄色い悪魔のイマタンこと(ジェシー)さんが聞く。
「この腕輪は、どうやって使うのですか?」
それを聞いたカラン(クリスタルマンルビー)さんが、
「ああ、そうだな、口で言うより見た方が早いかな」
と言い、右手首のルビーブレスレットを天にかざし、
クリスタルマンルビーへと変身する。
変身したクリスタルマンルビーは巨大化せず、等身大のまま
で、しかもすでに左上腕には例の腕輪が装着されていた。
(そーいや、来た時すでに腕輪つけてたっけ?)
そして、すぐさま自身の左上腕の腕輪に右手で軽く触れると、
\パッ/とクリスタルマンルビーの目の前に銀色の盾が現れる。
それを見たチーム『デビライザー』の4人は、
「おお!」
と歓声を上げるが……。
「この盾はあくまでブランチキャンセラー用の盾だからほかの
魔法攻撃や、物理攻撃は防げないから、その点注意して」
と歓声をあげるチーム『デビライザー』の4人に注意をすると、
チーム『デビライザー』の4人は、
「はい」×4
と素直に返事をする。
それを見て、クリスタルマンルビー(カランさん)が、
「じゃ、皆準備をして」
と言うと、デーモンレディー(マヤさん)が天に向かって
右手を突き出し、再び全身から、
\\バリバリバリ//
と放電しながら巨大化する。
それを見て、俺の側に居た犬も元の巨大な龍の姿に
変身すると、それに頷いたクリスタルマンルビー(カランさん)
も、
\\デュィ~ン//
と巨大化すると、
「永久と無限をたゆたいし 全ての心の源よ 我に従い我を光の
ごとく彼の地に連れて行け ルーラー」
とかつてクリスタルマンエメラルドがクリスタル警察署に向かう時、
使った、ルーラの魔法を発動させると、クリスタルマンルビー
(カランさん)の体を赤い光の球が包み込み、それがどんどんと
大きくなったかと思うと、クリスタルマンルビーの側に居た俺達
全員までも包み込み。
包み込んだと同時に、光の速さで、俺達をデンスアーラ共和国の
王都ベスティアの街の上空に居る悪魔達の空中砦へと向かうのだ
った。
◇
------(第三者視点)------☆
そのころデンスアーラ共和国の王都ベスティアの街では、
上空に大きな島が浮かび、その大きな影は、街を覆い
尽くす中、人々(獣人)は街から避難しようと街の
通りは逃げ惑う人々(獣人)であふれかえっていた。
そんな地上の様子を空中砦ラブーの中心にある砦(城)の
建物の最上階の元会議室内で、頭からお椀を逆さまにした
形のものをかぶって座っているダーク大団長(ロビンフット
風の男)が、隣に立つデッド団長(猛獣使い風の男)
に向かって言う。
「だいぶ、下では大騒ぎをしているようだ」
と言うと、その言葉を聞いたデッド団長(猛獣使い風の男)
が、
「して、奴等は?」
との問いに、ダーク大団長(ロビンフット風の男)は、
「いや、まだだ」
と答えると、デッド団長(猛獣使い風の男)が、疑い深い
目で、
「本当に、来るのか!?」
と聞き返すと、ダーク大団長(ロビンフット風の男)が、
「来なければ……」
と言いかけた時だった。
\ボワッ/と現れたペストマスク+つば広の帽子+黒の羽
で覆われたロングコート着た男が現れた。
それを見るなり、デッド団長(猛獣使い風の男)が、
「おお、これはフェザー大僧正」
と言うと、それを聞いたダーク大団長(ロビンフット風の
男)が慌てて、かぶっていたお椀を取ろうとするが、
「いや、そのまま」
とフェザー大僧正(ペストマスク+つば広の帽子+黒の羽で
覆われたロングコートを着た男)に言われ、
「あっ、はは」
と言いい、そのままの姿勢でいると、フェザー大僧正(ペスト
マスク+つば広の帽子+黒の羽で覆われたロングコートを着た
男)が2人に問う。
「して守備は?」
その問いに、デッド団長(猛獣使い風の男)が、
「いえ、現在小僧をが来るのを待ている所です」
と答えると、フェザー大僧正(ペストマスク+つば広の帽子
+黒の羽で覆われたロングコートを着た男)が、その言葉に
尋ねる。
「んっ?待っているとは……」
その問いに、お椀をがぶったままのダーク大団長(ロビン
フット風の男)が、
「ここの街の奴らを人質に、小僧達に脅しをかけておりまする」
と答える。
それを聞いて、フェザー大僧正(ペストマスク+つば広の帽子
+黒の羽で覆われたロングコートを着た男)が、
「んっ、?脅しをな……して小僧達は現れるのか」
と聞くと、ダーク大団長(ロビンフット風の男)は、
「現れねばここの街を破壊尽くし、下に居る者達を皆殺しに
するまでです、そしてまた別の街を襲い、小僧が出てくるまで
それを繰り返すまででございます」
と答えると、フェザー大僧正(ペストマスク+つば広の帽子
+黒の羽で覆われたロングコートを着た男)は、少し感心した
ように、
「ほう、なるほどな、むやみに爆撃するより、効率が良い……
とうわけじゃな」
と言うと、ダーク大団長(ロビンフット風の男)は、
「さようです」
と自慢げに答えるのだった。
その時、急にダーク大団長(ロビンフット風の男)が、
「んっ、あの赤い光は!」
と大声で叫び、赤い光が消えて後に現れた面々を見て少し笑み
を浮かべながら、
「奴らが来たようですw」
と言うと、フェザー大僧正(ペストマスク+つば広の帽子+黒の
羽で覆われたロングコートを着た男)は、
「小僧以外に誰が来た」
とダーク大団長(ロビンフット風の男)に問うと、
「はい、小僧以外にはクリスタルマンルビーと例の龍に我等と同じ
悪魔を名乗る転生者4人です」
と答える。
それを聞いたフェザー大僧正(ペストマスク+つば広の帽子+黒の
羽で覆われたロングコートを着た男)が驚き、
「何っ、それだけの者達をこの砦だけで相手するのか!」
と大声で聞くと、ダーク大団長(ロビンフット風の男)は、
「いえいえ、この建物の中に引き入れるのは小僧だけです」
と答えた。
その答えに対し、フェザー大僧正(ペストマスク+つば広の帽子+
黒の羽で覆われたロングコートを着た男)が、ダーク大団長(ロビン
フット風の男)に問う。
「どうやって」
その問いに、ダーク大団長(ロビンフット風の男)は、ニヤリと笑い
「こうやってですw」
と言ったのだった。
◇
------(テンタ視点)------☆
赤い光に包まれた次の瞬間!、俺達は空に居た。
「あっ!」
落下しかけた俺は、慌てて側に居た禍龍の体に
しがみ付いた。
チーム『デビライザー』の4人も墜落しそうになり、慌てて
背中の羽を広げ羽ばたく。
(んったく、空中に着くなら前もって言っといてよねぇ柱)
と思いながら、自分達の前方に見える空中に見える島を見る。
(かなりデカイ、下部がとがった岩だらけで、上部は森の中に
……あれは城か!?)
と俺が思った時だった。
俺達の頭の中に……
≪テンタ、オトアはいるのか!≫
と言う声がした。
不意に聞こえたその声に俺とオトアが、
「はい」×2
と答えた瞬間だった。
俺の体がものすごい勢いで目の前に見える島の中央にそびえる城の
ような建物の方に吸い込まれて行く。
「うわぁ~!」
空中砦の中央にあった建物は俺を吸い込むと、すぐさま扉を
\バタン/
と閉めてしまったのだった。
◇
------(第三者視点)------☆
それを見たクリスタルマンルビー(カラン)やチーム『デビラ
イザー』の4人が叫ぶ。
「な・何っ!」
「何が起こったんだ!」
「あっ!」
「吸い込まれて行く!」
「テンタ君、オトアちゃん~!」
俺を載せていた禍龍は、すぐさま大きな口を開け、
火球を放つ。
\バシューン/
それを見たクリスタルマンルビー(カラン)が、
「あっ、バカ禍龍、あの中にテンタが居るんだぞ!」
と叫んだが、時すでに遅く禍龍が放った火球は、
吸い込まれるように島の中央の建物に……。
ぶつかると誰もが思った次の瞬間!、今見えていた城のような建物は
”もわ~ん”と揺れ動き、禍龍の放った火球がそのまま
素通りしてしまった。
「なにっ!」
「これは!」
「どうなってんの柱!?」
驚くチーム『デビライザー』のザマタン(エディー)にクリスタルマン
ルビー(カラン)。
そのクリスタルマンルビー(カラン)に聞くデーモンレディー(マヤ)。
その問いにあっけにとられながらもクリスタルマンルビー(カラン)が、
「おそらくあの城は幻影……」
と答えると、すかさずデーモンレディー(マヤ)が再び問う。
「じゃ、テンタ君や、オトアちゃんはどこへ行ったのよ」
その問いに少し考えたクリスタルマンルビー(カラン)が、
「おそらく、異次元にある本物の城の中だろう」
と呟くのだった。
◇
一方、ラブーの中心にある砦(城)の建物の最上階の元会議室
内ダーク大団長(ロビンフット風の男)は、ニヤリと笑い
「こうやってですw」
と言った後、すぐさま
「テンタ、オトアはいるのか!」
と言うと、頭にかぶったお椀が光、ダーク大団長(ロビンフット
風の男)がしゃべった言葉を思念に変え、砦外に居るテンタ達へ
と送ると、それにテンタとオトアが返事をした瞬間、
「よし!」
とダーク大団長(ロビンフット風の男)が興奮気味に言うと、
城の正面の大きな扉が開き、テンタとオトアを城の中へと
吸い込む。
すると、ダーク大団長(ロビンフット風の男)は側に居た
デッド団長(猛獣使い風の男)と、フェザー大僧正(ペスト
マスク+つば広の帽子+黒の羽で覆われたロングコートを着
た男)に言う。
「2人を捕えた!」
それを聞いたデッド団長(猛獣使い風の男)が、
「おお、」
と言い、その横のフェザー大僧正(ペストマスク+つば広の
帽子+黒の羽で覆われたロングコートを着た男)は、
「でかした!」
と喜ぶと、ダーク大団長(ロビンフット風の男)は、デッド
団長(猛獣使い風の男)に向かって言う。
「デッド団長、シャッキー様にこのことをお知らせしてくれ」
それを聞いたデッド団長(猛獣使い風の男)は、すぐさま
「心得た!」
と言いその場から\ボワッ/と消えるのだった。
そして、それを見ていたフェザー大僧正(ペストマスク+つば
広の帽子+黒の羽で覆われたロングコートを着た男)は、ダーク
大団長(ロビンフット風の男)に言う。
「では、シャッキー様がこちらにお越しになるまで、儂が外の
連中の相手でもしていよう」
と言い残し、たフェザー大僧正(ペストマスク+つば広の帽子+
黒の羽で覆われたロングコートを着た男)も、ダーク大団長
(ロビンフット風の男)と同じくその場から\ボワッ/と消える
のだった。
そして、独り部屋に残ったダーク大団長(ロビンフット風の男)
は、ニヤリと笑い。
「さ~て、どのように料理をしてやろうか」
言うのだった。
◇
------(テンタ視点)------☆
「うっ……う」
気が付くと俺は、城の中に居た。
そこは、3階まで吹き抜けで、俺の後ろに大きな金属の扉。
(おそらくここがこの建物の入り口か……)
そして正面には大階段があり、その階段は途中の踊り場で
左右に別れ2階へと昇るようになっている。
そして、見上げると大きなシャンデリアが5つ。
左右の壁沿いに6体ずつの石像が並ぶ。
『オトア、エードラム様大丈夫ですか?』
と俺自身のヘルメット内にある左右のモニターに映る2人
に問いかけると、2人とも。
『うん』
『ええ』
と答えてくれた。
そして、右モニター映るオトアが左モニターに映るエードラム様に
『いったい何があったんでしょう?』
と聞くと、
『おそらく……引き寄せの魔法の一種かも』
と左モニターに映るエードラム様が答えてくれた。
『とりあえず脱出しよう』
と俺は2人に言い、俺達が入って来たであろう正面の入り口扉前
に立ち、左腕のガントレットから突き出しているナイフの柄
を掴み、剣をイメージしてすぐさま抜き、
「ソーラーブレイド!」
と叫び、右手に持っていた両刃の剣の刃を左手で、根元
から剣先にかけて撫でるように這わすと、剣の刃が眩い
くらい光りだす。
そして、
「バルバンクラッシュ!」
と叫び袈裟切りで切りつけた。
\\ズバン!//
扉は見事真っ二つ……になったのはいいんだけど。
扉を破壊して外に出ようとして、外の様子を見て驚いた。
そこには、何もない真っ暗な空間。
するとそれを見て俺のヘルメット内の左モニターに映る
エードラム様が言う。
『異空間!』
その言葉を聞いて、俺とオトアは愕然とするのだった。




