101話 そうね、大体こう言うのって、
カクヨムにても同時掲載しています
https://kakuyomu.jp/works/16817139558796768457
「みんな後を追うよ!」
俺達はミリー(トム妻)さんの言葉に頷き、逃げたデーモン
サハギンマッシュルーム(悪魔+魚人+キノコ)を追いかけよ
うとした時だった、俺達と同じように洞窟に入ろうとして
いるジーン(燕族)さんを見て、
「あなたはここに居なさい」
とミリー(トム妻)さんは、ジーン(燕族)さんに言うと、
ジーン(燕族)さんは”えーっ!”て顔で、
「俺も戦闘に参加するって!」
とミリー(トム妻)さんに抗議するように言うが、
そんなジーン(燕族)さんに
「あなた方チーム『シエロ』が受けたクエストは悪魔の捜索
だったでしょ、戦闘に参加したら契約違反になるわよ」
と冷たく言い放つと、ジーン(燕族)さんは、肩をガックリ
落として、
「ふぁ~い」
とやる気のない返事を返し、
「しゃーないな」
と文句言いたげそうにしながらも、あきらめてその場に
残るのだった。
そんなジーン(燕族)さんを置いて、俺達は当初決めた
陣形を取り、洞窟内に入って行くのだった。
◇
先頭に、シェリーさん、タミーさんの2人で、その後ろ
に剣を持ったチーム『ポテンツァ』のレオン(獅子族)さん
とジョージ(虎族)さん、バトルアックスを持ったアナ
(ガイゼル妻)さんの3人で、その後ろに俺が入り、最後尾
には『ポテンツァ』の魔法師のチャッピー(キャットピープル)
さんと同じく魔法師のミリー(トム妻)さんと言う陣形で洞
窟に入った俺達、洞窟内は幅2mくらいの通路で通路の左右
には大きな岩の壁が迫っている感じ。
先頭のシェリーさん、タミーさんの2人は、コンバットスー
ツの視界を暗視モードに変え、俺は小槌から暗視ゴーグルを
出して装着している。
アナ(ガイゼル妻)さんとミリー(トム妻)さんは、お互いの
目にミリー(トム妻)さんの魔法で”ナイトビジョンの魔法を
掛け、残りのチーム『ポテンツァ』の3人は猫科の種族なので、
もと元の能力であるナイトアイの能力を使い暗い洞窟内を外と
同じ視界を保ちながら進んでいるのだけれど、俺達がデーモン
サハギンマッシュルーム(悪魔+魚人+キノコ)を追いかけ洞窟
内に入ってしばらくすると……。
「何だろう?」
「穴?」
と先頭を行くシェリーさん、タミーさんの2人が、洞窟の通路
真ん中にある細長い四角い穴を見つけ言う。
俺達は、進軍を一旦止め、みんなで、その穴を覗いてみると
……。
「なんじゃこれ!」
四角い穴の中には、串刺しになったデーモンサハギンマッシュ
ルーム(悪魔+魚人+キノコ)5体がそこに居た。
チーム『ポテンツァ』のレオン(獅子族)さんがボソリと言う。
「これは……ひょっとして……」
ボソリと言うレオン(獅子族)さんにミリー(トム妻)さん
が冷静に言う。
「私達に仕掛けた罠に自分達がはまったみたいね」
その言葉に俺は、口あんぐりで
(いくら慌ててたって……自分達が仕掛けた罠に自分達がはまる
!?……かな)
とあきれ気味に思う俺だった。
◇
デーモンサハギンマッシュルーム(悪魔+魚人+キノコ)5体が
串刺しになった落とし穴を『ポテンツァ』の魔法師のチャッピー
(キャットピープル)さんが
「土達よここに集まりこの穴を埋めよ!」
と土属系魔法を使い埋める。
そして、再び緩やかな勾配の通路下って行く。
と、
またもや……。
「あらら」
今度は、左右から飛んできた槍に串刺しにされてその場に倒れ
こんでいるデーモンサハギンマッシュルーム(悪魔+魚人+キノコ)
5体がそこに居た。
それを真っ先に見たシェリーさんは、
「これって……左右の壁から飛んできた槍に倒され……た?」
とあきれた口調で言うと、『ポテンツァ』のレオン(獅子族)さん
がボソリと言う。
「みたいだな」
そして、ミリー(トム妻)さんが、
「まぁ、兎に角あの左右の壁の穴を埋めないと……、チャッピー
出来る?」
と『ポテンツァ』の魔法師のチャッピー(キャットピープル)さんに
聞くと、チャッピー(キャットピープル)さんが軽く
「お安い御用w」
と言って、
「壁の岩よ汝に開いた穴を全て塗り固めよフィル!」
と再び土属系魔法を使い穴をきれいに埋めた。
そして、通路に転がるデーモンサハギンマッシュルーム(悪魔+
魚人+キノコ)の死骸を念のため、
「火よ我の杖より出でて焼き尽くせファイア!」
と炎の魔法で焼いたミリー(トム妻)さんが皆に言う。
「さぁ、先を急ぎましょう」
その言葉にみんなは頷き、先に進むのだった。
◇
しばらく通路を進んだ俺達は、10m先に通路が途切れ行き止まりに
なっているのが見えた……と同時に、その行き止まりの手前に、またも
や、デーモンサハギンマッシュルーム(悪魔+魚人+キノコ)の黒焦げの
死骸を10体見つけると、ミリー(トム妻)さんが、先頭を歩くシェリ
ーさん、タミーさんに向かって言う。
「シェリー、タミーそこで止まりなさい」
その言葉にシェリーさんとタミーさんは、進むのをやめ、後ろのミリー
(トム妻)さんの方に振り向き聞く。
「どうしたのママ?」
「なんかあるの?」
2人の問いに対して、デーモンサハギンマッシュルーム(悪魔+魚人
+キノコ)の黒焦げの死骸を指さし言う。
「なんで、あいつら黒焦げなのかしら?」
それに対して、シェリーさんとタミーさんは、
「さぁ~?」
「どっかの罠に引っかかたとか……」
と言うと、ミリー(トム妻)さんは、
「その罠ってどこにあると思う?」
と再び2人に聞き返すと、シェリーさんタミーさんは、少し驚き
「えっ、」
「えっ……と」
とあたりをキョロキョロと見渡すと……シェリーさんが天所を
指さし言う。
「ああ、あれか!」
と言うと、ミリー(トム妻)さんはにっこり笑って
「正解ねw」
と2人に告げる。
俺も天井を見上げると、天井には3つの炎の吹き出し口の
ようなものがあった。
皆が天井を見て、それを確認する中、『ポテンツァ』のレオン
(獅子族)さんが、
「おい、奴等の死骸で醜いが、通路の突き当りに扉があるぞ」
と言うのでミリー(トム妻)さんが、通路の先を確認しようと
して、
「どれどれ……んーっ、死骸が邪魔で見えないわねぇ」
と言うとすぐさま魔法の杖を突き出し、
「風よ我が杖より渦となりて、敵を撃てトルネード」
と言って魔法で小さな竜巻を撃ちだし、デーモンサハギン
マッシュルーム(悪魔+魚人+キノコ)の死骸吹き飛ばした。
すると、アナ(ガイゼル妻)さんが言う。
「ほんに、扉があるべ」
その言葉にミリー(トム妻)さんは、
「扉がある……って言うことは……」
と少し考えてから、
「シェリー、タミー、あの扉の中をサーチして」
とシェリーさんタミーさんに指示をする。
指示をされたシェリーさんタミーさんは、
「サーチャースコープ!」×2
とサーチを掛けると……。
【デーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)】
H P 960+180
M P 300+ 60
運動性 110+ 90
攻撃力 860+140
防御力 610+ 80
命中 85+ 5
回避 65+ 10
※
・悪魔闘気(魔法無効)
・吸血
・各種魔法
・カットラス(剣)
×200
とでた。
シェリーさんタミーさんから、それを聞くと、
「やっぱり」
と確信したように言うのだった。
◇
ミリー(トム妻)さんが、シェリーさん、タミーさんに指示を出す。
「シェリーは、例の鉄球であの扉をぶち抜いて、タミーはガイセルが
作った例のあれを出して」
と言いながらタミーさんに何かを担ぐしぐさをすると、シェリーさん、
タミーさんは頷き、タミーさんは小槌からRPG-7と呼ばれる「携
帯式対戦車擲弾発射器」を出した。
そしてそれを肩に載せ構えると、
「みんな私の後ろ危ないから左右に移動して」
とみんなに言う。
俺達ガンブレイブのメンバーは何を意味しているかすぐ分かったが、
『ポテンツァ』のメンバーは理解できないまでも、タミーさんの
指示通り、場所を移動する。
そして、シェリーさんが天井の火炎放射の装置の反応する場所ギリギリ
手前まで前に出て、自身の左右の腰にある半円球を1つに合せ
「パープルハンマー」
と叫ぶとその級は、バスケットボールぐらいに大きくなると同時に
鎖付きのイガイガが出た紫の鉄球へと変形する。
この、パープルハンマーの鎖の伸びる範囲が最大10m。
なので、シェリーさんはその鎖の範囲が届くギリギリに立っているのだ。
「じゃぁ~行きまーす」
とシェリーさんが言うと同時に鉄球を撃ちだす。
\ボン/
と言う大きな破裂音と共に、鉄球のお尻から噴射をして、鉄球は鎖を
伸ばしながら、正面の扉にぶち当たった。
\バッキーン/
鉄球が当たった扉は見事粉々になる……と同時に、中から勢いよく飛び
出してくるデーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)だったが、通路が
狭いため、1度にすべてのデーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)
は出れないので、押し合いへし合いのすえ、3列になって俺達に迫って
来るが……。
\ボー/
俺達に迫るデーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)に天井から炎が
襲う。
「グギャーッ!」×30
凡そ30体のデーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)が黒焦げになり
絶命するも、それを見た残りのーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)
は入り口付近にとどまるのを見て、ミリー(トム妻)さんが、
「シェリー、天井の装置をビームガンで撃ちなさい……」
と同時に
「タミーは、それを発射!」
とすかさず、シェリーさん、タミーさんに指示を飛ばすと、指示された
2人は黙って頷き、シェリーさんがコンバットスーツの右太ももの
装甲版を開きビームガンを取り出すと、
「パープルバスター!」
と叫び、”ビシューン”、”ビシューン”、”ビシューン”
とビームを放ち装置を破壊する。
\バン/、\バン/、\バン/
それを見たシェリーさんが、肩に担いだRPG-7の引き金を引く。
「ファイア!」
\ボシュッ/
シェリーさんの後方にマズルフラッシュが発生し、弾は飛んで行く
と、
\\ドッカーン//、
入り口に固まっていたデーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)を貫き
爆発すると同時にミリー(トム妻)さんが指示する。
「アナ、レオン、ジョージ、テンタ君、突撃!」
その指示にレオン(獅子族)さんとジョージ(虎族)さんにアナ(ガイ
ゼル妻)さんが、
「ウォー!!」
と正面の入り口目掛け突撃、俺は少し遅れて3人と共に突撃をする。
◇
「こぉの~!」
アナ(ガイゼル妻)さんは、カットラス(剣)を振りかざしてくる
デーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)に対して自身のバトルア
ックス(戦斧)でそのカットラス(剣)ごとデーモンサハギンヒル
(悪魔+魚人+ヒル)を叩き切る……いや、たたき割る。
「秘儀、飛行切り!」
とレオン(獅子族)さんは叫ぶと、弾丸のようにデーモンサハギン
ヒル(悪魔+魚人+ヒル)達に飛んで行き、大きな剣を振るい、水平に
デーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)達を真っ二つに切り裂いて
行く。
「秘儀、風車切り!」
とジョージ(虎族)さんも持っている大剣を大上段に構えたままくる
くると体を回転しながら、レオン(獅子族)さん同様にデーモンサハ
ギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)を縦に真っ二つに斬りして行く。
そんな中、俺は入り口で足が止まていた。デーモンサハギンヒル(悪
魔+魚人+ヒル)は体がヒルで手足がサハギンの姿……黒くうねうね
動く体……何より顔いっぱいの口に少々ビビる……って言うより、
気持ち悪いって感じで、腰が引けていたのだが、俺の背中で、
「うっ、ううん」
と咳払いする……カムイさん(ブレード人)。
(ああ、ここは私の出番と言いたいのだろう)
と俺は思ったので、
「カムイさん、お願いします」
と言うと、カムイさん(ブレード人)は、嬉しそうに
「ただいま!」
と言いながら俺の背中の鞘から飛び出し、デーモンサハギンヒル
(悪魔+魚人+ヒル)達を斬りつけ魂を狩って行く。
その光景を見ながら俺は、
(よく考えたら、俺……何もしてねぇ~じゃん)
と思う俺だった。
◇
デーモンサハギンヒル(悪魔+魚人+ヒル)達を倒した後、外に居た
ミリー(トム妻)さん達も部屋に入って来る。
「んー出入口は、この入って来た扉だけか……」
と『ポテンツァ』のリーダーのレオン(獅子族)さんが部屋のあちら
こちらを見て回り言うと、後からミリー(トム妻)さんと一緒に入って
来たシェリーさんが、部屋の真ん中にある銅像を見て言う。
「あら、こんなところにピエロの銅像が……」
と言うと、その声にすぐにシェリーさんの所に近づいて来たミリー
(トム妻)さんが、
「そうね、大体こう言うのって、銅像を動かすと入り口が現れたり
する物よ」
と言いながら、高さ1mの台座に乗った高さ50Cmの金のピエロの
銅像を両手で”クイ”っと回すと……。
”ズズズズズッ”と言いながら銅像の台座がスライドして、その下から
下に降りる階段が出てくる。
それを見たチーム『ポテンツァ』の3人が、
「おお!」×3
と声をあげる。
するとタミーさんがミリー(トム妻)さんに向かって
「さすが、元A級冒険者w」
とおだてるように言うと、どや顔で胸を張るミリー(トム妻)さんだった。
◇
シェリーさん、タミーさんを先頭に先の陣形で階段を下りる俺達。
階段を下りた先にはまた、通路が長く伸びていた。
しかし、先ほどの通路とは違い、まったく罠がなくそのまま突き当りの
扉の前に俺達は立った。
ミリー(トム妻)さんの指示扉の向こうの部屋をサーチするシェリーさん
とタミーさん。
「サーチャースコープ!」×2
【デーモンサハギンホッパー(悪魔+魚人+バッタ)】
H P 1000+180
M P 330+ 60
運動性 140+ 90
攻撃力 883+140
防御力 625+ 80
命中 87+ 5
回避 84+ 10
※
・悪魔闘気(魔法無効)
・クラッシャー(かじる)
・各種魔法
・青龍刀
・ジャンプ力(30m)
×200
と言うシェリーさんタミーさんのサーチの内容を聞いて、
(あー今度はバッタね)
と思う俺だった。




