表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/39

#006 コルト・パイソン(4インチモデル)

 レズベリーが嬉々として火焔かえん魔法を練習場に撃ち込み、「ほら!ほらぁ! 逃げて隠れてばかりだとぉ、みっともないわよぉ?」と嘲笑いながらさらに特大魔法を詠唱し始めている頃、岩陰に隠れてとある物を造っていた。


「――よっしゃ、出来た!」


 コルト・パイソン(2・5インチモデル)の2・5インチバレルを4インチに上げたコルト・パイソン(4インチモデル)のシリンダーにスピード・ローダーで一気に6発の9×33ミリレミントン《.357マグナム》弾を装填し、岩陰から少しだけ出して照準を絞り始めた。


「キャハハハ! どこ行くのぉ? 楽しませてよぉ?」


 俺を見失ったのか、様々な場所に火焔魔法を撃ち込み始めたレズベリーの羽根を何かが貫通した。


「――あ?」


++++++++


 岩陰から銃口と自分の右目だけをのぞかせた状態で、レズベリーの羽根に開いた1つの風穴を見つめ続けていた。そして目と目があった時、レズベリーが「みぃつけぇたぁ!」と狂喜して特大魔法を撃ち込んできた。


「――危なッ!」


 咄嗟に岩陰から飛び出て地面に転がり避けると隠れていた岩事、破壊されて巨大なクレーターを形成した。


「キャハハハ!もっとぉ、踊ってよぉ・・・!無様な踊りを披露してよぉ・・・‼」


 好き勝手しているよな、アイツ。仕方が無い・・・、もうあの手しかない。


++++++++


 立ち上がり、自身の身体に刻まれたスキルを展開させた。


死滅デッド・エンド・・・!」


 途端に周囲に濃密な闇の妖気オーラが広がり始めて、やがてそれはゆっくりと冷酷な空気へと変換されていった。


「ハァ・・・⁈ なんで、人種族が魔王様と同じ魔王覇気を使えるのさ!」

「さぁ? なんで、だろうね」

「弱小種族のくせに、生意気な‼」

「さぁ、お前の血は何色だ?」


 4インチモデルと2・5インチモデルを両手に握り、「最後に俺に、聞かせておきたい遺言はあるか?」と問いかけると、「お前は、一体・・・⁉」と聞いて来たので「俺はJACKAL、暗殺と書いて掃除屋と読む。 冥府に行っても、覚えておけよ」と告げて逃げ出そうとしているレズベリーの胸に12発の9×33ミリレミントン《.357マグナム》弾を味わわせた。


「――クソがッ! クソがッ! クソがぁッ‼」


 完全に呼吸がなくなるまで、撃ち込んでいると魔族の瞳の色が薄くなり口数も減った。


「本物のエフォート・リスタ、お前の身体を操っていた魔族は俺が殺した。 今からお前を甦らす手助けだけをする。俺に感謝を言いたいなら、鎖で封印された心から這い出て来い」


 静かに告げた後、4インチモデルのシリンダーに蘇生リヴァイヴァルを装填して撃鉄を親指で押し下げた。


「これが俺の2つ目のスキル、蘇生リヴァイヴァルだ」

 照準をエフォート・リスタの身体に向けて、引金を引いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ