#028 ホット・スクランブル
翌日、アルトリアは航空特別作戦傭兵大隊を引き連れて海上特別作戦傭兵大隊《海特大隊》がいる無人島に来た。そして、皆が騎竜を呼ぶのかと心待ちにしていたが広い草原に塔のような建築物と数棟の格納棟、極めつけは長さ約2000メートルもある滑走路が2本と即座に形成された事だ。
「――そして、この世界の空を飛ぶ手段は小型の竜に跨るという方法だよな?」
「え、ええ。そうです」
「じゃあ・・・。魔法では無く竜でも無い物が、空を飛ぶとしたら?」
そう言ってC-130とF-2の原型である|F-16《|Fighting Falcon》、可変翼機の|F-14《Tomcat》、現在でも現役の|F-15《Eagle》、対地支援や爆撃機の護衛などで有名な攻撃機の|A-10《|ThunderboltⅡ《サンダーボルトⅡ》》、C-130重火器を搭載できるように改造した(GAU-12の25ミリガトリング砲5砲身×1門と40ミリ機関砲×1門、105ミリ榴弾砲×1門を装備した)対地専用攻撃機|AC-130U《SPOOKY》を召喚した。
「で、でかい・・・」
「これらは戦闘機と言われる、速度は音速を超えるぞ」
「戦・・・闘機――」
一般的に戦闘機と言っても、レシプロ型(ゼロ戦のようなタイプ)の戦闘機とジェット戦闘機(F-15のようなタイプ)とに大きく分けると2つの分類になる。
それから彼女達に9~12週間の間に、基礎から応用までを頭に叩き込ませた。
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3日後、無人島上空を1機の早期警戒管制機《AWACS》が飛行していた。この飛行機は、機体上部に巨大な円版型のレーダーを装備し、敵・味方の航空機等の空中目標を探知・警戒する軍用機だ。
「――まったく・・・無茶ぶりにも程という物が」
「だからって・・・、今更責めるのは良くないよ。シスカ」
「でもさぁ、今日はさぁ。 本当は休日だったンだよ?リューフ」
操縦士の2人が愚痴をこぼしながら左に旋回しようとした時、未確認飛翔物体を補足したという合図が操縦席近くにあるレーダーに反映された。
「未確認機・・・? いや、目標視認!あれは・・・、騎竜群だよ!」
「すぐに、緊急発進を発令しないと!」
シスカは無線のチャンネルを切り替えて、無人島にある管制塔に連絡を入れた。
『こちらAWACS、未確認騎竜群を補足! イーグル隊の緊急発進を要請する!』
『――管制塔よりAWACS。 受理した、騎竜群にレーダー照射を願う』
『AWACS、了解』
無人島の航空基地にある待機場では、24時間2交代制の緊急発進に対する待機が余儀なくされていた。
そんな中、スクランブル発令が出された事ですぐ隣に併設された駐機場兼格納庫に駆け足で向かい整備士と息の合った連携で発進準備が済まされると、『こちら管制塔、滑走路01に移動しろ』という指示を聞いた操縦士がエンジンを唸らせて格納庫を出ると指定された向かい風が吹いている北側の滑走路にF-15が3機ほど移動していった。
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F-15が後方乱気流関係なしで、15秒間隔で離陸していく様は有事を思い出させる。
「――AWACS、こちらアルトリアだ。相手は?」
『航空幕僚長!? え? え? なんで、無線に?』
「ん? 聞いたらダメか?」
『――あ、い、いえ・・・。え、えーっと、未確認騎竜群・・・です』
「そうか・・・、分かった」
『つ、つかぬ事をお聞きしますが、何故――』
「無線を持っているのか、かな?」
『は、はい』
「これはまだ発表したてだが、本日からシスカ・フランドールが航空幕僚長になる。君にも聞こえているよな?」
『は、はい・・・って、え? わ、私が――こ、航空幕僚長!?』
ちなみに、アルトリア・ラーミスは全ての特別作戦傭兵大隊を指揮する必要があるため成績優秀とここぞという場面で判断できる者に陸上幕僚長や海上幕僚長、航空幕僚長といった階級の高い役職を押し付けている。
すると無線から緊急発進したF-15が、『未確認騎竜群、迎撃許可を求む』という内容が来た。
「――じゃ、そういう事だから。 あとは、よろしくなぁ~」
『へ? あ、ちょっと! ま、待ってくださいってば~~~!!』
一方的に無線を切って、アルトリア・ラーミスはサングラスを掛けなおし英雄の帰還の様な態度で無人島から帰って行った。
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そうじゃないと、俺は栄転できないんだぁ!!(笑)




