＃００１ アルトリア・ラーミス
ガー〇ー軍曹の動画で勉強しました
どれくらい寝ていたのだろうか、それに久々に前世の俺の夢を見た気がする。
「アルトリア。 起きてぇ、ミルクの時間ですよ～」
それに目の前の赤髪の女性が俺にミルクと言って胸を見せてくる、何かの冗談のつもりか？
その時、小さくなっている自分の手のひらを見て動揺した。
「あ、あうぅぅぅぅ⁉（な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ⁉）」
「あらあら、どうしたの？ お腹空いていないの？」
待ってくれ！お、俺はなんで、赤子になっているンだよ！ 誰か、説明しろよ！
アタフタしていると女性が俺を高く持ち上げて微笑んできた、「高い、高ぁい！」って言われても心は２２歳で身体は０歳の赤子だけどね？
まるで、コ〇ンじゃン！ いや、逆というかそのまんまじゃン！
＋＋＋＋＋＋＋＋
１２ヶ月経って１歳になったが、今は言葉を学んでいる。この世界の言語は、大きく分けて人種族語と魔人種族語の二つだけだが俺の現両親は滅多に見ない純潔の人種族夫婦らしい。
母の名前はエルネア・ラーミスで、父はカンズ・ラーミスだ。母の外見は出るところは出ていて引き締まるところは引き締まっている感じでトニカクエロイ！反対に父は筋骨隆々《きんこつりゅうりゅう》で流石、元Ｓ級冒険者――って自分で自慢していたのを思い出した。
「あうぅ・・・。（なるほど・・・）」
１２ヶ月間も赤子のような生活をしていたわけではない、母の部屋にある難しい魔導書や伝説譚などを読み漁りこの世界の常識と知識などを勉強していた。それにより分かった事は、魔法属性が火・水・風・光・闇の５属性と前世で言う所の狙撃者や突撃者という無詠唱属性と魔法詠唱や術式展開と言った有詠唱属性の完全個人魔法２属性の存在だ。さらに、人種族が圧倒的に少なく獣人や亜人、魔人などが世界の９割を占めていると言ったところだ。そして、人種族はその少なさから希少種族として伝説として語られている・・・らしい。
「・・・。（全く・・・、なんて世界だ。 俺はここで何すれば良い？）」
何かを決心した顔でその日、取り出して来た魔導書を元の場所に戻した。
＋＋＋＋＋＋＋＋
５歳になるまで俺は、出来るだけ様々な事に尽力した。まずは母に自身の魔力総量を教えてもらった。結果、魔力総量５０００という並の人族ぐらいあることが分かった。その後、魔導書に書かれていた魔力総量を増やす方法を日課として続けた結果、なんと１５０００にまでなって居た。
「これだけあれば、魔術液体で造れるのでは・・・？」
魔術液体・・・それは、伝説譚にも出て来た金属を生み出す特殊な樽に入った液体だ。魔力を流して思うと金属が手に入る。そういう物だ。
その魔術液体をお祝いと評して買ってもらったのは６歳の時だ、本来魔術液体樽はたった１個で何千金貨という価値を持つ。それが本当なら、ラーミス家は相当な金持ちという事になる。
７歳になった時、身体強化という有詠唱属性の完全個人魔法を覚えたので、早速。造ってみたい現代武器の制作に取り掛かった。
評価・いいね・レビュー・ブックマーク・感想の内２つをください！
