#000 JACKAL
『アディス級潜水艦、潜航せよ!』の著作権を持つジャポートエイリアンです!(笑)
今回の話は主に陸!
ご賞味あれ!
20××年。中東――砂風が吹き荒れる街の中でM24に電子制御キットを付けた改良型であるM24SWSを構えたまま、角からゲリラが出てくると読んで待ち伏せているのは日本国奈良県出身で在日米軍と陸上自衛隊を合わせた間に合わせの特殊作戦部隊《S, O, F, 》――SPECIAL OPERATIONS FORCES所属の“出会ったら即死《DEAD END》”という“あだ名”を持つ俺だ。名前は秘密だが、部隊内でのコールネームはJACKAL――意味は暗殺者だ。
一筋の汗が頬を伝う中、スコープから目を離さない。たとえ、眉毛にアブが止まろうが瞬き一つせずに角を見つめ続けていた。
M24SWSはボルトアクション式の狙撃銃だ、使用弾薬は7・62×66ミリWin-Mag弾を5発。ちなみにWin-Mag弾とは略語で、略さずに言えばウィンチェスター・マグナムとなる。
ストックに頬を付けて右目でレンズを覗き込み右手はいつでも撃てるように中指だけが引鉄にかかっていた。
++++++++
「・・・」
見つめている先の角に人影が現れたので慌てずに待ち続け、やがてAK-47の銃口が見え始めた。息を5秒ほど吐き改めて8秒ほどかけてゆっくりと鼻から吸い込み2秒ぐらい息を止めて照準が定まった時、俺は躊躇いもなく引き金を引いた。すると、スコープ越しに真っ赤な鮮血が敵の頭部から迸った。
『――お見事だな、ジャッカル』
骨伝導スピーカーから、同僚である狙撃手《ASSASIN》の声が聞こえて来た。
「アサシン、その呼び名は出来れば――」
『辞めて欲しい――だろ? 分かっているが、お前のコールネームだぞ?』
「・・・」
返事を返さずにいると、『あー・・・、悪かったよ』と仲間が謝って来た。
「これから撤退する、今なら許すぞ?」
『いや。 こっちが終わらないから撤退できないさ、・・・ん。あれは・・・』
すると『て、敵襲! ガフッ――!』という仲間の声と共に、銃声が聞こえて来た。
「くそっ、やられたのか。 ・・・許すよ、“コールネーム”で呼んだことを」
次の瞬間には、意識が無くなっていた。最後に覚えているのは、頭が焼けるような痛みだったことだけだ。
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By ジャポートエイリアン